2008年09月

2008年09月30日

今日は先週の金曜日にあった日本語弁論大会を振り返ってみたいと思います。

会場はベラルーシ国立ミンスク言語大学のホール。
今までは友好会館という言語大の前にある建物を利用していたのですが、日程的に都合があわず、大学のホールを使うことになったのです。
でも、私はこの弁論大会が始まった6年ほど前から「わざわざお金を出してまで友好会館を借りる必要はない。大学にあるホールを使えばいいじゃないですか」と言い続けて来たのですが、誰も私の意見になど耳を傾けず。
今年、やっと私が言ったとおりになったのですが、私が意見を言ったからそうなったのではないというのが、ちょっと癪です。
でも、まあいいか。

正直、去年はスピーチのレベルがかなり低かったんです。
だから、今年はスピーチのレベルを上げようということでがんばってみました。

でも、いかんせん準備期間が短い。
夏休みに入る前から学生たちには「弁論大会に出場したい人は夏休み中に作文を完成させておくように」と言っておくのですが、夏休み中に作文を書く学生は皆無。
9月に作文を書き始めて、加筆・訂正を経て、完成するのが9月10日ごろ。
遅い学生だと、完成が9月20日ごろということもあります。
そこからテキストを暗記して、スピーチの練習を始めるのですから、時間は全く足りないということになります。

時間が短い割にはみんなよくがんばりました。
私が担当したのはベラルーシ国立大学のクセーニヤさんとカーチャさん、ミンスク言語大学のナースチャさんとジーマ君の4人です。
徹底的に発音を直し、抑揚のある聞きやすくて、人の心に伝わる読み方になるように指導したつもりです。

photo (76)
さて、本番。
今年も例年通り、3人の審査員。
大使さんとチェコから来た日本人の日本語教師(非常に有名な方で私もその先生の著書を使って勉強しました)、そしてミンスク在住のバレリーナの方。
やっぱり日本語の専門家が一人はいないとダメなんですよ。
そして、バレリーナの方に入ってもらったのは、年齢的に偏らないようにするため。
以前は年齢層の高い審査員ばかりだったことがあって、非常に偏った印象を持ったこともありました。

photo (36)
肝心のスピーチですが、みんな緊張しすぎ!
トップバッターのジーマ君、途中でストップしまくってました。
すごくいい感じで練習できていたので残念でした。

でも、緊張するのも無理はないと思いません?
だって、5分近く日本語で話すんですよ。
日本語で5分話すのだって、そんなに簡単じゃないのに。

photo (57)
意外と面白かったのが、言語大のアルチョム君のスピーチ。
以前、彼とは日本語での演劇で一緒だったので、彼のことはよく知っています。
なかなか面白い子です。
テーマが「私と日本語」。
彼の夢は通訳になることなのですが、その夢を持つに至った過程が非常に素直に描かれていて、好感を持ちました。
写真はスピーチを終わって、頭を抱えているところ。

言語大のクセーニヤさんも非常にはきはきした女の子。
イントネーションが私は気に入りました。
まだ日本語がよくわからない一年生たちも「彼女の発音はとてもきれいでした」と言っていました。

私の同僚が3人の学生を指導していたのですが、みんな発音が良かったんですよね。
イントネーションも聞いていて心地よくて。
大会の後で「どういう指導をしたんですか?」と聞いたのですが、私がやっていることとそんなにかわりないんですよ。
でも、なんでここまで差が出たんだろう?
発音の指導法、私ももっと考えないとダメですね・・・

私が教えたクセーニヤさん。
なかなか良かったと思うんですよね。
ただイントネーションが平板で、のっぺらぼうな読み方だったんですよ。
これは私も昔から気づいていたことで、直そう直そうとしてもなかなか直らなくて困っていたんです。
練習のときは、私の後に続けて読んだりするので、一時的には直ったのかなと思っていたのですが。
こういう緊張する場面になると、悪い癖が全て出てくるものです。

トリを務めたのが、私が教えたカーチャさん。
テーマは「音楽の魅力」。
読み始めたスピードがものすごく速くびっくり。
彼女の場合、速いスピードで読むと、一つ一つの音の発音が悪くなるので、ちょっとゆっくりめに読むようにと指導したのですが。
練習では5分近くかかっていたのが、本番は4分。
緊張していたせいでしょう。
淡々としていながらも、なかなか心がのった、いいスピーチだったと思います。
彼女の作文は近日中にUPします。

全ての発表が終わって、休憩。
審査員は別室で審査に。
審査基準に従って、点数で計算。
待っている間、学生たちと話し。
カーチャさんが私のほうに来て「全然ダメでした・・・」と言って涙を浮かべるんですよ。
そういう心を持っている限り、彼女は伸び続けていくと思います。
自分に対して厳しくなかったら、終わりです。

審査結果の発表。
3位は二人で言語大のイリヤ君と私が教えたクセーニヤさん。
2位はアルチョム君。
1位はカーチャさん!
発表を聞いた瞬間、「なんで私が?」みたいな顔をしていました。

photo (106)
賞品は辞書などの日本語学習お役立ちグッズ。
自分で好きな辞書を一位の人から選ぶことができます。

そうそう。
大会の最後にチェコからいらした先生の講評を頂いたんですが、私が通訳をすることになったんですよ。
審査員が審査しているときに頼まれたので、急な話。
正直、かなり緊張しました。
ちょっとミスもしましたね。
日本語がわかる学生の前とかで通訳するの、嫌なものですよ。
「先生のくせに間違ってる」なんて思われるのも嫌だし。
がんばって通訳しましたよ。

今年の大会は非常にレベルが高い大会でした。
正直、弁論大会の存在意義がわからなかったんですよ。
でも、今回やってみて、非常に面白いものだということがわかりました。
これをもって、その学生の日本語の能力を測れるとは全く思いません。
中には人前で話すのが苦手な人もいるでしょうし、話すのは得意でも日本語の知識がそれについていっていない人もいますし。
弁論大会でうまくいかなかったから、日本語がダメだとも言えないし。
こんな言い方をすると怒られそうですが、これはある種のアトラクションと私は捉えています。
弁論大会をきっかけに上に上がっていった学生もいますし(←下に落ちていった学生もいますけどね・・・)。

来年ももっといい大会になるようにがんばりたいと思います!

