夕鶴

2008年06月01日

今日はとても悲しい日です。
一人の学生を破門しました。
それは私が心から信頼していた学生でした。
日本語教師にとって、これほど辛いことはありません。

5月8日の投稿「学生に若き日の自分を見る」に、彼のことは書きました。
精神的に非常に苦しんでいました。
しかし、それと同時に劇の練習や授業での態度は悪くなる一方でした。
彼は生真面目なタイプで通っていたのですが、非常に不真面目な態度が目に付くようになりました。
一つ一つは些細なことですが、私は非常に悲しかったのです。

木曜日の朝、次の日の劇の練習の時間を決めるために、私は彼にショートメールを書きました。
返事は「その時間はテストがあるからダメです」というものでした。
それに対して、「じゃあ、11時だったら、来られる?」とメールを書きましたが、彼からの返事は来ませんでした。
彼はそうゆうタイプではなかったのです。
私のメールなどには丁寧に答え、礼儀正しい人間だったのです。
夜になっても返事が来ないので、他の学生に電話をして、私の代わりに電話してもらいました。
すると、彼の答えは「11時は授業があるからできない」
私は怒りました。
そんなことを連絡できないほど忙しかったのでしょうか。

このこと自体は小さいことかもしれません。
しかし、ここ最近は一事が万事そんな調子だったのです。
みんなが協力してやらなきゃいけないときに、自分勝手な行動をとるのは、日本とは考え方が違うからでしょう。
「他の人に迷惑をかけるから」という意識は薄いのかもしれません。

もともと一番態度が悪かったのは主役をやるはずだった男子学生でした。
練習はすっぽかす、演技もめちゃくちゃ、口答えはする、と何もいいところはありませんでした。
しかも、自分の彼女をもう一人の主役にしたがって、レーナちゃんとの練習のときは全くやる気なしの態度を見せていたのです。
4月の終わりごろ、私が本気で怒って、その学生は少しまともになりました。
でも、私を含めて、みんな腫れ物を触るかのように彼に接していました。
というのは、彼にへそを曲げられて、劇が出来なくなっては困るからです(本当に気分が悪い話しですが)。
それでも、何とか劇が出来そうな方向には動いていたのです。

その主役がやっと落ち着いてきたと思った頃に、もう一人、今日破門した学生が似たような行動を取るようになってしまったのです。
練習には遅れる、すっぽかしておいて事後連絡、しまいには私に対しても非常に反抗的な態度をとるようになってしまったのです。
私は理由がわかりませんでした。
それで、一度電話をして、ゆっくり話したのです。
携帯電話で一時間近くも。
それで彼の胸のうちがわかったように思いました。
先週の土曜日も、授業の後で彼を一人残して、人生や心の中のことについて話しをしました。
それなのに・・・

私にとって、彼は本当に大事な学生の一人だったのです。
私は学生を教えるに当たって、一番重要なのは「信頼」だと考えています。
信頼がなければ、私は教えることは出来ません。
彼の顔を見ることさえできません。

私の言葉を彼は神妙な面持ちで受けとめていました。
彼は「これは僕の人生における教訓になると思います」と言いました。
教訓とか、そんなんじゃねえんだよ!
俺はお前のこと大事だと思っていたから、怒ってるんじゃねえか!
何故こんなになるまでわからなかったんだよ!

信頼しているからこそ、許せなくなってしまうということ、ありませんか?
私はあります。
矛盾しているようですが、私にとって、この「厳しさ」は愛だと思っています。
どうでもいい学生には、私もどうでもいい態度しかとりません。
私も人間だからです。
ニコニコ笑って、みんなに教えるのなんか、うそくさくて出来ないし、やりたくもない。
「教師として」よりも、私にとって大事なのは「人間として」なのです。

