桑田変じて滄海となる

2012.2.22予算が付いて市の事業対象となったらしく、震災で全壊・半壊して立ち竦んでいた市内の建物がどんどん解体撤去され、あちこちに更地が出現しています。慣れ親しんだ建物が消えていく一抹の淋しさはぬぐえないものの、復興景気的な活気のほうを愛する。
で、市街地の一等地がポッカリ空いて、ビジネスチャンスなんですね。とりあえずは駐車場が多いのですが、マチナカに広い駐車場をとって、早速ファミマも開店しました。コンビニが増えることでしょう。カフェや喫茶店も遠慮なく出店してほしい。せっせと通いますぜ(笑)
新規ビジネスもありそう。とりあえず妄想しているのは、ラジウム岩盤浴跡地に鉛サロン。次のイメージかな。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おや、課長、今朝は顔色がいいですね」
「あ、わかった? ほら、昨夜は例の鉛サロンに行って、1時間、放射線抜いてきたから」
「さすが、課長、新しいものに目がありませんねえ。で、効きますか?」
「なんというか、体はほぐれるねえ。減ってきたといっても、まあ、まだ0.4マイクロシーベルトはあるからね」
「私も行きたいなあ。でも高いんでしょう?」
「確かに、1時間1,000円はちょっと痛いね。でもサラリーマンは体が資本、健康には変えられないよ。13回分10,000円の回数券買ったから、一枚やるよ。今日はノー残業デーだし、帰りに寄ってみたらどうだい」
「あ、これはどうも」
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・


SF小説だと、放射能が出てくると、とりあえず鉛で遮蔽するシーンが多いのですが、鉛の価格が高騰したという話は聞きませんねえ。あるいは秘かに…?!

読書録52(『原発「危険神話」の崩壊』)

『原発「危険神話」の崩壊』(池田信夫2012-2PHP新書)

なんとも挑発的な題名ですが、著者のブログに親しんでいる身としては、むしろおとなしすぎる印象です。
以前からそのブログを愛読していたので、自然と、事故発生直後から現在に続く、著者の原発をめぐる精力的な発言活動をフォローして、その思考の枠組みを、相対的に満足できるものとして、とりあえずは受け入れています。その結果、ストレスは少ない、健康法ともいえる(笑)
もとより、人は、自分が見たいものしか見ないし、何を見たいかは、そのときの立場によるところが大きい。私の場合は、まずフクシマに生まれ育ち、夫婦ともにフクシマで組織に属して働き、子どもは県外の大学にいる、という立場になるのでしょう。

この本の内容は、既にブログで十分に語られてきたことで、格別目新しいものはありませんが、今の時点で紙の書物として発刊されることに意義はあるでしょう、議論の土俵の設定として。
その内容、目次の紹介が一番いいのかな。

第1章 安全神話と危険神話
 原子炉で何が起きたのか・福島第一原発の欠陥・混乱した政府の初期対応・「メルトダウン」は起こったのか・被害のほとんどは「風評」・チェルノブイリ事故は大災害だったのか・最大の被害をもたらしたのは放射能ではない・原子力につきまとう原爆の影・危険なのは石炭火力

第2章 放射能はどこまで恐いのか
 放射線はなぜ危険なのか・確定的影響と確率的影響・放射線の影響には閾値があるか・世紀最大の科学的スキャンダル・放射能はタバコの煙・携帯電話は放射能より危険か・合理的な線量基準とは・原子力は特別か・除染は必要なのか・核廃棄物は政治問題

第3章 危険神話はなぜ生まれたのか
 朝日新聞の「原発ゼロ」キャンペーン・「プロメテウスの罠」の被害妄想・東條英機の論理・NHKの捏造した字幕

第4章 「空気」の支配
 公害病の虚実・暴走する「正義」・武田邦彦氏の売り歩く放射能デマ・日弁連の「異端審問」・ニセ科学者を輸入した自由報道協会

第5章 「リスクゼロ」を求める人々
 リスク評価のバイアス・ハザードとリスク・「脱原発」という呪文・福島みずほ症候群・さようなら大江健三郎・原発事故は「文明災」か・「文科系知識人」の終末論

