2020年03月26日

植物園勤務8年の軌跡・・日本の伝統園芸の魅力

この3月で8年間務めた、都市緑化植物園の相談員の仕事を終えることになった。まあ、色々あった8年間だが、ちょっと、振り返って、また4月からの新しい「第3の人生」を考えてみたいと思う。
今日は、植物園で働く前は知らなかった、日本の伝統園芸の魅力。8年間で改めて日本の園芸文化の凄さを知りました。サクラソウ、ハナショウブ、椿をピックアップします。

2013年4月
sakurasou414_ms

今年も、サクラソウ品種展がスタートした。

tanuki415_ms

ボクにとっては六回目の品種展だが、毎年、新たな発見があり、日本の伝統園芸の奥深さを感じさせられる。

shirotaki415_ms

6年前に初めて、このサクラソウ品種展を経験したときは、「ガーデニング」感覚に麻痺してしまった、自分の感性を恥ずかしいと感じた。

niouume415_ms

日本人の園芸というもの対する、見識の高さ、例えばネーミング一つとっても、味わいがある。

itage415_ms

330品種余りの認定品種を6年掛かっても、全然、覚えられないのだが、日本の風土と伝統が生んだ、伝統園芸という文化を大切にして、多くの人々に、その素晴らしさを伝えたい。

matunoyuki409ms

伝統園芸の一つの魅力はネーミングである。「松の雪」白い花びらに仄かに緑色が入り、まさに松の雪の情景。

akegarasy409ms

この「明烏」だが、明け方のカラスの意味、判りますか?
男女の情愛の夢を引き裂く・・・・カラスの一声?!夜明けのコーヒーも不味くなりますな。

窈寵

窈寵という品種です。読めますか?意味判りますか?
日本サクラソウを愛でるには、知性と教養が必要なのです。作出者の名前で単純に命名している、イングリッシュローズ(イギリス文化)と大違いです。窈寵(ヨウチョウ)とは「美しくしとやかなで、上品で奥ゆかしい」のことですよ。

hanaguruma409ms

花車。

hatuzakura409ms

初々しい初桜。

墨染川ms

墨染川です。たしかに、日本サクラソウを見に来られるお客さまは「美しくしとやかなで、上品で奥ゆかしい」なのです。

北斗星

雪の結晶のような「北斗星」。

次は、ハナショウブ
2012年6月
127出羽の星B_ms

梅雨と言えば、紫陽花とともに、忘れてはイケナイのがハナショウブ。日本サクラソウ同様に、何となくジジ臭いイメージを持つ人が多いかもしれないが、サクラソウ同様に奥が深いのだ。今、植物園でハナショウブ展を開催しており、ボクは写真を撮りデータベース化に取り組んでいるのだが、向き合っているうちに、その美しさに惚れ込んでしまった!この品種は「出羽の星」

103三筋の糸B_ms

その魅力は、西洋園芸品種には無い、日本の気候風土と日本人独特の感性のきめ細やかさ奥ゆかしさが創りだした芸術的な美しさだ。長い歳月をかけて、作出した様々な品種には文学的な名前が付けられ、その当時の園芸愛好家の知的レベルの高さがうかがえる。「三筋の糸」

94三夕の感B_ms

「三夕の感」という品種。
wikipediaによると・・・・
三夕(さんせき)とは、下の句が「秋の夕暮れ」で終わる有名な三つの句のこと。
寂しさは その色としも なかりけり 槙立つ山の 秋の夕暮れ (寂蓮法師)
心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ (西行法師)
見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ (藤原定家)

作出者名を単純に品種名にしている薔薇等とは異なる、日本伝統園芸の深さは恐れ入る。

1相生B_ms

植物園勤務を契機に、椿、サクラソウ、さつき、花菖蒲・・・・と季節とともに伝統園芸の洗礼を受け、そして日々、様々な園芸相談の洗礼を受けているAlexであるが、自分の脳内で、園芸世界が宇宙誕生のビッグバンが如く爆発しているような感覚である。園芸世界は宇宙のように広く果てしない。
この品種は「相生」

そして椿
2013年3月
hanaguruma328_ms

椿というと、なんとなく古くさいイメージがあったり、チャドクガが発生するのを嫌ったり。あるいは花の散り方が縁起が悪い等々、どうもマイナスイメージがあるようだ。写真は「花車」

紅唐子328_ms

しかし、椿の品種は2000種類以上もあると言われ、奥の深い花木なのだ。「紅唐子」

匂吹雪328_ms

ボクの職場の園内にも340種もの椿があり、今、椿展を開催しており、スライドショーを作成する為に約100種の写真を撮った。今日は、その中からピックアップして紹介しているのだ。「匂吹雪」

shikibu328_ms

なかなか、品種名は覚えきれないが、100種のスライドショーは感動ものだ(自画自賛)。できたら全品種の写真を撮りたいと思っているが、なかなかタイミングが合わない。「式部」

吾妻絞328_ms

「吾妻絞」という品種。

白菊328_ms

あっ、これは我が家にもある、母が残した「白菊」

デービー330_ms

椿というと茶道に使う侘助のような控えめな美しさのイメージがあるが、海外で品種改良されたカメリアは概してデカイ!ボクの手のひらと比較して下さい。直径20cmはあるミセス・デイビス。

エンペラーオフルシア330_ms

これもド派手でデカイ。エンペラー・オブ・ルシア。

バーバラクラーク330_ms

そして、またまたデカい、バーバラ・クラークさん。

デッビー330_ms

バラか牡丹か見間違えるようなデッピー。絢爛豪華。

デビー330_ms

これまたデカくて派手なデビー。アメリカ人好みなんですかね?

コーラルピンクロータス330_ms

デカいうえに重さもしっかり!押しつぶされそう。コーラル・ピンク・ロータス。日本人の感性には、やっぱり大和撫子が良いですかね?

tubakiten328a_ms

昨日は「小さな椿展」のメンテナンスと説明に一日中追われてしまった。フーッ!


tubaki328h_ms

約100種の椿を切り花にして展示しているのだが、椿は2〜3日でボトッ!と花を落としてしまう。

tubaki328c_ms

それで、園内から椿の花を補充するのだが、340種の中から探し出すのが大変なのだ!
でも、花を切って飾るって、楽しい!センス良く飾らなくちゃ!

tubaki328b_ms

来場された方は、皆、椿の美しさ再発見!で、えーっ?と驚嘆の声を上げる。これ皆、椿なんですかー?っと。

tubaki328e_ms

椿は木に咲いている姿より、こうして一堂に集めた方が美しい。

nightrider328_ms

ボクの好きな黒花椿。ナイトライダー。

bluecoral328_ms

珍しいブルーの「青い珊瑚礁♪」

一筋329_ms

薔薇のような「一筋」

ちょっと長くなってしまいましたが、僕のガーデニングの幅を広げてくれた、日本の伝統園芸の世界でした。

coco326ms

お家の椿だよ。
br_decobanner_20091001200411"花・ガーデニングblogランキング"今日は伝統園芸のクリックを!応援のワンクリックをありがとう!ワン!



gardenstory
心ときめく幸せな人生は花・緑・・・Alexも執筆している素敵なガーデニングサイト"Garden Story"
"こちら"

alexgarden at 07:54│Comments(0) ガーデニング | 緑化センター

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