私は授業などで学生に「私が厳しいのは優しいからなんだよ」と言うと、学生達は本気で「わからん」という顔をします。
こちらの人のメンタリティーにはないからです。
違う言い方で「私が厳しいのはみんなのことが好きだからなんだよ」と言うと、学生達は冗談と捉えて、本気で笑います。
今の4年生の女の子達は、私の言葉がよくわかっている(はずなんですが、本当はどうなのか・・・)ようです。
こちらで学生に人気があるのは、学生にあまい先生。
でも、時々「あの先生、厳しいけどいいよね」という言葉をまれにですが聞くことがあります。
うちのベロニカちゃんも「すごく厳しくて嫌いだった英語の先生がいるんだけど、今はその先生に感謝してる」と言っていました。

私は今まで、いろんな学生を教えてきました。
中には文字通りの意味で、私を裏切った学生もいます。
学生を辞めさせたり、授業中、怒ってうちへ帰ってしまったことも一度や二度ではありません。
辞めさせた学生は別ですが、私を本気で怒らせた学生達とは、いい関係を築けることが多いから不思議です。
本気であたれば、本気で返してくれる。
そんな学生が好きです。

実は明日(っていうか、日本時間では今日ですが)、新しいアニメグループが始動します。
といっても、本当に新しいわけではなくて、2年前の秋にスタートしたグループと4年ほど前から去年の夏にかけて教えていたグループの合同なのです。
その2年前にスタートしたグループは、去年の12月、授業中の不真面目な態度に私が激怒して、授業を中止したグループなのです。
その後も、彼らはショートメール(それは私が電話に出なかったから)などで、私に謝罪してきました。
彼らの中にはいい学生もいたので、なんとかグループを復活させたいと思っていたのですが、一度壊れた信頼は簡単に取り戻せるものではありません。
時間をかけて、自分の心の中の熱を冷まして、彼らに会ってもにっこり笑って話ができるところまで、ようやく来たのです。
グループ崩壊後の彼らの行動から、彼らの誠意も汲み取れました。
グループ参加者のうち態度が悪かった数名を除き、他の5人に対して「勉強したければ、もう一度グループを作ろう」と呼びかけたところ、全員が参加希望。
あれから半年もたっていたので、もう日本語熱が冷めたのではないかと思っていたし、あのときの自分の行動も大人げなかったので、それに腹を立ててる学生もいたのではないかと思っていたのですが。
うれしいですよ。

自分、もともと、怒りっぽいんですよね。
うちの家族なんかは、私が気が短いの、よく知ってます。
学生達も知ってますね。
でも、もう少し穏やかな人間になりたいなあ・・・

今日、破門した学生。
自分の行動を省みて、自分の生き方を考えているのでしょう。
自分で追い出しておいて変な話ですが、いつか戻ってきてくれることを願って・・・

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2008年05月30日

840b4590.JPG今日は激しい一日。
はげしすぎて、はげそうです。
でも、髪を失いたくない!

二つの出来事。

一つは学生が苦しんでいること。
もう一つの大学で試験が始まっています。
うちにもその大学の学生が5人、勉強に来ています。
そのうちの二人は成績が悪い女の子。

一人は僕の知り合いの家族の女の子。
2月中旬からうちに通っています。
日本語が好きで、日本語学科に半ば無理やり入学したんだけど、全くついていけてない。
もう一人は以前、アニメグループに来ていた子。
こちらは4月に入ってから、個人レッスンを始めました。
元々、絵の勉強をしていて、家庭の事情もあり、性格はちょっと複雑なところがあります。
二人とも日本語が大好きで、頑張ってはいるのですが、なかなかうまくいかないのです。

私はそれぞれの両親ともよく連絡を取る間柄です。
二人の母親は、自分の子供が通っている大学はベラルーシでも「いい大学」と言われているので、勉強に関しては全く心配していなかったのだそうです。
それが、ふたを開けてみたら、自分の子供はおちこぼれになっていた。
それは親達にとって、非常に大きいショックだったと思います。
子供たちから話を聞いて、大学や教師のやり方に非常に問題がある、と親達は思ったそうです。
私も周りから伝え聞いている話しから考えて、こりゃあダメだろうな、とは思っていました。
おそらく、その「犠牲者」が出るだろうと考えていました。

