2008年10月14日
民主・前田衆院議員、マルチ業界から1100万円受領
これまでマルチ商法に関しては、多くの相談に応じてきましたし、読者の皆様からも多くの書き込みがありました。
マルチ商法は合法的な販売手段ですが、素人が営業活動を行うためにトラブルになることが多く、必要以上の高額な商品を在庫として持ってしまうこと、友人や知人へ販売することで迷惑行為が横行、商品を購入した被害者が販売する側に転ずることで加害者になってしまう、などの特徴があり、特定商取引法で規制されています。販売員などは2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はそれらの併科の対象となることもあり得ます。
ところが、10月6日、7日の投稿にあるように、本人は全く信じ込んでしまっていることがもっとも大きな問題です。まるで、カルト宗教に入信してしまったかのようになります。
当会では、徹底的にマルチ商法の危険性を訴え、弁護士の協力も得て相談及び救出に努めてきました。さらには市民参加の悪徳商法撃退チーム「伊賀悪徳バスターズ」を組織し、日夜撃退を行ってきました。
こうした当会の取り組みに対して、2007年2月28日には流通ビジネス推進政治連盟(現ネットワークビジネス推進連盟)から「抗議書」と題する脅迫文を受けたことがありました。この文書は前田雄吉議員の事務所から送られたものです。
内容は、「伊賀市社協だより・あいしあおう」10月号(平成18年10月15日発行)4ページにおいて、「悪徳商法に注意!!マルチ商法」の記事が違法、悪徳と断言しているとして訂正広告および名誉殿損を行ったことに対する謝罪の表明を行うことを要求するとともに、流通ビジネス推進政治連盟への本件記事の記載または編集にいたる詳細な経緯の報告と、その責任の明確化および処分を要求するとしています。また、本抗議書を無視し、または本抗議書の要求を行わない場合、法的に処断するとともに、同様の誤解が各自治体、各団体で行われないように、本件事件を広く一般に公表することとして、3月末までの回答を求めていました。この文書には前田議員他国会議員2名の連名の文書が添えられていました。この業界が3名もの国会議員を当選させるだけの財力があるものだと感心していました。
抗議書及び広報を弁護士などの法律の専門家にご覧いただき、先方の方が名誉毀損に該当すると助言を得ており、しばらく静観していました。むしろ、再度文書が送られてきた場合は、国政選挙前に脅迫を受けた旨を報道機関に伝える準備をしていました。その後何も先方からアクションがなったことは言うまでもありません。
また、悪徳商法対策の中枢機関である国民生活センターも、発行するパンフレットを国会で回収せよと批判されたり、毎年マルチ商法を擁護する発言をして困っていたと言います。悪徳商法対策を行う全国の団体に対してこうした嫌がらせを行っていた可能性があります。
このほど、件の議員について朝日新聞は「民主・前田衆院議員、マルチ業界から1100万円受領」と題する記事を掲載しており、納得した次第です。
マルチ商法やマルチまがい商法に関して全国の消費生活センターへ2007年度だけでも24,261件もの相談・苦情が寄せられています。
今後とも悪徳商法に対しては、その餌食となっている市民を擁護するために活動を強化する所存です。
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この記事へのコメント
それが民主党の汚名を削ぎ、かつマルチ商法の被害者を減らすことにもなるはずです。
ご投稿ありがとうございます。
そうですね。選挙で落選することもさることながら、議員である以上、自身で進退を考えるべきではないでしょうか。
前田議員の衆院予算委員会でのMLM擁護発言は3年前から探し出して読んでいました。中でも腹が立つのは、国費を使って経済産業省にMLM業界の年間売り上げと従事者の調査をさせたことです。
平成18年3月1日の予算委員会で、その前年2月28日に経産省に「MLM業界の売上規模と従事者を調べよ」と質問したことで、1年後に同じ事を再び質問しています。
経産省は帝国データバンクに発注し調査中だが、米国業界団体の数字から推計して「(日本の)訪問販売と連鎖販売取引を会わせて3兆円、従事者2百万人という調査結果が出ている。」と答弁。さらに「訪問販売とMLMの個別の数値は取れない」と答弁しました。
これに対して前田議員は「ちゃんと調べろ。来年また同じ質問をするぞ」と恫喝しています。
MLM業界などの規模を調査するのになぜ貴重な国費=税金(4百万円も!)を使わねばならないのでしょうか。政府もきっぱり撥ねつけるべきでした。
(続きます)
そして前田議員はお約束の同じ質問を昨年の3月に予算委員会でやりました。執念深いです(苦笑)。経産省からは「主要業者の数値しか取れないが、約1兆1千億円、従事者2200万人という調査結果だった」と答弁がありました。
従事者数はともかく、売上規模は前田議員をだいぶ落胆させたようですね。しかし従事者は延べ数(DT登録者数)であり、すべての登録者が勧誘活動をしているわけではなく、「買うだけ会員」がその大半を占めているのです。
前田議員の発言は終始、「いい業者と悪い業者を一緒にするな」という基本線に貫かれています。ところが問題はいい業者かそうでないかではなくて、MLM自体が危険性を持つ販売拡大、DT拡大を抜きにして存在し得ないことなんです。
特商法の規制をきちんと守れるなら問題はないはずなのですが、マルチ商法の存在はいつまで経っても法すれすれ、多くの場合に現場では法規制すら知らない幹部従事者、末端従事者がいることを再認識せねばなりません。これが健全な産業でしょうか? これに類するような産業を他に知りません。
前田議員の言う、「立法で別途保護すべき産業」などとは到底思えませんね。
社協の益々のご活躍を祈ります!
