※ この記事内容は、あくまでゲートボウラー個人の考えに基づく内容です。その点を十分にご理解いただきたい思います。また、この記事に関してのご意見、ご感想を是非いただきたい思っております。私と正反対のご意見、ご感想等も大歓迎です。大いに勉強させていただきたいと思います。



 2006年4月からアニメの放送が開始(以下、1期)され、当時、そのクオリティの高さから超絶人気を誇ったアニメ・・・・・・それが、『涼宮ハルヒの憂鬱』という作品です。

 その超絶人気作品が、2010年春の劇場版『涼宮ハルヒの消失』公開を発表しました。

消失1


消失2


 
 この劇場版公開発表が、同作ファンの間で大いに話題を呼んでいます

 超絶人気作品の劇場版公開なら、話題になって当然だろ・・・・・・と思われるかもしれませんが、その話題が決して良い話題だけではない、むしろ、否定的な意見の方に傾いている・・・・・・というのが今回の私の記事内容です。



 1期は全14話を原作の発行順や物語上の時系列と異なる順序で話を放送するという斬新な手法で、すでに物語の内容を知っている原作ファンにもサプライズ的に楽しめた作品でした。

 その評価と人気は瞬く間に上がり、原作も更に評価を高め、キャラクターグッズも売れ、ゲームも発売され、主題歌や劇中歌、キャラクターソングも大人気となり、大宮ソニックシティでのライブイベントや東京厚生年金会館大ホールでの東京フィルハーモニー交響楽団などによるクラシックコンサートまで開催されました。

 また、当時イマイチパッとしなかった声優や、人気上昇中の声優を一躍スターダムに押し上げるなどの躍進もありました。

 1期については、間違いなくアニメ史に輝かしく残る作品だったと思います。


 そして、今年4月からは、1期の全14話に新エピソード14話を加えた全28話が放送(以下、2期)されました。

 2期は原作の発行順や物語上の時系列と同様の順序で放送され、1期の超絶人気から、放送前からファンの間では巨大な期待がされていました。

 2期の新エピソードの放送が最も早い地域のホテルに宿泊し、少しでも早く新エピソードが観たい・・・・・・といったファンが現れたのも、その期待の巨大さが窺える逸話です。

 新エピソードは、雑誌や新聞の告知報道や次回予告などが全く無く(ミスによる告知報道は発生した)、一種の戒厳令が布かれ、更に内容の期待を増幅するカタチになりました(原作を知っていると、ある程度の予測はできたのだが)。

 しかし、期待されたその新エピソードで問題は発生しました。

 
 最初に新エピソードとしてお目見えしたのは、第8話『笹の葉ラプソディ』という話でした。

 この話については、若干の物足りなさはあったものの、私個人的には、新エピソードとして特に問題なかったと思います

 以降、9〜11話は1期のエピソードが放送され、第12話についに2期の新エピソード2つめ、『エンドレスエイト』が放送されました。

 しかし、この『エンドレスエイト』が大きな話題となり、本作の不動の人気を覆してしまうかもしれない事態にまで発展してしまいました。


 第12話『エンドレスエイト』は、登場人物たちが夏休みを遊びたおして存分に楽しむ・・・・・・といった内容の話で、問題は特になかったのですが、次の第13話からが問題でした。

 何と、第13話は『エンドレスエイト』・・・・・・つまり、同じ話が放送されたのです。そこから第14〜19話まで同様に『エンドレスエイト』というサブタイトルの話が放送されました。

 期待の新エピソード2発目には、8話分同じ話を放送するという、前代未聞の手法が採用されたのです。

 厳密に言うと、一寸の狂いもなく全て同じ話というワケではなく、演出、登場人物の服装や髪型、行動、セリフの言い回しなど、一部のちょっとした点については変更がされていましたが、それも微々たるものでした。

 そもそも、この『エンドレスエイト』は、元々の話(原作)自体が登場人物たちが夏休みをエンドレスにループする(8月31日が終わり、夏休みが終わってしまうハズが、翌日の9月1日を迎えられずに物語冒頭の時間、つまり夏休み冒頭に戻ってしまう)という内容の話で、私自身はアニメも3話程度のループはするだろうと予測していました。

 しかし、実際に放送を視聴してみると、8話ループ・・・・・・。

 『エンドレスエイト』全8話の内訳は・・・・・・最初の第12話は主人公達も夏休みのループに気がつかない話、第13〜18話は主人公達が夏休みのループに気が付くが抜け出せない話、そして第19話は主人公達が夏休みのループから抜け出し9月1日を迎える話・・・・・・必要最低限に抑えれば、私の予測通りに3話で十分のハズでした。


