まず、毎レースかならず同じ能力で走る馬がいたとして、その馬が例えばダート1200mと1600mを走ったと想定したタイム、つまり走破タイムの平均から基準タイムを算出します。
これに、競走条件によってタイムは異なるため、競馬場ごとに競走条件別のタイム差を足します。
この基準タイムと実際に走ったタイムを比較して、競馬場、トラック、日別に馬場差を算出します。
馬場差の算出は、たいへん難易度の高い作業ですので、まずは当研究会が計算した馬場差を無料ダウンロードしてお使いください。
次のステージとして、「10/1日の馬場差は-1.0秒となっているけど-0.8秒が妥当だろう」といったように、無料ダウンロードした馬場差を独自に微調整してご利用ください。
例)大井競馬10/1
1R1200m 基準タイム+競走条件別タイム差より1.0秒速い
2R1600m 基準タイム+競走条件別タイム差より0.8秒速い
3R1200m 基準タイム+競走条件別タイム差より1.1秒速い
4R2500m 基準タイム+競走条件別タイム差より2.3秒遅い
5R1600m 基準タイム+競走条件別タイム差より0.9秒速い
大井4Rは参考外として10/1の馬場差は-1.0秒と決める。
レース毎の補正の算出方法
この大井4Rの例のように、長距離レースではスローペースになる傾向が高く、基準タイム+競走条件別のタイムより遅くなることが多々あります。この大井4Rに出走した各競走馬の能力が高くても、スピード指数は走破タイムから算出するため出走馬はすべて能力が低いことになってしまいます。
そこで、大井4Rだけスピード指数を底上げする方法としてレース毎の補正を行ないます。
1日のレースの途中から急に雨が降って馬場状態が変わった場合なども、レース毎の補正で調整を行ないます。
障害戦、ばんえい競馬は馬場差がありませんので、レース毎の補正のみでスピード指数を計算します。レース毎の補正なしの指数は、純粋なタイムに近い指数になりますので、スローペースのレースに出走した馬の指数が全体的に低くなり、ハイペースのレースに出走した馬の指数が高くなります。
しかし、レース毎の補正を行うことで実際の能力に近い指数を表示することができます。デメリットとしては、実際には弱い馬がスローペースでまんまと逃げ切ってしまい、後ろに強い馬がいた場合、弱い馬も高い指数として表示されてしまうということがあります。