麻雀荘メンバー語録 version2.0

日本プロ麻雀協会所属麻雀プロ、木原浩一による個人的な麻雀についての考え方、戦術等を紹介するブログです。

2012年10月

麻雀について悩み始めた子供「誠司」とその友人「まさし」、と『父親』の会話。

 『これ1回戦ね』

南4局・ドラ五筒(5)

東家・木原24200 南家・達也15800 西家・金16500 北家・たろう43500

五萬六萬七萬五筒六筒八筒八筒三索四索七索八索九索中
五六七(5688)34789中

まさし 「木原さん。15巡目に上家から出た二索2をチーテン取りませんでしたね。中中は安全牌ですが」

 『うん。トップ有利のプロ協会ルールとはいえ、この点差じゃあね。途中で決めてたよ。和了りがなければ伏せるってね』

まさし 「16巡目に出た二索2もスルーしてますね。なるほど、トップになる可能性より3着以下に落ちる可能性が上回るわけですから、そうする選択も理解できますね。ただ・・・」

誠司 「そうだよ!父さん!最初から引っ込み思案でどうするのさっ!」

 『そうだなー。試行回数を増やせば増やすほど、こうしたほうが有利だとは思うんだよね。エンドレスゲームであるフリー雀荘で打つ場合がそれにあたるのだが』

誠司 「それは職業病ってこと?」

 『どうかな?試行回数が少なく、期待ポイントよりも4人より1Pでも上回れば勝ちみたいな対局では――』

選択A A1 +50 or A2 −50 A1とA2の振り分け50%ずつ
選択B +10 100%

選択Aにして2回試行した結果は4パターン

A1 A1 +100
A1 A2   ±0
A2 A1   ±0
A2 A2 −100

選択Bにして2回試行した結果は

+20

 『選択AorB、100回試行するとしよう。選択Aを選び続けるのと、選択Bを選び続ける。どちらが有利だろうか?』

まさし 「それなら選択Bの圧勝でしょう。しかし、2回しか試行しない。さらに決定戦のような1位しか評価されない戦いなら?とういことですね」

 『そう。リスクを顧みず、決定打と成り得るような選択を多くしていったほうが、期待ポイント的には損でも、優勝確率的には上なんじゃないかなーと思ったりもしてるんだよね』

まさし 「そういえば昔、こんな記事書いてましたね。ブレ幅MAX打法でしたよね」

 『うん。なんとなーくこういうのってあると思うんだよね〜。,謀選しなくても◆↓で済んだなら、たいしたポイント差にはならないでしょ?』

誠司 「じゃあテンパイとりなよ!」

 『やっぱそうかなー・・・・』

誠司 「父さん!こういうのは理屈じゃないんだよ!インスピレーションなんだよ!わかる??」

 『くっ!ガッツがたりない!』

まさし 「そ・そういう一部の人にしかわからないネタはやめましょうよ」

 『そうだな。次はこれ、5回戦ね』

まさし 「たろうさんの4連勝後の初日最終半荘ですね」

南3局・・ドラ五筒(5)

東家・達也17100 南家・たろう33500 西家・金14400 北家・木原35000

 『東家・達也のリーチが――』

七索三筒一索一萬三萬七索横 リーチ
九索九索三萬
7(3)1一三7リーチ
99三

まさし 「一索1以外は手出しのリーチでしたね。宣言牌も第1打に切っている七索7で七対子を否定、マンズの払い方も外から一萬三萬一三。普通に手なりの面子手のような気がします」

誠司 「まさしくん。何いってんのかわかんなーい!」

 『誠司はほっといて・・・リーチ前から仕掛けていた鈴木たろうは――』

五萬七萬四筒五筒五筒七筒八筒九筒發發 チー三萬横四萬五萬
五七(455789)發発チー三四五

まさし 「六萬六は場に1枚切れ、特によさそうには見えません。發發は初牌。ドラドラとはいえ苦しいイーシャンテンですね」

 『9巡目鈴木たろう、出る發發を躊躇なくポン。打四筒(4)』

誠司 「父さん。さっきのまさしくんの話はわかんなかったけど、この四筒がとても危ないっていうのは僕にだってわかるよ!」

まさし 「果敢ですね。ドラ跨ぎですから、放銃すると12000クラスの失点をイメージしちゃいそうなものですが」

誠司 「そうだよ!次オーラス親番なんだから、そこで勝負でもよくない?」

 『そうだね。だが誠司、この対局は和了り止め、テンパイ止めがないんだよ』

誠司 「それがどうしたの?」

まさし 「そうですね。オーラス親番はちょっと難しいですよね。僅差のトップ目なら、下手に連荘するよりも、ノーテンで終局させるという選択も視野に入れることもあります」

