チェ・ゲバラ 人々のためにを観た。

彼と共に生きた人々が涙を浮かべ、彼の思い出を語る。
あふれ出す感情を押さえきれず、目に涙を浮かべながら。
今、もし戦おうと誘われたなら、喜んでゲリラとして参加するだろうと言う者もいる。もう老人の域に差し掛かっている人間が、だ。
民衆だけではなくゲバラの近くにいた彼らにとっても、彼は神と同義なのだろうか。

041112あまりに有名なこの写真を撮った人物の証言もあった。タダでイタリアの雑誌社に渡した数ヵ月後、ボリビアでゲバラが捕虜となったという。
証言者達の声が熱を帯びるほど、今ひとつ私の心に伝わってこなかった。
平和ボケした私にはこの革命のもつ意味、ゲバラの成し遂げたことの偉大さは、いくら頭で理解しようとしても共感するまでには至らないだろう。
主義思想に傾倒するのはもってのほか。

こう、遠い話として観てしまったのは、字幕(背景と混ざって読みにくい！）を追うのが大変だったというのもひとつの理由かもしれない。

生前のゲバラの発するオーラは本当に凄まじい。
チェ･ゲバラの演説や、見つめられたら恐怖すら感じるというまなざしを、こうしてDVDという媒体を通じて見ることが出来るのはありがたいことだ。
彼について知りたいと思っているなら、観て損はしないだろう。
ただ、キューバ革命、カストロとの決別、その後キューバを出て、ゲバラがコンゴ・ボリビアで成し遂げようとしたことについての前知識がないと厳しいかもしれない。