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日本語教師の仕事 
47607a8c.JPGベラルーシ日本語弁論大会での学生のスピーチを御紹介します。
この「優しさを人から人へ」はベラルーシ国立大学3年生のアセーエヴァ・クセーニヤさんが書いたものです。
もしよろしければ、この作文を読んだ感想などをコメントとしてお寄せください。
本人に伝えますので。
彼女にとっても非常に励みになると思います。
(この作文を無断で転用・転載などなさらないようにお願いいたします)


優しさを人から人へ

 現代の世界には、正直で思いやりのある人は昔より少なくなったと思います。若い人だけでなく、みんな自分のことだけで精一杯で、他の人のことはあまり気にしません。子供やお年寄りにさえ、親しみをもって接しない人が多いです。昔の人も今の人も人間であることには変わりないのに、人と人の関係は変わってしまったのです。
 例えば、最近、乗り物の中で目の前にお年寄りや体の調子が悪い人がいるのに、席を立たない人も多くなりました。
 このことに関して、私は忘れられない一つの出来事があります。去年のことでした。学期末、私は試験の準備をたくさんしなければなりませんでした。私は毎日忙しくて、疲れきっていました。ある日、私は体の調子が悪かったのですが、試験で大学へ行かなければなりませんでした。試験中も苦しかったのですが、試験には無事に合格しました。帰る時、友達にちょっと無理して明るい声で「さようなら」と言いました。それから、外へ出てドアを閉めたとたんに涙があふれてきたのです。そのときまでは我慢していたのですが、頭が痛くてたまらなかったのです。
 私はしゃくりあげながら歩いていたのですが、周りにいた人たちは私のほうをいぶかしげに見るだけで、誰も声を掛けてきませんでした。泣きながら地下鉄の駅まで歩き、改札口で定期を見せ、電車に乗りました。
 電車はいつものように込んでいて、かばんやバッグを抱えた大学生や似たような服を着た通勤客でいっぱいでした。私は周りの人にじろじろ見られながら立っていました。当然、席は一つも空いていませんでした。私が調子が悪いのは周りから見てもわかるはずなのに、男の人も若い人も、誰も席をゆずってくれませんでした。本当に助けてもらいたいときには、誰も助けてくれないというのは、よくあることです。
 私はがっかりして、下を向くと、前の席に6歳ぐらいの男の子が若い女の人と一緒に座っていました。男の子は私と目が合うと、しばらくじっと見て、私を指差しながら隣の女の人に「この女の人はとても疲れているみたいだよ。若いのにたくさん働いているのかもしれないね」と言って、サッと席を立ったのです。私はそれを見て、驚いたのと、びっくりしたのとで、しばらくはただポカンと口を開けたまま、何も言えませんでした。たくさんの大人の中でたった一人の小さい男の子が席をゆずってくれたのです。たちまち、私は男の子に対する感謝の気持ちで胸がいっぱいになり、私は「ありがとう」と言って、彼に握手をしました。男の子も女の人もびっくりした顔をしていましたから、私の気持ちをわかってもらえたかどうかはわかりません。
 私は本当に困っていたところを、見ず知らずの子供に助けてもらって、人の情けを知りました。そのとき、わかったことは人と人の関係の中で一番大切なものは優しさだということです。その男の子に優しくされて、私も他の人に優しくしたいと思うようになりました。優しさは人から人へ伝わっていくのです。
 その男の子は大人になったら、思いやりがある立派な人になるのではないでしょうか。両親の育て方がすばらしかったのでしょう。私もいい母親になって、優しくて思いやりのある子供を育てようと強く思いました。そう考えると、気分が晴れてきて、目の前がキラキラと光るようでした。



いかがでしたか?
なかなかいい話だと私は思いました。
ベラルーシではお年寄りなどに席を譲るのを目にすることが多いです。
でも、クセーニヤさんのように若い人には譲らないのでしょうか。

自分が優しくされると他の人にも優しくしたくなる。
それって、「優しさのリレー」という感じですね。
逆に、自分が苦しい思いをすると、他の人にも同じような思いをさせたくなる、というのもあるのではないでしょうか。
辛い思いをした人が「他の人に同じ思いをして欲しくない」と考えて、この「悪の連鎖」を断ち切ることが大事だと思います。

優しさをもって接すれば、他の人も優しさをもって接してくれる。
私はそう信じています。

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日本語教師の仕事 

2008年09月29日

今日は長い一日でした。

今日の夜はパーティー。
夜は10月1日に日本への留学に向かうターニャちゃんとナージャちゃんのために「日本でもがんばれパーティー」
そして、バレエ学校に留学中のMちゃん(イニシャルを出すのは本人の許可を得ました。「イニシャル出さなくても、バレバレだと思うんで」)も、バレエ学校の友達二人と一緒に来る予定。
朝起きて、イカの皮をむく作業。
これがかなり大変なんですよ。
今日はかなりむくのに苦戦しました。

それから、8時半にうちをでて、弁論大会にいらした日本人の先生のところに行きました。
午後の飛行機で帰る予定だったので、うちの学生たちがミンスクを案内することになっていたんです。
でも、昨日の夜話したら、みんなたいして準備ができていなくて。
ミンスクに住んでいると、「ミンスクのことはもう知っているからいいや」という感じになって、たいして調べないままガイドをしてしまうんですよ。
電話では埒が明かないということで、今日の朝、ホテルで10分ほど講義。
ミンスクの観光地を日本語で何と言うか説明しました。
うーん、どうだったんだろう。

そのあと、すぐうちへ帰宅。
着いたのは10時半。
すぐ料理開始。
11時からアニメグループの授業だったので、30分でかつおと昆布のだしをとりました。
私とベロニカちゃんのときは顆粒だしですが、お客さんが来るときは本物のだしをとります。
本当は料理の直前に取りたいところですが、今日はかなり時間が厳しいので・・・

11時からはアニメグループの授業。
かなりイライラしました。
だって、全然宿題してこないくせに、偉そうに「日本語知ってる」みたいなこと言うから。
このグループは最初の頃からそんな感じ。

14時半からは9月にスタートしたアニメグループ。
疲れがたまっていて、ナチュラルハイの状態でかなり楽しい授業に。
脳内物質が分泌される音がするほど、かなり楽しい授業に。

でも、休憩時間には台所に走って、料理。
なにせ、時間がありませんから。
普通、料理をするときは一日がかりなんですよ。
今日は時間もなかったし、材料もなくて大変。
うちのベロニカちゃんが町を食材を求めて、走り回っていたのですが、そこはうちのベロニカちゃん。
うちにもってきたのは鳥の胸肉4パック。
全部で2000円なり〜。
ベラルーシでは胸肉のほうが高いんですよ。
私はもも肉3パック、胸肉1パックと頼んだのに、4パックも胸肉を買ってくるベロニカちゃんはお茶目です。
これから一週間は鳥の胸肉を食べ続けることになると思います。

授業が終わったのが17時半。
みんなが来ると言っているのが18時。
なので、「料理の鉄人」の「10分前」並みのスピードでの料理。
ベロニカちゃんは私が頼んだ買い物のせいで疲れ果てて昼寝。
なので、私一人での戦い。

19時ぴったりにMちゃんから電話が。
地下鉄の駅方面に迎えに。
一緒に来たのが同じバレエ学校のジアナちゃんとカーチャちゃん。
二人ともMちゃんより一つ下の学年で、年齢も17歳ぐらいなのですが、身長が高いからかすごく大人に見えます。

