漂流詩と吟行 エミューの会
漂流詩は、升田学とエメスズキがその場の知覚を身体や言葉の動きに変換する対話の表現。
吟行は、詩人たちがその場の知覚を身体を通して言語化する詩の表現。
参加は、俳人でも詩人でも歌人でも川柳人でも創作者なら誰でも。つまり誰でも。
【実施日・場所】
10月23日(日)箕面滝道(※滝まで登る必要はありません)
【スケジュール】
10時30分 阪急箕面駅集合
11時00分 吟行開始 ※途中で升田・エメによる漂流詩を鑑賞
13時00分 吟行終了
(休憩)
14時00分 作品批評会開始
17時00分 終了・解散
【参加費】
500円(会場費)
【申込・問合】
牛隆佑(@ushiryu31)までご連絡ください。
【主催】
升田学(ますだ・まなぶ)
美術家、ダンサー、グラフィックデザイナー。2008年まで「維新派」に在籍。2002年にデザイン室「アートーン」設立。2006年よりハリガネによるドローイングを発表。
エメスズキ(えめ・すずき)
ダンサー。2004年より「+ちいさなこどもたち」プロジェクト。2018年「からだのアトリエ バオバヴ」発起人。2019年、升田学との共同プロジェクト「漂流詩」。
八上桐子(やがみ・きりこ)
川柳。2007年まで「時実新子の川柳大学」会員。2011年より神戸新聞文芸川柳選者。2018年に句集『hibi』(港の人)発行。
牛隆佑(うし・りゅうすけ)
短歌。2012年より「空き家歌会」管理人。2018年「NHK短歌テキスト」連載開始。2019年、八上桐子、櫻井周太とのユニット「フクロウ会議」開会。
牛と街灯(「犬と街灯」私家版歌集の本棚)
あの井『マカデミアナッツ』800円
あの井『水引』800円
新棚のい『Dazzling』1000円
椅子マリ『コスモスクエア』1000円
今紺しだ『以下の問いに答えなくてよい』500円 NEW
うゆに『遠雷』800円
笠原楓奏『人の死なない話をしよう』2200円
カリフォルニア檸檬『み未して視みうつつひみづ』1500円
ショージサキ『Spring Has Come』700円
高村七子『句歌集あかいあかし』400円
月波『架空の臓器』1000円
冨岡正太郎『苦しそうに眠る人』700円
冨岡正太郎『檸檬一周旅行』500円
ナイス害『午後のトラガス』400円
仲内ひより『宇宙はいつだって夜』500円 NEW
なべとびすこ『クランクアップ』900円
能川遥『あまりにもまぶしい待ちぼうけ』450円
早川夏馬『鬼のいる春』500円
松岡聖奈『半熟アイロニー』700円
八木辰『センチメンタルバーニング』1000円
若杉有紀『Gateway Drug』1000円 NEW
アンソロジー『いつか行きたい場所2022』800円
まだまだ増やしていく予定です。どうぞよろしくお願いします。通販対応可。
中崎町読書会(第4回)
中崎町読書会(第3回)
中崎町読書会(第2回)
中崎町読書会
【日時・場所】
【歌集】
谷じゃこ歌集『ヒット・エンド・パレード』(私家)
※作者は参加しません。
【申込】
主催の牛隆佑ツイッターアカウント(@ushiryu31)までDMか、メール(ushiryu313131@yahoo.co.jp)でご連絡ください。
【注意】
当日は各自検温の上、会場では手指消毒・マスク着用・換気にご協力をお願いします。また、参加者の感染が判明した場合に備え、連絡先のご提出をよろしくお願いします。
イベント レダの靴で踊る
2020年3月22日(日)
※新型コロナウイルスの感染予防のため延期(時期未定)といたしました。
【定員】
20名
木下こう歌集『体温と雨』私家再版について

歌集:体温と雨
発行:2019年6月1日
著者:木下こう
編集・発行:牛隆佑
ブックデザイン:とみいえひろこ
サイズ:B6版
装画:keito
解説:西尾勝彦
価格:1000円(+税)
内容紹介:
本書は2014年に砂子屋書房より刊行された歌集を、新装および増補して新たに私家版歌集として刊行するものです。
2014年の刊行後、早々に品切れとなり長らく入手困難だった歌集『体温と雨』を著者の協力のもと、出版社の許諾を得て、私家版歌集として刊行し直しました。その際に『体温と雨』以降の短歌49首を「Ⅳ」として編集し、増補しました。大阪中崎町の書店「葉ね文庫」での展示「葉ねのかべ」で著者とコラボレーションしたkeitoさんが装画を描き、詩集『歩きながらはじまること』『のほほんと暮らす』(共に七月堂)の西尾勝彦さんが解説を書き下ろしました。
砂子屋版の美しい静謐さはそのままに、また新しい手触りの歌集として生まれ変わらせることができました。ゆっくりと多くの方に、遠くの方に届けられればと思います。どうぞよろしくお願いします。