 当然、新エピソードを巨大な期待で心待ちにしていたファンは大激怒。

 インターネット上には、批判が噴出しました。

 エンディング直前だけ観てる(エンディング直前で、ループが終わるかどうかわかる)。
 『エンドレスエイト』が終わったらまた観る。
 もう二度と観ない。
 『ハルヒ』は死んだ。
 完全に手抜き。バカにすんな。
 作画が『けいおん!』(制作会社が同様の人気アニメ)。

 などなど、中には過激な意見や論点がズレてきている意見までありました。


 私自身は「観ない」というほどまで激怒するほどではありませんでしたが、セリフを暗記できてしまうほどいつまでも続く同じ話に、正直飽きていました。

 次回予告も告知報道もないことが裏目に出て、ファンは出口の見えないフラストレーションを溜めていきました(ある時期になると、アニメ残り話数と原作の関係から、ある程度は予測できたが)。

 そして、この『エンドレスエイト』の前代未聞の手法が、ファンが以降の『涼宮ハルヒの憂鬱』というアニメを評価する上での全てになってしまったと言っても過言ではなくなってしまったのです。



 『エンドレスエイト』以降の第20〜24話には、新エピソード3発目『涼宮ハルヒの溜息1〜5』が放送されました。

 私個人的には、この『涼宮ハルヒの溜息』のエピソードは、『エンドレスエイト』から抜け出せた開放感もあったのカモしれませんが、それなりに面白かったと思います

 しかし、『エンドレスエイト』での評価と人気の大暴落、『涼宮ハルヒの溜息』の内容が1期で放送された『朝比奈ミクルの冒険 Episode00』の裏話的内容で、新エピソードとしての新鮮さに欠けたこと、今回劇場版公開が決定した『涼宮ハルヒの消失』が2期新エピソードとして最も待望されていた(残り話数から、2期新エピソードとしての放送はなくなった)こと・・・・・・などなどから、『涼宮ハルヒの溜息』でも評価と人気を回復することは出来ず、一部ではむしろ大暴落を加速させてしまいました。


 そして、予定通り残り3話で1期エピソードが放送され、巨大な期待で待望された2期は終了しました。

 その2期最終話ラストにて、今回の2010年春の劇場版公開が発表されたのです。


 私個人的には、この劇場版については楽しみな反面、諸々の事情から劇場版を観にいけないことや録画保存できないこと、DVDやBDなど映像化されないと視聴できないなどのとても残念な気持ちがあります。

 インターネット上でも、2期の失敗から本来待望されていたハズの『涼宮ハルヒの消失』について、意見は真っ二つ。

 とても楽しみ。
 公開が待ち遠しい。
 『エンドレスエイト』は許せないが、コレは楽しみ。
 絶対観ない。
 これ以上失望させないで欲しい。
 『けいおん!』映画化したほうがいい。

 意見は真っ二つでも、私の知る限り現時点では否定的な意見の方が大きいカンジがします


 劇場版の評価が、『涼宮ハルヒの憂鬱』という作品の評価の最後の審判になってしまう可能性が濃厚でしょう。


 ここまで流れをイロイロと書いてきましたが、現時点での私の意見は以下の通りです。冒頭にも書きましたが、あくまで個人的意見で、他の意見や評価と対決したり否定するものではありません。





 『涼宮ハルヒの憂鬱』という作品は、今まで観てきたアニメのなかでもトップクラスの作品である

 楽しみにしていた2期新エピソード、『笹の葉ラプソディ』『涼宮ハルヒの溜息』については、若干の物足りなさはあったものの、作品の評価を下げるようなことはなく、面白く視聴した
 しかし、『エンドレスエイト』の手法に関しては、失望したと言わざるを得ない。『エンドレスエイト』を8週連続で放送する手法について、私にはその“必要性”があったか理解ができないからである。
 企画当初、制作側には『エンドレスエイト』の8話構成について反対意見もあったようであるが、結局8話構成で制作され放送された。
 『エンドレスエイト』の手法については前代未聞で、ファンの間で今回のような“話題”になるであろうことは、アニメのプロである制作側からすれば火を見るより明らかだったはずである。
 あくまで素人計算であるが、3話でまとめることができたであろう『エンドレスエイト』に8話を使い、5話分を無駄にした。新エピソードに割り当てられた話数からすると、約36%が無駄になったのである。
 2期の期待が大きいを越えて巨大だったことは、制作側にわからないはずはない。
 その期待に応えようとすれば、普通に考えて『エンドレスエイト』8話構成は、考え直されて然るべきであったのではないだろうか。『涼宮ハルヒの消失』の制作、数種ある番外編のアニメ化、完全アニメオリジナルストーリーの制作など、ファンの期待に応えるための選択肢はあったはずである。
 
