ベラルーシの食べ物

2008年06月12日 05:29

c325f10b.JPGたった今、うちに到着。
今、ミンスク時間で21時38分。
朝、うちを出たのが8時半。
うーん、疲れた。
あっ、でも、日本じゃあ、こんなの普通ですよね。
でも、ベラルーシではかなり普通じゃありません。

今日は大学で試験がありました。
翻訳の試験です。
学生達は(おそらく)新聞の記事を日本語からロシア語に訳しました。
その記事そのものが古いもので、現実味がないところはありましたが、まあ、訳せなくはないテキストでした。

で、いろいろ翻訳の問題が浮かび上がってきたんですよ。
例えば、「20代の男性」という言い方。
「20代」という言い方、ロシア語にはないんですよね。
信じられないかもしれませんが、ないんです!
一つの方法としては「20歳から29歳まで」
他に方法ないんじゃないかな?

あと問題になったのが「抵抗を感じる」という表現。
確か「インターネットで知らない人と対話することに抵抗を感じている人は○○%」って感じかな。
解答を日本語に直訳すると「インターネットで知らない人と付き合うときに、困難を感じる人」という感じだったと思います。
そこで問題になったのは、この解答だと「すでにインターネットを利用している人のうち、それを快く思っていない人」という意味になりますよね。
でも、原文を見ると「インターネットを利用している人」も入るかもしれませんが、「利用していない人」も「抵抗を感じているから、インターネットで知らない人と付き合うのは嫌だ」または「抵抗を感じているから、インターネットを利用しない」という人も、そこに含めることができますよね。
日本語だとその辺がちょっと曖昧ですが、「利用している人」「利用していない人」、どちらも指してる感じ、しません?
逆に言えば、どちらも指していないというか。
学生が訳したものには「そのような付き合い方に反対の人」というのがありました。
ちょっと強い言い方ですが、それほど遠くはないと思います。
もう一つ「そのような付き合い方に、否定的な態度を取っている人」
これが一番近いような感じがします。
皆さんはどう思いますか?
コメント、お待ちしております。
うちの学生達も日本人の方の意見を聞きたいと思っています(たぶん)。

もう一つ、「抵抗」という言葉。
「抵抗」って、言葉自体は結構強い意味じゃないですか。
レジスタンスみたいで。
でも、「抵抗を感じる」というとき、逆に柔らかい意味になってません?
例えば、「この食べ物は見た目が悪いので、食べるのはちょっと抵抗を感じる」とか、「僕は女の子だけのグループにまざるのはちょっと抵抗があるよ」という感じでしょうか。
こうゆうとき、「嫌いだ」とか「反対だ」と直接的に言っているわけではないですよね。
「抵抗を感じる」というのは、辞書で見ると「そのまま素直には受け入れがたい感じ」とあります。
でも、学生達は「抵抗」のそのままの意味を取って、結構強い意味に訳しちゃったんですよね。

本当に翻訳って難しい!
でも、僕は好きです。
そのロシア語と日本語、二つの言語の間で苦しむのが翻訳の醍醐味。
マゾヒストでなければ勤まりません。

もう少しで、今日の投稿のタイトル、忘れるところでしたよ。
アイスクリームでしたね。

ベラルーシのアイスクリーム、おいしいんですよ。
味が濃いというか。
昔のほうがおいしかったそうですが、今でも十分おいしいです。
今は植物性の油脂などを利用しているのですが、昔はそんなものはなかったので、思いっきり牛乳だったんですね。
「テクノロジーが発達すると、アイスクリームがまずくなる」
これって、トリビアになりません?

それでも、日本のよりはおいしいと思います。
今はいろんな種類があります。
写真右上の黒っぽいのが「カシュタン(каштан)」です。
これが僕の一番のお気に入り。
9年前、初めての外国、ロシアのハバロフスクへ行ったとき、同じパッケージのアイスを食べたことがあるんですけど、あれは本当においしかった!
今でもアイスと言えば、カシュタンです。

その下にある女の子が描かれているパッケージのは、「アリョンカ(Алёнка)」
これはもともとチョコレートのキャラクターなんですよ。
こちらでも代表的なチョコレートですね。
日本で言うと、不○家の「ペ○ちゃん」のような存在でしょうか。
このアイスは食べたことないなあ。