たまごからこぼれるやうに醒めにけり あなたが空と陸である夢(Ⅰ「エスパドリュー」)
錠剤のひとつぶづつをのせてゆくてのひらは匙のうすさをもちぬ(Ⅱ「椅子」)
はつなつのひかりはほそく射しながらわたしの指の上を寒がる(Ⅲ「指を寒がる」)
朝は胸に夕は踵にあるやうな悲しさのためにくつしたを履く(Ⅳ「あはくてあかるい」)
【取扱書店】※在庫状況は各書店にお問合せください。
(北海道)
ほうきとアトリエと本の店 がたんごとん
(東北)
ボタン
宮城県仙台市青葉区花京院2‐1‐40南側
(関東)
H.A.Bookstore
東京都台東区蔵前4-20-10 宮内ビル4F
古書ますく堂
東京都豊島区西池袋4‐8‐20‐102
kuutamo(閉店)
東京都杉並区高円寺北2‐1‐22
七月堂 古書部
東京都世田谷区松原2‐26‐6‐103
本屋B&B
東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F
うたとポルスカ
東京都世田谷区北沢2‐26‐7 アパートメントストア1F BOOKSHOP TRAVELLER内
(中部)
ヒトトキ
長野県松本市五常6437 Kajiya敷地内
ON READING
愛知県名古屋市千種区東山通5‐19 カメダビル2A
(関西)
恵文社一乗寺店
京都府京都市左京区一乗寺払殿町10
ホホホ座
京都府京都市左京区浄土寺馬場町71 ハイネストビル1F・2F
開風社 待賢ブックセンター
京都府京都市上京区大宮通椹木町上る菱屋町818
とほん
奈良県大和郡山市柳4‐28
長谷川書店
大阪府三島郡島本町水無瀬1‐13‐708
blackbird books
大阪府豊中市寺内2‐12‐1 緑地ハッピーハイツ1F
犬と街灯
大阪府豊中市庄内西町3‐10-27
葉ね文庫
大阪府大阪市北区中崎西1‐6‐36 サクラビル1F
梅田 蔦屋書店
大阪府大阪市北区梅田3‐1‐3 ルクアイーレ9F
シカク
大阪府大阪市此花区梅香1‐6‐13
みつづみ書房
兵庫県伊丹市宮ノ前3‐1-3 浅岡ビル1F
古本屋ワールドエンズ・ガーデン
兵庫県神戸市灘区城内通5‐6‐8 1F
1003
兵庫県神戸市中央区栄町通1-1‐9 東方産業東方ビル504号室
(中国)
岡山県真庭市久世2896
古京文庫
岡山県岡山市中区古京町1‐2‐8
りんご堂
広島県広島市中区小網町1-9 あおば園1F
(四国)
本屋ルヌガンガ
香川県高松市亀井町11‐13 中村第二ビル1F
(九州)
ナツメ書店
福岡県福岡市東区西戸崎1‐6‐21
本のあるところ ajiro
福岡県福岡市中央区天神3-6-8 天神ミツヤマビル1B
※随時更新していきます。
【問合せ】
牛隆佑(ushiryu313131@yahoo.co.jp)
掲載・活動
【掲載】
2011年12月~2021年9月
『うたつかい』(制作:うたつかい編集部)
五首自由詠に毎号参加
2013年4月
『短歌男子』(制作:田中ましろ)
二十首連作「マリッジ」
2013年6月
『ぺんぎんぱんつの紙 膝~もしぺんぎんぱんつが膝を打ったら』(制作:ぺんぎんぱんつ)
五首連作「土井真」
2013年9月
『かたすみさがしWEB』(制作:田中ましろ)
五首連作「希求する/しない」
2014年3月
『NHK短歌』四月号
七首連作「先進国に生まれてよかった」リスペクトブックス「森本平『町田コーリング』」
2014年7月
『大阪短歌チョップメモリアルブック』(制作:大阪短歌チョップ実行委員会)
五首連作「スローモーションの雄叫び」(タイトル提供:三潴忠典)
2014年8月
『ぺんぎんぱんつの紙 十二支』(制作:ぺんぎんぱんつ)
十二首連作「果ての果て」
2014年11月
『ぺんぎんぱんつの紙 ジューシー』(制作:ぺんぎんぱんつ)
六首連作「空き家を燃やす」
2015年4月
『ぺんぎんぱんつの紙 イヨはまだ16だから』(制作:ぺんぎんぱんつ)
五首連作「私が正岡子規になっても」
2015年7月
『食器と食パンとペン わたしの好きな短歌』(安福望著/キノブックス)
一首掲載
2015年9月
『うたつかい』2015年秋号(制作:うたつかい編集部)
エッセイ「うたつかい四周年に寄せて」
2016年1月
『ぬくたん』(制作:千原こはぎ)
六首連作「十一月二日/長い夢」
2016年1月~2019年9月
『うたつかい』2015年冬号~2019年32号(制作:うたつかい編集部)
コラム「牛さんの短歌なう!」連載
2016年6月
『みずつき5』(制作:千原こはぎ)
六首連作「水曜の使者」
2016年9月
『歌人のふんどし』(制作:田中ましろ)
六首連作「家電について」(タイトル提供:藤島優実)
2016年9月
『短歌の本音』(制作:中村成志)
エッセイ「短歌なのだから」
2017年1月
