1996年11月、京都で開催した「第1回男のフェスティバル」。
中国新聞、共同通信、時事通信、日本経済新聞などが取材をしてくれました。
「第1回男のフェスティバル」の詳しい分科会の記録は、メンズセンター編『男たちの「私」探し』【かもがわ出版】に収録されています。
参照ください。

男たちの私探し






































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もっと肩の力抜こうよ 男のリブ 京都で初集会 隠さず弱音も語る 男らしさの縛り逃れて
1996.11.14 中国新聞朝刊 女性 
 
 「男らしさ」から自由になろう-そんな言葉に共感が広がった。このほど京都市で開かれた「男のフェスティバル」。日本で初めてのメンズリブ集会で見えてきたのは、従来の「強い」男性像のゆらぎだった。(石田信夫記者)
 かつてのウーマンリブが、男に対して要求を突きつける戦闘的なものだったのに対し、メンズリブは一見へなへなとしている。
 「もっと肩の力を抜こう」「弱音を吐いてもいいじゃないか」「自分の顔を取り戻そうよ」…そうした言葉の底にあるのは、男らしさからの逃走といってもいい。
 「実は男もいっぱい苦しさを抱えている。職場で受ける心理的な暴力、生きがい喪失、家庭内の居場所のなさ…。しかし男は、強くあらねば、と思っているから、よろいを脱いで楽になる場がなかった。だから、本音で話せる井戸端が要るのです」
 自らも、社内のいじめでうつ状態に陥ったこともある実行委員会スタッフの中村彰さん(49)は、集会の狙いをこう表現した。
 ▽各地から150人参加
 発足して六年になるメンズリブ研究会(事務局大阪)のメンバーが中心になって準備。女性も含めて、各地から百五十人が参加した。「仕事と自分」「仲間づくり」「父親との葛藤(かっとう)」など九つのワークショップで、男の抱える問題を話し合った。
 目をひいたのは「コミュニケーション」のワークである。男の悩みホットライン(大阪)の電話相談を受けるなかで生まれた疑問-なぜ男は感情を表現するのが下手なのか、を考えるワークだ。進行役はホットラインスタッフの阿部達彦さん(44)。
 「電話の主は、悩みがあっても妻にも友人にも言わないで耐えている。なぜか。男の組織の中では、それぞれが喜怒哀楽を出してしまうと支障がある。だから、吐き出すことができない感情に、先回りしてふたをしているのです」
 安部さんの本業は八百屋さん。買い物に来た女性は店先でしゃべる、しゃべる。人となりがそのまま伝わり、そこからコミュニケーションが生まれる。
 ▽自分見失う危険性
 「感情を言葉にできない男は、コミュニケーションができないだけではない。感情を抑えてしまうと、しまいには自分自身が何を考えているかさえ分からなくなり、自分を見失ってしまいます」
 例えば、花がきれいだ、料理がおいしい…まず、感じたことを言葉にする練習をしよう、という阿部さんの実践論に、多くの人がうなずいた。
 ちょっと緊張した場面もあった。女性が何人か発言したときだ。「少し控えてください」とスタッフの水野阿修羅さん(47)が遮った。
 「男は自分の言葉を探しているのです。女性からパッパッと言われると、委縮し、防衛してしまう。優しい男であるほど、女性の言葉をそのまま受け入れ、自分は欲求不満になっていくんですよ」
 そんなやりとりも、男の今を象徴しているようだった。
 ▽弱さも強さの一部
 ほかのワークでも、さまざまな本音が出された。「会社の嫌がらせをくぐって残業を拒否するのは大変」「価値観が全く違うワンマンの父との関係がうまくいかない」「同性愛志向だが、人前でそうでない演技をするのはつらい」
 ピアスや女装の男も交じる独特の雰囲気。人によっては「軟弱」「へなへな」の集まりと見えただろう。しかしこれまでの、固くももろい男らしさの虚構は、次第に明らかになっている。弱さを認めるのも、一つの強さであるかもしれない。
 二日間で痛切に感じたのは、男の模索の時代が始まった、ということだった。

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「男らしさ」から脱却 京都で男のフェスティバル 弱音吐けず意思疎通が苦手 虚勢張らず率直に
1996.11.29 熊本日日新聞朝刊 暮し
男らしさから脱却、京都でフェスティバル
1996.11.27 佐賀新聞 文化
京都で「男のフェスティバル」 男らしさから脱却目指す
1996.11.21 静岡新聞新聞夕刊 5頁
全国男性会議、「らしさ」返上「自分探し」へ
1996.11.20 日本農業新聞 9面
もっと肩の力抜こうよ 男のリブ 京都で初集会 隠さず弱音も語る 男らしさの縛り逃れて
1996.11.14 中国新聞朝刊 女性
11月2~3日、男の全国“井戸端会議”を京都で開催 男らしさを問い直す
1996.10.31 毎日新聞大阪朝刊 17頁 家庭
 くらし特報 「男らしさ」とは何? 注目集める「男性学」 こだわり捨て「自分らしく」 メンズリブ研究会 感情を素直に出し、話はじっくり聞く
1996.10.28 中日新聞朝刊 13頁 生活経済面
「男らしさ」から「自分らしさ」へ 京都でメンズリブ交流会【大阪】
1996.10.27 朝日新聞大阪朝刊 19頁 1家
男性の心の解放探る 京都で全国初のメンズリブ集会 来月2・3日
1996.10.22 中国新聞朝刊 女性
「男らしさ」捨てよう*来月、京都でフェス
1996.10.20 北海道新聞朝刊全道 29頁 サ社
集まれ!男たち 京都市で来月開催 「男性問題」で全国会議
1996.10.17 熊本日日新聞 夕刊 夕二
全国の男性の交流会 子育て、仕事などテーマに 来月、京都市で
1996.10.07 読売新聞東京朝刊 24頁
ほか。