左上のが「ゴーシャ(гоша)」
これは会社の名前で、この名前でいろんな味のが何種類もあるのです。
写真のはチョコレート味。
実はベラルーシのアイスクリーム、あのコーンの部分がおいしくないんですよ。
うちのベロニカちゃんはコーンに入っているのは食べません。
フニャフニャしていて、ふやけた感じがやばいです。

それを考えると、グ○コのジャ○アントコーンがいかにすごいかがわかります。
だって、あれって、コーンの部分がうまいじゃないですか。
こっちのはフニャフニャのへニャへニャです。

左下のは新しい商品かな。
よくわかりません。

ロシアのアイスクリームもかなり入ってきていますが、ロシアはベラルーシよりいろんな意味で発達してしまっているため、味はいまいち、と言われています。
うちのベロニカちゃんもロシアのアイスクリームは食べません。

ベラルーシで僕が一番おいしいと思ったアイスクリームは、2年前の夏、ベラルーシ北部のブラスラフ国立公園へバカンスに行った時のこと。
小さい村の小さいコテージを借りていたのですが、そこは村から一番近い店まで一キロ近く歩かなきゃいけなかったんです。
メチャメチャ暑い日に、ようやくたどり着いた店に、フニャフニャのコーンに入った何の変哲もないバニラアイスクリームを食べたんです。
それがバカうま!
牛乳に左ストレートを食らったような感じといえばわかっていただけるでしょうか。
味が濃くて、素朴な味。
暑かったからというのもあるでしょうが、あれ以上おいしいアイスクリームを食べたことがありません。
そのアイスクリームが作られているのは、確かノヴォポロツクという町の工場。
ノヴォポロツク出身の学生、ベロニカさんに聞いてみないと。

ちなみに、店で売っている袋入りのアイスはおいしいですが(もちろん、全部じゃあありませんよ)、アイスクリームショップであるような、うーん、何て説明すればいいんだろ。
あの二重になっているおたまのようなもので、パコッとコーンにのせるやつ。
ああゆうタイプのアイスクリームはあんまりおいしくないです。
この前、うちのベロニカちゃんと食べたんですけど、全然おいしくなくてがっかり。
やっぱりカシュタンが最高!
皆さん、ベラルーシに来たら、アイスクリームを食べましょう!

そう言えば、昨日、私の学生が二人、大使館へ行って面接を受けたのですが、合格したのはおっきいほうのカーチャさんでした。
彼女はがんばりやさんなんだけど結果がでなくて。
並みのがんばりやさんじゃないんです。
がんばるんだけど、不器用な感じで、なかなかうまくいかないタイプ。
でも、やっと結果が出た感じです。
正直、もっと成績のいい子もいるんですよ。
でも、彼女を選んだのは将来、上へ行くためのステップ。
今、現在、どんなに日本語ができても、それは大学での成績に過ぎず、結局は彼女が幸せになるかどうかしか興味がないというか。

ちっちゃいほうに電話をしたら、明るい声で「はい! わかりました!」と言ってました。
で、2年生相手にグループ作ろうと思ったんですよ。
夏休み中、勉強できるように。
ちっちゃいカーチャさんに「夏休み、うちに来て勉強しない?」と言ったら、彼女は「はい!」と元気に答えてくれました。
でも、ちっちゃいカーチャちゃんも日本へ行かせてあげたかった!

本当に、みんなを日本へ行かせてあげたい。
それは「日本は素晴らしい国だから」とか、そうゆう、よく聞く理由ではないのです。
学生が「日本へ行きたい!」と行っているから、日本へ行かせてあげたいのです。
それは、その学生が好きだからです。
それは、それは「学生」として以前に、人間として好きだからです。
もし私が好きな学生、つまり好きな人が「日本へ行きたい」と言えば、それを私は「うまくいくといいね」「行かせてあげたい」と思うだけなのです。
もし自分の好きな人(人間として、ですよ)が「中国へ行きたい」と言えば、私は心から「中国へ行かせてあげたい」と思うでしょう。

全然関係ないんですが、今回、日本へ行く女の子、名字は「グリコ」
グリコさんなんです。
「それは日本ではキャラメルの名前なんだよ」と説明したら、笑ってましたね。
グリコちゃんはとてもいい子。
日本へ行っても、彼女らしい素直さがそのまま残っていて欲しいものです!