うちについたのですが、私は料理に集中。
その間はベロニカちゃんが日本へ行ったときの写真などを見せて楽しませていました。

結局、作った料理はイカのわさびマヨネーズ和え、鶏肉とキュウリのサラダ(うちの定番)、高野豆腐と鶏肉の団子の煮物、揚げた白身魚にみぞれ餡、鶏肉のから揚げ、炊き込みご飯、そば、というラインナップ。
今日は人が少なかったんですが、かなり盛りだくさんで。
うちのベロニカちゃんの話では、今日の料理はいつにも増しておいしかったそうです。
みんな帰った後で、自分でも食べてみたのですが、確かにいつも以上に気合が入った味がしました。

だって、うちの一番弟子が日本へ行くんですから!
今、すでに早稲田大学に留学しているカーチャちゃん、筑波大学に留学するターニャちゃん、学芸大学に留学するナージャちゃんの3人は私が一番信頼している学生です。
ベラルーシの大学は5年間で、その間先生が変わったりするのが普通なのですが、彼女たちのグループは私が5年間一貫して教えてきた唯一のグループなのです。
「手塩にかけて育てた」という感じでしょうか。
私が日本語を教える際にいつも気をつけていることは、「卒業するときにベストな状態の学生を育てることが大事」ということです。
つまり一年生の時点で成績が良くても、あまり意味はないということ。
今までの学生は1、2、3年生の時はがんばって、4、5年生になると失速するというパターンでしたから。
彼女たちが一年生のときから、将来、日本へ行くときにMAXの状態になるようにもっていこうと思っていました。
スポーツマンと同じですよ。
どんなに練習でいい成果を挙げても、大会で疲れのピークが来ちゃったり、コンディションが悪かったりしたら全く意味がないわけですから。
私としては非常にいい状態で彼女たちを日本へ送り出せることをうれしく思っています。

料理開始が遅れたこともあって、彼女たちが話している間に、私は台所で料理という構図でした。
でも、みんな女の子同士でたのしそうでした。
特にナージャちゃんとMちゃんは共通の関心であるファッションの話で盛り上がっていました。
Mちゃんが帰った後で、ナージャちゃんが「Mちゃんとは今までに会ったどんな日本人よりも話しが合う気がする」と言っていましたが、本当に私もそう思います。
まあ、Mちゃんはベラルーシに3年間留学する予定ですから、彼女たちが付き合うことはこれからいくらでもあるでしょう。

二人の将来のバレリーナ候補の学生も普通に食べてくれました。
最初はやっぱり警戒していたようですが、最後は普通の女の子らしく、普通に食べてくれて。
Mちゃんはいつものように黙々と食べ続けていました。
いつも楽しそうなMちゃんも食べ物だけはちょっときつそうです。
ベラルーシの食事を毎日三食きちんと食べるの、普通の日本人には無理ですよ(←普通じゃない人だったら大丈夫)。
旅行者の方はベラルーシ料理を食べて「おいしい」と言いますが、毎日食べて御覧なさいな。
きっと嫌になりますよ。
しかも、学校の食堂はレストランなどとは全く違いますからね。

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バレエ学校は22時が門限なのですが、Mちゃんと友達の二人がタクシーで出発したのがギリギリ。
あとで電話をしたら、間に合ったようで。
声を聞いてみるとすごく楽しかったようです。
真ん中がMちゃん、左がジアナちゃん、右がカーチャちゃんです。
将来のスター候補ですからねえ。
サインもらっておけばよかった・・・
二人とも初めての日本料理をかなり楽しんだようです。
うちの学生たちとは初対面でしたが、ダイエットの話しなどでかなり盛り上がっていました。
食べ物を我慢したりするのはきついでしょうね。
でも、バレエ学校の食堂がまずいので、ダイエットにはいい環境なのだとか・・・

P9291929
Mちゃんたちが帰って、残ったのはうちの学生のターニャちゃんとナージャちゃん。
日本への一年間の留学を目前にして、いろいろ不安を抱えているようです。
ターニャちゃんは「寮に冷蔵庫がないこと」が不安で、ナージャちゃんは「着いても携帯電話がないこと」が不安なようです。
冷蔵庫がないっていうのは変ですよね。
みんな何かやりくりしてると思うんですけど。

しかも、ナージャちゃんは誰も迎えに来てくれないのだそうで。
彼女が留学するのは「東京学芸大学」。
寮の場所が西武多摩湖線の一橋学園駅。
一度だけ行ったことがあるようなないような。
なんで迎えに来てくれないんでしょうね?
ちょっと考えられないです。
だって、イメージしてみてくださいよ。
日本語がわかるとは言え、東京みたいな大都市で「住所あげるから、一人で何とかたどり着きなさい」って言われたらどうします?
私がモスクワやサンクトペテルブルグで同じことをされたら、たどり着けるかどうかかなり不安になると思います。
ナージャちゃんが無事にたどり着けることを願っています。

P9281926
で、全体写真。
一番かわいいのがうちの奥さんです。

P9291934
Mちゃんの御両親から、化粧品のポーチを頂きました。
うちのベロニカちゃん、ポーチの中を覗いて「これ、手縫いでしょ? すごい!」。
やはり専門家だけあって、見るところが違います。
他にも日本の食べ物まで頂いて、感激!
どうもありがとうございました!

とにかく、すごく楽しい一日でした。
でも、ちょっと寂しくなりました。
だって、精神的に一番近い学生が日本へ行ってしまうんですから。
でも、学生たちにとっては最高のチャンス。
そんなに簡単には日本へ行けませんからねえ。
次に会うのは一年後かあ・・・
何か実感が湧きません。

ナージャちゃん、ターニャちゃん、早稲田に留学中のカーチャちゃん、三人とも日本でがんばってきてね!
一年後に会うのを楽しみにしています!

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日本語教師の仕事 | 日記

2008年09月28日

今日はバタバタした一日。

朝は10時半から日本語教育セミナー。
中上級の教え方をアドバイスして頂きました。
いろんな教え方があるのだなあ、と久しぶりに刺激を受けましたよ。
いろいろ自分の意見も言いたかったんですけどね。
時間があまりなかったので、そういうわけにもいかず。

14時すぎにセミナーが終わり、そこからタクシーで教会へ。
実は知り合いの夫婦の子供が洗礼を受けるということで、その式に出席するためです。
タクシーのおかげでちょっと早く着いてしまったので、その辺をブラブラ。
その教会の近くには湧き水が出る泉があって、その泉の水は「聖なる水」なのだそうです。
そこで汲んだ水はいつまでも悪くならないのだとか。

そこに立っていると、新婚さんがそこらじゅうにいて。
ベラルーシでは結婚式の後で名所・旧跡を訪れるという習慣があるのです。
ウエディングドレスの花嫁がゴロゴロ(←あんまりいい言い方じゃないですが、本当にゴロゴロしてたんです)。
私とベロニカちゃんのときは、その泉には来なかったんですよね。
来ればよかったかな。

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教会の建物がきれい。
白い建物に雲に覆われた白い空。
私が大好きなユトリロの絵を思い起こさせる風景です。
ロシア正教会です。

