2008年09月23日

あんな明治維新でよかったのか?

NHKの大河ドラマ「篤姫」が人気だそうで異例の最終回を待たずに再放送も決定したとのこと。実は時代劇が好きな僕。
かなり脚色がきついけどドラマとしてはなかなか良いと思います。
堀北真紀の皇女和宮も良い感じ。いつぞや安達祐美がこの役した時よりずっといい。

さて今回は基本的には幕府の側に立った視点なのであまり感じないのですが、幕末を描いた時代劇って幕府が無能卑怯でトンでもない政府みたいに描かれているのが多いけど、本当にダメダメならあれほど軍事力の格差がありながら独立を維持できるはずがない。少なくとも控えめに言っても勝つ算段もないのにアメリカとの戦争に踏み切った昭和16年の日本政府よりマシだっとはいえます。

当時の世論「攘夷」。こんなものできるはずがありません。攘夷なんかしてたら大変なことになります。だから乱暴でも井伊大老の措置はまったく正しい。
非現実的な外交要求を政権に突きつけるのは今も昔も変わらぬ「野党」の常か?
尊王攘夷の志士も国益を考えるなら攘夷を政局にすべきではなかったね。



井伊直弼が暗殺されなかったら幕府も持っていたかな?
もしかしたら幕府主導の明治維新なんてのもあったかも?

よく日本はサムライの伝統を失った。その美しき伝統を取り戻すべきだって言う人がいます。それは僕も耳を傾けるところがあるけど、そういう人達は日本が戦後そうなったみたいに言うの。それは違うでしょう。日本がサムライの伝統を捨てたのは明治維新。けっして戦後民主主義やアメリカの影響ではありません。

明治維新は完全に幕府の制度、武士の文化を否定した言わば「革命」
フランス革命よりずっと徹底している。
武士の文化を否定して試験で登用された官僚が主導する社会を創りあげた。
江戸時代。教育は寺子屋が普及してて日本は教育先進国だったにもかかわらず廃止。学校制度は飛脚もやめて郵便。
それは必要なことだったかもしれないけど、あまりに極端ではなかったか?
軍隊も大名が師団長になったという話も聞いたことがありません。
それでも維新時の下級武士が軍幹部にいる時は日本軍も強かったけど試験で採用された人達が中心になると日清日露の時と同じ組織かと疑うほどに弱くなってしまった。

そして何より皇室のありかた。
日本の皇室はヨーロッパの王室のような世俗の存在ではありません。
ましてイギリス国王のように軍の統帥などするような存在ではない。
ヘンリー王子がアフガンで戦ったのは偉いと思うけどその真似は日本の皇室がすべきではないとイギリス贔屓の僕でさえ思います。
古代の神代のころはともかく。平安遷都で常備軍を廃止して以来このかた帝は軍事には直接かかわらない。南北朝の非常時でも後醍醐天皇ですら鎧兜を着なかったのに薩長の田舎者は天皇陛下に洋風の軍服を着せた。これは日本の伝統とはいえないでしょう。朝廷は武士が守護するものであって指揮を仰ぐものではありません。

僕は徳川将軍家を副王のような形式で残して明治大正昭和の前期と皇室が果たしてこられた役割。つまり英国王室のような役割をさせればよかったのではないかと考えます。
ヨーロッパの王室の模倣を強いたのは皇室にとっても不幸なことでしたね。


前にも書いたけど内閣認証式が気に入らない。天皇陛下から辞令をいただくのになんで洋装?なぜにモーニング?律令の古式にのっとて束帯でやるべきです。
僕は幕末の時代劇を見るたびに幕府主導の明治維新がよかったのではないかなあって考えちゃいます。



alamein at 12:01│Comments(7)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by 破壊王子   2008年09月27日 11:40
私は大河ドラマ、特に幕末モノは基本的に見ません。

もっと凄い、超大河漫画「風雲児たち」でお腹一杯でございます。
間宮林蔵や最上徳内、またシーボルト・イネの波乱万丈の人生なんてこの漫画で興味を持った次第。それになぜ清やインドようにならなかったかがよくわかります。

>学校制度は飛脚もやめて郵便。

ちょっと意味がわかりません。それと
「掘北真希」でっせ。ファンにどつかれますよ(笑)



