2016年02月26日

今回はポップロック曲、「インパーカラー」についてです。
初めてコンピレーションにも収録され、実はアルマは初のCD化でもあります!(・̀ω・́)+

それでは早速始めて行きたいと思います!

勘の良い方はもうお気付きかと思いますが、今回のテーマやモチーフは「いろは歌」です。
「インパーカラー」は「impermanent colors」を略した造語でして、「永続的ではない色」と言うような意味で、要するに諸行無常ですね。いろは歌に関しては共感する部分が多く、アルマのテーマとしてフィットしていて良いなと開始当時からアイディアを練っていました。

今回のウリの一つですが、初めて歌詞の一部(Dメロ・ラップ)をToreroさんに御願いしています。元々ここは別のDメロを予定していたのですが色々試してもなんだかしっくり来なくてどうしようかなーと策を検討していたところ、ボカロな集まりで彼に出会います。ボカラップというジャンルで活動されてる方なんですが、曲を拝聴してその才覚に触れ、第一印象として単純に面白いなあと感じました。と同時にこのDメロ部分を思い切ってラップにしたらどうかという考えに至り、ダメモトでお願いしてみたところ快諾して頂きまして。そこから曲のテーマやコンセプトを聞いて貰い、それに沿ってこの歌詞を書いてくれました。僕自身はすごく気に入っているのですが如何でしたでしょうか!


作曲前の構想ではもっとライトなものをイメージしてたのですが、サウンドやアレンジはワリとヘビーにしておいて、メロがちょっとバカっぽい軽さがあるとバランスが崩れて面白いかなと方向を徐々に変えていきました。ニコでは俗に言うロキノン世代に影響を受けたであろうサウンドを聴くことが多いように思いますので、ここはもう少しアメリカンさがあって、一時流行ったスエディッシュポップロックやジャーマンポップパンクなサウンドの方向で攻めて、分かりやすさと同時に差別化が図れるなと考えました。

アレンジがある程度進んだところでパン太郎君にギターを弾いて貰うためのマイナスワントラックを作るわけですが、雰囲気を出すためにこんな感じでーと素材を漁っていたところなかなか合うサンプル素材を見つけまして、進行もほぼ同じで「そうそう、こういう感じ」とハメてみて意外にしっくりと来ました。自分の分のパートも相当イメージ出来る段階まで作り込んだところでギターが一切入っていないバージョンと合わせてパン太郎君に渡したところ、「こういう若い感じ苦手だわーw」などと言いつつしっかりシブくあげてくる辺りは流石です。
それを元にまた僕のパートに修正を加え、折角なのでそのサンプルも幾つか流用出来るところは流用し、ギターパートが出来ています。今回も生と打ち込みのハイブリッドですがどこが打ち込みかはもう分からないと思います。ソロなんかも彼と弾き分けているのですがお暇な方は聴き分けてみて下さい!

ギターの音作りが一番困りました。Follow Uの際に少し振れましたが、WIN縛りのせいでなかなか思った様にいきません。しかもこういったサウンドは3ダブ4ダブ当たり前ですし、スタックしていくということはシンセで言うところのレイヤー状態ですから合わさった音を想定して作っていかなければいけません。
ハードすぎるとメタルになりかねませんし、ライト過ぎてもダメ。ギターもハムバッカーからPRSまでリアル・打ち込み含め全部で5本くらい使っています。アンプも多岐に渡りますので書き切れませんがかなりの数を使っています。リキャビ手法もあれこれ駆使してなんとかこの質感にしています・・・。ここについては全体的なミックスのサウンドに関係してくるので後述しますね。

ベースは今回も弾こうかと思ったのですが、いつも借りている後輩のベースはそのときたまたま使っていて空いてなかったというだけの理由でたまには打ち込みにしようかなと(買えよという突っ込みも聞えて来ますが聞こえなかったことにします)。ジャズベでユルめにゴリゴリ、音もフレーズもそんなに迷いませんでした。

