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ICのLM386を使ったギターアンプを作った時、電池の代わりにACアダプタで電力を配給しようとして極性を間違えてコンデンサとICを壊してしまった。もちろん、自分の不注意による失敗だ。だが、ここで常識だと思っていたことがそうでなかったことについて書いておこうと思う。

気のことを詳しく書くと相当長くなってしまうので省略するが(それでも長くなりそう…)、ACアダプタのケーブルにはシールド線という心線の周りを静電シールドで覆った構造のものが使われており、そのどちらかの極性がプラス(+)で、もう一方がマイナス(ー)になっている。で、初めてACアダプターというのを使い始めたのは、ギターのエフェクター用だったため、その頃エフェクターの主流だったBOSSの純正ACアダプタの極性、心線がマイナス、シールドがプラス(通称センターマイナスという)という規格が自ずと標準だと思っていた。国内の楽器を扱うメーカーのACアダプタがそれに追従する中(これも認識違いか…)、ヤマハ(とコルグ)だけが心線がプラスの通称センタープラスを採用していて、それぞれのメーカー間での互換性が保たれていなかった。もちろん同じメーカーのACアダプタでも出力電圧や電流の違いがあって、それぞれの機器にあったACアダプタを選ぶようにとメーカーも注意を促していたし、万が一極性の違うACアダプタを接続しても電子部品が破壊されないように設計されていた。

、今回ギターアンプを作った時、電池ではなくACアダプタから電源をとろうとして、新しく買って来たACアダプタの極性を確かめもず、センタープラスで配線しなくてはいけないところ、ACアダプタの常識だと思っていたセンターマイナスと思い込み配線してしまった。当然逆の極性を接続したときの安全回路などないから、通常の逆の電圧をかけられたコンデンサとICが壊れたという訳なのだ。でも、待てよと思い、家庭内のあらゆるACアダプタの極性を調べてみたら、センタープラスのものが圧倒的に多く、今まで標準仕様だと思っていたことが少数派で、実は少数派だと思っていたものが標準だったことに驚いてしまった。もしかしたら、ある時期を境に主流、亜流が入れ替わったのかもしれないが、常識だと思っていたことがそうでなかったことは、とにかく勉強させられたなという思いなのだ。

ACアダプタ(1)
左/ZOOMのACアダプタ(センターマイナス)
右/ヤマハのACアダプタ(センタープラス)


ACアダプタ(2)
左右とも/共立電子産業のACアダプタ(センタープラス)