『とり文庫』vol.2(制作:千原こはぎ)
散文+短歌三首「空白は」
2017年2月
『さくはなの』(企画:尾崎まゆみ、松城ゆき)
五首鎖歌連作「さくはなの」
2017年2月
『大阪短歌チョップメモリアルブック2』(制作:大阪短歌チョップ2実行委員会)
五首連作「再構築します」
2017年6月
『夕化粧』vol.12(制作:いくらたん)
題詠一首+十首連作「労いて哂おう」
2017年10月
『濱松哲朗トリビュート 作品集交響曲とコギト』(制作:龍翔)
五首連作「インカのめざめ」
2017年11月
短詩系マガジン『guca』リニューアル創刊号(制作:guca編集部)
2018年3月
サイト「詩客 SHIKAKU」(代表:森川雅美)
リレー時評(俳句)「クラシック奏者よりも俳人が望ましい」
2018年5月~2021年3月 奇数月担当(偶数月担当:天野慶)
NHKテキスト『NHK短歌』(発行:NHK出版)
インタビュー・構成「短歌STATION 短歌のキップ拝見します」
2018年度
・5月号 岡野大嗣
・7月号 加瀬はる
・9月号 小林幹也
・11月号 生田亜々子
・1月号 吉岡太朗
・3月号 ユキノ進
2019年度
・5月号 金川宏
・7月号 橋爪志保
・9月号 窪田政男
・11月号 田丸まひる
・1月号 楠誓英
・3月号 勺禰子
2020年度
・5月号 浜﨑結花
・7月号 辻聡之
・9月号 なべとびすこ
・11月号 松本実穂
・1月号 曾根毅
・3月号 門脇篤史
2018年8月
『歌人のふんどし2018』(制作:田中ましろ)
六首連作「星座に名前を付けましょう」(タイトル提供:岩間龍也)
2018年8月
『八月の水』五号(発行:BOOKLORE 編集人:西尾勝彦)
十七首連作「水族館にワニはいなかった」
2018年9月
『短歌の本音~この短歌本を言いたい!』(企画編集:中村成志)
エッセイ「究極の短歌」
2018年9月
『ねこまんま』vol.4(発行者:のらねこ歌会)
五首連作「ケンタウルス」
2018年11月
『Cahirs』vol.9(発行人:二方久文)
十首連作「ちきゅうとゆーのわでっかいぶどうです」
エッセイ「野菜は牛が食うとる」
2019年8月
『歌人のふんどし2019』(制作:田中ましろ)
六首連作「それ何太郎の結末だっけ」(タイトル提供:西村湯呑)
2019年8月
『蕪のなかの夜に』(制作:フクロウ会議)
三十二首連作「たぶんせぶんいれぶん」
短歌「海でピザ/私たちは恥ずかしい/夜を見ていた」(散文:奈良絵里子)
2019年10月
『KOKOKU』(制作:SHIGA TANKA)
解説「詩が短歌」
2020年2月
短歌ムック『ねむらない樹』vol.4(発行:書肆侃侃房)
コラム「ただ一人の」
note「パンデミックと私と」2020.6.14
エッセイ・五首連作「不要不急の短歌」
2020年7月
ネットプリント『七物語2020』(制作:嶋田さくらこ、千原こはぎ)
十三首連作「愛とは」
2020年11月
短歌連作サークル『あみもの』第三十五号(編集発行人:御殿山みなみ)
七首連作「森羅万象宝くじ」
2020年12月
短歌アンソロジー『短歌な大忘年会2020 in the zine~うたげ』(企画・運営:龍翔、千原こはぎ)
七首連作「可能性」
2021年2月
短歌ペーパー『短歌村、短歌をつくる。』(編集:谷じゃこ)
五首連作「ムラ社会」
2021年3月
短歌誌『うたそら』創刊号(編集:千原こはぎ)
短歌リレーコラム「この前の歌会でちょっと思ったことがあったんですよ」
2021年度
・5月号 武富純一
・7月号 太田宣子
・9月号 虫武一俊
・11月号 小川佳世子
・1月号 近藤かすみ
・3月号 五十子尚夏
2021年8月~(不定期連載)
Webマガジン『TANKANESS』(編集長:なべとびすこ)
インタビュー・構成「短歌の企画者に話を聞いてみた」
・第1回 御殿山みなみ(「あみもの」)
・第2回 嶋田さくらこ(「うたつかい」)
・第3回 天野うずめ(「歌会たかまがはら」)
・第4回 月岡烏情(「最適日常」)
・第5回 泳二(「CDTNK」)
・第6回 千原こはぎ(「うたそら」)
・第7回 武田ひか(「まいつき短歌祭」)
・第8回 荻原裕幸(「短歌ヴァーサス」)
2021年10月~
短歌同人誌『西瓜』第2号~第5号(発起人:江戸雪、岩尾淳子、嶋田さくらこ)
五首連作「その渓谷」(第2号「ともに」欄)
五首連作「くらいみず」(第3号「ともに」欄)
五首連作「きゅうりの歯応え以外の部分」(第4号「ともに」欄)
五首連作「遷移」(第5号「ともに」欄)
2021年12月
短歌アンソロジー『短歌な大忘年会2021 in the zine~うたげ』(企画・運営:龍翔、千原こはぎ)