ドラムですが、聞えないであろう部分でかなりの手間がかかっています。先述サンプル資材のドラム(プレイ)が良い意味でユルくてそこは悪くなかったのですが、音がペラペラであまり良くない事やそのまま使える程世の中甘くはありませんので(´・д・)以前も書きましたサンプル組み合わせの手法でプレイをある程度模倣するところから始めました。Marbleなんかと比べ、音の繊細さは必要ありませんのでこの部分は結構手を抜いていますが、よく耳にしますADやSD2などとは違う感じに仕上がってしっかり差別化が図れてるかなと思います。
ドラムキットをサンプルから組んでいくことでバーチャルマイク(&ミキサー)系の機能が使えませんから、マイクの被り、オーバーヘッドなどの処理をねつ造するのがなかなかに面倒です。細かな事を言えばミキサーのゴースト、バスコンやヘッドアンプ突っ込みによる各種サチュレーションなど「聴き慣れた生サウンド」にするための付加要素が沢山必要になってきます。
パワー感のある曲ですと、一番問題になるのはマイク感を残して尚抜けてくる音にするという点で。f特の管理は勿論、トランジェントにも気を配らなければいけません。例えばスネアの太さなどは昨今は常識になってしまいましたサンプルトリガーのレイヤーで後から如何様にも方向性を変える事が出来ますが、その音がカットスルーするかどうかはまた別問題で、むしろレイヤーすることで倍音が増えてかえって引っ込んでいきますよね。「マイクで録りましたよ感」は回り込みのアンビエンスも大事ですが(このアンビエンスでも音が後ろに下がります)、ただでさえダイアフラムに突っ込んだ「あの感じ」がマイクの醍醐味であるのに、それに反しその歪んでしまった音というのはその分だけトランジェントを欠落させていきます。これはギターにも同じ事が言えるんですが、この手のサウンドでは深刻な問題です。キックとスネア、キッチリ聞えてますでしょうか?

トータルサウンドの話に移りますが、サウンド自体がヘビーですがあくまで全体としての印象としてはポップ感を持ちたいので、普通にダブしていくとどうしても太めの丸い音、そしてそれを過剰コンプしてペッチペチでペラペラになってしまいガチです。これだけは避けたいというのはミックスを始める前から思っていまして、もっと拡がりや奥行きのある音にしておきたい。音場を広くする事自体は簡単ですが、ロック特有の良さである「一つに固まったサウンド」から離れて行きます。逆に固まった音を作るのは簡単ですが、パンチがありすぎると可愛くもなりませんしポップス感が死んでいきます。なのでこの間を取る形で違和感が無いように。ロックにしては広く、ロックから離れすぎないように。
音場の広さに関してはリバーブや空間処理に神経を遣います。本来なら録り音(ギターやドラムなら録り部屋の広さを利用する)で調整したり、ドラムの配置や残響感でおおまかに決めることが出来ますが、それら主要な決め手の部分がことごとくバーチャルですから適当にやっていると統一感が無くなってきます。また、ミックスバランスだけに注力、最終段でトータルリバーブ、M/Sなどを駆使してサイド信号の分量だけでコントロールしようとすると奥行の制御が尚更難しくなります。音が下がったかどうかの判断は・・・

1)音量
2)音像とその強調帯域
3)同時に聞こえる残響量・種類

ですから、音量はコンプで揃ってしまいがち、2はある程度融通が利くとしても、3で大抵台無しになります(例えばリバーブは位相を狂わせている効果なわけですから、M/Sという同じ様に位相を狂わせる行為とかち合ってよろしくないわけです)。
リバーブの取り扱いはいつまで経っても奥が深く難しいデス(´・д・)