第6章 「自然エネルギー」の幻想
 再生可能エネルギーは原発の代わりになるのか・再生エネ法は電力自由化の道を閉ざす・スマートグリッドの可能性・ガラパゴス化するスマートメーター

第7章 電力自由化への道
 独占から競争へ・発送電の分離は可能か・電力のインターネット・小口電力の自由化・東電「国有化」のまやかし・原発事故の損害賠償に関する公正な処理を

第8章 合理的なエネルギー戦略
 エネルギーのポートフォリオ・原子力は安いのか・事故のリスクと経済性・天然ガスの黄金時代・原子炉のイノベーション

漫画三題

2012.2.19-3漫画に収穫のあった週末でした。

『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』
(H・P・ラヴクラフト原作/原田雅史漫画2012-2PHP)
順調に巻を重ねてクトゥルー神話ファンには嬉しいこのシリーズですが、オビの裏のほうの“巻末には東雅夫氏の重厚解説を掲載!”にちょっとのけぞる。そうか、重厚解説なのか…
ゴシック文学の流れを概観し、その系譜にラヴクラフトを位置づけるという、いつもながらの力業でした、なるほど重厚。
ところで、この原作、あまり記憶にありません。創元推理文庫版のラヴクラフト全集にも所収とあるので読んでいるはずなのですが、同文庫、ホラー小説開眼前に、SF読書のついでに帆掛け舟マークもなんとなく手を伸ばしていたので、印象が薄いのでしょうか。「怪奇小説傑作集1〜5」なんかもそうですね。

2012.2.19-2『センター街のマリーへ1』
(浜田ブリトニー2011-5小学館)
これは新刊ではないのですが、『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』の近くに並んでいたので。
この著者、初見はサンジャボで、また変なのが出てきた! と流していたところ、漫画開眼のきっかけが『まんが道』(藤子不二雄A)という発言があり、眉がピクリと動いた。今どきのギャルのくせに、渋すぎる、よほど苦労しているのか?(記憶がちょっとあやふやで、他の番組と混同しているかもしれません)
機会があれば読んでみようと、数年前に脳内ポストイットしてました。

2012.2.19『ブライトの憂鬱』
(竹宮惠子2012-1白泉社文庫)
SFラブコメ『私を月まで連れてって!』は、私の好きな漫画ベスト5に入ります。その後日談が、次世代を主人公に登場なんて、嬉しいなあ。
ダンとニナ夫妻のスーパーハウスキーパー・おヤエさんと大富豪・ハリアン夫妻の双子の子ども、ブライトと七重兄妹の物語。ニナも眩しい25歳の若奥様に成長してるわけですが、でもそこはエスパー、必然性があるのかないのか、ときどき10歳に変身してオールド・ファンにサービスです。
…それはそれとして、結局、思いっきり、美少年が描きたかったのか、竹宮先生(笑)
ブラッドベリに通じる、叙情的な、純粋な宇宙への憧れは、健在。“アストロノウツ(宇宙飛行士)”、いい響きですね。

読書録51(「新潮」)

2012.2.18「小説新潮」じゃなくって、「新潮」のほうを買うなんて、学生時代以来ではなかろうか。
次の特集に引かれたから。

【100年保存大特集】創る人52人の2011年日記リレー
古井由吉→大竹伸朗→飴屋法水→朝吹真理子→磯崎 新→野田秀樹→西村賢太→都築響一→金原ひとみ→石川直樹→福田和也→名久井直子→小川洋子→石上純也→伊坂幸太郎→杉本博司→和合亮一→柴田元幸→東 浩紀→横尾忠則→長島有里枝→皆川 明→森村泰昌→平野啓一郎→柴崎友香→坂本龍一→よしもとばなな→田中長徳→大野和士→高村 薫→吉増剛造→梅沢和木→大友良英→岸田周三→ドナルド・キーン→宇川直宏→佐伯一麦→西沢立衛→相馬千秋→康本雅子→宮沢章夫→池田亮司→蓮實重彦→しりあがり寿→平松洋子→河瀬直美→内藤 礼→黒沢 清→瀬戸内寂聴→阿部和重→青山真治→大江健三郎