 『そう。ここを和了りしてしまえば、点差的に木原以外には捲られることはほとんどない。つまり2着以上をほぼ確定できるわけだ。対木原についても4000点以上のアドバンテージをとることができる』

まさし 「そうですね。2人以上マンガン差圏内だと捲られる可能性は十分ありますが、1人しか圏内にいない、さらに1人ノーテンでも捲られない点差だと、かなり有利といえますよね」

 『そう。そうなんだけど・・・』

誠司 「でもさ、でもさ!ここで親にマンガン打っちゃうと3着転落じゃん!ラスまで見えてくるんだけど、それでも押したほうがいいの?」

 『そこなんだよね。しかもたろうは、今日既に4連勝しているわけじゃん!初日とはいえトータル断トツなわけですよ。普通なら「まっいいか」っていう風になってもおかしくないよね?』

まさし 「さすがですね。貪欲ですね。上の記事で「ノーテン」とかいってる木原さんがみみっちく見えますね」

誠司 「あっ!でもその四筒(4)刺さってるよ!」

 『結果はね。内心うぃぃぃぃぃぃぃ!ざまぁぁぁぁぁぁ!とか思ったけど、やっぱたろうは凄ぇなーとも思ったね』

誠司 「父さんなら發發鳴けなさそうだもんね」

 『うん。鳴かないよ。ダメなの?文句ある?』

誠司 (怖い・・・・)

 『そんなたろうさんは対局後、この選択についてこう語っておられました』

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たろう「木原くん、麻雀の3大原則って知っているかい?退かぬ、媚びぬ、省みぬだよ。覚えておくがいいよ」

誠司 「さ、サウザー?!」

まさし (そんなことはさすがにいってないんじゃ・・・)

 『傍若無人っぷりがやたらと取り上げられる彼だけど、すべてがそうというわけではない。経験や読みに裏付けされた自信から成る選択だと思うんだよね。そんな彼にはこの称号を与えよう』

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「鈴木くんのごういんなドリブル」

まさし (・・・・・・だから)

誠司 「父さん…どうでもいいけどこの画像、写真写りが悪いんじゃない?もっといいのなかったの?」

 『いいんだよ。敢えてそうしてるんだよ。だってアイツ、あんなについてたんだからさぁ。これが父さんのささやかな抵抗なんだよ』

誠司 「小さい…小さいよ父さん」



<追記>

 『1日目の観戦記はプロ協会HPにUPされているのでよかったらご覧ください』

誠司 「父さん1日目、エアタイム多かったね」

 『えあたいむ??』

誠司 「空気時間のことだよ!全然和了れてなかったでしょ?」

 『ああ・・・それについては観戦に来てくださった同僚の菊地プロから、辛辣なお叱りを受けまして――』

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菊地「木原さん。せっかく観戦に行ったのに、2時間以上和了ってなかったんですが、どういうことですか??」

まさし 「き・厳しい後輩ですね」

 『面目ない・・・・』


麻雀について悩み始めた子供「誠司」とその友人「まさし」、と『父親』の会話。

 『これ6回戦ね』

まさし 「初日鈴木たろうに5連勝されて、2日目の1回戦目ですね。各々思うところはあったでしょう」

誠司 「そうだよね!目の前で5連勝とか屈辱だよね!」

 『まあそうだな。3人とも今日こそは!気持ちの強かったろうな』

誠司 「父さんも作戦とか考えたの?」

 『方針はあったよ。なかなか望むような共闘は難しいと思ってたからね』

まさし 「どういう作戦だったのですか?」

 『それはまた今度話すよ。えっとこれは南3局から振り返ってみよう』

東家・たろう21700 南家・金13900 西家・達也47300 北家・木原17100

 『こんな点差。親はたろう、西家のトップ目の達也が7巡目リーチ』

ドラ九筒(9)