七首連作「昨日のこと」
エッセイ「はじめて会う」
2022年1月
『朝日新聞・夕刊』1月12日号
八首連作「深夜中」(「あるきだす言葉たち」)
・5月号 工藤吉生
・7月号 飯田彩乃
・9月号 野上卓
・11月号 沼尻つた子
・1月号 尾崎まゆみ
2022年5月
川柳五句
2022年10月
尾崎まゆみ歌集『ゴダールの悪夢』一首評フリーペーパー(デザイン:千原こはぎ)
プロデュース・一首評
2022年11月
『いつか行きたい場所2022』(制作:ショージサキ)
エッセイ・短歌一首
2022年11月
短歌同人誌「水面」第2号(同人:奥村知世、貝澤駿一、田中翠香、西村曜、久石ソナ)
ゲスト書評「短歌の死」(「アララギ」第35巻第2號)
2012年5月~ 継続開催中
「空き家歌会」管理人/司会
(会長:虫武一俊)
2012年8月
「歌会たかまがはら」ゲスト
(主催:天野うずめ ゲスト:谷じゃこ)
2013年1月
「第二回 空き瓶歌会」ゲスト選者
(主宰:ユキノ進 ゲスト選者:谷じゃこ)
2013年10月~ 定期開催中(月1回)
「暇活 もしも短歌がつくれたら」ファシリテーター
(主催:コワーキングスペース往来 司会:奈良絵里子)
2013年12月~ 定期開催中(月2回)
「借り家歌会」ファシリテーター
(主催:まちライブラリー@大阪府立大学、空き家歌会)
2013年12月
「空き家パラダイス」主催/司会
(ゲスト判者:檀可南子、廣野翔一、虫武一俊、龍翔)
2014年7月
「大阪短歌チョップ」実行委員
(実行委員:天野慶、岡野大嗣、田中ましろ、谷じゃこ、虫武一俊)
2014年9月・2015年1月
「そうだ!歌会始行こう」ゲスト
2015年1月
「かたすみぴあの」発起人/総合司会
(発起人:龍翔 ゲスト:濱松哲朗、江戸雪、吉岡太朗、虫武一俊)
2015年4月・5月
「OsakaBookFesta+2015」参加(ファシリテーター)
(主催:まちライブラリー ゲスト:嶋田さくらこ、池上規公子、田中ましろ、岡野大嗣)
2015年7月
「とととと展」コーディネーター
(主催:岡野大嗣、安福望、葉ね文庫 ゲスト:木下龍也、長谷川健一、柳本々々)
2015年8月~ 定期開催中
「伊丹歌壇」コーディネーター
(主催:伊丹市立図書館ことば蔵 選者:尾崎まゆみ)
2015年9月
「龍翔『Delikatessen/Young,Cute』読書会」発起人/司会
(発起人/ナビゲーター:辻聡之 ゲストナビゲーター:ななみーぬ)
2015年12月~ 定期開催中
葉ね文庫1周年企画「葉ねのかべ」コーディネーター
(主催:葉ね文庫)
・第1弾 高塚謙太郎【詩】×はらだ有彩【絵】(15年12月)
・第2弾 石原ユキオ【俳句・絵】(16年2月)
・第3弾 虫武一俊【短歌】×三宅愛子【写真】(16年6月)
・第4弾 八上桐子【川柳】×升田学【針金】(16年8月)
・第5弾 小島きみ子【花】×塚本佳紹【美術】(16年11月)
・第6弾 やすたけまり【短歌】×秦直也【絵】(17年1月)
・第7弾 曾根毅【俳句】×ななみーぬ【絵】(17年5月)
・第8弾 西尾勝彦【詩】×安福望【絵】(17年7月)
・第9弾 榊陽子【川柳】×利便性【漫画】(17年9月)
・第10弾 鈴木晴香【短歌】×ケント・マエダヴィッチ【絵】(17年12月)
・第11弾 池田彩乃【詩・写真】(18年3月)
・第12弾 疋田龍乃介【詩】×楠誓英【書】(18年5月)
・第13弾 工藤惠【俳句】×朝野ペコ【イラストレーション】(18年8月)
・第14弾 櫻井周太【詩】×古井フラ【クロッキー】(18年11月)
・第15弾 木下こう【短歌】×keito【絵】(19年5月)
・第16弾 八上桐子【川柳】×升田学【針金】(19年7月)
・第17弾 田中ましろ【短歌・写真】(19年10月)
・第18弾 井戸川射子【詩・絵・短歌】(20年3月)
・第19弾 中山奈々【俳句】×鈴木マヤ子【絵】(20年9月)
・第20弾 嶋田さくらこ【レ詩ピ・短歌】×小幡明【文字・絵】(21年11月)
・第21弾 古井フラ【絵・詩】(22年4月)
・第21.5弾 嶋田さくらこ【レ詩ピ・短歌】×小幡明【文字・絵】(22年11月)
2016年2月・3月
「借り家歌会α」ファシリテーター
(主催:まちライブラリー@大阪府立大学、空き家歌会)
2016年4月・5月
「BookFesta2016in関西」参加(ファシリテーター)
(主催:まちライブラリー ゲスト:岡野大嗣、虫武一俊)
2016年5月
「俳句短歌ライブ」企画スタッフ
(主催:伊丹市立図書館ことば蔵 ゲスト:坪内稔典、尾崎まゆみ、朝倉晴美、田中ましろ)
2016年9月~2018年3月(全6回)
「現代の名作短歌を読む会」ファシリテーター