ベラルーシはロシア正教会の人が多いですが、カトリックの人もいます。
でも、私の知り合いの中には少ないかなあ。
数人しか思い浮かびません。

あと、プロテスタントも多いです。
こちらの人はプロテスタントをセクトと捉えている人も多いようで。
というのは、実際に怪しい感じのも多いんですよね。
ベラルーシの南のほうの町に行くと、プロテスタントに改宗した人がかなり多いと聞きます。
ペンテコスト派のプロテスタントがかなり多く、私の知り合いでもいました。

そういえば、昔の彼女、6年ぐらい前かな、その彼女はお父さんがプロテスタントの牧師でした。
今でも覚えていますが、ひどかったです。
彼女のうちに電話をしたときに、そのお父さんが電話に出て。
「○○さんをお願いします」と言ったら、「何の用だ! 外国人のくせに。電話してくるんじゃない!」と言って電話を切られたのです。
キリスト教の牧師って、もっと優しいものだと思っていたんですけどね。
でも、プロテスタントの○○○・・・派だから、ちょっと変わっているのかも・・・
ひどかったのはお父さんだけじゃなく、その彼女にもひどい目に合わされましたけどね・・・
私は今は幸せに暮らしていますが、そこにいたるまではいろんなことがあったんです・・・

私、高校のとき、しばらくの間プロテスタントの教会に通っていたことがあります。
あれはとても楽しい体験でした。
何よりも聖書を読むのが楽しくて。
みんな優しかったし。
日曜学校のN先生、私が大好きな作家、福永武彦が大好きな方で、N先生と文学談義をするのは非常に楽しいことでした。
なので、プロテスタントの雰囲気は多少は知っているのです。
そんな私から見て、ベラルーシのプロテスタントはちょっと変わっているかな、と思います。

P9271878
話しが逸れまくりました。
肝心の洗礼ですが、教会の地下の部屋で行われました。
文字通り、赤ちゃんを水の中につけるんですよね。
赤ちゃんのまわりに神父や赤ちゃんの両親、代父、代母がいたので、何が行われているか、全く見えず(「代父、代母」というのは、いわゆる「ゴッドファーザー」「ゴッドマザー」のこと。「ゴッドねえちゃん」はいませんでした・・・)。
赤ちゃんがすごい声を出したので、赤ちゃんを頭まで水につけたんじゃないだろうな、と心配になったのですが、写真を撮っていたベロニカちゃんの話では首までだったそうです。

今日の赤ちゃんの「ゴッドマザー」はベロニカちゃんの妹、マーシャちゃん。
「ゴッドマザー」になることがどれほど重要なのかは私はわからないんですけどね。
うちのベロニカちゃんも赤ちゃんが生まれたら、洗礼を受けさせたいと言っています。
私は今まで答えを保留してきましたが、今日のを見たら、洗礼を受けさせてもいいんじゃないかなあ、と思えるようになりました。

神父の祈りの言葉はほとんどわからず。
だって、お寺で聞くお経と感じが似ていて、超高速でズラズラっと読むだけですから。
洗礼式は30分ほどで終了。

P9271903
教会を出るときに手すりが面白かったので、写真を撮ってみました。
こんな手すりは初めて見ました。

そして、私はタクシーでうちへ。
そのままプライベートレッスンに突入。
21時までやったのですが、さすがに疲れて、眠気を追い払いながらの授業でした。

明日もきついなあ。
朝はチェコからいらして頂いた日本語教師の方にお礼方々、お別れの挨拶に。
明日の午前中、うちの学生たちがミンスクを案内することになっているので、ちょっと早めに行って、学生たちにガイドのコツを伝授することになっています。
それから、アニメグループ4コマ×1時間半。
そして、夜は10月1日に日本へ行ってしまうターニャちゃんとナージャちゃんの「日本でもがんばれパーティー」をやります。
明日は少ない人数でこじんまりと。
バレエ学校に留学している日本人の女の子も招待。
彼女と一緒に寮に住んでいるバレリーナの卵たちも二人ほど招待しました。
その将来のベラルーシバレエ界の星に「食べ物で苦手なものとか、カロリーの関係で食べられないもの、ある?」と聞いてみたら、「カロリー高くても、一回ぐらいだったら大丈夫です」とのお答え。
じゃあ、カロリー気にせず、思いっきり料理しちゃいます。

しばらく弁論大会関係でドタバタしたので、明日の夜はリラックスして楽しみたいと思います!

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ベラルーシの生活 

2008年09月27日

日本語弁論大会、終了しました!

今年は去年よりも全体のレベルが高く、審査員の方々も「採点が非常に難しい」と言っておられました。
確かにレベルは高かったです。
出場したのは大学の2、3年生でしたが、今の時点であれだけ話せるのだから、将来はどんなレベルまで駆け上がっていくのだろうと楽しみになりました。

優勝したのはカーチャさん。
あの「グリコ」さんです。
内容も深かったし、話し方に感情がこもっていて、伝わってくるものがあったという評価でした。
でも、発表が終わって、審査結果を待っている間、彼女は私のところへ来て、「全然ダメでした」と言って涙を浮かべていました。
そこまで自分に厳しい子ですから、将来、絶対に伸びます!

ミンスク言語大の学生が2位でした。
彼は私もよく知っている学生です。
非常に素直な内容のスピーチでした。
タイトルは「私と日本語」
通訳になりたいという夢について語ってくれました。
なかなか面白かったんですよ。
だって、はじめに「みなさん、私は今、どうしてここにいると思いますか。これは、私のトレーニングです。何のトレーニングでしょう」と始まるんです。
彼にとっては、将来通訳になるためのトレーニングだ、ということです。
大勢の人の前で話したりするのに慣れるということですね。

大会全体は直前までバタバタしてしまって、来年はもっと落ち着いてできるようにしたいと思いました。
うーん、まだ頭の中で整理がついていません。
今度、大会の写真と共に、総括をしたいと思っています。

今日(土曜日)も、盛りだくさんの日。
今、朝の9時10分。
10時半から言語大学で日本語教師のセミナーがあり、それが14時半まで。
15時から知り合いの夫婦の赤ちゃんが教会で洗礼を受けるので、その式に出席。
時間がないので、タクシー移動になるでしょう。
そして、16時半からうちで個人レッスン。
これもうちまではタクシー移動。
18時からはアニメグループ2コマ
21時に終了するのですが、もしかしたら、その後、知り合いの俳優と会うことになるかも。
会わないことになったとしても、締め切りが迫っているコンピューター関係の翻訳をしないと・・・
うちのベロニカちゃんには寂しい思いをさせています。
たまにはゆっくり二人で過ごしたいところなんですが・・・
奥さん孝行しないと!