 しかし、ここまで書いてきたことは、1人のファンの“意見”という名の単なる“感想”であり、“期待”という名の単なる“エゴ”である。
 『エンドレスエイト』否定派が主流とはいえ、中には『エンドレスエイト』が面白かった。毎週変化している箇所を見つけるのが楽しかったという意見もあるかもしれない
 微妙に変わる冒頭のキョン家の構図と演出。毎回変わっていた水着、浴衣、長門のお面、長門の捕獲する昆虫。プールの時、ある話では普段は見られないリボンを外したハルヒが見られる。祭の時、一度だけ変わるハルヒの髪型、数話で変わるみくるの髪型。声優陣によるアドリブ、等など・・・・・・。
 これらのことを前提に考えると、『エンドレスエイト』の8話構成には、制作側の「私達はアニメを細部まで一生懸命つくっている。基となる話が同じで何話続こうとも、細かい演出や構図、作画を変えることで変化を出して少しでも楽しんでもらえるように頑張っている。アニメ制作にはそういった努力があることもファンにも理解してもらって、作品を細部まで愛して欲しい。」というメッセージが込められているのかもしれない・・・・・・と考えることもできる。
 『エンドレスエイト』が上記のような制作側のメッセージだったとすると・・・・・・劇場版『涼宮ハルヒの消失』は、空前絶後のハイクオリティで制作する。『エンドレスエイト』は、その空前絶後のハイクオリティを100%味わってもらうために、アニメに対する心構えを学んでもらえるような内容にした。『エンドレスエイト』の真意を理解してくれたファンには、最高の『涼宮ハルヒの憂鬱劇場版 涼宮ハルヒの消失』を楽しんでいただけると思う・・・・・・という真意があるのかもしれない。

 制作側から聞いたワケではないので、ただ単に、私が深く深く都合の良い勝手な解釈をしているだけかもしれないが・・・・・・。


 ここまで書くと、『エンドレスエイト』の手法を理解できずに失望したと書きつつも、『エンドレスエイト』について一部で理解したようなことも書いている私に、「いったいお前はどっちなんだ!?」という皆様の意見が聞こえてきそうな感じがするが・・・・・・。

 結論的には・・・・・・『涼宮ハルヒの憂鬱』が好きだから、『エンドレスエイト』には失望した。しかし、たまたま目立ってしまった悪い所だけ見るのではなく、本当に好きならば良い所も見つけようと思った。しかし、悪い所が本来の姿なのか良い所が本体の姿なのか、わからない。『涼宮ハルヒの消失』を観れば、それがはっきりする・・・・・・ということである。

 例えるなら・・・・・・好きな子(『涼宮ハルヒの憂鬱』)の嫌な部分(『エンドレスエイト』)をたまたま目撃してしまった。しかし、冷静に考えると、その行動(『エンドレスエイト』)には理由があったのかもしれない。それをハッキリさせるために、その子に直接聞いてみよう(『涼宮ハルヒの消失』を観よう)・・・・・・といったところである。

 つまり、現段階では、私は結論が出せない

 「ここまで長々と書いてきて、そりゃなんだ!?」という皆様の声がご最もと思うが、『涼宮ハルヒの消失』次第で評価が一変する可能性も、大暴落のダメ押し一打になる可能性もあり得るということである。

 「やっぱさすがハルヒ!恐れ入った!」とファンを唸らせるか、過去の栄光に驕り作品を崩壊させた悪例となり唾を吐かれてしまうかは、劇場版『涼宮ハルヒの消失』次第。

 『涼宮ハルヒの消失』が『涼宮ハルヒの公開』となるか『涼宮ハルヒの後悔』となるか・・・・・・ファンとしては、前者であることを強く願っている。




 まとまりのない駄長文を最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
 この記事に関してのご意見、ご感想を是非いただきたいと思っております。既に本件について結論を出された方、私と正反対のご意見、ご感想の方も大歓迎です。
 大いに勉強させていただきたいと思います。