五萬六萬七萬六筒七筒五索六索七索九索九索東東東
五六七(67)56799東東東

 『これに対して金は――』

一索二萬五索八索四索九萬
四萬發五萬一索七索七萬
三萬三筒

裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏 ポン中中横中

誠司 「リーチ後に切った五萬七萬三萬五七三はすべて無筋、三筒(3)だって無筋。かなーり鼻息が荒い感じがするねっ」

まさし 「ドラ含みホンイツ。最低マンガンコースでしょうね。形にもよるけど、プッシュしてもおかしくはない局面だと思います」

 『そうだね。そして15巡目、達也八筒(8)ツモ――』

誠司 「あっ!ツモったんだ」

まさし 「安めでしたが和了りですね」

 『達也八筒(8)ツモ―― 切り・・・切りぃ???

誠司 「えええええええええぇぇ!!!!!!」

まさし 「な・なんと!和了り拒否!」

誠司 「間違ったのかな?いや!父さんじゃあるまいし・・・」

 (無視・・・) 『その八筒(8)が――』

一筒二筒三筒五筒五筒五筒六筒七筒九筒九筒 ポン中中横中 ロン八筒

まさし 「なるほど・・・(5)ツモならたろうマンガン親被り、それだけで12P縮まり、金も木原もオーラスたろうをまくりやすくなる。金にマンガン放銃は、たろうの着順を1つ下げることになる。それにしてもしかし・・・」

誠司 「そうだよ!オーラスは金が親なんだよ!まくられちゃったらどうするのさ!」

 『そうだね。ともかく、たろうの着順を落とすことには成功したわけだ。そして次局オーラスに――』

まさし 「7巡目親の金がドラの東をポンしてますね」

九索一筒白西發一筒
中五索七筒四筒中九萬
一索白

裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏 ポン東横東東

誠司 「ほらね!いわんこっちゃない。まくられちゃうよ!」

 『ドラの東を切った親の上家のたろうの河がこんな感じ』

西八索白八索南東←鳴かれる
七索東七索二萬一萬北
五萬

まさし 「明らかに勝負してますね。絞る気配もない。2着まで1500点差なので、獲れそうならギリギリまで行く構えでしょう」

 『そしてラス目の木原が13巡目にリーチ。3着たろうまで4600点差、2着金まで6100点差、トップ達也まで20900点差』

九萬白九索九筒八萬六萬
發八筒三萬一萬南一索
三索横 リーチ

 『その時達也の手牌はこう』

三萬三萬五萬七萬八萬二筒四筒五筒七筒九筒四索七索八索

まさし 「10巡目、面子中抜きの打六索6。和了りに向かっている感はないですね」

 『そう。そしてここに六索6をツモって、木原の一発目に割ととスパッと選んだ牌が――』

二筒二筒三筒三筒三筒五筒六筒七筒三索四索五索六索七索 ロン八索
(22333567)34567 ロン8

誠司 「天才か・・・」

まさし 「し・しかも、達也さんの手牌中、唯一の和了り牌ですね」

誠司 「すごいね!マンガみたいだ!それに父さんこれ2600じゃん!一発じゃないと危うくアガラスだったね!」

 『もしかしたら一発で差してくれるかもっていう期待はあったよ。けど、ここまで見事にやられると、嬉しいっていうより驚きの感が強いね。この半荘終了後の達也のコメントがね』

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達也「木原くんは絶対来ると思ってたからね。将来危険になりそうな牌は残しておいたんだ。うまくいったよね!ヒャッハー!」


まさし (ヒャッハー!とはいってないんじゃ・・・)

 『こうして金と木原にマンガン連続放銃することによって、たろうの着順を1つずつ下げ、希望通りのトップラスを決めたわけなんだよ』

まさし 「文章で伝わりますかね?ぼ・僕、これ観戦してたんですけど、この2局は凄くて鳥肌立ちましたね」

誠司 「でも父さん。これってホントに得な選択なの?」

 『それはわからん。でもこの選択には達也の意志というか信念を感じるね』

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達也「俺様はこんなことをやっても必ず最終的には獲って見せるぜ!」