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日本語教師の仕事 

2008年09月26日

明日はいよいよ弁論大会です。
すごいバタバタしています。

今日は朝の8時半から1年生の授業。
ちょっと進むペースが遅いかも。
もうちょっと早くしようかな。

今日は1年生の授業に5年生のターニャちゃんとナージャちゃんを招待しました。
1年生が「漢字の勉強の仕方がわからない」など、勉強に関する不安を抱えていたようなので、5年生の先輩の話しを聞かせようというのが狙いです。
10時半に来るように言ったのですが、予想通り、10分以上遅れて到着。
先についたナージャちゃんが話しを始めると、これが予想以上に歯に衣着せぬ物言いで、諸先生方をメッタ切り。
その後、到着したターニャちゃんと共に、うちの大学のいろんな裏情報を1年生に公開したのでした。

それから、うちへ急いで帰って、12時半からは女の子三人組の授業。
大学で日本語を勉強しているんだけど、ネイティブの先生がいないので、会話をしたいということで、うちに来るようになった子達。
今日が三回目の授業で、前の二回の授業は非常に硬い雰囲気だったのですが、今日はだいぶ打ち解けて、私が好む「笑いの絶えない授業」になりました。

14時半からは弁論大会の練習。
それぞれを立たせてスピーチさせました。
やっぱり、立って読むのは雰囲気が違うようです。
ナースチャちゃんは前に座っている私や学生たちを気にして、メロメロに。
言葉は飛ばすわ、途中でストップするわでもう大変。
「うちで読んだときは全く問題なかったんですが・・・」
彼女にとっては試練です。

練習が16時半に終わって、それから学生のクセーニヤさんの車に乗っけてもらい、大学へ。
それは明日の弁論大会のためにチェコからいらしたお客様に会いに行くためです。
17時半まで大学で弁論大会の打ち合わせ。

それから、急いでうちへ。
18時にインターネットマガジンの取材が入っていたのです。
うちに着くと、記者とカメラマンが待ち構えていて。
30分ぐらいって言ってたのに、結局、19時まで。
19時からはアニメグループの授業があるのに!
少しぐらい休めるだろうと思ったのですが、そのまま授業に突入!
残ったエネルギーが少ないのを、最後の力を振り絞って冗談を言いまくる。
疲れた・・・

22時に授業終了。
でも、これで終わりではなくて。
晩ご飯を食べて、細々した仕事をしていると、友人の俳優オレグ君から電話が。
彼は今度、結婚するのですが、その結婚式の証人を頼まれていたのです。
結婚式の日取りは11月15日。
ベロニカちゃんの妹の結婚式が10月31日。
結婚式ラッシュ!

でも、オレグ君の結婚式は責任重大。
証人というのは、結婚式を取り仕切ったりするいろんな役割があるんですよ。
証人は男女一人ずつが普通。
普通の結婚式では披露宴でゲームをしたりするとき、証人同士でキスをさせられたりするんですね。
でも、僕にはベロニカちゃんがいるのだ!!!!!
キスなんかゲームでもできません。
どうしよう・・・
参ったなあ・・・
オレグ君と今度会って、ゆっくり話すしかなさそうです。

それから、大学の同僚と明日の打ち合わせ。
本当に気の毒なぐらい働いていて、私が働いていないので申し訳ない感じ。
すごく真面目な人なので、無理しすぎたりしないかなあと心配です。

今、夜中の12時35分。
明日は弁論大会の本番。
早く寝ないと・・・

IMGP1741
今日のおまけ写真。
朝、一年生の授業で撮った写真。
男子学生が「日本語の文字を作ります!」と言ってポーズ。
彼らは「は」だと言っていたのですが、「け」にしか見えません・・・

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日本語教師の仕事 

2008年09月25日

2f72f17a.jpg今日は久々に晴れ!
ベラルーシの秋は曇りがちで、太陽を見ることができない日が多いのですが、今日は珍しく晴れました。
でも、うちの中にいると肌寒くて。
うちに来た学生の話では、外のほうが暖かかったそうです。

今日は本当は休みだったのですが、金曜日の弁論大会に向けて練習。
11時から、一人ずつ特訓。
一人1時間半だから、全部で6時間。
ちょっとしんどかった。

最初に来たナースチャちゃんは非常に知的な子。
元々、ロシア語で話すときも超おとなしい子なので、日本語で読むときも超おとなしい感じ。
もっと感情を込めて、人に訴えかけるような読み方にしないといけないんですけどね。
彼女に聞くと「これでも、かなり感情を込めているつもりなんですが・・・」という答え。
やっぱり、自分が思っているのと、周りから見たのではだいぶ差があるのが普通。
彼女には自分の本当に言いたい大事な部分には特に力を込めて読むようにと言いました。

12時半からはカーチャちゃん。
前にも書きましたが、彼女の苗字は「グリコ」さん。
11月には日本へ6週間の短期留学に行く予定なのですが、彼女の名前はすぐにみんな覚えてくれるでしょう。
彼女は元々、発音があまりいいほうではなかったのですが、今回のスピーチではかなり正しい発音になっています。
頑張って練習した跡がうかがえます。

ただ読み方が平坦なんですよ。
なので、私は「ロシア語で言ってごらん」という方法で教えました。
例えば「映画や演劇などで音楽が使われるのは、音楽が人の心に強く響く力を持っているからではないでしょうか」というフレーズがあって、それをロシア語で言うと、日本語と同じようなところに力が入るんですよ。
ロシア語で言わせると、カーチャさんも感覚が掴めるようで、すごく楽しそうに読んでいました。
誰かが書いていましたが、やっぱり外国語はしょせん外国語。
自分の母語よりも上手になることは絶対に無いんですよね。

練習とは言っても、一時間半、読んでばかりだとのども疲れるし、精神的にも疲れるので、雑談を交えながら。
カーチャさんのスピーチのテーマが音楽なので、自然と音楽の話に。
カーチャさんがバッハが好きだというので、グレン・グールドのビデオを見せてあげたら、カーチャさん、興味深々で見ていました。
私も久々にチェンバロに関する知識などを頭の奥底から掘り起こし、カーチャさんに教えてあげたのでした。

14時からはクセーニヤちゃん。
彼女は今、うちの大学の3年生では一番の有望株。
センスが飛びぬけています。
彼女にもカーチャさんと同じような指導法。
「ロシア語で言ってみるよ。こんな風に気のない言い方をするのと、力を込めて言うのと、印象が違うでしょ?」とロシア語で全く言い方を変えてやってみる。
そうすると、「ああ、聞いている人の耳にはこう聞こえているんだな」とすぐわかるわけです。
さすがに三人目になると疲れるんだけど、ちょっとハイになってきて、思いっきり感情を入れて、思いっきりジェスチャーを入れてテキストを読んだりして。
すると、クセーニヤちゃん「先生は俳優みたいです」。
akiravich「クセーニヤちゃんも女優みたいにやって!」
クセーニヤちゃん「ちょっと、そこまでは・・・」

15時半からはジーマ君。
彼はやせぎすのメガネ君。
見た目、かなりまじめでおとなしい感じですが、結構面白いやつです。
彼のスピーチも平坦な感じだったので、私がハイテンションでいろんな読み方を披露。
読み方一つで聞いている側の印象は変わるんですよね。
どんなにいい作文でも、読み方が悪ければ、いいスピーチにはならないのです。

