2011年04月13日

爆弾テロから一夜明けて・・・ミンスクの町を歩いた

こんばんは。
はぐれミーシャです。

このブログでもご紹介している通り、4月11日17時56分、ミンスクの中心、地下鉄オクチャブリスカヤ駅の構内で大きい爆発がありました。
ベラルーシ検察庁はテロと断定、捜査を続けています。

一夜明けた12日、朝のテレビ番組はテロの話一色。
平和なベラルーシにとって、今回の事件の衝撃は大きいものがあります。
ベラルーシは特に領土問題や民族問題での対立などはない国なので、テロなどとは無縁だとみんな信じきっていたのです。
元々、ベラルーシ人は穏やかな性格で、争いを好まないというところがあります。
アラブの国々との関係は良好だし、ロシアのように多民族が住んでいるというわけでもないし・・・
正直、テロリストがどういう動機でこのようなテロを起こしたのかわからないのです。

私は朝、いつもと同じく6時半に起きました。
大学の授業は8時半から。
いつもは8時にうちを出れば間に合うのですが、今日は地下鉄はまだ復旧していないだろうと思い、早めに出ることに。

地下鉄は14日、木曜日のお昼ごろの復旧を目指しているとのこと。
地下鉄が動かないと、これは本当に大変で・・・

ミンスクの地下鉄は2路線だけ。
その路線が交差するのが今回テロがあったオクチャブリスカヤ駅。
その駅はミンスクの中心部にあり、大統領府や共和国宮殿(←コンサートホール)、グム百貨店などがある一番の繁華街なのです。
その駅で夕方のラッシュ時に爆発があったというのは・・・一番人が多い時間を狙った卑劣な犯行と言わざるを得ません。

私が外に出たのは7時50分。
地下鉄の駅とは反対方向に向かいました。
そこはモスコフスキー・バスターミナルの近くのバス停。
そこから100番のバスに乗って、大学へ行こうと思ったのです。

ミンスクの中心部を走る独立大通りがあって、その下を地下鉄が走っています。
その大通りを走るのが100番のバス。
昨日、大統領の話では住民の生活に支障が出ないように他の交通機関による輸送を強化するという話でした。

その通り、100番のバスはいつものルートを変更し、大通りの先のほうを始発にしていました(←普段はモスコフスキー・バスターミナルが始発)。
普通は5分に一本とかなのに、今日は一分間に何台もバスが来るような状態。

しかし、バス停は混雑(←大混雑とまではいかなかったんですが)。
100番のバスは地下鉄の終点ウルチエ駅が始発になっていて、完全に地下鉄の代わりという形になっていました。
なので、当然、バスは超満員。
東京の朝のラッシュ時を思い起こさせるものがありました。

私も途方にくれました。
どうしよう。
大学に遅れちゃうなあ。

と思ったら、そこに別ルートで走る25番のバスが!
大学があるアカデミヤ・ナウーク駅までは行きます。
さっそく乗車。
100番のバスほどの混雑はなく、軽く込んでいるという状態でした。

いつもよりもバスの中は軽い緊張感が感じられました。
昨日はどうだったかとか、知り合いがたまたまオクチャブリスカヤにいた、とか。
でも、若い女の子なんかは普通の軽い会話で。
まあ、そういうほうが聞いているこっちは救われる感じがするんだけど。

アカデミヤ・ナウーク駅からは徒歩で大学へ。
学生たちもちゃんと授業に来られるかなあと心配になる。

大学に着くと、一階の入口付近は静か。
いつもだと、8時20分ぐらいは一時間目の授業に急ぐ学生でにぎわっているのですが、学生自体が少ない。
やはり地下鉄がストップすると、大学にたどり着くのは難しいだろうなあ。

教室に入ると学生は二人だけ。
徐々に学生が集まりだし、休んだのは結局一人だけ。
彼女はよく休むから、地下鉄とは関係がないと思われます。

学生の一人はバスの混雑を見越して、タクシーで大学に来ました。
寮に住んでいる学生はバスを乗り継いで何とか大学にたどり着きました。
うちの学部の寮はミンスクの南西部、マリーノフカという遠いところにあるのです。
大変だったろうなあ。