2008年06月02日 04:30

d54f6b85.JPG今日は日曜日なのに、とても疲れた。
いつも疲れているんだけど、今日は疲れのせいか、頭も痛い。

数日前にもブログに書きましたが、二人の学生が大学の試験で落第する瀬戸際。
その再試験が明日(月曜日)に迫っているのです。
なので、それぞれの女の子と二コマ、つまり3時間の勉強。
これはねえ、結構疲れますよ。
一人の人間と一対一で3時間話し続けるのって、エネルギーが必要です。

話を聞くと、再試験なのは彼女達だけではなく、29人の学生中、9人もいるんだそうです。
そりゃそうですよ。
だって、一年生ですよ。
「琵琶湖」とか「小澤征爾」(この名前は教科書に出てくるんです)とか書かされるんですから。
僕だったら、書けませんね。

もうやるべきことは全てやりました。
あとは祈るだけです。

今日はケフィールという飲み物について。
日本でも今、「ケフィア」という名前で売られていますよね。
健康食品として。
ケフィールは旧ソ連圏ではスタンダードな飲み物。
健康食品と声高に言うものではなく、牛乳とかヨーグルトなどと同じような感覚で飲まれています。
安いです。

消化器系にいいんですよね、確か。
血圧を下げるという研究結果もあるようです。

たった今、写真に写っているケフィールを飲んだんですけど、まあ、僕はそれほど好きではありません。
微妙な味です。
ベラルーシでも嫌いな人は全然飲まないそうです。
僕も体にいいから飲んでいるんです。

普通はそのまま飲むんですが、ジャムを入れたりすることもあるようです。
塩を入れたり、ディルとか塩漬けのキュウリとか入れたりする人もいるようで。
僕は絶対に飲みたくないです。
昔のCMで、オロ○ミンCに卵黄を入れて飲んでいたのを見ましたが、あれぐらいやばい感じがします。

そういえば、3年前にベラルーシ演劇セミナーに参加するために、ベラルーシの演出家ルツェンコさんと日本へ行ったときのこと。
宿泊していた新宿のホテルの前にコンビニがあって、食事の後などに毎晩立ち寄っていたんです。
本当は一人でのんびり買い物がしたかったんだけど、ルツェンコさん「俺も行く」と行って、ついてくるんです。
まあ、それはいいんですけど、彼はかなり高齢で、健康オタクなんです。
最初の晩、乳製品コーナーの前に立って「古○、ケフィールはないのか?」と、いつものドスの効いた声で聞いてきました。
「日本にはケフィール、売ってないんですよ」
いや、多分、健康食品としては存在してたんでしょうけど、コンビニには売ってないんですね。
ルツェンコさんは驚いた様子で「どうしてだ!? ケフィールほど健康にいいものはないんだぞ。あれはな・・・」と、ケフィールの効用について、くわし〜く講義。
乳製品コーナーにある「飲むヨーグルト」を見て、「これはケフィールじゃないのか!?」と質問してきたりして、乳製品コーナーの前で延々10分以上は語らいあいました。
しかも、次の日、同じコンビニに行くと、まるで昨日あったことを忘れたかのように、「古○、ケフィールはないのか!?」と振り出しに戻る。
そんな日々が5日間続いたのでした。

ケフィール、日本で盛んに宣伝しているようですが、日本人の口に合うものなんでしょうか?
この前ベラルーシにいらした日本人の女性は他の国で飲んだことがあるらしく、ケフィールが好きだと言ってましたが。
ベラルーシにいらしたら、ぜひケフィールを飲んでみてください!

2008年04月24日 05:08

4a1f10d0.JPG今日の写真はうちのベロニカちゃんが作った携帯電話ホルダーです。
僕の実家から持ってきた生地の切れ端を利用して作ったもの。
実はあさって知り合いの俳優、キリチェンコさんの娘の誕生日なんですよ。
なんで、何か作ろうということになったのですが、どうせならたくさん作っちゃおうということで。
いったいどうやって作ったんでしょう?
僕ははさみですら満足に使えこなせない人間なので・・・