日本語弁論大会まであと2日。
明日は最終調整です。
なかなかバタバタしています。
うちの同僚が大変そうで。
何かいろんなことを抱え込んじゃっているんで、私もサポートしたいところなんですが、私自身、身動きとれず。
何らかの形でお返しをせねば・・・

そういえば、今日の夜、知らない人から電話が来て。
それはインターネットマガジンのインタビューの依頼。
なんでも、今度、そのインターネットの雑誌で日本特集を組むことになっていて、そのためのインタビューなんだそうで。
明日の18時にうちに来るんです。
久しぶりのメディア登場。
約半年振りですよ。
お正月映画に出させてもらって以来、何のオファーもありませんでしたから。
それまでがいろいろ出すぎだったので、急にそういう仕事が来なくなったのは、たぶん、「日本語教師の仕事に専念しなさい」という戒めだったのかなあと思います。
その戒めは十分理解して反省したので、もうちょっとテレビや映画の仕事をください!

akiravich at 06:37コメント(0)トラックバック(0) 
日本語教師の仕事 

2008年09月24日

おはようございます。
このブログ、いつもは夜に書くんですけど、昨日は疲れて何も書けませんでした。

病み上がりなのに、昨日は朝の8時半から19時まで授業しまくり。
その後は電話しまくり。
バレエ学校に留学している女の子に始まり、弁論大会に出場する学生たちや個人レッスンの学生たち、最後は大学の同僚と打ち合わせ(←長くなってすみませんでした)。
電話しながらも晩ご飯を作っていたんですが、鶏肉に小麦粉をまぶしている最中に学生のカーチャさんから電話が。
携帯電話を小麦粉まみれにしたくなかったので、ベロニカちゃんに電話を持ってもらい会話。
昨日の夜、電話した相手の数は7人。
多すぎです・・・

今、朝の9時15分ですが、ちょっとだけ日が差しています。
太陽が見たいなあ・・・

さて、今日の予定は日本語弁論大会の準備が盛りだくさん。
一番大事なのは、学生たちの練習。
私は4人を受け持っているのですが、みんななかなかがんばってますよ。

そうそう。
弁論大会のルールを説明していませんでした。
時間は5分以内(5分を超えると30秒ごとに一点減点)。
テーマは自由。
日本に関係がなくてもかまわない。
しかし、自分の主張を盛り込んだものにすること。
弁論の後に質問が2つほど出されるので、それに答える。
その答えも審査の対象になる。

まあ、こんな感じです。
でも、イメージしてみてくださいよ。
大勢の人の前で5分間も話すのって、自分の国の言葉でも大変ですよね。
それを学生たちは外国語(この場合は日本語)でやるのですから。
これは大変ですよ。
私も人前でロシア語で話すことは時々ありますが、かなり緊張します(テレビカメラの前では全く緊張しないのに)。

日本にも「ロシア語スピーチコンテスト」があるんですよね。
でも、私は参加したことなかったです。
人前でロシア語話すなんて、怖くて・・・

そんな私が学生たちに「弁論大会に出なさい!」と言っているのだから、矛盾してますよね。
よく「弁論大会はいい勉強になるから出たほうがいい」と言うんですけど、正直言って、これまで私はそれほどの意義を見出せなかったんですよね。
だって、人生でこんなに大勢の前で、しかも外国語で話すチャンスなんてないじゃないですか。
政治家にでもなるのならともかく。
そんなリアリティーのない状況で日本語のスピーチをすることにどれほどの効果があるのか、と思っていたのです。
「度胸がつく」という意見も聞いたことがありますが、それは日本語の学習とは関係がないことだし、単なるこじつけにしか聞こえませんでした。

でも、今年になってちょっと考えが変わりました。
練習のプロセスがなかなかおもしろくて。
ここまでまとまった量の作文を学生に書かせることってあんまりないんですよね。
聞いている人を想定して、内容を吟味していく過程がなかなかおもしろいかなと。

読む練習をしていると、最初はみんなのっぺらぼうなしゃべり方なんですよね。
全く抑揚がなくて、ただ読んでいるだけのスピーチ。
それじゃダメなんですよね。
自分の言いたいところをはっきり言わないと。
みんな、自分が読みやすいように読んでいるだけで、イントネーションが上がらなくてもいいところが上がっていたりするんです。

みんなが変な読み方になっているフレーズがあって。
「〜ではないでしょうか」という問いかけの文。
例えば「思い出すことがあるのではないでしょうか」という文で、「あるのではないでしょうか」と「ない」の部分が上に上がっちゃうんですよ。
そこだけが強調されている感じで。
直すところはたくさんあります。

あと、アピールの仕方も問題ですよね。
手振りや身振りを使うのかどうか。
うちの同僚は使ってもいいのではないかと言っていたのですが、私は正直わかりません。
どうなんでしょうか・・・
他の国でも日本語弁論大会ってやっていると思うんですが、どんな感じなのか見てみたいですね。
今年は間に合わないので、来年の課題です。
私が指導するとジェスチャーが宝塚っぽくなりそうなので・・・

日本でも学校で弁論大会やりますよね。
必ず出てくるのは優等生タイプの女の子で、顔の筋肉を思いっきり動かして、わざとらしくハキハキと「私はそう思います!」と未来を見つめちゃうタイプ、いますよね。
私はそういうの大嫌い!!!
だって、あまりにもわざとらしくて嫌になりますよ。

数年前の弁論大会でそういう学生が一人いました。
一人一人に語りかけるように、ニコニコしながら話していたのです。
その学生は途中で話が続けられなくなり、最初からスピーチをやり直したため、優勝はできませんでしたが、日本人の審査員はべた褒め。
そういう優等生っぽいの、日本人は好きなんですかね。
私は逆に不自然な感じがして、好きじゃないんですが。
そんなオーバーな話し方をしなくても、彼女の日本語の実力だったら優勝できたはずなんですけどね。

そういえば、学生の前で「優等生タイプ」の読み方のまねをしてみたんですよ。
すると、女子学生が「先生! その顔の動かし方は『山崎ま○よし』っぽいです!」とナイスなつっこみ。
確かに・・・
それにしても、ベラルーシ人がどうして「山崎ま○よし」を知っているのだろう・・・

P9280049
これは3年前の弁論大会のときに撮った写真。
みんな若いなあ。
懐かしいなあ。
あの頃はみんなかわいかったなあ(←いや、今もかわいいですよ・・・)。
今じゃあ、みんな成長して、今年はこの中の三人が日本への留学を決めています。
寂しくなります・・・