 『みたいな』

まさし 「見せつけられた感じですね」

 『そうだね。前回の記事での差し込めなかった自分と比べて、なんかね・・・』

誠司 「なるほど・・この伏線があったからこそ、ますます差し込みを考えたわけだー」

 『そういうことだね』

まさし 「人は人。自分は自分ですよ。それぞれに合ったやり方でいいのではないですか?」

 『お、まさしくんはいいこというねぇ。その通りだと思うよ』

誠司 「じゃあ別にいいじゃん!」

 『まあな。でも達也の麻雀ってね。なんかこう・・・いちいちカッコいいんだよね』

誠司 「へ?カッコいいとは?」

 『カッコいいというのは父さんの主観なんだけどね。捨て牌から開けた牌姿に至るまで、押し引きから開けた牌姿に至るまで、仕掛けから開けた牌姿に至るまでの様がこう・・・好みなんだよねー。ハズレがないというか』

誠司 「へー?父さんがそういうこというの珍しいよね」

 『そうかい?好みの打ち方の人、他にもいるんだよ?でもねー・・あんまり強くないんだよねー』

まさし 「嗜好と強さは別なんですね』

 『ううん。達也は強いじゃん!ああいう打ち方でも強くあることはできるんだよね。そんな彼にはこの称号を与えよう』

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「昭和麻雀の最高傑作」

誠司 「与えようとか・・偉そうじゃね?」

 『まあまあ(笑)このブログは最終日ニコ生放送の告知でもあるのでね。ちょっと人物紹介も兼ねてだな・・』

まさし 「ニコ生といえば四神降臨、達也さん評判良かったみたいですね」

 『ちょっと仕事で見れなかったんだよねー。でも視聴者の人に達也の良さが伝わったのなら嬉しいね』

誠司 「決定戦、これからも楽しみだねっ」

  (見れるポイント差になっていればいいけどな・・・)

麻雀について悩み始めた子供「誠司」とその友人「まさし」、と『父親』の会話。

まさし 「決定戦、いよいよ開幕しましたね」

誠司 「そうだね。2日間終わってどうだった?」

 『いや、正直疲れたね。苦行みたいだな』

誠司 「苦行?楽しくないの?」

 『結果がアレだから楽しくないね。それに普段仕事とも、天鳳とも、リーグ戦とも違うような選択を考えながら打ったりして、無駄に神経擦ったよね』

誠司 「ん?かっこつけたってこと?普段通り打つのがいいんじゃないの?」

 『違ぇーし!ポイント差がすでに異常なので、なんとか詰めようと悩んだの!もしかしたら気が急いていただけなのかもしれないね』

まさし 「で・でもそれはそうだと思いますよ。優勝以外、2位も4位も同価値なのですから〜。なんとかしたいですよね」

 『それはそうだね。なんかずいぶん迷っちゃってー。献身的選択と保身的選択の葛藤というのか・・・もはや一刻の猶予もない。これ以上加点を許すくらいなら、たとえ他家に放銃してでもそれをくい止める。例えばこれが献身的選択』

誠司 「差し込みも辞さずってやつだね」

 『まだここで無理する必要はない。この先にでもチャンスはある。とりあえず自分が失点するは回避しよう。例えばこれが保身的選択』

誠司 「ふむふむ」

 『これね。2日間で1番葛藤した局面なんだけど、9回戦目で鈴木たろうが既に300P以上離れた首位という状況下で――』

東2局・6巡目・ドラ九索9 達也37000-たろう25000-木原-19800-金18200

 『南家の鈴木たろうの仕掛けが六索6を六索横七索八索678でチーして、四筒(4)のトイツ落とし。続けて五筒(5)手出しと』

まさし 「ホンイツですね。役牌かドラのトイツまたはアンコが2セット以上という感がありますね」

 『十中八九そうだろうね。それはその場での共通認識だと思うんだけど、8巡目、トップ目北家鈴木達也がドラ九索9を切る。それを鈴木たろうがポン』

まさし 「今回の決定戦の面子の中では、他家の仕掛けに対するケアが最も厳しいのが達也さんという気がしますけどね。それが切るドラはちょっと重たいですね」

 『うん。そして鈴木達也が次巡リーチ。この時まではよかった。たろうもまだ非テンパイかもしれないし、一発目押してたし。YOU!刺さっちまいなよ!くらいの気持ちで眺めていたんだけど』