2011年の1月1日から12月31日まで、それぞれ、順に、一週間の日記をリアルタイムで書いてもらい、ここに一年分まとめて公開するという趣向。もちろん書き手間には、なんらの情報交換はない。例年の企画なのか、たまたま昨年やってみたのか知らないけれど、昨年は3.11のあった2011年だったわけだ。
何人かの好きな作家とかの文章はともかく、つまらなかった。考えてみると当たり前。さして興味のないブログをいくつも続けて読むようなものなんだから。かろうじて、言及するもしないも、あるいはそれ以前でも、3.11という刻印が背景にあるので、それなりの統一感は感じられる。このようなものを、感性というより、意思により、楽しまずんばあらず! という姿勢ぶりが、純文学ファンという人種なのだろう(あ、嫌いじゃないよ)。

さて、口直しに、次の頁を繰ってみようか。

「不在」筒井康隆
「おれたち、いい時代に生まれたのかな」悲哀と奇想に彩られた震災奇譚。

「双頭の船(1)」池澤夏樹
“日常”がフリーズしたら船に乗れ。3・11以後を異化する想像力の飛翔!

「読む快楽(よろこび)と書く快楽(おののき)」金井美恵子ロングインタビュー

0.474の朝

2012.2.15

今朝気がついたのですが、ちょっと前からあったのかもしれません。駅前広場に、環境放射能の線量リアルタイムの電光掲示板が設置されていたのです。公園なんかには、だいぶ前からあったようですけど。
この数値、市内では低いほうでしょう。電源は太陽電池のようで、原子力エネルギーの不始末を再生可能エネルギーによって監視するという趣向ですね。
数値知ったからどうよ? というところもあるので、ありがたいような、ありがたくないような…さしあたっては、どっかの温度計みたいに故障して(@大本営発表)、変な数値を示さないようにしてほしい。まだなんとも不気味にじりじり温度が上昇していた先の土曜日は、念のため車のガソリン満タンにしましたよ(笑)

読書録50

『秘書綺譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集』(2012-1光文社古典新訳文庫)
“怪奇小説最大の巨匠”(オビの文句です)の約100年前に書かれた作品群から南條竹則が選りすぐって編・訳した、これぞ怪談の王道! の11篇を収めます。堪能しました。
ジョン・サイレンス博士の陰に隠れた、もう一人のゴースト・ハンターであるジム・ショートハウスもの四篇が特に面白い。中でも、主人の使いで田舎の人里離れた淋しい屋敷を訪れた個人秘書が体験する恐怖の一夜を描いた「秘書綺譚」は、宮沢賢治の風味もある、怪談の枠におさまらない奇妙な味わいでした。あるいは、冒頭の「空家」、最近戦前の岡本綺堂訳で読んでいたので、最後にまわしたのですが、つらつら思うに、シチュエーションが抜群なんですね。寡婦の叔母が、近所ののいわくつきの幽霊屋敷の鍵を借り受け、この手のことには百戦錬磨の甥ジム・ショートハウスをお供に、嬉々として、散々な目に遇いながら、一晩過ごす。英国ではナチュラルな設定なんだろうなあ、と感心しました。
つくづく感じたのは、英米の怪談の怖さは、本質的に、石や煉瓦作りの、薄暗く、ガランとして、寒々しい、屋敷やアパートの部屋に拠っているなあ、ということです。日本の怪談だと、建物の構造的に、そうはいかない。

『死の扉』(レオ・ブルース2012-1創元推理文庫)
久し振りに爽やかなミステリを読んだという気がしました。1955年発表のイギリス作家のシリーズもの第1作ですが、冒頭で殺人があり、素人探偵(本職はパブリック・スクールの歴史教師)が地道に関係者を巡り歩き、あわや、という場面を経て、最後に関係者を集めてアッと驚く真相を開陳する。要するに、バランスのとれた、フェアで素直な謎解きです、ペダンチックでもないし。作中、ミステリ作家や作品に言及され、軽いメタ・ミステリのくすぐりも効いているし。このシリーズはこれからも刊行してほしいですね。
解説中に興味深い一節があります。