(主催:まちライブラリー@大阪府立大学、空き家歌会)
・(1)たとへば君 ゲスト:江戸雪(16年9月)
・(2)日本脱出したし ゲスト:尾崎まゆみ(16年12月)
・(3)「はなびら」と点字をなぞる ゲスト:土岐友浩(17年4月)
・(4)さくら花幾春かけて ゲスト:中津昌子(17年8月)
・(5)サバンナの象のうんこよ ゲスト:荻原裕幸(17年12月)
・(6)好きだった世界をみんな ゲスト:田中ましろ(18年3月)
2017年2月
「大阪短歌チョップ2」実行委員
(実行委員:天野慶、田中ましろ、谷じゃこ、土岐友浩、なべとびすこ)
2017年7月
「虫武一俊『羽虫群』批評会」運営/総合司会
(主催:空き家歌会 パネリスト:穂村弘、染野太朗、大森静佳、魚村晋太郎)
2017年12月~2018年4月
「連作相互感想会 たこ焼き」共同主催
(主催:水沼朔太郎)
2018年2月
「第79回 風の*歌会」ゲスト
(主催:紀水章生)
2018年2月
「鈴木晴香『夜にあやまってくれ』批評会」運営
(主催:『夜にあやまってくれ』批評会実行委員会
パネリスト:穂村弘、中津昌子、虫武一俊、大森静佳)
2018年5月
「句会 うみの会」ゲスト選者
(連絡人:樋口由起子)
2018年5月
「BookFesta2018in関西」参加(ファシリテーター)
(主催:まちライブラリー ゲスト:岡野大嗣、鈴木晴香、千原こはぎ、虫武一俊)
2018年7月
「関西現代俳句協会青年部勉強会 句集はどこへ行くのか」話題提供
(主催:関西現代俳句協会)
2018年12月
「与謝野晶子生誕祭ウィーク 文学カフェ」講師
(主催:与謝野晶子生誕祭実行委員会)
2018年12月
「関西大学短歌会vs同志社大学短歌会 歌合」判者
(企画:石勇斎朱吉、雨虎俊寛 判者:御殿山みなみ、千原こはぎ)
2019年2月
「日刊デジタルクリエイターズ エセー物語」インタビュイー
(著者:海音寺ジョー)
2019年3月
「第18回こはまなぶ講座」講師
(主催:粉浜サポーターズ)
2019年5月
「川柳スパイラル東京句会・八上桐子『hibi』句評会」報告者
(報告者:飯島章友 司会:小池正博)
2019年5月
「BookFesta2019in関西」参加(ファシリテーター)
(主催:まちライブラリー ゲスト:五十子尚夏、鈴木晴香、西村曜、虫武一俊)
2019年6月
「木下こう歌集『体温と雨』私家再版」企画編集
(著者:木下こう)
2019年7月~継続中
「フクロウ会議」参加
(メンバー:八上桐子、櫻井周太)
2019年11月
「ミニトークイベント 新鋭短歌シリーズそのものを語る」企画・出演
(出演:鈴木晴香)
2019年11月
「SHIGA TANKA」スペシャルサポーター
(主催:田中ましろ、嶋田さくらこ、千原こはぎ、西村曜、五十子尚夏)
2020年2月
「展示 アルデバランを踏まないように」(制作:フクロウ会議)
(ゲスト:秦直也、古井フラ、升田学、満島せしん、池上規公子)
2020年6月~ 継続中
note「パンデミックとわたしと」制作部
(管理者:とみいえひろこ)
2020年12月
「オンライン歌会をやってみよう!〜TANKANESS ZOOM歌会の記録〜」参加
(企画:Webマガジン「TANKANESS」)
2021年1月
「短歌の先輩に聞いてみよう!第1回 〜説明的な短歌ってダメなの?〜」回答役
(企画:Webマガジン「TANKANESS」 回答役:貝澤駿一)
2021年11月
「府立短歌 生まれた街、生まれゆく歌 オンライントークイベント」進行役
(主催:hoka books 展示:橋爪志保、なべとびすこ)
2022年3月~
「牛と街灯 私家版歌集フェア」企画・三日店長
(主催:犬と街灯)
・第1回展示(22年3月)
・第2回展示(22年8月)
ゲストリコメンダー:御殿山みなみ、長井めも ゲストスピーカー:千原こはぎ
2022年4月~
「エミューの会」共同主催
(共同主催:升田学、エメスズキ、八上桐子)
・第1回 王子動物園(22年4月)
・第2回 箕面滝道(22年10月)
・第3回 岡本(23年2月)
2022年11月
なべとびすこ歌集『クランクアップ』発売イベント「庄内吟行&歌会@犬と街灯」協力
(主催:なべとびすこ、犬と街灯)
2022年12月
『枡野浩一全短歌集 毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』刊行記念トークイベント「きょうちょっと短歌ブームに集まって」司会
(主催:梅田 蔦屋書店、左右社 出演:枡野浩一、岡野大嗣)
2023年1月
「ろじの本屋のブックマーケット2022 Winter」参加
(主催:hoka books)
インカのめざめ
インカのめざめ