最近はテレビ番組でベラルーシが取り上げられたこともあって、このブログの訪問者も増えていたのですが、昨日あたりからいつものように70人前後に落ち着いてきました。
連日100人以上の人が読んでくれていたのは気持ちがよかったですが、たぶん通りすがりの人も多かったのではないかと思います。
通りすがりの人も私にとっては大歓迎。
もしかしたら、このブログを目にして、ベラルーシに関心を持ってくれるかもしれませんよね。
読者を増やそうとか、そういうことを考えず、淡々と書いていければいいかなと思っています。
いつも読んでくださっている皆様には感謝!です。

akiravich at 16:00コメント(2)トラックバック(0) 
日本語教師の仕事 

2008年09月23日

二人での翻訳作業から三日後。
グーリャはまたまた僕のうちに来たのでした。

その日はまだ3月上旬なのに、春の気配が感じられるような暖かい日。
いつもの三軒茶屋のバス停に現れたグーリャも春の装い。
「こんにちは〜。今日はいい天気ね」

前回のように二人で世田谷線に乗り、豪徳寺のアパートへ。
前のときは初めて外国人がうちの中に入るということでちょっと緊張したのですが、今回はもう大丈夫。
部屋が汚いのも隠すことでもないし。

翻訳は順調に進むかと思いきや、雑談のほうが多くなってなかなか進まない。
特に急いでいる仕事でもなかったのでいいんだけど。
音楽を聴いたりしながらダラダラと。

今日も晩ご飯を一緒に。
今日のメニューはカルボナーラ。
みのもんたがテレビ番組で(「思いっ○りテレビ」ではない)言っていたレシピをちょっとアレンジ。
卵の白身は使わず、黄身だけで作るカルボナーラ。
あまりのおいしさにグーリャ、また食べ過ぎて「お腹、くるしい〜」。

食事が終わったのが20時。
グーリャ「早く帰らないといけないね」。
彼女の家族の話はいろいろと聞いていて、お父さんが結構厳しいみたい。
あんまり遅いと「どこに行ってたんだ! 誰と一緒だったんだ!」と問い詰められるのだとか。
僕「聞かれたらどうするの?」
グーリャ「友達と遊びに行ってたっていうから大丈夫ね」
僕「そうだよね。俺と一緒だったなんて言えないよね」
グーリャ「そうね。お父さん、あなたのこと、まだ知らないし、知ったら、たぶん殺されるね」
おいおい、本当かよ。

うちのドアを開けると、頬に冷たい夜気が。
昼は暖かかったけど、まだ3月。
夜には冬に逆戻りしたような寒さ。
僕「その服じゃあ寒いんじゃないの?」
グーリャ「そうね。すごく寒いね」
というわけで、僕の予備のコートを貸すことに。
僕のコートもグーリャのコートもベージュっぽい同じ感じのコート。
グーリャは着ている服が赤いから、あんまり色の組み合わせがよくない。
でも、風邪を引くよりましだよね。
手袋はないけど、ごめんね。

二人、並んで世田谷の駅まで歩く。
結構な距離を歩く。
うちからだと、世田谷駅も山下駅も宮の坂駅もほとんど同じ距離。
ちょっと遠いけど仕方ない。
いつもはおしゃべりしながらだから、少しでも長く一緒にいるのに都合がいい遠さなのに、今日は早足にならざるを得ない。

二人、息を弾ませながら歩く。
僕たちの距離感は微妙に近い。
僕「寒いね」
グーリャ「そうね」
僕「じゃあ、こうしたらあったかいんじゃない?」と言って、グーリャの左手を僕のコートのポケットに引っ張り込む。
ポケットの中で僕の手とグーリャの手が重なる。
やってしまってから、「彼女が嫌がったらどうしよう?」と考えてしまう。
僕はいつもこうなんだ。
考えが行動に追いつかない。

二人、お互いに手を温めながら歩く。
僕「ごめんね。嫌じゃない?」
グーリャ「何で謝るの〜? あったかいよ」
温められた手よりも、照れている彼女の頬のほうが温かそうだ。
なぜか無言になってしまう。
黙るのも変だ。
思わず上を見上げると、おあつらえ向きに、冬空に星が散りばめられていたりする。
僕「星がきれいだね」
グーリャ「そうね」
僕たちの手は言葉よりも雄弁だったということだ。

そうこうしているうちに、世田谷駅についてしまう。
世田谷駅は駅舎がないから、外で待つのは寒いだろうと思っていたが、彼女と一緒なら寒くないだろう。
でも、そんなときに限って、タイミングよく電車がやってくる。
僕たちはちょっと走って、何とか電車に間に合う。

電車に乗って、僕たちの手は離れてしまう。
周りの目が気になったからか、もうその必要がなかったからかはわからない。
ぼやんとした電車の中の光の中で僕たちはどんな話しをしたのだろう。
思い出せるのは手に残った温もりだけで、僕たちは静かに電車の中の風景に溶け込んでいく。

グーリャをバス停まで送る。
グーリャ「じゃあね」
僕「今日はありがとう」
グーリャ「ううん、今日はとてもうれしかったね」

この「うれしい」という言葉をどうとらえよう。
帰りの世田谷線の中でそのときの言葉を反復し、そのときの顔を思い出し、そのときの声を思い出し、それでも彼女の気持ちに気づかなかった俺はかなり鈍感らしい。

akiravich at 22:54コメント(4)トラックバック(0) 
はぐれミーシャ純情派 
今日は風邪で授業は全てキャンセル。
これでも、昨日よりはよくなったんですよ。
昨日はブログを書く元気もなかったし(←そりゃ、重症だわ)。
今日は鼻が多少詰まる程度なので、かなり楽なのですが、ここで無理をしてこじらせると、金曜日の日本語弁論大会に影響するので、大事をとって休ませてもらうことに。

昨日と今日、久しぶりに「はぐれミーシャ純情派」をUPしました。
御存じない方のために、「はぐれミーシャ純情派」とは何なのかについてご説明いたします。

この文章はもともと私がウズベキスタンのタシケントにいたときに書いた日記のタイトルです。
もともとは誰かに読んでもらうためではなく、自分自身の記録として書いていたものです。
ベラルーシに来る前はそのタシケントにいたんですよ。
それは大恋愛の末の大冒険で。
その文章は8年ほど前に、友達のサイトに載せてもらったことがあるのですが、そこそこ評判がよかったと友達には聞いています。

でも、その文章はタシケント滞在の途中からの日記で、そこまでの過程が全く描かれていないのです。
なので、その話しをはじめのところから書いていくことにしたというわけです。
実ははじめの部分も8年前に書き始めていたのですが、かなりの部分が書き終わっていたのに、何かの拍子に全て消去してしまい、悲しい思いをしたのです。
今回は何とか最後まで書き続けたいと思います。
本当に自分自身の記録として書くので、読んでもおもしろくはないかもしれませんが、お許しください。
ちなみにこの文章の正式名は「はぐれミーシャ純情派 タシケント激闘編」です。
このブログのタイトル「はぐれミーシャ」もここから来ています。