今日は授業が少なくて、非常に楽でした。
3つしかなかったんです。
肉体的に負担が少ないです。
僕、日本語教師は肉体労働だと思ってますから。

今日のテーマは玉ねぎです。
変なテーマですよね。
どうしてこんなテーマなのかというと、今日の朝、6時に目が覚めてしまって、メール書いたり、仕事したりしてたんですよ。
で、6時半ぐらいにお腹すいたなあ、と思って。
昨日の晩ご飯の残り(かつおぶしとにんにくだけのチャーハン、鮭のはらみを焼いたもの)だけじゃ物足りなくて、味噌汁作ろうと思って。
朝はやっぱり味噌汁でしょ。
何を味噌汁の具にしようかなと思ったとき、急に玉ねぎの味噌汁が飲みたくなったのです。
僕の実家では玉ねぎが味噌汁の具になったことは一度もなかったのですが、僕が子供の頃、よく遊びに行っていた自転車屋さんのうちで、何度か玉ねぎの味噌汁を飲んだことがあるのです。
他のうちでは飲んだことなかったなあ。
玉ねぎの甘みと味噌の甘みで、本当においしい味噌汁だったんです。
なので、一人暮らしをするようになってから、時々、玉ねぎの味噌汁を作るようになったのです。

今日はなぜか無性に飲みたくなりました。
でも、うちのベロニカちゃんは絶対飲まないだろうな、と思っていたら、本当に飲まなかったんです。
さて、それはどうしてなのか?
この問題について、考えたいと思います。

実は、ベラルーシの若い人には玉ねぎが嫌いな人が多いんです。
授業で「嫌いな食べ物は何ですか?」という質問をすると、「玉ねぎ」という答えが返って来ることが多いです。
ただ、玉ねぎの全てが嫌いというわけではなく、「煮た玉ねぎ」と限定する場合が多いです。
いろんなタイプがいるんです。
生以外はOKの人とか。

今日、うちの4年生がうちに来たのですが、玉ねぎの話しをしたら、ものすごい反応でした。
「玉ねぎ」という言葉を発しただけで、大騒ぎですよ。
例えば、うちのナージャちゃんはハンバーグの中に入っている玉ねぎがダメ。
彼女のうちでハンバーグを作るときは、家族用と彼女用と別々に作るそうです。
お母さん、大変だよ。
彼女はスープの中の玉ねぎもダメだそうです。
ターニャちゃんはスープやハンバーグのはOKですが(目立たないからでしょう)、それ以外はほとんどダメだそうです。
今日、うちに来た5人の学生のうち、100%玉ねぎが大丈夫なのはカーチャちゃんだけでした。

玉ねぎ嫌いの度合いを計るために、こんな評価基準を設けました(世界玉ねぎ委員会認定)。

☆☆☆・・・玉ねぎを見るのも嫌。煮ていようが、焼いていようが、生だろうが、いかなる形の玉ねぎも受け入れないという強硬派。反玉ねぎ原理主義。
こうゆうタイプもかなり多いです。
僕の友人で、コンサートの企画などの仕事をしているイーゴリは、僕が「玉ねぎ」という言葉を発するだけで、おびえた表情を見せます。

☆☆・・・玉ねぎの形状によっては食べられる。
このカテゴリーに属する人が一番多いのではないでしょうか。
彼らにとって一番やばいのが「煮た玉ねぎ」。
肉じゃがの玉ねぎなんか、100%アウトです。
うちの4年生が、去年日本へ行ったとき、カレーを御馳走になったそうなんですが、みんな玉ねぎをよけて食べたそうです。
僕なんか、あの玉ねぎが大好きなんですけどね。

☆・・・食べられないことはないが、出来れば避けたい。
こうゆうタイプは少ないのではないでしょうか。
玉ねぎが嫌いな人はかなり強硬に「玉ねぎの非人道的性格」を強調します。
「食べられるけど・・・」という、曖昧なタイプはあまりいません。

玉ねぎが食べられないの、ほとんど若い世代なんですよ。
40代、50代の人で、玉ねぎが食べられないと言う人はあまり見たことがありません。

玉ねぎがダメでも万能ネギ(ベラルーシでは日本の長ネギのようなものはありません。あるのは西洋野菜のポロネギ、または日本でも売っている万能ネギのようなもの)は大丈夫という人も多いです。
友人のイーゴリは青い万能ネギは全く平気なんですよ。
でも、玉ねぎはダメ。

うちの奥さんも煮た玉ねぎだけはダメ。
食べられないことはないんですが、食べませんね。
今日の朝の玉ねぎの味噌汁も食べませんでした。
おかげで、僕が味噌汁独占。

玉ねぎの味噌汁に入れるとおいしいのはバター。
まあ、みんなやってるのかもしれないですけど。
僕はそこに七味を入れます。
今日もやったのですが、ばかうま。

日本のグルメ番組でよく「玉ねぎの甘みが出ていますね」と言っていることがありますが、ベラルーシ人には理解できないでしょう。
「どっちの料理ショー」のビデオを見ていると、「オーブンでローストして、甘みを出した玉ねぎ」などがよく登場しますが、うちのベロニカちゃんはそのたびに悲鳴に近い声を上げます。
国が違うと味覚も違うのでしょうね・・・

