2005年03月

2005年03月29日

 天気がいい。

 花粉症、ほんとに今年はひどい。朝起きると、まず不快感。昼間は集中力を欠く。夜になると、仕事のはかがいかないのを花粉症のせいにして酒ばかり飲んでいる(ような気がする)。いかん。

 先々週あたりから、長野まゆみさん(連作小説集『時の旅人』河出書房新社)、川上弘美さん(長編小説『古道具 中野商店』新潮社)、柳美里さん(長編小説『雨と夢のあとに』角川書店)と、女性作家インタビューシリーズが続き、準備のために彼女たちの小説ばかり読んでいた。むろん、これまでも読んでいたのだが、あらためて読み返してみると印象が変わっていたりして面白かった。さらに、実際にお会いしてから読み返すと、また違う発見がある。

 作家の身辺雑記はあまり読まないほうなので、インタビューでは、作品のイメージを手がかりにお話を聞く。したがって、私生活のことなど、時には、的外れのことを聞いてしまい赤面することもあるのだが、それはそれで仕方ないことだと思うようにしている。

 小説の読者は小説を勝手に解釈して読む権利がある。ゆえに、書いたご本人の思わぬところで思わぬ反響があり、そのズレこそが面白いと思っている。以上、作家のインタビューは楽天ブックスに順次掲載予定。

 今日は、版画家の牛尾篤さん宅でご馳走になった。本当は花見という企画だったのだが、早すぎた。しかし、奥さんの手料理はどれもおいしくて、幸せを感じた。まさに花より団子。

 牛尾家にはミロという黒白猫がいる。落ち着きのある熟女猫で、イクヤの相手をしてくれた。イクヤにとって猫は公園で見るくらいのもので、触ったりなでたりするのは初めて。尻尾を引っ張って引きづるなどの狼藉を働いていた。すまぬ。

 牛尾夫人がミロの好物だという花がつおをイクヤに渡し「ミロにあげてごらん」と言ったのに、イクヤはミロにはあげず、自分でかつお節をパクパクと食べてしまった。さらに「もっと」と手を出していたから、あんがい、前世は猫だったのかもしれない。

(23:37)

2005年03月23日

DRUG
 写真家の曽根陽一さんからユニークな同人誌をお送りいただいた。『DRUG(ドルーク)』創刊号(ドルーク制作委員会・1500円)。曽根さんは表紙の写真と、詩で参加している。曽根さんの詩、初めて読んだけど、写真作品と一脈通じる「美学」が言葉選びに感じられる。

 そのほかの人たちは、小説だったり、エッセーと小説の境界線上にあるようなものを書いている。参加している人たちのプロフィールを見ると、1950年前後生まれくらいの「いい年の大人」たちで、しかも、ものを書いたり、本を作ったりすることのプロが参加している。したがって、どれも読者をちゃんと意識した、読ませる内容になっている。

 家族小説風だったり、緊縛師のエッセー風小説だったり、部屋を引き払ってPC1台で流浪の旅に出るフリーライターの話だったりとジャンルはさまざまだが、若い人が書く同人誌の文章のような独りよがりではなく、楽しませてくれる。

 「いい年をした大人」が出す同人誌だから面白いんだろう。これからこういうタイプのものが増えてくるような気がする。高齢化社会、ネットの「作用」あるいは「反作用」としての同人誌、小出版。そんなことを考えさせられた。

 「DRUG」の購入方法はメールでy-sone@rb3.so-net.ne.jp宛に「件名「DRUG購入希望」でお問い合わせください。

(21:15)
デジタルカメラ・プロの技
 最初に宣伝を。

 ぼくが編集に関わった『デジタルカメラ・プロの技』(西村次雄著・永岡書店・¥1,365)が刊行されました。

 デジタル一眼レフカメラを使ってみたい人、使っているけど難しさを感じている人のための本です。著者の西村次雄さんはベテランカメラマン。本書が処女作です。西村さんには、サラリーマン時代、いろいろとお世話になったのだが、本書の制作にあたって、さらにお世話になってしまった。編集制作はぼくが社会人になって最初に出会った「上司」が起業したキャメル・スタジオという会社で、懐かしくも楽しい仕事だった。

 曇りのち雨。

 マッチアンドカンパニーで写真家の大森克己さんとアート・ディレクターの町口覚さんに取材。大森さんは言わずと知れた人気フォトグラファー、町口さんは佐内正史や大森克己、大橋仁などの写真集のアート・ディレクターとして知られる人。二人とも、ぼくにとってずっと気になる人たちだった。

 取材の目的は二人がこれからはじめる写真ワークショップ。作文提出による「選考」あり、12回で15万円という写真ワークショップとしては高めの参加費設定、さらに、その内容は写真史をふりかえり、時代と写真のこれまでとこれからを検討するというハードかつ「俺も知りて〜」的なもの。ゲストも予定されているが、それも、決してスター写真家を招いてお茶するというようなヌルいものではないらしい。とにかく、ここから何かがはじまりそうな予感。ワークショップについて、詳しくは大森さんのサイトを参照のこと。記事は「日本カメラ」(5月号・4月20日発売)に書きます。

 これから作るムックの打ち合わせで横木安良夫さんと会う。カメラのムックなのだが、そのなかで、まったくの初心者にデジタル一眼レフカメラをインストラクションする記事を作りたくて、口絵の写真とともに横木さんにお願いすることに。横木さんの写真についての語り口は常に具体的で納得させられることが多いからだ。今日の打ち合わせをもとに、シナリオの叩き台を作る。

 夜はフィルム現像。どうもテンションが上がらず、6本で止めてしまった。リールにフィルムを巻く際に失敗したのと、どうやら定着液がへたってきているらしいことで、すっかりやる気がなくなってしまった。現像を失敗したフィルムのコマからプリントするのも好きなのだが、やはり失敗は失敗で、気が滅入るのはいつものことである。それでも、ラボに出す気にはなぜかならない。

(21:14)