授業をキャンセルしてブログを書いているのは、ちょっと良心の呵責を感じますが、この状態で外に出るとまたぶり返しそうなので・・・

今日のテーマは、ベラルーシ流の風邪の対処法です。

一番よく聞くのは「水分をたくさん取れ」というアドバイス。
もちろん、温かい飲み物ですよ。
体を中から温めて、汗をかかないといけないのだそうです。
たくさん汗をかくと、汗と一緒に悪いものが出て行くそうですが、どうなんでしょう・・・

「ビタミンCを取れ」というアドバイスはベラルーシでも同じ。
世界共通でしょう。
そのためにはキイチゴのジャムを食べるといいそうです。
キイチゴのジャムはあまり店では売っていなくて、自家製で作るのが普通。
栽培されているのではなく、森に自生しているもののほうが、酸っぱくて体にもいいそうです。
ベロニカちゃんの話では、キイチゴの枝や葉っぱにはアスピリンと同じような成分が含まれていて、それを乾燥させたものをハーブティーのようにすると風邪は一発で吹っ飛んでしまうそうです。
本当かなあ・・・

体を温めるために、お湯に粉からしを溶かして、足湯をするという方法があるそうです。
うちのベロニカちゃんは子供のとき、風邪を引いたら必ずそうしていたそうです。

ユニークなアドバイスもあります。
にんにくの真ん中の茎みたいなのありますよね?
あれに火をつけて、それを消したときにでる煙を鼻から吸うのです。
そうすると、鼻づまりが治るのだそうです。
ちなみに、ベロニカちゃんは試したことがあるそうですが、効果はなかったそうです。

にんにくは食べたほうが効果があるでしょうね。
生でもいいんですけど、こちらだと、にんにくを丸ごとマリネにしたものがあります。
マリネというよりは、漬物に近いような感じです。
それは確かに効きます。
私がまだ大学の職員寮に住んでいたとき、寮の用務員さんに聞いて、やってみたら、次の日にはかぜが治ってました。

今、ベロニカちゃんから衝撃の情報が!
にんにくは生で食べると刺激が強く、お腹を壊す危険がありますよね。
火を通しても栄養分は壊れない(と山岡さんが言っていました)。
ベラルーシにはにんにくを一かけ、切ったりしないで、まるごと飲む人がいるそうです。
うーん、それって効果があるんでしょうか・・・

オトギリソウという植物をハーブティーのようにしても効果があるのだとか。
熱を下げる効果があるそうです。
他にも菩提樹の葉っぱやヨーロッパノイバラの実を煎じたものも効くらしいです。

究極の対処法は「羊の脂」。
温めた牛乳に羊の脂を入れて溶かしたものを飲むのだそうですが、その匂いがものすごく臭いのだそうです。
学生たちに聞いても、ものすごい匂いだと言ってました。
でも、その効果は絶大。
免疫を高めるのだそうで、少なくとも一年間は風邪を引かないと言われています。
普通は売っていないそうですが、うちの学生のターニャちゃんのうちでは使っているそうです。
確かにターニャちゃんはあまり病気をしない元気な子です。
村で羊を飼っている人なんかはよく使っているそうですが、町に住んでいると手に入れるのは難しいですね。
一回、飲んでみたい気もします・・・

おっと、大事なアドバイスを忘れるところでした。
ウオッカ!
ウオッカにコショウ、または唐辛子を入れて飲むんです。
これを飲むと、体がものすごく熱くなって、汗をどんどんかくことができます。
一度だけ、飲んでいる人を見たことがあるんですが、入れたコショウの量が尋常じゃなかったです。
真っ黒な液体を一気に飲み干していました。
私にはそんな勇気はありません・・・

ベラルーシに限らず、旧ソ連圏では民間療法のようなものが発達しているんですよ。
最近は医薬品が簡単に手に入るようになっているので、薬を飲むことが多いんですが、民間療法は今でも使われていますね。

新聞や雑誌なんかにも、いろんな方法が紹介されています。
中には絶対に効かないだろうというようなものも。
独身時代に付き合っていた彼女(かつて私のために「ジャイアンシチュー」を作ってくれた女の子。2008年6月29日の投稿をご覧ください)がどこかの新聞で読んだやり方。
ビールに卵の黄身やサワークリームなどを入れて、10分ほど火にかけて温めるという恐ろしいやり方。
温めたビールって、飲んだことありますか?
それはもはや飲み物ではなく、「人口100人の村の最終兵器」といった趣です。

私の風邪の対処法は「気合」。
「風邪、治すぞ」と思いっきり念じます。
「病は気から」と思っているので、「気」だけで治します。
でも、今回は「気」だけでは足りない感じがしたので、日本から持ってきた薬を飲みました。
あとはビタミンCが含まれている果物を食べまくることですかね。
そして、ひたすら寝るだけ。
明日は一年生の授業が8時半からあるのですが、それまでに何とか治さないと・・・

このブログ、海外に在住している方も読んでおられると思うのですが、もし何か面白い風邪の対処法があったら、コメントを頂ければうれしいです。
たぶん、国によって、かなり違いがあるのではないでしょうか。

今日は「はぐれミーシャ」の第五話も書きたいんですけど、ベロニカちゃんからドクターストップがかかるかもしれません。
部屋の中はあったかいので、ちょっとだけ書こうかなあ・・・
でも、やっぱりおとなしく寝ていたほうがいいかも・・・

私の隣でベロニカちゃんがウェディングドレスに使う生地を裁断しています。
妹のマーシャちゃんの結婚式のためのドレスです。
結婚式は10月31日だから、これからかなりバタバタすると思います。

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今日のおまけ写真は三枚。
先週の土曜日の夕食です。
カマロフスキー市場では、もやしを売っているんですよ。
ここ数年のことですけどね。
値段は一袋6000ルーブル(約300円)。
一袋は日本のもやしの大体1.5袋分ぐらいでしょうか。
味は日本のと同じ。
豚肉ともやしを強火で炒めたものと、出汁にしょうゆと砂糖を入れて、もやしと鶏ひき肉をサッと煮たもの。
すごく美味しかったです!
すでに風邪気味だったのにもかかわらずビールを飲んでしまいました。

P9201864
これも土曜日の夕食。
白い新玉ねぎのスライスです。
カニかまぼこも一緒に使いました。
ドレッシングはしょうゆ、砂糖、こしょう、酢、ごま油、ごま、といたってシンプル。
玉ねぎも風邪にはよく効くと聞いたので、思いっきりたくさん食べました。
日本の料理番組で見たのですが、玉ねぎを生で食べるときは水にさらすと栄養分が出て行ってしまうので、冷凍庫に入れておくと栄養分も逃げず、辛味もおさまるとのこと。
私は大体そうしています。

P9221867
これはさっき食べたチョコレート。
ミンスクのチョコレートメーカー「コムナルカ」の製品です。
名前は「甘い告白」。
バレンタインデーでもないのに、このパッケージって・・・
味は結構おいしかったです。

昨日、ブログがまともに書けなかった分、今日は多めに書いてみました!

akiravich at 01:02コメント(2)トラックバック(0) 
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