いつもながら理路整然としたご投稿ありがとうございます。
そうでしたか。多額の国税を使って意味もないこと(失礼?)を調査させるとは、さらに、「保護すべき産業」とは驚きです。国会議員としての見識を疑わざるを得ません。
彼は若者の仕事対策になっていると仰っているようですが、人を不幸にすることに若者の手を染めさせることで、結果的に国民全体に不信感が募ってしまうことに危機感を覚えます。
今朝7時のNHKニュースであの前田議員が民主党を離党し、次回の総選挙には立候補しないと昨日の会見で表明したことが報じられました。
いずれも当然のことですが、近年の内閣でも新閣僚が事務所経費や政治献金などの不祥事で退任しています。政権が近いと言われる民主党は早々に第一次公認候補を発表したばかりですが、彼もそのうちの一人でした。
こんな議員では党公認がなければ当選はおぼつきません。しかし野党もきちんと現議員、次回立候補予定者の身体検査をしてもらいたいですね。
就業機会を増やすことは非常に大事な国、自治体の政策ですが、それがMLMであってはなりません。国力を衰退させます。
おはようございます。私も今朝のニュースで知りました。
こうしたことが繰り返されないことを切に望みます。
今まで、TV、新聞がマルチ商法について腰の引けた報道しかしてこなかったのはこういったことが背景にあったのかなぁと思った次第です。
野田大臣についても名古屋にある化粧品マルチ会社の広報誌で「この会社はすばらしい会社だ」と堂々と述べていました。
もちろんその会社の販売員はそれを最大限に利用して被害者を増やしていったのですが、「認識が浅かった」というだけでなく、ちゃんと批判して欲しいですね。
「ネットワークビジネス推進連盟」も「抗議文など送っていない」と弁明してるようですね。
やはりマルチ商法を支援する人も平気で嘘をつくような人たちなんでしょうかね。
ご投稿ありがとうございます。マルチ商法がトラブルになりやすい商法であること、人間関係が濃密な地域で広がると、信頼関係をずたずたにしてしまいかねないこと、そのターゲットが高齢者や障害のある人に向けられていることなどに警鐘を鳴らし続けています。これからもその姿勢はかわりません。
ただ、マルチ商法を行っている人たちは良いことだと信じ込んで活動されていますので問題が複雑です。
その業界を擁護する国会議員がいたなんて信じられません!しかも毎年のように委員会で質問をしていたとは・・・・。
伊賀市の社協の方は、本当に大変なことを経験されたのですね。国会議員の脅迫文から今日まで、さぞかし臍をかむ思いで頑張られたのだと思います。本当にご苦労さまでした。
ありがとうございます。そのとおりです。家族も親戚も友達も巻き込んでしまいます。だからこそ注意を喚起したり、相談に応じたりしています。それでも被害者(加害者)は後を絶ちません。このことが契機となってマルチ信奉者の方が目覚めて下さればよいのですが・・・
昨日も書きましたが、皆様のご苦労に対して心から敬服いたします。
ありがとうございます。
仰る通り、各政党がこの問題に関心を持って政策としてマルチ被害を撲滅するために動いていただけることを願ってやみません。
そして何より市民全体がこのことについての理解を深め、マルチ被害を許さないという姿勢を貫くことが重要だと思っています。ぜひご支援下さい。

