October 14, 2005

■ショップの売上げを上げる7つの視点(4)

こんにちは!
売上げを上げる7つの視点をご紹介します。

今回は4つ目の視点
「ストーリー」
です。

商品を扱うとき、何かしらのテーマに沿って
商品を集めている場合が多いです。

例えば
家電を取り扱った電気屋さん
アジア系の雑貨・インテリアショップ
ですね。

電気屋さんを例にとって見ると、
家電というテーマでありながらも、
店によって商品棚のレイアウトって違ってきますよね?

この何気なく見ているレイアウト、
実はこの何気ないレイアウトで大きく売上げが変わってしまうのです。

先日秋葉原に日本最大のヨドバシカメラが出来ました。
ここは他の電気店と同じながら変わったレイアウトを持っているのです。

それは
「メーカーごとにセグメントを分ける」
というものです。

みなさんが良くお店では、同じような価格帯、商品で
まとめておいてあるのが普通ではないでしょうか?

それをメーカーという切り口で置いているヨドバシ。
なぜかといいますと、
「秋葉原ではメーカー信者が多く、
 メーカー指定で買物をする人が多いことに気付いたから」
のだそうです。

つまり顧客のストーリーを考えた結果のレイアウトだったんですね。

何店かはこれをまねて、メーカーごとのレイアウトに変えたんだそうです。
それって秋葉原という場所だからこそ成り立っているのであって、
全てにおいて成り立つわけではないんですよね。

手法だけを真似てはいけない。
では何を参考にするか。

そう「顧客のストーリーを考えているか」ということなんです。

お客さんが出かけるときから、帰ってくるときまでを小説にするんです。
その中でどのような動きをしているか。
そのストーリーの中に自分の店を織り込んでいくんですね。

先日、子供用品を購入するため近くのショップに行きました。

何気にその店内を見て回っていたのですが、
レイアウトが??状態なんですね。

小さな駄菓子や小さな可愛いおもちゃが
5段ある棚の中段においてあったり、
比較的大き目のプレイジム関連の商品が
下段の棚にあったりするんです。

確かに店員から見れば重いものが下のほうが置きやすいだろうし、
小さなものは立ちながら置いた方が楽なのも分かります。

ただそれって顧客のこと考えてる?

小さい駄菓子や可愛いおもちゃを見るのが楽しくて
ついつい手に取ったり、また行きたいと思うのは
小さな子供ですよね?

大人の目線の中段にあっても子供からは目に見えないですよ。

大きな商品もそう。

大きな玩具も、結果的には子供が使うものだけど、
親の決断が大きな力となるんです。
とすれば親の目に付きやすいところが売れる場所なんですよね。

「子供の目線で大きい玩具を置いといた方が、
 欲しがるから、より高いものが売れるんだよ。」

そう反論してくる人も実際にいました。

たしかに子供に小さい駄菓子や玩具をねだられても
数百円程度の売上げにしかなりません。
大きい玩具なら数千円になりますしね。

ただ考えて欲しいのは顧客のストーリーだということ。
その考えは店側の意見ではないですか?ということです。

例えば、大きい玩具が下にあったとしましょう。

子供「ママー!これ欲しいよ!」
母親「そんな高いもの、買いません!」
子供「えーん」

よくあるパターンです。
ではこの親子の店に対する感情はどうなるでしょう。

母親「あの店行くと子供が玩具欲しがって
   駄々をこねてがないのよね。」
子供「あそこに行っても欲しいもの買ってくれないんだママは」

非常に店に対してネガティブな感情になってしまいます。

逆に小さい駄菓子や玩具が下にあったとしましょう。

子供「ママー!これ欲しい!」
母親「(一個数十円の駄菓子ね。安いわ)好きなの選んで良いわよ。」
子供「わーい!いっぱいあるな、どれにしようかな。」

この時の親子の店に対する感情はどうなるでしょうか?

母親「あの店に行くと子供が楽しそうなのよね。」
子供「あそこに行くと、ワクワクするんだよな!」

その時に売り上げる値段は数百円かもしれない。
しかし結果的に大きな玩具が売れるのはどちらだと思いますか?

そう、後者なんです。

そもそも大きな玩具なんて行くたびに買えるものでない。
誕生日やイベントの日など特別な日しか買わないのです。
だからこそ日ごろの店への気持ちを楽しい気持ちにする必要があるんですね。

ネットショップもそうです。
そのショップに来てもらったお客様はどういうストーリーの持ち主か。
どういう感情を持って、どういうハッピーエンドを描いて欲しいのか。

そう考えれば、全く同じ商品でも並べ方や見せ方、説明の仕方が
変わってくるはずですよね。


<知識提供者>
▽荒木 稔
Harland ハーランド代表。
ネットにおいて一人一人に適したパーソナルサービスを展開しています。
現在、相手にとって最適な商品を提案するコーディネート機能を持った、
プレゼント専門ショッピングモールサイトを企画しています。

alcark at 10:36│Comments(0)TrackBack(0)知識共有 

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