 以後、作者はビーフ巡査部長の活躍する長編八編を発表した。ビーフ巡査部長シリーズ最後の長編 Cold Blood が刊行されたのは一九五二年、実は、この間に作者に或る事件が起きていた。同性愛容疑で起訴され、九か月の刑に処せられたのである。そのことが契機となり、作者は警察や裁判所に対する不信を深めたようである。作者がビーフ巡査部長という警察官―途中で退職して私立探偵を開業するが―を主人公にすることをやめて、新たにキャロラス・ディーンという素人探偵を起用することにしたのは、そのような心理的要因があると見て間違いないだろう。

なんというか、英文学の、一つの伝統というか、流れなのかな。確かにこの作品でも、関係者の一人がバランスを失するぐらいに警察に対する呪詛の言葉をしきりに撒き散らしていました。

SFが読みたい! 2012年版

2012.2.12最近はミステリを読むことが多く、年末の「このミス」のほうが、どちらかというと読了本が多いのですが、SFファンとしての矜持があるので(笑)、「このミス」は立ち読みで済ませ、買うのはこっちのほう。一番の楽しみは、「今日の早川さん」出張版だったりして。
で、読んでいたのは、ベスト20まで拡げても、海外篇の『プランク・ダイブ』(グレッグ・イーガン)のみでした(→読書録47)、トホホです。でも、この作品、見事第一位!
ただ、一方では、傑作であることに異存はないけれど、第一位でいいのか? という思いも。プログラム人格とかの遠未来社会の構造が、どうも現代社会を超技術社会に移植しただけ感を抱いてしまう。
一時、電子決済システムが日本の組織でも盛んに導入されたようですが、日本独特の稟議制、すなわちハンコによる決裁システムを、いかに巧みに電子システムに移すかにのみ腐心していて、滑稽でした。やるとすれば、電子システムに適合するように、日本型意思決定システムそのものを、根本から見直すことでしょう。電子決済システムがその後行き詰ってしまっているとすれば、そこが問題ですね。
イーガンの作品を読んでいて、最近はそれに類似した感じをもってしまう。もっとも、イノベーションに応じた社会制度・社会意識の革命的変化を追及してしまうと、その先にあるのはよくて純文学、変な思弁小説に陥ってしまい、読むに耐えないものにはなりそうです。なかなか難しい。要は、こちら側のセンス・オブ・ワンダーの目盛りをどこに設定するかの話になるのかな。

面白かったのは、サブジャンル別ベスト10の「SFコミック」(@福井健太)に、珍しくも、次の2作の読了本がはいっていたこと。

『見かけの二重星』(つばな)
『異形たちによると世界は…』(coco)

cocoさんのクトゥルー本の感想は書いているので(→読書録18)、つばなさんのほう、七女と合わせて、いずれ所感をまとめたいと思います。

ビーアドと後藤新平

2012.2.11藤原書店のPR誌「機」2012.1に興味深い文章が載っていました。
アメリカの政治学者チャールズ・A・ビーアド(1874-1948)の「後藤新平伯の思い出」(1933.12.18)。後藤新平(1857-1929)から東京市政府の調査に招かれて、関東大震災前後に身近に接したその人となりについて所感を述べた短い文章ですが、もうべた褒め。アメリカの政治学者の目に、帝都復興の流れはどう映ったでしょうか。

東京市長も経験し、帝都復興院総裁として辣腕を振るった後藤個人の印象はともかく、当時の官選知事という政治制度を、アメリカ人はどう評価したか、という興味。
今回の震災に当たって、都道府県、というよりも、その知事の、制度的機能に、若干疑問を持ってしまったからです。市町村長が住民の代表者として、国に対して真摯な要求をすることは当然であり、必要なことでしょう。それらの要求は、県レベルで調整するような筋合いのものではありません。したがって、県は、県レベルで、広域的な視点からの要求を、県民を代弁して国に対してつきつけることになります。
意味があるのでしょうか?
官選知事であれば、復興庁などの設置を待たずに、そのまま国の意を体して、市町村の要求を調整し、国の省庁と掛け合い、スピーディに、復旧・復興に向けての、現実的な対応をとれたのではないか、という妄想。
国家緊急時だからそのような思いがするのか、あるいは、平時においても、もしかすると、都道府県・市町村という二層制は、弊害のほうが大きかったのではないのか。
戦後の、アメリカの指導の下に成立した民主制至上の地方制度から振り返ると、官選知事などはとんでもない制度だったということになるのでしょうけど、今試されているのは、戦後の二層制の地方制度の意義なのかも。もしかすると、国の権限をいくらか自治体に移譲してお茶を濁してきた、これまでの地方分権の流れとは逆が正解?