会話はもちろんテロの話。
平和なベラルーシで平和慣れしている学生にとっては衝撃が大きかったのでしょう。
やはりみんな「地下鉄に乗るのが怖い」と言っていました。

そんな話の中で私が思い出したのは、地下鉄サリン事件のこと。
あの日、私は東京の中心部にいました。
電車に乗っていた人たちがみんなキョロキョロと不審物や不審人物がいないか、かなり張り詰めた空気だったのを覚えています。
あの日、「今晩、山手線がやられる」というデマが流れていて、私は山手線に乗らなければならなかったので、非常に怖かったです。

15分ほど今回のテロについての話をした後、通常の授業を開始。
だって、ずっとその話をしても状況は何も変わらないですからね。
いつものようにテキストを読んで、文法を勉強しました。

授業の最中、10時45分ごろ、学生の一人が「今、ショートメールが来たのですが、100番のバスで爆発があったらしいです」
教室に一気に緊張が走りました。
学生たちが携帯電話を使って情報収集。
「本当らしい」「実はうそだったらしい」「爆発があったのはモスコフスキー・バスターミナルらしい」など、情報が交錯。
私はベロニカちゃんに電話して、テレビをつけてもらったのですが、テレビではそのような情報は一切なし。

こういうの、怖いですよね。
本当かどうかわからない状態。
授業どころではないので、みんなでどうやって帰るかを相談。
おそらく、ミンスク市民が一斉に電話をかけ始めたのでしょう。
携帯電話がつながりにくい状態に。

教員室に行くと、一人の先生が青ざめた顔でPCの画面に釘付け。
娘に電話しているのだが、つながらないと言う。
教員たちが集まってきた。
秘書の女の子は「そんなのうそに決まってるわ!」
うそだったらうれしいんだけどね。

今日は11時半から1年生の補習授業をするつもりだったんだけど、私のところにやってきた1年生はもう顔が青ざめていて。
みんな携帯電話などで家族に連絡したり、情報収集したり。
1年生は地方の子が多いから、親御さんは心配だろうなあ。
結局、今日の授業は延期に。

私は歩いてうちに帰ることに。
やっぱり、今はバスとかに乗るのはちょっと怖い・・・

100番のバスの爆発があったと言われているモスコフスキー・バスターミナルは私のうちの近く。
今朝、バスに乗ったバス停のすぐそば。
本当に爆発があったのかなあと思いつつ、独立大通りを東へ。

20分ほど歩いて、その近くへ。
でも、特に騒然とした感じはない。
ただ車の渋滞がいつもよりひどい感じ。

モスコフスキー・バスターミナルのところまで来たのだが、変わった様子はなし。
やっぱりデマだったのかなあ。

で、うちに着いてインターネットを見てみると、ベラルーシ緊急事態省が爆発事故の事実を否定。
ああ、そうか。
本当じゃなくて良かったと思い、心無いデマを流した人間に怒りが。
学生たち、本気で怖がっていたもんなあ。
大学生とは言っても、まだまだ子供。
寮に住んでいる子達は「歩いて帰ります」って言ってたけど、歩いたら3時間ぐらいかかるんじゃないかなあ・・・

インターネットで情報収集。
今回は前回の爆発事故(2008年7月)以上に、力を入れて捜査していくだろうなあ。

精神的に張り詰めていたからか、どっと疲れが出たので、仮眠。
それから、龍二くんと遊んでいました。

夜の授業は全てキャンセル。
私の教室は地下鉄の終点、ウルチエ駅のそばにあり、学生の中にはたどり着けない子も出てくるだろうと思って。
それに、今日は親が子供を外に出さないでしょう。