まさし 「達也さんがツモ切った發發がポンされましたね」

裏裏裏裏  發發横發 ポン九索九索横九索 ポン六索横七索八索 チー

誠司 「ハネ確キター!!」

 (なんで楽しそうなんだよ・・・)『これはまずいじゃないですか。その時父さんの牌姿が』

二萬二萬三萬四萬四萬五萬八萬八萬二筒三筒六筒七筒四索六索
二二三四四五八八(2367)46

まさし 「安全牌に困ったわけではないですよね。差し込みを考えたということですか?」

 『達也は本当にできる子なんで、父さんみたいに愚形で被せるような真似はしないんだよね。おそらく絶テンに見える好形待ちなんだろう。とすると・・・』

まさし 「場に2枚切れの六萬六か四筒(4)またぎ両面とか考えたわけですね」

 『そうだね。でも・・きっと・・安くはないんだろうなーってね。結局身を切るのが嫌でベタオリして達也の勝利を祈るんだが』

まさし 「最悪の横移動でしたね」

 『ああ。なんというかこう・・・嫌になったな』

誠司 「でもでもーこれってそんな悪い選択なの?普通に達也さんが勝つ可能性だってあったでしょ?それに賭けたっていいじゃない?」

 『まあそうだね。でもこう思ったのには、ちょっと伏線となる出来事もあったんだよね。んじゃその話はまた次回に』

誠司 「次回っていつ?また放置しちゃうんじゃないの?」

 『決定戦3日目が11月10日だからね。それまでに書くよ。というか、それまでは3日に1記事更新するから!!』

まさし (またできもしないことを・・・)

誠司 (やるやる詐欺だな・・・)

麻雀について悩み始めた子供「誠司」とその友人「まさし」、と『父親』の会話。

誠司 (ポチポチ・・・ポチポチ)

まさし 「何してるの?あっ!誠司君も麻雀の着順メモっているんだね?」

誠司 「うん。なんか習慣みたいなもんだよねー。今日さぁ、めちゃくちゃ着順よかった割に、あんまり勝ってないんだよねー。なんかイマイチだったなぁ・・・」

まさし 「勝ったという結果だけをみれば、誠司君が勝ったというだけでかなりの僥倖といえるのでは?」

誠司 「あ?(怒)」

まさし 「まあまあ冗談・・ではないけれども。コホン。いいかい誠司クン。キミはあそこでトータル圧倒的に負け越しているのだからそうみられても仕方ないんだよ」

誠司 「な、ななななな・・・・・」

 『はいはい。そこまでー』

誠司 「父さん!まさしくんが酷いんだよ!」

 『うん。そうだね。まさしくん。キミは真面目すぎるが故、どうも表現が直球すぎるよね。もうすこし緩急をつかったり、ぼかした表現を織り交ぜないとな。正論こそ正義ってわけでもないだろう?』

誠司 「否定はしないんだね・・・」

 『うん?でも誠司は勝つためだけに麻雀をしているわけじゃないんだろう?好きでやっているんだったら楽しむことができれば勝ちみたいなもんじゃないか。ほら!満足度の話でもいったろう?』

まさし 「なにげに心を抉っているような・・」

 『目的がなんなのかを論じる前に、「勝つ」という定義がそもそもなんなのかをだね――』

誠司 「父さん・・・もういいよ・・・」

 『そ、そうか』

まさし 「そ、そういや明日から雀王決定戦ですね」

 『お、いきなり話が飛んだね。まさしくん。まるでもっと何か話があったのにもかかわらず、めんどくさくなって途中でスパッと切り上げたような』

まさし 「そ・そ・そんなことないですよ。えっと詳細は――」

≪第11期雀王決定戦について≫
【日程・会場】
◆日程
1日目…10月20日(土)
2日目…10月21日(日)
3日目…11月10日(土)
4日目…11月11日(日)
いずれも11:00開始

◆会場
神楽坂「ばかんす」


まさし 「勝利の定義は当然優勝ですよね!」

 『ああ、もちろん。対局を楽しんでこようなんて気持ちは微塵もないね。卓上のすべてを焼き尽くすくらいの気持ちでな』

誠司 「ちゅ、中二かよ!」

 『お、ナイスつっこみ(笑)とにかく目の前で勝たれるのは屈辱的だからね。相手は強いけど、そのくらいの気持ちでやろうという意気込みだよね』

まさし 「頑張ってください!」

 『自分のために頑張るのなんて当たり前だし!そもそも麻雀は頑張ったからどうこうなるゲームでも――』

誠司 「父さん・・・もういいよ・・・」

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