先の文章で、ビーアドは、あらゆる公文書の閲覧の機会を提供し、批判的な調査結果が出ても、それが事実であれば、われわれにとって有用だ、と語る後藤新平に感服しています。
現在継続中の震災対応についても、少壮気鋭の政治学者の、冷徹な分析・評価を期待しましょう。

SFマガジン3月号

2012.2.9
3月号ですが、今年最初の号になります、SFマガジン。
英米SF受賞作特集です。
コニー・ウイリス、Blackout と All Clear の長編2冊合わせて、再度、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞の三冠は凄いなあ。近く新☆ハヤカワ・SFシリーズで刊行予定ということで楽しみです。もちろん、オックスフォード史学部もの。
訳出されたもの4作は読了。SFの中短編はアイディア・ストーリーなので、ミステリ以上にネタバレ注意につき、目次からそのまま載せます。

【シオドア・スタージョン記念賞受賞】
雲海のスルタン(ジェフリー・A・ランディス)
太守の思わぬ招きによって、研究者のリアと僕は金星の空中都市群を訪れたのだが…。

【ヒューゴー賞ノヴェレット部門/アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門受賞】
火星の皇帝(アレン・M・スティール)
不幸なできごとで正気を失った火星の作業員ジェフが、惑星上で見つけたものとは

【アナログ誌読者賞ノヴェレット部門受賞】
アウトバウンド(ブラッド・R・トージャーセン)
地球が炎上したとき、ぼくは11歳だった。ぼくと妹は必死で木星行きの船へ乗り込んだが…

【ネビュラ賞ノヴェレット部門受賞】
女王の窓辺にて赤き花を摘みし乙女<前篇>(レイチェル・スワースキー)
女王お抱えの魔術師であるわたしは命を落とし、そして女王の召喚に応じて蘇った―

「女王の…」以外の3作、太陽系を舞台としたオーソドックスな近・中未来の宇宙SFで、オールド・ファンにはなじみやすくて、しみじみしました。要は、グレッグ・イーガンでも、テッド・チャンでも、…円城塔でも(笑)、なかった、ということですね。
「女王の…」は、女性作家によるフェミニズムなファンタジーで、どっちかというと苦手なジャンル。でもこの作品の仕掛けは面白いです。後篇を読むために4月号も買うことになるのかなあ。

あと、コラムで、私のツボにはまって笑ってしまった次の一節。これは観たい!

…記憶をなくしたおとぎ話の登場人物たちが現実世界の田舎町に住んでいるという不思議な設定の『ワンス・アポン・ア・タイム』などが、視聴者だけではなく批評家からも高い支持を受けているようです。…(「境三保のアメリカン☆ゴシップ」)

化かしあい談義

職場近くの、昼は蕎麦を供する居酒屋で、同僚と昼食をとったのですが、天麩羅うどんをすすりながら、なにげに、駅の立ち食い蕎麦ではきつね蕎麦が好きかな、と話し、さらに、たぬき蕎麦なんてメニューから無くならないのが不思議だよ、なんて、自分中心主義(笑)の所感を続けたら、きつねとたぬきの両方を合わせた蕎麦を、「化かしあい」というんだよ、知ってた? と同僚が言う。
なんか、できすぎた話なので、なるほど! と感心しつつも、心中、眉につばを塗ったものでした。
帰宅してネットで調べると、なるほど、あった。
化かしあい、冷やでね! なんて注文すると、通っぽいのかな。
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