親達は「大学でちゃんと教えているのなら、わざわざ家庭教師のところに通う必要はない」と言ってました。
私も同感です。
もし大学の授業で事足りるのであれば、それで十分だと私も思います。

二人とも、大学では全くうまく行かず、再試験になってしまったんです。
大学での要求は非常に無茶なもの。
その大学では「みんなの日本語」という教科書を使っているんだけど、その教科書の第1課から第20課までに出てくる漢字を全部覚えろという、全く意味のない要求。
第10課までは漢字の書き方も覚えて、第11課から第20課までは読み方だけでOKという非常に中途半端な内容。

「みんなの日本語」は日本語の総合教科書。
漢字のために書かれた教科書ではないので、出てくる漢字は簡単なものから難しいものまで様々。
例えば、「琵琶湖」。
漢字で書けます? 僕は人生で一回しか書いたことがありません。
他にも「洗濯」「掃除」「金閣寺」など、日本人でも間違えかねない漢字が続きます。
簡単に言えば、無茶苦茶な要求を出しているのです。

その学生達、一年生ですよ!
皆さん、小学校の一年生でどんな漢字を書いていたか、覚えていますか?
「山」とか「川」でしょ?

それでも、彼女達はめげませんでした。
もしかしたら、彼女達は才能がないのかもしれません。
恐ろしく簡単な言葉で言えば、「頭が悪い」のかもしれません。
でも、必死に勉強してます。
日本語が好きだからです。

いとおしい。
誤解を恐れず、言おう。
抱きしめたいほど、いとおしい。
いとおしいとしか言えない。

「頭が悪い」のかもしれない、と書きましたが、僕は学生が「頭が悪い」ということは絶対にないと思っています。
勉強が出来ないのは「教師が悪い」「勉強のやり方が間違っている」、この二つしか理由がないと私は思っています。

僕は昨日の夜、A4の紙を半分に切ったものに、「みんなの日本語」第1課〜第20課に出てくる漢字を使った言葉を全て書き出しました。
それが今日の写真です。
プロの日本語教師の人から見れば、当たり前のことなのかもしれません。
でも、僕は今まであまり使ったことがありませんでした。
というのは、僕は漢字よりも会話中心で教えることが多く、漢字の授業は現地の先生がすることが多いからです。

昨日の夜はとても疲れていました。
正直、倒れそうなほど疲れていました。
でも、僕は漢字を書きました。
夜中の2時半までかかりました。
枚数はわかりませんが、600枚近くはあるはずです。

こんな風に書いていますが、僕は特に考えもなく、とにかく彼女達を合格させたい、その一心で書いていました。
二人のうちの一人の顔を見て思ったのです。
彼女はいつもニコニコしていますが、そのせいで逆に彼女の感情が見えることはありません。
昨日の夜、何をしたかという話しになった時、僕は「2時半まで漢字を書いてました」と言ったら、彼女は「ありがとう」と言いました。
「ありがとう」
これ以上の言葉は要りません。
もしかしたら、夜遅くまでやったことを隠したほうが美しいのかもしれません。
でも、これは本当のことで、僕は隠しません。
夜遅くまでその人のために何かをして、それに対して「ありがとう」。
すごく当たり前で、すごくうれしいこと。

もう一人の「芸術家」学生には、熱く熱く教えました。
漢字の紙を使って、徹底的に。
でも、結果はこの紙の半分しかわからない、という結果に。
彼女の授業は15時半から17時までで、17時から他の学生が来る予定だったのですが、彼女に「これから他の学生が来るので、1時間半、うちの台所で待ってもらえる?」と聞くと、「はい!」
うれしそうに答えました。
それはそれはうれしそうに。
うれしい彼女以上に、うれしかったのは僕でした。

1時間半、他の学生を教えて、彼女ともう一度授業。
彼女は台所で、僕の言ったとおりの勉強法を使って勉強し、見ても読み方がわからなかった漢字のほとんどをクリアしました。
信じられないほど確信を持って、答えていました。

彼女たちが試験をパスできるかどうかはわかりません。
大丈夫でしょう。
そう信じるしかないです。
彼女達は退学になるかどうかの瀬戸際なのです。
祈るような気持ちで、このブログを書いています。