ベロニカちゃんの意見では「ベラルーシの若者が玉ねぎを嫌うのは、子供の頃に無理やり食べさせられるのがトラウマになるからではないか」
うーん、正直あまり賛成できません。

僕もここでカレーや肉じゃがを作るとき(まれ)は、玉ねぎは入れないように、入れてもかなり原型がわからないようにして入れています。
まあ、いいか。

もうすぐチェルノブイリの事故があった日が近づいています。
このテーマは僕にとって、非常に重要なテーマです。
なので、もう少し文章をまとめて、このブログに記入していきたいと思います。

では、おやすみなさい・・・

2008年03月22日 07:09

adbd3142.JPG今日はお休み。
とは言っても、「夕鶴」の練習を朝からすることに。
他にみんなで集まれる日がなかったので・・・

この前、練習をドタキャンした学生にきつくお灸をすえる。
神妙な顔して聞いてたから、わかってくれたんじゃないかな。
みんな、読むのは上手になってきたんだけど、劇ってそれだけじゃないですよね。
もうちょっとはじけてくれないと。
学生演劇で、見ているほうが恥ずかしくなったり、困っちゃったりすること、ありますよね。
最後まで無事に台詞を言い切ってくれ、と観客が祈っちゃったりするような。
今のレベルはそんな感じ。
どんなレベルになろうとも、5月には上演を強行する予定。

僕が日本でロシア語の演劇をやったとき、演出家の人に言われたんですよ。
「あなたには役者の才能はない」って。
確かに。
役者にはなれないな。
でも、今は学生達に一つ一つ、やって見せないといけない。
最初から見せることもあるけど、だいたいは「ここ、与ひょうはどんな気持ちだと思う?」とか、聞いてから、裏打ちをつけた上で見せる。
僕の「壊れっぷり」は学生達に大うけ。
だって、この年になると恥ずかしいもなにも。
本当はもっと心理的に深い劇をやってみたいんだけどなあ。
でも、僕にとっても初めての経験だから。
すごく、べたな感じの「夕鶴」になると思います。

今日のテーマはベラルーシの乳製品。
写真はヨーグルトメーカー。
これ、いいんですよ。
僕とベロニカちゃんはほぼ毎日、ヨーグルト食べてます。
牛乳一リットルに市販のプレーンヨーグルト(乳酸菌が生きたまま入っているものでないとダメ)をまぜて、それを小さなガラス容器に入れ、それをヨーグルトメーカーに入れて、スイッチオン。
朝までほうっておけば、OK。
結構、おいしいんですよ。

ベラルーシは畜産の国、というだけあって、乳製品は豊富で、味もいい。
牛乳にはじまって、バター、サワークリーム、ケフィール、生クリーム、チーズなどなど。
こっちの人が良く食べるのは、カッテージチーズ。
僕は苦手です。
チーズは年々、まずくなっているような気がします。
いろんな混ぜ物、使ってるんじゃないかなあ。
ケフィールは最近、日本でも「ケフィア」とかいって、売ってますよね。
こっちでは日常的なもの。

あとおいしいのが、сырок(スィロック)というもの。
これは俵型のカッテージチーズにチョコレートをコーティングしたもの。
真ん中にジャムなんかが入っているのもある。
これは僕も食べます。
日本人旅行者の方が来たとき、気に入って「持って帰りたい」と言ったのですが、要冷蔵なので、あきらめてました。

ベラルーシの乳製品に関して、一つ気がかりなことが。
それは安全性の問題。
チェルノブイリの汚染地帯で作られた牛乳が、他の地区の牛乳と混ぜて、販売されている、といううわさはだいぶ前からあります。
他の乳製品も汚染地帯から来ている可能性もあります。

どうなんでしょうね。
ただのうわさだといいんですけど。
生産者が私営企業の場合、特定の農場からのものを使っていると表示していることもあるそうですが。
それだって、信じていいのかどうか。