調声ですが、出来るだけシンプルに仕上げました。やり過ぎるとまたボカロっぽく無いと言われてしまいますので・・・皆さんが期待してるボカロらしさはある程度残すのが良いのだと思います。主に母音など気になる発音は丁寧に直した程度で終わりました。
ボカロの音は直接ジェネレートし発信されている音ですから言わばシンセですのでいつもの様にミックスの際に仮想マイク処理をしてあります。一気に音自体が自然になるので(こういった生系のサウンドだと尚更)外せない部分です。その素の状態、「違和感」も含めてボカロなのかもしれませんが、僕としては機械の読み上げ説明(?)的なニュアンスから少しだけ「語りかけてくる感」に寄っていく感じがして好きです。本能的に「声=空気中にあるもの」と思ってるからでしょうか?わかりませぬが。(´・д・)?
レンくんに関してはToreroさんに頂いたデータをそのまま使っています。タイミングなどは意図があるかもしれませんので何も手を付けない方がいいかなと判断しました。「一応」とハモりも頂きましたが、コーラスだけは全部自分で作りなおしてます。

調声と言えば、コンピに収録されましたバージョンはリン・レンコンピに合わせ限定バージョンとしてリンちゃんが歌っており、動画はGUMIで。差別化を図った方がCDのお得感があるかな?という思いもあります。気になる方は手に入れて聴いてみて下さいね。(実はミックスも少し違います)

ざっとこんな感じですが如何でしたでしょうか。
絵の方も沢山描いて貰って、苦労一生懸命加工と編集をしていますし、いつもの様に沢山仕掛けをご用意してより一層長く楽しんで貰えるよう頑張っています!末永く楽しんで貰えると嬉しいです!

それでは、また。
やっさいもっさい! ٩(•̀ω•́ )و


(21:49)

2015年11月12日

・G.R.V.T.

一言で感想を纏めるなら、「なんとも言い難い曲だった」でしょうか!
入り口として「そういえばど真ん中なプログレハウスを作ったこと無いな」というのがありました。
要するに今回はベタであればいいわけでして、ああしてこうして大体こんな感じでと、曲以外でもサウンドは作る前からおおよそ予想が付くわけですから曲の方に集中出来ていいなと思っていました。
そう思っていました、作るまでは(´・д・)・・・。

この「ベタ」だという部分が思いの外邪魔になって行きます。あまり変な事をすると「っぽく」なくなりますし、オリジナリティが薄くなります。サウンド一つ取っても冒険が難しく、うまくしないと劣化Au5モドキ扱い待ったなしですからー!(放送中も「AuS」とか言ってからかわれていました(´・д・))
結果としてサビの大幅な変更や’多分3曲分くらいは書きました)C&Rや効果、リズムの取り方などに小細工を施す事で工夫していくことにします。

音に迫力ある飽和感とエピックならではの広さや奥行を感じる幻想的な恍惚感を同居させないといけませんので、例えばリードやバッキングから既に大変です。この実験をした際に思い知ったのですが、スタックする音はパッドであれ和声バッキングであれ計画的にオーディオ化してハンドリングするのが絶対に楽で上手くいきます。作っていった結果、馴染みが悪いと全部やり直しも意味します。
例えばサビのメインスタックをどういった音色にするかと決めるとき、「こういうのかこういうの」と二つ三つにイメージを絞れますよね。そこから順調に行き、リードを作って乗せてみたところ上手くいくが、飽和感を出すためにスーパーコンプを掛けたら埋もれてしまう・・・と。じゃあ戻りましてもう少しハッキリした感じでと例えばスクエアやパルス成分の追加、ノコギリのエッジ成分を増やしたりします。角が出て抜けも良くなり、リードとも分離がいいのですがサビでペラペラになる・・・と。
仮にこれでいいかな!と思ったものが出来てサイドチェインの加工作業に入ると、「burnin'」でやりました「SCコンプに逆らう、あってはいけないアタックと打点」を使いたいと思いつきます。そこの部分を処理すると頭の出方が足りない(アタック感というよりはトランジェントでしょうか)というだけで音色の段階まで戻ることになります。こうした「半ば完成→合わない→修正→余計な事思いついた!→」の繰り返しで徐々に疲弊していきます・・・

その後も良い感じで纏まってきたな!とトータルコンプをかけたら思ったダイナミクスが出ていないなどなど・・・なにか全てにおいて基本を総浚いさせられた気がします。
最後は結果的に一度無かったことにし、ミックス自体を全てやり直すことである程度纏まりが見えたところで仕上げていきました。