さて、もう一つの出来事。
学生達との劇「夕鶴」が崩壊しそうです。
もうだいぶ長く書いたので詳しくは書きませんが、おそらくアウトだと思います。
学生の一人が練習に非協力的であることが原因です。

ここまでがんばってきたのに・・・
日本人みたいに「協力」だとか「みんなで力をあわせて」などと言う伝統はここにはありません。
それぞれが自立していると言えば聞こえはいいですが、結局は自分勝手なのとかわりはないですから。

かわいそうなのは主役の「つう」を演じるはずだったレーナちゃん。
彼女がいなければ、とっくの昔に劇を投げ出していたと思います。
彼女が死ぬほど長いモノローグとかを暗記して、演技しようとしていたのを見て、やめるわけにはいかなかったんです。
レーナちゃんと電話で話したのですが、私の話しを神妙に聞いていました。

我ながら、まだ熱いよ!
本当なら、教師として学生達をいい方向に導いて行くようにしなきゃいけないんだろうけど、俺は本気でぶつかっていきます。
もし明日、問題の学生が心から、本気でぶつかってこなかったら、この劇はやめます。
意味がないからです。

私はその学生のことはかなり信用していました。
なので、彼の無責任な行動には私自身傷ついています。

今、夜の12時25時。
心の波はおさまりそうもありません。

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2008年05月24日

0753b2b8.JPG今日はお休み!
朝、8時ぐらいに目が覚めちゃって、30分ほどインターネット。
そのあと、またベッドに入り12時まで熟睡。
いやあ、こんなの久しぶり!

それから、ベロニカちゃんと一緒に溜まりに溜まった通信教育の仕事を片付ける。
何気なくテレビをつけると、ニュースやってて。
今、ミンスクでCIS独立国家共同体の首相が集まって会議やってるんですよ。
で、その会場があのベラルーシ国立図書館。
うちの近くじゃん!
プーチンも来てるし。
翻訳会社に給料をもらいに行く用事があって、外に出てみると秘密警察の人たちがそこここに。
あの巨大な図書館を見ながら「今、俺とプーチンの物理的距離は150メートルぐらいだぜ!」と、楽しい気分に。

翻訳会社で給料をもらってから、学生達の劇「夕鶴」をやることになる会場を下見。
これは僕の友達の俳優、ジーマ・ラチコフスキーのお母さんの紹介。
お母さんが何をやっている人か、知らなかったんだけど、実はお母さんも学生を集めて劇をやったりしてるんです。

建物は「青少年芸術センター」という所。
練習用の部屋を劇のために提供してくれるという。
写真を見てお分かりだと思いますが、舞台などはなく、照明も何もありません。
でも、ここだったら、面倒な書類の手続きも要らないし、気を使わなくてすみます。
しかし、どうやって劇を作ろう・・・
劇の最後に鶴が飛び去る場面があって、それをどうしたもんか。
アイデアを練らないとダメだなあ・・・

実は今、一つ新しいアイデアがあって。
もう一つブログを始めようと思うのです。
それは「ベラルーシニュース」。
ベラルーシ国内のニュースを日本語に翻訳し、日本の皆さんに知っていただくためのブログです。

西側や日本でのベラルーシに関する報道を見ていると、政治的なもの、否定的なものに限られているじゃないですか。
それって、僕はすごく不満。
確かにいろいろ問題はありますよ。
でも、ベラルーシがどんな国かは、外側からのニュースを見ただけじゃわからないんですよ。
「ベラルーシは悪い国」みたいな論調が多いのは、正直、腹が立ちます。

それに、他の国はそんなにすばらしいんですか?
(これって、ベラルーシ娘の逆ギレコペルニクス的発想! 自分の事を顧みず、他の人の悪いところを責めるという常套手段!)
例えば、ウ○ベキ○タン。
僕は短い期間ながらも住んでいたことがあるので、よくわかります。
町を歩くのも怖かったですよ。
警官がうようよしてて、それが評判ものすごく悪かったんですよね。
それに大○領だって、超独○だし・・・(これ以上書けません)
結局、いい国か悪い国かは、アメリカに気に入られているかどうかで決まるのでしょうか。
中央アジアの国々はアメリカがアフガニスタンと揉めてた時、基地を提供してたりしたじゃないですか。
そうゆう国が独○だったりするのは、眼をつむっちゃうんですか?
それに、日本はそんなに素晴らしい国なんですか?
問題が全然ない国なんですか?
(この理不尽な論理の展開! おお! 俺はすっかりベラルーシ人になってしまったらしい!)