一部の人(例えば、各国の大使館の人)などは、ベラルーシ製の乳製品(あるいは全ての食品)を購入せず、外国製(ロシア製とか)のものしか食べないそうです。
ばからしい!
ロシア製の食品なんて、もっと怪しいのがたくさんあるんだから。
食品添加物とか、合成保存料とか、ごっそり使っているのもあるし、そもそも味が悪すぎ。

その国にいて、そこのものを食べないなんて、ナンセンス。
チェルノブイリ関係のボランティアの人って、ベラルーシにたくさん来るんですけど、よく水や食料は持参することがあります。
でも、その土地の人が見たら、どうなんでしょうかね。
だって、イメージしてみてくださいよ。
外国人が日本へ来て、「あんたの国の食べ物は危険だから食べない」なんて言われたら。
まあ、食品によっても違うだろうし、用心するに越したことはないんでしょうけど、気持ちの問題でしょう。

僕も汚染地帯の町に行ったことがあります。
でも、普通に何でも食べましたよ。
その町の人も、自分の町で取れた魚だけは食べない、って言ってましたが、他のものは全然普通に食べてました。
放射能って眼に見えないからなあ。
まあ、見えても嫌だろうけど。

ベラルーシに住むこと。
それは「覚悟」がいることです。

日本のテレビ番組で、チェルノブイリの汚染地域から来た子ども達が日本で療養するという内容のものがありました。
それは「病気の子どもがかわいそう、かわいそう」というだけの全く意味も内容もないものでした。
自分の身に起こったことでないのだから、何とでも言えるのでしょう。
「かわいそう」とか、「ベラルーシの食べ物は危ない」とか、あほらしい。

この国でみんな、「生きている」んです。
ただ「生きている」んです
僕はベラルーシ人がかわいそうだなんて、これっぽっちも思いません。
ベラルーシ人はみんな「かわいそうだ」と言うなら、そうゆう日本人はどうなんでしょうね。
ベラルーシには日本にないもの、いっぱいありますよ。
「援助」だとか、「同情」とか、日本人に会うと「上から目線」、すごく感じます。
同じ目線で付き合うことのできる日本人、たまにいますが少数です。

熱くなってしまいました。
確か、乳製品について書いていたんじゃあ・・・
チェルノブイリは、僕にとっても大きい問題なので、またゆっくり書くことになると思います。
日本で知られていることと、ベラルーシで生活して見えてくるものとのギャップはかなり大きいものがあります。
もっとベラルーシのこと、知ってもらえるようにがんばります!

2008年03月15日 04:02

d9ab6b35.JPG今日はお休み。
とは言っても、大学へ行く用事があり、休みなのかどうか怪しいものです。
大学の前で今度大阪の日本語学校に自費留学するガーリャちゃんに会ったので、手続きのことなど、30分ほどおしゃべり。
そして、僕が勤務している「東洋語講座」の部屋へ。
そこで、同僚の日本語教師達といろんな話。
学生のこととか生活のこととか。

そして、大好きなカマロフスキー市場へ。
明日(3月15日)はうちの奥さん、ベロニカちゃんの誕生日。
ブログの日付ではもう15日になっていると思いますが、こちらは今、14日の20時50分です。
24歳になります。
僕が34歳だから、10歳違いですね。
結婚したことを日本の友達に報告したときはみんな「ロリコン!」とか「どうやって騙したの?」とかひどいことを言ってました。
でも、こっちでは10歳ぐらいの違いじゃあ、誰も驚きません。
むしろ、当たり前という感じです。
日本では「愛があれば、年の差なんてどうでもいい」って言う人多いですけど、実際自分が付き合うとなったら「どうでもよくない」人のほうが多いんじゃないでしょうか。
うちの場合、年の差は全く感じないですね。

明日は特にパーティーをしないで、日曜日にベロニカちゃんの家族を呼んでお祝いをする予定。
その買出しに行ったのです。

市場のかなりの部分を占めている肉製品コーナーの写真を撮ってきました。
前にも書いたように、市場などの中では写真を撮ると文句を言われることがあるので、ドキドキでした。
案の定、写真を撮って去ろうとした瞬間、おばちゃんから「何で私じゃなくて、ハムの写真撮るのよ!?」と大声で言われました。
それを軽く無視しましたが、実は内心ドキドキでした。

ベラルーシにいらした方ならわかると思いますが、ここは肉の加工製品がおいしいんです。
写真を見ての通り、種類もたくさんあります。
ベーコンのようなものから、ハム、ソーセージなど、選ぶのに困るほどです。
日本のを食べると、肉の味がしない、添加物たっぷりという感じがしますよね。
こっちのは、肉の味がします。