大阪という田園の片隅のみずたまりへとうつる窓の灯
さかさまに帰路を手繰って見えてくる十三の夕ぐれのうらがわ
東京はただの背景だと思う(行く)とはつまり「生く」ということ
インカのめざめをレンジに目醒めさせながら(望みは光よりも速いね)
打合せよりおしゃべりをしたかった遠くに響きはじめるピアノ
「濱松哲朗トリビュート 作品集交響曲とコギト」2017年10月
あらかじめ失われたサウダーデ
あらかじめ失われたサウダーデ
街のおとが川のにおいと交ざりあうつかのま中津駅のホームに
目のくらむほどなつかしい面影を覚えてそしてわすれてゆくよ
この道がこれから帰り道になるたまにあなたの手を引きながら
啼いているほそくほそく近くで犬がそれは遠くの誰かを呼んで
そうだ僕もしあわせだったと思うだろう紙吹雪のような天気雨
晩夏ジンジャーエールの辛味 ここから老いていきたいのです
「歌人のふんどし2017」17年8月
※タイトルを出し合い、シャッフルで割り振られたタイトルで連作を作る。タイトルは綿菓子氏による。
小野原(旧題:労いて哂おう)
小野原(旧題:労いて哂おう)
ここならばこの世の果ての交叉点 光しかないバスを待ちおり
夕日のような朝日のなかでダイジョウブ大丈夫とは立派な人の意
となりからとなりへ憎悪は渡されてたぶん右手で殴られている
錆びついて倒れはじめる自転車が自由になれる ここからいつか
怒鳴られているけれどラーメン屋だからいらっしゃいませなのだろうきっと
息を止めて栗の木の傍を通り過ぐつかのまぎゅっと時を留めて
死ぬことは光なのだから死ねと言って奪わないでくれそのひとつを
殺したら死んでしまうと言っている マクドナルドの阪大生が
ローソンが潰れてファミマができる町あなたは、ぼくはどこにいますか
このバス停がふるさとである人たちへ六法全書通りの土下座を
はたらいてわらおうぼくの集合であるぼくたちの未来のために
「夕化粧」vol.12 17年6月
再構築します
再構築します
ハムサンドとやきそばパンと烏龍茶 録画のような暮らしの中の
再構築は散髪をすることに似てあなたのきらいな胡瓜を棄てる
目を閉じれば僕の暗闇 取り返しがつかないのならやり直したい
たましいから温めてくれ原子力が沸かしたお湯で緑茶を淹れる
家族とはポケットのないドラえもん 春コロッケを買って帰った
「大阪短歌チョップ2メモリアルブック」2017年2月
※「ポケットのないドラえもんが現れてぼくを試すかのような顔つき」(なべとびすこ)にインスパイア。
さくはなの
さくはなの
さあさあとぽいんとかーどのぽいんとがいおんの街に悉く降る
黒い焔がえすえぬえすに燃え上がりこれなら胸の葩だとおもう
春というだけで疲れる 夕闇が冬の速度を保ちいるまま
何でそんな顔をするのさ社会ではふぇいすぶっくの顔で笑って
のすたるじあ飲み干せなくて堤防にぺっとぼとるを立てる僕たち
「さくはなの」17年2月
※「さくはなの」の鎖歌を集めたネットプリント集。
空白は
空白は
取引先から緊急の電話がかかってきたので、慌てて床に散乱した本を掻き分けて何かメモになるものをと探したら、それが死んだ友人の履歴書だった。二度目の転職活動をしたときに僕の部屋で履歴書を書いた、その書き損じだ。友人の履歴書というのは不思議な感じがある。死んでいるのなら尚更だ。普通の公立高校から現役でそこそこの大学に入り、四年で卒業して中堅の営業会社に就職して三年後に教育業界に転職している。「以上」とある。以上、人生終わり! みたいな。けれども僕は知っている。たとえば彼はWWEが好きだった。こんなに細身で顔色が悪いのに。二行で表される大学時代では二人の女性とつきあって、そのうちの一人をひどく泣かせて恨まれていた。資格の欄には「普通自動 車運転免許」としかないが、取り立ての免許でよくドライブに連れていかれたのは夜が多かった。あと、けん玉がけっこう上手いらしいというのは二度ほど聞いた気がする。縄跳びだったかもしれない。人事担当者がおそらく三分と読まなかったであろう履歴書の、その空白部分には僕だけに読める経歴や資格があるのだということは、僕を愉快にしてそしてその後、さびしくさせた。
職歴のその一つ目と二つ目の間に本当に色々あったのですよ
資格と言えば普通自動車運転免許 君が海へと連れだしてくれた
いまはいないはるかな人の存在を知らせて履歴書の空白は
「鳥文庫」vol.2 17年1月
※「白」がテーマの回。
短歌なのだから
短歌なのだから
「短歌をうまくなるにはどうすればいいですか」と尋ねられたら、精一杯の軽々しさで、しかし本気で「結社に入るといいですよ」と答えることが多いのですが、これは僕が結社無所属だから言えることです。もし結社に所属している歌人が、こんな答え方をしたら「ほう、ではうまくなったあなたの短歌を見せてくださいよ」と思われてしまいそうです。少なくとも僕は思っています。