2. Posted by アラメイン伯   2008年09月27日 13:01
破壊王子さま。
情報ありがとうございます。
面白そうですな。


文章おかしかったですね。
教育制度は寺子屋を廃止して学校制度。
飛脚をやめて郵便ですね。


掘北真希でしたな。字間違ってました。
3. Posted by giants-55   2008年09月27日 21:53
書き込み有難う御座いました。

賢明なアラメイン伯爵様なら薄っすらと・・・では無く、かなり明確に理解しておられることとは思いますが、個人的には「皇室」という存在が好きでは在りません。その理由を挙げると長くなってしまうし、大きな要因は皇室そのものと言うよりも、常識で考えれば在り得ない様な“超人伝説”を報じるマスメディアの存在と言えるかもしれません。こういう非現実的なヨイショ報道をする事で、却って皇室自体に良いイメージを持たない人間も少なからず居ると思うんです。マスメディアとしては良かれと思って遣っている事かもしれませんが、これは逆に皇室にとって不幸な事と言えましょうね。

皇室を尊い存在と思う人が居ても、それは全く構わないと思っています。唯、そう思わない人が居るのも同様に自由な筈。それを主張すると、アラメイン伯爵様の様な理性的な方は鷹揚に受け容れてくれるのですが、「そんなに皇室が嫌いなら、日本から出て行けば良い。」といった筋違いのバッシングをされる方が居る。こういう事も、延いては皇室嫌いに拍車が掛る結果になると思うんです。記事の趣旨と異なる書き込みになってしhまって申し訳在りません。

尚、歴史の捉え方って人それぞれですよね。アラメイン伯爵様は既に読んでおられると思うのですが、井沢元彦氏の本を最近始めて読み(週刊誌に連載されている内容は数年前から読んでいるのですが。)、その中で「江戸時代の農民は自分が作った米を武士階級に取り上げられ、アワやヒエの様な雑穀しか口に出来なかった。」という“一般常識”を、具体的な数字を挙げて否定していたのはなかなか面白かったです。
4. Posted by giants-55   2008年09月27日 21:57
P.S. 日本の場合は政党の役割よりも、御指摘の通り「後援会」等の地域組織が大きな役割を果たしていますね。

イギリスでは「親の地盤からの出馬が許されない」というのを、つい最近知りました。(日本の)民主党が世襲禁止の一環としてこれを取り入れようとしている様ですが、憲法の基本的人権(何処から出馬しようが自由。)の絡みで問題視されそうな予感が。日本もこの位思い切った事をしても良いと思うんですけどね。
5. Posted by Shah亜歴   2008年09月28日 10:56
幕府そのものは新時代へ対応できない政治体制だったと思います。しかし、阿部正弘や島津斉彬のような開明的な人物がアヘン戦争の意義を正しくとらえていたのが大きかったでしょう。

皮肉なことに、島津斉彬らの流れに当たる薩長と徳川慶喜が後に戦火を交えました。

人名の漢字違いですが、インターネットのページをもう一つ開きながらブログ記事やコメントを書くと良いでしょう。もう一つのページでグーグルでもヤフーでも使えます。そして「真紀」か「真希」か、該当ページでその女優かどうかを確認できるわけです。

6. Posted by アラメイン伯   2008年09月28日 21:59
gianys-55さま
井沢元彦は僕も好きでよく読んでます。
ご指摘の週刊誌に連載しているのは、逆説の日本史ですね。
江戸時代は戦前の皇国史観と戦後の左翼偏向教育で中世の闇のようなとんでもない時代みたいに思われがちですが、平和で比較的暮らしやすい時代だったと思います。

皇室については、あなた様のおっしゃるとうりだと思います。僕は敬愛しますが偏狭な考えには反対です。皇室に批判的な思想を批判したらますます国民と皇室との距離が開きます。
江戸時代。京都の人々にとっては皇室は親しみやすい存在だったとする学者もおります。開かれた皇室に批判的な人はどうも戦前の皇室の在り方があるべき姿だと思い込んでるように思えます。
7. Posted by アラメイン伯   2008年09月28日 22:03
亜歴さま。
おっしゃるとうり幕府そのものは限界にきてたことは間違いないでしょうね。
ただ、これもご説のとうり幕閣にも開明的な人物も多かったわけでこれらを新体制に組み込むことができたら良かったのではないかと思います。
特に小栗上野介なんか。

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