ただ、いんちきくさいのもかなり多いです。
実際にそうゆう食品を作っている人から聞いた話では、古くなった肉や売り物にならないものを無駄にしないために作るものなので、中にはほとんど腐りかけたものから作られることもあるそうです。
加工した食品が古くなると、色が鮮やかになる液体につけたりして復活させたり。
正直、僕達はこうゆうのはあまり買いません。
だって、はずれか、当たりか見分けるのは、かなり難しいですから。
こうゆう市場では、商品がきれいに見えるようにショーケースの中に紫っぽい光を使っていますから、余計、判断が難しいです。
なので、僕達はスーパーなどで、有名なメーカーのものを買うようにしています。
だからと言って、100%安全だとは言えないのですが・・・

いずれにせよ、日本のよりはおいしいです。
日本のって、何か人工的な感じがするんですよね。
肉製品に限ったことではないですけど。
ベラルーシにはそんな技術もないのでしょう。
便利なら便利なほどいい、という理屈は、いつか破綻するような気がしてなりません。
ベラルーシでの生活は不便なことも多いですが、ある意味「スローライフ」だと思えば・・・

2008年03月02日 06:23

89a7713e.JPG今日は授業が一つキャンセルされたので、5つだけ。

今日は昨日行った市場の写真とともに、ベラルーシの肉事情をお伝えします。
写真、あまり良く撮れてなくてすみません。
市場では、写真を撮ると注意される恐れがあるのです。
テロを防ぐ意味があるのですが、ベラルーシは治安がよく、テロというのは考えにくいのですが・・・

ベラルーシで食べられる肉は主に豚肉、牛肉、子牛肉、鳥肉です。
ウサギ肉や羊肉もありますが、普段から食べるものではありません。
ウサギは皮をはがれて、ぶら下がっているのを時々見かけます。

メインになるのは豚肉です。
豚肉を使った料理が多いです。
従って、ベラルーシ料理には油っぽい料理が多いということになります。
肉そのものはおいしいですね。
いろんな部位を食べますが、内臓はほとんど食べません。
ホルモンなどは捨ててしまうようです。
でも、心臓、腎臓、レバー、耳、脳みそは売っていることがあるかな。
腸は腸詰にするために売っています。
一番高いのは首のまわりの肉。
一キロ15ドルぐらい、1600円ぐらいします。
高いと言っても、一キロの値段ですからね。
かなりの量ですよ。
肩ロースやもも肉はもっと安いです。
骨なども売っていますが、明らかに売れ残っている感じがしますね。
とんこつラーメンなんか、作れそうな気がするんですが・・・
でも、麺がないか・・・

牛肉は硬いです。
下手に焼くと硬くて食べられないほどです。
サシの入った牛肉はなくて、全て赤身。
値段も豚肉よりは安いです。
スジの部分を売っているのですが、スジの煮込みを作ったら、すごくうまかった!

牛肉よりもよく食べられるのが、子牛肉。
やわらかくて、おいしいです。
ただ乳臭い感じが強くて、苦手な人はダメでしょうね。

鳥肉は全て骨付き。
骨がないのは胸肉だけ。
まるのままの鳥もよく売ってます。
鳥肉って冷凍にはむかないと聞いたことがあるのですが、こっちでは冷凍したものを解凍して売るのが普通。
もちろん、そんなのはおいしいはずがなく・・・
いくつかのスーパーで冷凍していない鳥肉を売っているので、僕はそれを買っています。

日本みたいに柔らかい牛肉がないのは、残念ですけど、それもどうかと思うんですけど。
だって、グルメ番組とかでは「柔らかい=おいしい」みたいなところがあるけど、僕はこっちの思いっきり歯ごたえがあって、「肉を食べてる!」って感じのする肉も好きだなあ。
ただベラルーシにいらした際は、レストランなどで牛肉料理を注文するのはお勧めしません。
本当に硬くて、口の中で一週間はもちます。

livedoor プロフィール

akiravich

山形県出身。
2000年からベラルーシ共和国の首都、ミンスク在住。ベラルーシ国立大学文学部・日本語教師。目指すのはベラルーシの金八(略してベラ金)。
愛する妻ベロニカちゃんと愛する龍二くん(5歳)とのベラルーシ生活!
日本の皆さまにベラルーシ一般国民目線のベラルーシを御紹介!

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