本日の役に立たない名言: (´・д・)シンプル・イズ・ハード。

出したかった幻想感や不思議な空間、解放されたりタイトに引き戻されたりする音像の呼吸感も含めてある程度意図通りにはなりましたので、自己採点はそうですね、70点くらいでしょうか(?)
ダイナミクスの確保に一番苦労したのもこの曲でして、「飽和感」を維持するために潰すのが安易なのですがそうると伸縮が消えちゃいますよね。特にブレイクの部分はオドカシの要素もあるので、あの部分でメリハリの迫力が無いと寂しいですからかなり気を遣いました。全体的にベタで通せばこんなに苦労する事は無かったのですが、音色的に多少の差違を付けたり、特にC&Rの部分をしっかり織り込んでおきたかったので楽器数が増えますからトータルコンプの難度が自然と上がっていきますよね。
スタック部分も目立たないところで各パートごとにかなり小細工を施してありまして全体として違和感なく纏まってるといいな、と思います。

曲はそれなりに気に入っているだけに引くに引けず最後まで頑張りましたが、もう二度とやりたくないジャンルですね・・・(´=ω=`)


・Follow U

お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、「これと似てるなあ」と。
この曲を構想し、ストックしていた状態で千本桜のリミックスを作る事に決めまして、アイディアなどはこの曲から抜粋している形になっています。ですので本当はFollow Uの方が先なんですね。
折角リミックスを制作したので、可能な限り資産は流用していこうと思いました。当然Voodoo Peopleに関する音やフレーズは使えませんので、ドラムやSEなどを中心にリミックスから引っ剥がします。ダブなどをしないでリアレンジなリミックスをするとあとでこういう資産が残るのが良いところだと思います、今回は逆輸入ですが。

作るに当たってのコンセプトですが、大きく括るとデジタルロック的なこの手のサウンドに関しては随分前(学生時代?)から色んな事を試してきました。その間にもダフトやケミカルからケミスツにペンデュラムと数々のアーティストが登場し、ジャンルとしての手法やスタイルも確立されていきます。ダブステップ以降はドラムンベース界にも大きな影響を与えたと思いますし、後者のアーティストを筆頭に「プロディジーチルドレン」と言えるかと思います。そもそもそのダブステップを牽引したスクリレックス自身がそう名乗っているくらいですし、かく言う僕も例外なくプロディジーには大きく影響を受けていますからチルドレンの一員と言えるかも知れません。
ニコでの活動としては例えばthe 17th Diveの様な実験的なこともしてみました。そのときは出来るだけ被らないような部分で勝負したかったのですが今回はそこまで気にしなくても良さそうです。逆にまだやってなかった事とはどういうものだろうか、今ならどうするかなあと考えてみました。
千本桜のリミックスを作った経緯の一つに、この曲を作るための叩き台、実験(失敗)が前もって出来るという目的がありましたから気が楽でした。

先ずはギターですよね。
ロック調が強いため比較的大事な音です。しかもロックでの御約束の音作り(特に帯域制限や割り振り)が通用しません。例えばロックに比べドラムが強くレンジも広い。ベースとギターの配分に置いてもドラムンベースが下敷きとなっている事やベースのサイズもサウンドも大きいことから、ロックに置いて主役級に大事なギターが徐々にプライオリティを下げていくわけですが、下げすぎるとロックではなくなるのでその中間的な落としどころが大事そうです。
大きな点で決めていたことは「ギターのサウンドが犠牲になった分、リフの重要性を上げる」という部分です。例えばプログレハウスなどにおけるメロと絡むメインバッキングに当たる部分はシンセなどにやらせず、出来る限りギターに担って貰う。そうすることでメロと一緒に頭に入ってくるギターリフの本来の役割を果たしますし、順位を追い越した楽器も欠く部分が少なくて済みます。