今回のようなテーマで歯切れが悪いと物事が分かりにくくなるので、率直に言わせてもらえば、この企画の執筆者のほとんどは「短歌上達法を語る上で、拙さを恥じる必要もないが、巧さを誇るにはちょっと恥ずかしい」くらいの言わば偏差値50歌人です。だから短歌上達法を語るには説得力がないし、もし語ればその人はもうそれまでの歌人だ、という落とし穴があって、これは中村成志さん、なかなかえげつない人選をされていますね。
しかしながら、そんなことは承知で自らの思う短歌上達法を語れるというのが格好いいと思うので、良い機会をいただいたのだとして、「短歌がうまくなるにはどうすればいいのか」を考えてみました。もちろん、どのような短歌がうまい短歌なのか、ということはその「短歌の場」にもよりますし、また、その短歌の作者が誰なのかという点でも他者からの(または自分自身の)評価は違ってきます。そもそも、短歌がうまいとはどういうことなのか、短歌がうまい必要があるのか。これらのことは当然、「短歌がうまくなるには」と問いかける際の前提にすべきです。
さらに言えば、それは誰からの問いなのか、という点も重要です。馬場あき子から「短歌うまくなりたいのだけどどうすればいいのかしら」と問われて答えられる言葉が偏差値50歌人にありますかね。結局のところ、短歌の上達法を語れてしまうのは、その相手を自分よりも下に見ているということです。しかしそれだって自身の定規で測った自分だけの基準なのかもしれないのです。だから本当は「短歌をうまくなるにはどうすればいいのか」を問う相手は自分です。自分が自分自身に問いかける、そしてこの問いが意味を持つのはそこにしかありません。
僕が現時点で唯一言える短歌上達法は「やめない」ということだけです。そしてこれはたぶん真実です。とは言うものの、短歌を作り続けること自体が目的になって人間を疲弊させてしまうのは、おそらく違うような気がします。短歌を楽しみながら、短歌というものに促され導かれるように、短歌を作り続ける、つまりそれは、短歌を消費して、しかし短歌に消費されず、短歌を生産せず、短歌に生産される、ということになるだろうか。
当たり前ですよね。短歌なのだから。
「短歌の本音」16年9月
※「うまくなりたいのか?~男たちの短歌上達法」がテーマのネットプリント散文集。
家電について
家電について
うまい歌ばかりをどうせ並ばせてヨドバシカメラドラえもん売場
これこそ未来の多機能冷蔵庫 墓石としてもお使いになれる
行きたい方へ来ただけのこといちめんの薄型テレビが光を映す
未来とはぼくドラえもんいやちがうお前はただのスマートフォンだ
安全保障条約第四条及び第五条に基づき協議を要請します
「可愛らしさとは球体」のように大きなまるい雲 閃光やがて爆音のあとの
「歌人のふんどし」16年9月
※タイトルを出し合い、シャッフルで割り振られたタイトルで連作を作る。タイトルは藤島優実氏による。
水曜の使者
水曜の使者
日曜の使者は遠くへ 水曜の使者なら僕を深いところへ
みつびしのエレベーターはゆっくりと閉まった 首を絞めるはやさで
窓のない部屋は潜水艇のよう ふたつの息を夜に沈める
これはガソリンよりも高価な飲料水 撒き散らしたら燃えるだろうか
国道をすべりゆく車の音も それは潮騒なのかもしれず
そうだとしてもそのままでいいと言う あなたが蟹のようにさびしい
「みずつき5」
※「水」がテーマのネットプリント集
十一月二日/長い夢
十一月二日/長い夢
黒い光、それから白い闇のある夜半の清けき集中治療室に
呼吸、吐瀉物、に混じる血、父の体よりこぼれるものが生温いこと
朦朧としたまま父が懸命に「すんません」を伝えようとする
しばし一人になるために行く病院内小売店 やばい、死ぬの、すごい、こわい
しかしあるいは自販機の冷たい珈琲が6℃の熱を持っていること
手渡した歌集を読み終えてひとこと母が「うん」とだけ言う
「ぬくたん」16年1月
※「温」がテーマのネットプリント集。
うたつかい四周年に寄せて
うたつかい四周年に寄せて
四周年おめでとうございます。うたつかいを振り返るとき、必ず行き当たる思い出があります。それは2012年5月の石川美南『裏島』『離れ島』の京都批評会後の懇親会のことでした。今は某結社で選者を務めるAさんが「うたつかいのようなものが50もできたら短歌の世界も変わるよ」と仰ったと記憶していますが、その時、同じテーブルにいた飯田和馬、虫武一俊、たた、ちょろ玉、そして私のおそらく全員が「さくらこさんみたいな変わった人が50人もいるわけないし無理や……」と思ったはずです。実際、その後、「のような同人雑誌」は生まれず現在に至っています。