ベラルーシに一度でも来た事がある人なら、この国が穏やかで心優しい人が多い国であることがお分かりかと思います。
僕はこの国に惚れ込んでいるのです!
どこの国にでも問題はあるでしょう。
確かに、この国の問題には、僕自身、突き当たることは多いですよ。
でも、だからと言って、この国全体が悪いとは思いません。

新ブログ「ベラルーシニュース」は6月1日に始めたいと考えています。
「はぐれミーシャ」がひねった名前なので、ニュースは普通の名前にします。
毎日更新というわけにはいきませんが、できるだけ頻繁に政治、経済、文化、幅広い話題をカバーできるようにしたいです。
まあ、一日一つの記事が目標ですね。
夏休み中は問題なく続けられます。
でも、9月に大学が始まったら、かなりきつくなるでしょう。

それでも、僕はやります!
お楽しみに!

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2008年05月11日

0641753c.JPG今日の写真は、劇の衣装に着替えたジーマ君です。
うちの奥さんが作ったんです。
似合ってます?

劇の練習は佳境に入っています。
今まではそれぞれの場面をバラバラにやっていたのですが、今日はいくつかの場面をつないでやってみました。
割とスムーズにつながりました。
あとは全部通しでやる気力と、それに慣れることが大事だと思います。

でも、一つ一つの場面の中であらが目立って。
以前に練習したことが、もう一度振り出しに戻っているような感じ。
どうすればいいのか・・・

まだ、会場が決まってないんですよ。
言語大学の講堂でやろうと思ったら、学長に提案を却下されて。
それに、僕はベラルーシ国立大学の人間。
実はうちの大学と言語大学は犬猿の仲。
特に、僕の上司は大の言語大嫌いで、言語大という言葉を聞いただけで顔をしかめるほどなのです。
僕が言語大で劇なんかやったら、それこそ「クビにしてくれ」と言っているようなもんです。
正直、ばからしいんですけど。

そして、ベラルーシ国立大学側も似たような感じ。
うちの学部には講堂がないので、他の学部にあたったら「どうぞどうぞ。お宅の学部の学部長からの依頼状があれば、いくらでも使わせてあげるから」
うちの学部の副学部長に話を持っていくと「わかりました。協力しましょう」との答え。
やった!と思ったのもつかの間。
副学部長は「最初に○○さんの許可をもらって、責任者は誰か明確にして欲しい。責任者はうちの学部の誰々さんがいい。そして、問題が起きたときのために誓約書を書いて欲しい。そのうえで、消防局とも掛け合わないと。それから・・・」と全くキリがない状態。
ベラルーシでコンサートなどをやった方なら御存知でしょうが、この国、そうゆう役所関係のことや手続き関係がめちゃくちゃなんです。
というわけで、うちの大学もアウト。
言語大学の学生も入っているグループだから、それこそ知られたら、殺されます。
あー! ばからしい!

そこで、僕はプロの俳優のジーマ・ラチコフスキーに相談。
許可とか、書類とか、全く必要がないところ、とリクエストしました。
すると、彼のお母さんが働いているところに小さいホールがあって、そこならOKだとのこと。
来週中に下見に行くんですけど、楽しみ!