この音を削る部分がなかなか至難の業です。ベースやギターなどは「こうなるべき」というテンプレ的フォーマットを誰しもお持ちかと思います。ローの腰はここで出してベースにここを譲る、芯をここで出してミッドはここを削る、こういう歪み成分がないと後々困るのでスクリーマーを挟んででも出す、マイキングでアンビエンスをこの程度出したいのでセカンドやラインはこういう音を混ぜる~などなど。
システムの変更や制限でも問題が出て来ます。macから移ったことで封印されたプラグインも幾つかありますし、代用品として探してあったものに想定外の弱点があったりと様々です。生楽器はアナログあがりなものですから、リアンプするにしてもキャビにマイクを立ててという方式が馴染み過ぎていてプラグインのみの音にはなかなか慣れません。惜しまれつつ星になったAmpFarmさんはかなり気に入っていましたがもう使えませんし、VSTなプラグインは総合的に可も無く不可も無くで、ある程度の汎用性を持つためには幾つもの商品を揃えて弱点を補い合う必要があります。

想定外の失敗と言えば、数カ所のフレーズでMESAブギIVとJCM800でこうしてああしてというイメージがあった音があるのですが、そもそも手持ちでメサブギ自体がありません。海外のフォーラムなども含め色々巡回してみても良いのが見当たりません。仕方なく代用で騙し騙し進めていたところ、マフ系のストンプでいいのはないかなあと探していたらたまたまAmplitubeのアップデートの話題が目に入ったので、折角だからUPしておくかーとIK公式に行ったところMESAが発売されていました・・・(・д・`)ah.. 灯台下暗し。
今後のためにもとりあえず買っておきましたが、このあと更にバージョンまで新しくなって(略
今回はもう音を作って取り込みも終わっていましたのでやり直すところまでは行きませんし、テストも兼ねて一カ所だけ戻ってかけてみました。仕方ない!

アンププラグインで総じて感じる事ですが、例えば歪みの輪郭で一番歪みが暴れている箇所に精細さが足りないと感じます。チューブなJCMが顕著ですが、本来健やかな「ザー」と鳴ってる筈の部分が「ガシャガシャ」しています。昨今流行ってるハーフドライブな音だと突っ込む量を多少制限しますし、ガリガリした音なのでそういうものを作る分には別段困らなさそうではありますが、「ギター直JCM、以上。」な音はなかなかあの感じが出ません。JCMはTHなんかがイイ線行ってるなと思いますが、ことロー音になると暴れ出します。
勿論キャビエミュにも問題があると思いますし各社幾つか使用していますが、劇的に改善されるものはやはり見当たりません。早期進歩を期待するしかないですね。
キャビと言えば個人的にエアー感(キャビに立てたマイクで拾いましたよー感)を大事にするのですが、かなり良くなってきたもののなかなか万能なものはありません。例えばですが、狭い部屋で鳴らしたJCMならそれっぽくは鳴るけど、その3倍の面積の部屋で鳴らしたJCはカラッとした音にリバーブかけた様な音になっちゃう、といった具合です(相対的には良い商品なので名誉のため商品名は伏せておきますw)。リバーブの方が良い結果になることさえあるくらいで、やっぱりまだまだだなあと思います。

話を戻しまして、予想通りギターのさじ加減は最後まで触ってましたが、(リミックスの)予行演習をしていたこともあり音作りが上手くいっていましたのでバランス取りも比較的楽でした。ディストーションギターという音圧+ダイナミクス保持の大敵がおりますのでマスターコンプは慎重に。最悪この曲だけ少し小さめでもいいかなとも思っていましたが、前述部分が上手くいってた効能で維持したダイナミクスに対して他曲と音量を揃えられた気がしますが如何でしょうか。

ハードでクラビーで且つメタルでどこかロックンロールしてて。オケが持つリズムは少しグルービーで跳ねる、大きくうねる感じのリズムになるよう、ギターは勿論、ハットやベースにも細心の注意を払いました。個人的にもお気に入りの一曲なのでいっぱいヘッドバンギングして楽しんで下さい(・̀ω・́)!