うたつかいの特長は言うまでもなく、選歌も前号評もなく、ただ各々が信じる短歌が掲載される点です。共通した価値基準によって収集されていない短歌は、混沌でありつつ多彩です。もちろん、長く投稿していくうちに何となくの共通の意識は作られていきますが、また新たな投稿者によって壊されていく、その川のようなうねりこそがうたつかいの生命力です。ここで改めてAさんの言葉を。なぜ、うたつかい(のようなもの)が短歌の世界を変えうるのか。それはヒエラルヒーが主であった短歌の世界にそうではない景色を作るからではないでしょうか。山ばかりの世界に川が流れはじめるように。このような雑誌が50もあればたしかに短歌の世界の見え方は大きく違ってくるでしょう。
創刊からの4年間を見てみると、うたつかいと同じように短歌の世界に新たな価値観を与える出来事が続々と現れています。2012年からのネットプリントによる短歌の発信に始まり、13年にはBL短歌雑誌「共有結晶」や、詩誌や結社に所属しない人の詩を集めたフリーマガジン「あるところに、」が発刊されました。12年の全国短歌大会大会賞受賞の木下龍也は翌13年に新鋭短歌シリーズから『つむじ風、ここにあります』を上梓し、その後もどの団体にも拠らずに活動を続け、新風を吹き込んでいます。14年春には短歌サイト「うたの日」がスタートし、冬には詩歌の言わばセレクトショップである「葉ね文庫」が開店しています。そしてこの15年には「平成生まれ」にスポットを当てた新しい形態のグループである「YUTRICK」が発足し、安福望は『食器と食パンとペン わたしの好きな短歌』の刊行によって、短歌の世界においても確たる存在となったと言えます。
もちろん、続けることのできなかったであろう企画も多くあり、維持していくことの困難さを窺わせます。その中で、次の段階へと移行をはじめたのはやはり「うたらば」でした。購読サポーターという制度は経済的な面よりも、「うたらば」を続けていくという田中ましろの決意として重要な起点のように思えます。
「うたらば」も含めてこれで10。Aさんの言う50まであと40。私たちは今、短歌の世界が変わろうとしているその真っ只中の景色を見ているのかもしれません。
「うたつかい2015年秋号」15年9月
私が正岡子規になっても
私が正岡子規になっても
久方のあめりか人のはじめにし戦争をりついいとで知った
牛飼を尊き人と解すべしぐるうぷでいえむのやり方が分かる
現実が終わればついったあが来る 電池が少なくなって夕焼け
添付画像表示してたいむらいんから阿弥陀如来が見つめるところ
三十四で死にたくないよついったあゆうざあは若い子が好きだから
「ぺんぎんぱんつの紙 イヨはまだ16だから」15年4月
※「伊予」または「十六歳」がテーマの回。空き家を燃やす
空き家を燃やす
そしてふたりは暮らしはじめたエレベーターとエスカレーターの少ない町で
いじめられる僕らを美しく思う テレビなら遠くのことばかり
銃声が聞こえてしかし銃声のような音だと考えなおす
川沿いの木が連なって枯れている 生き物たちをバスは追い越す
どくさいしゃにも家族はいるね 十五時の日差しの中を君と歩いた
空き家を燃やす空き家を燃やす空き家が燃えて隣町へと冬を知らせる
「ぺんぎんぱんつの紙 ジューシー」14年11月
果ての果て
果ての果て
新しくない季節が巡る十二支の犇めいている町にまたもや
蛍光色のストラップにも夜は来て揺らめきこれを僕は羞ずべき
主体という人を演じる 誰もみな生きつつ腐る存在だろう
心を持つ生卵なら割れながらすみませんもうしわけありません
ケトルからあなたへ水は震えだす 拡散される昨日の訃報
夕暮れを越えれば音はよく届く誰かが遠く誰かを咆える
僕の中の喪くした谷を許したし牛蒡のような腕を掴んだ
何ものも待たないという生き方よ月の砂漠を耕しながら
悉くたすけて下さい人間の身方ではない神に祈りつ
眠りより醒める光の白さとは あなたの綺麗事がきれいだ
果ての果て滅びゆく海のことならば波ではなくて砂に訊ねよ
十二支になれない者の骸から歌が生まれる(と言われている)
「ぺんぎんぱんつの紙 十二支」14年8月
※十二支がテーマの回。一首ずつ干支を読み込んで連作を作る。
スローモーションの雄叫び
スローモーションの雄叫び
友だちの友だちがパーマン、パーマンの友だちの友だちに照る月
むらむらと湧き立つ七月は緑 みんな勝手に頑張っている
積乱雲が千切れるまでを見逃さないあれはスローモーションの雄叫び
永遠を思えばこわい 水にある流れる力を信じるように
夕闇が夕暮れを喰うぼくたちはヒエラルヒーを作りませんか
「大阪短歌チョップメモリアルブック」14年7月
※16名がタイトルを出し合い、シャッフルで割り振られたタイトルで連作を作る。タイトルは三潴忠典氏による。