問題はその会場に照明があるかどうかです。
ないと、この劇、非常に困るんです。
でも、うちのレーナちゃんとは「照明がないときのことも覚悟しておこうね」と話ししています。

衣装は「つう」のものを除いて、大体完成しています。
あとは小道具、大道具。
全ては会場次第。
どうなることやら・・・

我々のグループ、崩壊寸前だったんですけど、最近、持ち直してきました。
しょっちゅうすっぽかしていた主役がやる気を出してきているのです。
それにプロの俳優に練習を見てもらったこともすごくいい刺激になっています。
それは僕にとっても。
新しいアイデアを出して、もっと劇らしい劇を作ろうとしています。

僕も久しぶりに熱くなってますよ!
学生時代を思い出すなあ。
若かりし頃、僕もロシア語演劇、やってましたから。
ベラルーシにも日本語学生演劇の伝統を築きたいと考えています。

明日は5コマ×一時間半。
そのあと、知り合いの女の子マーシャちゃんがうちに来ます。
彼女は料理の勉強をしていて、その学校で料理のレシピを詳細に調べて発表しなければならないのだそうです。
そこで、彼女は僕が作る料理のレシピをみんなに紹介したいと考えたのです。
疲れるけど、やるか・・・

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2008年05月08日

4時間ほど前に投稿したのですが、もう一度します。

招待したはずのお客がうちに来なくて、ちょっとへこんでたんです。
でも、これじゃいかん、ということで、日本から送ってもらったビデオを見ました。
それは「マッチ売りの少女」
とはいっても、アンデルセンじゃありませんよ。
日本の劇作家、別役実の作品です。

実はこの作品、僕、ロシア語に翻訳してみたんですよ。
で、知り合いの俳優とかに読んでもらったら、みんな気に入ったんですね。
僕自身も、すごく好きな作品。
でも、実際の上演を見たことがなくて、たまたま、NHKのBSで放送されることをインターネットで知ったので、うちの父親に頼んで録画してもらったんです。

あらすじは説明しません。
いわゆる不条理劇というやつです。
「マッチ売りの少女」の話しと劇の中の情景がリンクしていきます。
こちらの若い俳優達も言っていたのですが、「何だか意味がわからないんだけど、2,3日、心の中に何かが引っかかる」
まさにそんな感じ。
僕は最初に読んだとき、なぜだかわからないけど、涙が出てきました。

上演されたのは新国立劇場。
出演していたのが、富司純子、寺島しのぶ、手塚とおる、猪熊恒和。
寺島さんの演技がすごかったなあ。
僕、東京に住んでいたとき、世田谷区の三軒茶屋にある「世田谷パブリックシアター」でアルバイトしてたんですよ。
そこで、寺島さん、何度かお見かけしました。
でも、劇は見たことがなくて。
いやあ、すごすぎました。

演出がかなり気になりました。
「僕だったら、こうやるのに」とか、思うところ、たくさん。
坂手洋二さんだったんですけど、いわゆる社会派って呼ばれている人。
最後に、戦争を思い起こさせる音を入れるのはちょっと納得いかなかった。

うーん、この話し、「マッチ売りの少女」を読んだ人にしかわからない内容ですよね。
でも、どなたか、読みたくなりましたか?

akiravich at 04:26コメント(2)トラックバック(0) 
疲れました・・・
今日は僕の友達の俳優、ジーマ君が劇の練習を見に来てくれました。
プロの俳優が見にくるとあって、みんな緊張気味。
僕はリラックスしているつもりだったのに、練習後、ドッと疲れが。

ジーマ君は練習の後、うちに遊びに来るって約束してたんですよ。
なんで、料理を大量に作っていたのに、ドタキャン。
もう・・・
料理が死ぬほどあって、どうしようかなっていう感じ。

なので、今日は気力がありません。
また明日、何か書きます・・・

akiravich at 01:12コメント(0)トラックバック(0) 

2008年04月22日

275c64e2.JPGこれまでの訪問者が1000人を突破!
すごーい!
ちょっとびっくりです。
10000人目指してがんばります!