という感じでしたが如何でしたでしょうか。是非プレイリストに加えて頂いて楽しんで頂けたらと思います。
次回は打って変わってボカロでロック!お楽しみに!


(00:20)

2015年11月10日

お久しぶりな記事です、皆様如何お過ごしでしょうかー!

今日は11月11日リリースを致しますEP、「THE HEXEGMENTED LOOP」について順を追っていつもの様に各曲の制作メモをお伝えしていこうかと思います、宜しくお願い致します。
今回のEPのコンセプトの一つとしまして、「そろそろEDMを手がけてそれなりの時間が経ちますので、その中でも遣り残したことにスポットを当てる」ことにウェイトをおいております。暫くEDMから離れようと思っておりますので、心残り無き様。

では先ず最初に今回の縛りぷれいを挙げておきたいと思います。

・最小セッティングをテスト
引っ越しやシステムのバラしを何度か挟む事が予め分かっていましたので、今回の制作にあたって環境を大幅に制限することにしました。
一つ目はPC周りです。普段使用しているゴテゴテとした周辺機器は全て無かったことにし、PC、I/F、キーボードにマウス、ディスプレイ、以上、という最低限なもので通すことにしました。

・モニタ
前述しましたリストでもうお気付きかもしれませんが、モニター環境も大幅制限します。先ずエアを一切使わないものとしてスピーカーの使用を禁止にしました。音像は見えにくいですが、長年の勘をたよりにヘッドホンだけを使用します。
その頼みの綱であるヘッドホンですが、制作からマスタリングに至るまで全てiphoneについてくる標準ヘッドホンでやることにしました。これに伴って高価なDAも当然禁止とします。
ですので結線は
『RMEのヘッドホンアウト→100均で買ってきた2mの延長ケーブル(便宜上&故意劣化)→ヘッドホン』
という、僕と付き合いが長い誰かが聞いたら卒倒しそうなセッティングです。PCIのI/Fからの直ヘッドホンアウトなので「ピキー!モシャモシャー」ってエイリアスノイズ乗りまくり、しょっぱい激細ケーブルを2mも延長してますので最早アンテナです(シャーッ!)。

こうした事にも理由は幾つかあるんですが、昔で言う「ラジカセモニタリング」に当たる部分が昨今だと何になるかなと考えてみましたところ携帯プレイヤー(のイヤホン)とPCから直聴きしてる人が殆どだろうなと推測し、かくいう自分もこのところ自然とiphoneのヘッドホンで音楽を聴いている事が多く、だったらいっそこれで作ってみたらどうなるのかな・・・(ゴクリ… と半ば怖い物見たさも含んでいます☆
常々『モニタリング環境はある程度一定の音が出ればあとは慣れたもの勝ち』だと主張して来たのですが、それを可能な限り今の時代にデフォルメ(大袈裟?)するとこの形なのだろうなと考えました。仕上がった結果、これで何とも思われなければ今後もそういった発言により真実味が増しますし、「なんだこれ・・・(汗」と言われたら僕が間違ってましたと焼き土下座しておこうかなと。
結果は如何でしたでしょうか?

・アナログ廻し禁止
最小セッティングの三つ目はアウトボードや外廻しの禁止です。
DAW内のみと言いますか、Cubaseだけで全完結すればそれだけで「今っぽい」音になりますし(大多数の方がそうしてるからでしょうか?)、逆に逆らってみた場合にどの程度抵抗出来るのかを試してみたかったのもあります。
ギターのアンプシミュレーターを始め、サチュレーションやチューブエミュレーション、多様なサイコアコースティックの現状での限界、と自分なりに色々勉強にはなりました。
結論ですが、これが難しいところで・・・ 正直、「別段困りはしないし実用レベルではあるけど、必要充分の域ではない」といったところでしょうか。特にギターでは、Ampfarmの偉大さを改めて思い知ることになりましたし、リアンピングや仮想マイキングの弱点、エミュレーション系(特にEQですね)はまだまだ本物を求めてはいけないと悟りましたし、逆にそれら不足感を都度補う道具も探しだしてみました。
いつになったらハードが一切要らなくなるんでしょうか・・・(´・д・)もう21世紀だというのに、意外と進まないテクノロジー。

