先手の矢倉に対して後手右玉の対応は簡単です。特に8八玉と入ってもらえれば、後手の角筋と飛車の直通で様々な手が生じます。
左図は、もともと8八に入っていた玉をわざわざ7九に引き戻して、後手右玉の角筋から離れようとした局面です。
先手の右銀が活躍できる状態になく、既に右玉良しの展開です。
やはりここでも6五歩からの攻撃が重要です。
先手は、ここを耐えようと5七に自陣角を打って我慢しましたが、後手右玉が指しやすい局面でしょう。
気をつけなければならないのは、先手の金銀がほぐれてくると、逆に6筋、7筋での駒の圧力が強くなって、薄い右玉に手が迫ってくることです。
先手の打った自陣の5七角に睨まれて、、7四や、6四に歩が打たれるようになるとまずい展開です。
6四の空間に手持ちの銀を打ち込むことも必要となります。
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