今日の写真はあまり意味はありません。
汚れていたので、洗ってあげました。

今日もきつい一日でした・・・
6コマ×1時間半ですから、全部で9時間日本語を教えていたことになります・・・
それにプラス劇の練習ですから。

さあ、その劇の話しなんですが、いろいろ大変ですよ。
劇そのものが大変なのもそうなんですが、グループの中の人間関係が・・・

劇は「夕鶴」なんですが、登場人物はわかりますか?
結局、鶴の恩返しと同じですから、主人公の若者(与ひょう)と突然現れた女(つう)が出て来ます。
そこに、もう二人、与ひょうをそそのかす、村の住人がいます。
つまり、男が三人と女が一人、これが登場人物です。

男のほうはそれぞれが希望した役をもらって、問題なかったのですが、女のほうの役は希望者が二人出てきてしまい、オーディションをせざるを得ませんでした。
いや、オーディションはなかったんですよ。
オーディションをするまでもなく、今、つうをやってるLちゃんが日本語の力も表現力も上だったので、もう一人の希望者Mちゃんが降りたという感じです。
Lちゃんは2年生で、Mちゃんは一年生という意味でハンデもあったのですが、Mちゃんはたいして努力しなかったので、これは当然の結果と言えます。

しかし、そこで一つ大きな問題が。
Mちゃんは与ひょうの役をやってるI君と恋人同士なのです!
チャラーン!(何か間違ってます?)

Mちゃんはもともと感受性のものすごく強い子。
なので、自分の彼氏と他の女の子が劇をやっていることがかなりきついらしいのです。
一度、僕のうちで練習をしたとき、彼女も来ていたのですが、I君とLちゃんが練習するのをものすごく悲しそうに見ていました。
Lちゃんは「やりにくい・・・」と。
そりゃ、そうですよね。
彼女の視線が刺さってくるようなのですから。

実はこの劇には与ひょうがつうを抱きしめちゃうシーンがあって、それを練習できるのはMちゃんがいないときだけです。
最近はMちゃんは練習にも現れなくなりました。
それはとても残念なこと。
だって、一緒にやってきた仲間ですから。
かと言って、「練習に来て」とも言えない空気なんですよね。
Lちゃんは「私、いつかナイフで刺されるんじゃないかな・・・」と言っています。
I君に「このシーン、Mちゃんが見ても大丈夫かな?」と聞いてみると、「多分、大丈夫です・・・」という自信まったくゼロの答え。

どうしましょう・・・
与ひょうは抱きしめるシーンになると腰が引けて、傍目から見ても「何かおかしい」と感じるほどです。
彼には「Mちゃんいないから、大丈夫だよ」と冗談を言うのですが、彼の笑顔はちょっと引きつってます。

まあ、何とかなるか!
結局、僕、そんなに悩んでないのかなあ・・・

今日は脇役の男の子二人が練習したのですが、これがなかなか。
うちのベロニカちゃんも見ていたのですが、思ったよりよくて、びっくり。
例えば、ジーマ君が「ええっ!」と驚くシーンがあり、僕が「全然、驚いてないじゃないの。もっと驚いてよ」と言ったんですね。
そんなこと言っても、驚けるはずがありません。
なんで、「そう言えば、I君が君のこと好きだって言ってたよ」と言ったら、ジーマ君、めちゃめちゃ驚きました。
「そう! 今のだよ! 今のリアクションがここで必要なんだよ! わかった?」
あまりにぴったり来たんで、みんな笑っちゃったんですけどね。
すごく楽しいですね。
問題が時間がないことだけ。

明日はちょっと楽だなあ。
とは言っても、6コマだなあ・・・
5月の初めは祝日が多いから、そのときまで持ちこたえないと・・・

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2008年03月17日

45df07da.JPG今日はうちのベロニカちゃんの家族がうちに来て、パーティーです。

でも、それは夜からで、朝昼はきっちりと仕事があります。

朝の9時45分にうちの2年生のレーナちゃんが来て、「夕鶴」の練習。
レーナちゃんは主役の「つう」を練習しています。
彼女は感情豊かなので、自分でいろいろ表現しようとするんだけど、ああゆうのって表現しようとすると逆にだめになってしまうんですよね。
僕は別に専門家でもなんでもないけど、聞いていたらそれはわかりますよね。
素人の視点ですが。
最初はジェスチャーを使ったり、テンションが上がりすぎたりで、どうしたらいいかわからなかったのですが、レーナちゃんに「普通に読めばいいんだよ」と言い続けていたら、逆にいい状態になってきました。
「悲しい」という言葉があったら、悲しそうな声を出そうとする、これって一番いけないことのような気がします。
人間と人間の間にはコンテキストの大きいギャップがあって、自分が悲しいと思って、(自分が思うところの)悲しそうな声を出しても、それを他の人が悲しいと思ってくれるかは全く別問題なのです。