・ダイナミクスの死守
以前から「音量かダイナミクスか」という2択を迫られた場合は少々音量が小さくなろうと後者を優先してきましたが、今回もそれを徹底します。曲ごとにターム別自分ルールに沿って押さえ込んでいます。
細かな仕様を省いて言いますと、「パッツパツだなあ」と感じる部分でも最低4~7dBくらいは確保していますので「iphoneのヘッドホンでも」w そこそこパンチがあるように聞こえるかと思います。要するに趣旨はそこですよね!

ざっとこんな感じですが、「EDMだしなんとかなるっしょ」と軽い気持ちで始め、終わる頃にはiphoneのヘッドホンの位置ズレを瞬時に直せるという無駄スキルが身につきました。


では続きまして、曲の方に移って行きたいと思います。



Gyroscopy

エレクトロやコンプレクストロといった派生ジャンル、スタイルなどを幾つか試してきました。その中でも遣り残したこと、最後に〆るとしたらなんだろう?と考えた結果、ある程度考えがまとまりましたので作ることにしました。

先ずはサウンドですね。コンプレクトロ(ダブステップ派生)の良い部分であるウォブルやコールアンドレスポンスのフレージング、ここは使わないと勿体無いですよね。ですが旬もとうに終わってますし、あまりその色が強すぎても格好悪い。そこで何かを足したり引いたりする際にプログレッシヴなスタイルとディスコファンクの要素を、と思いました。
弱点でもあると思うのですが、この手のエレクトロはメロディアスな部分が少なく、テーマ(サビ)に当たる部分に少し漢気が必要です。プログレッシヴとエレクトロという相反する合体したジャンルにまだ可能性があるとしたらどういう形が考えられるかを模索してこのサビが生まれました。
エレクトロでダーティで、どこかファンキーでプログレッシヴさがあるものを目指しました。

リードを左に持ってくる、ボイシングの一部を右に振るといった様な思い切った事も試しています。Pan関連で言えば、この手のサウンドはセンターにズッシリという曲が多い印象ですが、発音域が広い音場になるよう心がけました。広い空間があった方が出て来たり引っ込んだりするコール&レスポンスのフレーズが面白くなる、遊べる、という点も考慮しています。両サイドでスタックが鳴って、センターで一瞬ベースが出て、中寄りの位置で別のベースが出て来て・・・という具合であちらこちらから音が飛んでくるというイメージです。こういった位相を弄った音場にしておくことで今回も主眼でもありますヘッドホンリスニングでもそこそこ楽しめますし、エアで鳴らした際も分離感が増しますし後処理が楽です。
ドラムに関しては、キックは強くタイトに、どちらかというとコンプレクストロよりもプログレな方向へ。乗せ方も考えた結果、この部分でプログレッシヴさを出すためにもエイトよりは16で聴かせてある程度速度感が欲しいなと思いました。EPの一曲目ですし、序章やオープニング、始まりの感じも意識しないといけませんしね。16感といえばベースも少し工夫をし、サブベースの代わりにダブルベース構成になっており、サイケなどをイメージした速度感のある16ベースを隠し味にしてあります。これに呼応しキックもよりタイトな方向へ。
構成も少し冒険をした部分がありまして、パートごとにシンメトリーになっています。これは次のNoche De Fiestaでも同様の事を試してみているのですが、構成崩れを感じずに終われるかを含め実験しています。勿論曲としても意味があってやっております。

テーマパートのスタックとリードですが、これはグラニュラーを使ってスネアから作りました。総括という部分では「Revolver」で使った手法ですね。(要するにこれです)
元波形はなんでもいいのですが、要するにカット箇所に倍音やレンジがそれなりにある音であればいいので、ハイのエッジ部分も考えますと密度の高く音の速いスネアが向いていると判断しました。 
独特のジャリジャリとした質感がエレクトロ的でマッチしているなと思い最後までこれで通しました。再生に使ったのはPhalanxですが、この手のサンプルをこねくり回す際のハンドリングの容易さは流石の設計です。サンプラーインストゥルメントはワンショット特化なBatteryなどからパラメータが多い分煩雑なKontaktの様なものまで色々あるかと思いますが、その中間的な位置づけとしてそこそこ重宝しております。普段ですとレイヤーし、加工が多い音色などで再配置が面倒な場合などにさくっとサンプリングして弾き直すなんて使い方をする事も多い気がします。(「Bitch Party」のメインリードなんかのパターンです)