今日はこんな感じでした。
明日はどうなるんだろう?
地下鉄は明日の復旧はない、ということですから。
やっぱりバスも怖いので、歩いて大学に行くことにします。
大体40分ぐらいで着くので、それほど苦にはなりません。

明日も可能な限り、ベラルーシの中からの情報をお伝えしていきたいと思います。

いつもの平穏な日々がベラルーシの人々の元に帰ってくることを願っています。

akiravich at 02:10コメント(7)トラックバック(0) 
ミンスク 

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コメント一覧

1. Posted by CSO   2011年04月13日 07:45
旧ソ連圏の地下鉄は、有事の際の核シェルターも兼ねて作られたそうで、途轍もなく深い所を走っていますね。駅はピカピカに磨きこまれていたのを覚えています。 早く犯人が捕まることを祈ります。外人が犯人ならば旅行者やアジア系住民がヘイトクライムなどに巻き込まれないことを祈るばかりです。
2. Posted by CSO   2011年04月13日 08:22
地下鉄サリン事件では、カバンからサリンの入った袋を出して、傘で突いて撒いたと記憶しております。 しかしですよ先生、あのチリ一つ落ちていないピカピカの駅の床に、ベンチがあったか記憶に無いですが、大理石の床が崩壊するほどの強力な爆弾となると、それをリモコンする発火装置も含めて、ダンボールサイズはあるはずですが、
それを誰も気づかなかったというのはあり得ないですね。謎は深まるばかりです。
3. Posted by CSO   2011年04月13日 09:42
ミンスクの町は基本的に非スラブ、非白人は非常に少ない町です。観光客は、バスに乗る者は居たとしても、地下鉄には普通乗りません。地下鉄は郊外にお住まいの方の足です。自分のような珍奇な旅行者は地下鉄に用も無く乗りましたが、ガンをつけられたり、なんちゃって中国語で罵倒されたりします。 実行犯が外人なら、巨大な荷物を持ち、ラッシュ時間に、無銭乗車を取りしまるおまわりさんの尋問も受けず、長大なエレベータでだれにもガンをつけられず、ベンチの下に荷物を置いて歩き去った、というのはあり得ない気がします。実行犯は、修理工か掃除夫のフリをして、作業服を着て修理をするフリをして爆弾を装着したか、映画みたいにマンホールをこじあけて、地下道か下水道から侵入、逃走したとしか思えません。
謎は深まるばかりですが、続報をお待ちしております。
4. Posted by nari   2011年04月13日 10:54
確定情報ではないので、眉に唾を付けてお読みください。
ベラルーシ傭兵が、リビアに政府軍側として参加したとの情報が入ってるそうです。また反政府軍側にはアルカイダ等のイスラム過激派組織の存在が確認されており、彼らによるベラルーシへの報復活動ではないのかという憶測が飛び交っています。
一応URLを貼っておきますが、あくまでも噂であり、西側メディア(しかもテレグラフ紙)による報道なので信憑性があるのかは、疑わしいです。

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/africaandindianocean/libya/8432996/Libya-Belarus-mercenary-paid-1900-a-month-to-help-Gaddafi-forces.html
5. Posted by たけまる   2011年04月13日 11:45
本当に、思ってもない所でテロが起きましたね。今日の読売新聞では、二人の容疑者を特定したと、また現大統領に反対する者のしわざか!とも書いてありました。5月後半に妻が帰郷するので心配です。いち早い犯人が捕まることを祈ってます!こちらは、まだまだ余震が多い状態で原発もレベル7に上がりました。
6. Posted by akiravich   2011年04月16日 04:53
CSOさん、ご無沙汰しております。

犯行グループはベラルーシ人だったようです。
犯行の全容解明が待たれるところです。
7. Posted by akiravich   2011年04月16日 04:55
nariさん、こんにちは。

うーん、どうなんでしょうかね。
いろんな情報が飛び交っていますが、実際のところはまだわからないというのが実情です。
ベラルーシの中にいると逆にわからないこともあるのかもしれませんね。
外国のメディアが報道していることにも注目していきたいと思います。

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