こんなえらそうなことを書いていますが、これは今、学生達と劇を始めてみて気づいたことです。
平田オリザさんの本にも同じようなことが書いてあったかな。
もう一度読み返そうと思います。

レーナちゃんのライバル、言語大学一年のマリーナちゃんも今日、うちに来て練習しました。
彼女は声がいいんですよ。
中島美嘉みたいな感じで、切なくて。
でも、平坦でのっぺらーとした読み方。
レーナちゃんは頑張りすぎて、逆に伝わってこない感じ。
両極端です。
どうなるか楽しみ。

そして、ベロニカちゃんの家族が来てのパーティー。
今日は奮発して、寿司を買いました。
Суши Вёслаという店で。
この店は配達や注文が専門。
かなり大量にあったのに、90000ルーブル、日本円で4000円ほどでした。
味はそこそこおいしいです。
日本の回転寿司レベルにはいっていると思います。

ミンスクにすし屋が始めてできたのは5,6年前。
店の名前はПланета Суши。
直訳すると「すしの惑星」
行ってみたいような、怖いような・・・
ここ二、三年で急激に寿司を出す店が増えました。
中にはとてもじゃないが食べられないような店もあります。
電子レンジで解凍し立ての生あったかいマグロなどが出てきます。

今日の寿司はまあまあ。
ベロニカちゃんの両親と妹を含めて、5人で食べたのですが、かなりお腹が一杯になりました。
他に僕が作った、ゆでた牛タンや鳥肉のサラダなど、盛りだくさん。
はっきり言って動けません。
明日はまた7コマ授業か・・・
がんばりますよ!

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2008年03月11日

d9427617.JPGこのブログの読者がだんだん減っているような気がします。
今までの最高は一日18人。
一日20人をめざして、頑張ります!

今日は夜の7時半から、ミンスク言語大学の1年生がうちに来ました。
劇の練習のためです。
これはミンスク言語大学とベラルーシ国立大学(僕が働いている大学)の学生が共同でやるもので、日本語で劇をやろうという試みです。
劇は「夕鶴」です。
鶴の恩返しがベースになっていますね。

一番左がアルチョーム君。
彼は惣どをやります。
日本語のセンスはなかなかいいです。
もともとおとなしい性格なのだそうで、この劇ではじけてもらいたいです。

真ん中がイリヤ君。
彼は主役の与ひょうです。
彼は大学に入る前から、ミンスク在住の日本人女性に日本語を5年習っていました。
なので、当然、日本語は上手。
でも、そこに安心してしまっているところがあるので、もうワンランク上を目指して欲しいです。

右にいるのはジーマ君。
彼の役は運ず。
彼は大学の入る前の一年間、うちのアニメマニアグループで勉強していました。
彼もおとなしいタイプに見えますが、実際はよくわからない人です。

さあ、この3人、どうなっちゃうんですかね。
だって、一年生ですよ。
授業では、「りんごを三つ食べました」とかやっている学生が、日本の戯曲を一本やってしまうわけですから。

鶴の恩返しの伝承は日本全国にあって、その起源は山形らしいと読んだことがあります。
それなら、僕には好都合(僕の故郷は山形です)なのですが、読んでみると明らかに関西系の方言がかなり多くて、戸惑います。
いろんな方言が交じり合っている感じ。
まあ、方言の研究をするわけでもないので・・・
「どこさ行ってた?」というところも、僕が読むと「どごさいっでだ?」になります。

これからもこの劇の模様はレポートしていきたいと思います。

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