他の曲にも言える事ですが、EDMのフィルインにそろそろ辟易している部分がありまして・・・ スネア連打フィルをはじめEDMの御約束ってあるじゃないですか。なのでどうやって一捻りしようかといつも以上に考えましたので注意して聴いて頂けると面白いかも知れません。
ズッパーン!(Prydaスネア系)なキメも結構好きなパターンで昔からよく使うのですが(ニコの曲で言いますとBadApple!当たりが最初でしょうか?)小連打からのズパーン、サルサズパーン(トゥッティヒット)、裏からの弱拍スタート・・・EPを通しても色々と工夫してみてますので探してみて下さい!



Noche De Fiesta

タイトルはさしずめ「宴の夜」といった感じでしょうか。ビッグフェス、大きな会場で鳴っているところをイメージしながら聴いて貰えたらなと思います(・̀ω・́)
唐突ですが、実はビッグルーム、メインルームプログレッシブがあまり好きではないのです・・・
ダブステのときもそうでしたが、だからこそやってみたかったという思いが強かったのです。どういうものなら聴けるかなあ、自分的にアガれるかなあと考えてみました。
シンプルなプログレフレーズのヌケから一点、ダークで空間に「ポンポンポーン」といったシンプルなフレーズの様なのがこのジャンルの特徴だと思のですが、ここを崩さずに他何で遊べるか・・・と考えた結果ラテンを持ってくる事にしました。

実にお馬鹿なフレーズで構成されてますが・・・ この吹っ切れた感じが意外と中毒になってきまして(略
基本がラテンなのでソンやクラーヴェ~と共通なリズムやグルーブが必要です。基本が四つ打ちなわけですからオンツーで攻めて行き来すると楽そうです。
基礎ジャンルを決めることは縛りでもありますが、今回のようにあまりに自由且つシンプルなジャンルですとかえって迷わず良かったかなと思います。(あとは色々と誤魔化すだけです ヒソヒソ…)

音はバウンシーなキック兼ベースがこのジャンルの特徴の一つです。その基本は守りつつずっとそれだけだと自分的には飽きてしまいますし新さもありませんので、テーマのメインパートではメルボルンバウンス的な要素を取り入れてみます。
ここが今回一番大変だったところでして、キック兼ベースである程度の帯域を占有していますので成り立つサウンドなのですがこれを分離した上でそれが無かった前後に違和感を感じさせないようにしなければいけません。
フレーズに関してもバウンス特有の浮遊感といいますか、打音感が少なく、繋がってるけどリズムと動きを感じるような要素が必要です。「ドゥーンドゥーン・・・」があってこそなので違和感なくシフトするのはなかなかに難しかったです。

音場が広いことでサルサのキメの様にブレイクも規模の大きい音でなくてはいけません。名前を付けるとすればさすずめ「サルサヒット」(?)的な打楽器のトゥッティをかなり大きな規模で聴かせる必要があります。ボンゴにコンガ、スルド・・・相当な数の楽器をかなりの人数で叩いた感じが必要です。やっぱり全員で「ザンッ、ザン!」ってしたのを聴くとサルサだなあって(あんちょく
打楽器で言いますとこの手のジャンルにしてはかなりパーカスが多めです。メイン部分では逆に引っ込んで安直な4ビートを影で支えるエッセンスに使っていマス。

何回か聴いて貰って中毒性が増せばいいな!と思います(・̀ω・́)さうんどどらっぐ でもくすりだめぜったい


と今回はここまで。後半2曲は次回に続きます!


(23:29)