仙台もよかったですね。名古屋も最高でしたが、それに引けを取らず、また新たなミリオンライブの魅力を見つけることが出来て満足です。

セトリに関しては、個人的に好きな曲が多く聞けて、それだけでも満足なのに、「ちいさな恋の足音」を聞いて恍惚とした表情で余韻を味わっている中、膝をついて現れた郁原ゆうさんが「君だけの欠片」 を歌った流れで、言葉にしがたい健やかな気持ちになれて、今でもその時の光景が頭のなかでぐるぐるしております。

名古屋公演では、稲川英里さんのパフォーマンスがあまりに大神環すぎて、その愛らしさにずっと釘付けでしたが、今回は終始郁原ゆうさんに釘付けになっておりました。決してメガネっ子いいな…とだけ思っていたわけではありません、メガネっ子いいなと思ったのは事実ですが。1stを見ていない私にとっては、郁原ゆうさんがエミリー声で話していただけるだけで、とても心地よくなれたのです。

先ほども言ったように、「君だけの欠片」の開始で膝をついて郁原ゆうさんが現れたことには、私だけでなく多くの人が衝撃を受けたことでしょう。「ちいさな恋の足音」 で静かに高まって、アウトロの綺麗なピアノの音を聞きながら「ああ…よかった…」と余韻を味わっていたため、次の曲はなんだろうと考える間もなく膝をついた郁原ゆうさんの姿が見えて、まず第一に「一体何が始まるんだ」と困惑した部分もありました。しかし、それ以上に郁原ゆうさんの佇まいが美しく、私は口をポカーンと開けてみっともなく見つめることしか出来ませんでした。今になってようやく「あれが大和撫子というものか」なんて考えることができるようになりましたが、衝撃が強くすぐには言葉にできないほどの美しい大和撫子の姿がそこにあったのです。
いつもならここで記憶が飛んでしまい、気がついたら歌が終わって拍手が…となっていたところですが、曲と郁原ゆうさんの歌声の伸びやかさにハッと現実に戻され、最後また膝をついて、我々に笑顔を見せるところまで見届けることが出来ました。1stを知らない私がライブが終わってから「リベンジ」の意味を知り、その笑顔を思い出してより一層尊さを感じたのでした。

お恥ずかしながら、この仙台公演で「君だけの欠片」を聞くまで、自分のなかでは他の好きな曲ほど高い位置を占めておりませんでした。 ですが郁原ゆうさんの歌声を姿に心を動かされ、帰宅してからすぐに歌詞を見返しました。普段、歌の好みをメロディーで判断して、それほど歌詞に重きを置かない私でしたので、自分にとって大事な発見があり、この曲に対する思いをより一層強める事になりました。

 素朴に歌詞を読んでいくと、例えば歌い手(エミリー)が幼なじみを気遣い、拠り所になってあげているような、とても心温まる光景が思い浮かびました。「他のみんなの前では強がっていて弱音を吐けない、でも私には”君だけの”素直な気持ちを言っていいんだよ」と優しさで包み込み、「苦しくて辛いかもしれないけど、これまでのように乗り越えられるはず、”君だけが”乗り越えられるんだ」と、”君だけ”という言葉で幼なじみをありのままを受け入れつつ、鼓舞しているような1,2番の後に「ゆっくりと磨いてくいく 心も 時間も 君だけの欠片」と続きます。

ここで私の個人的な気持ち・感情が強く入ってしまいますが、この最後の「君だけの欠片」には思うところがあります。自分の人生はこれでよかったのか、もしあの時ああしていれば、あんなことしなかったら…と悩んだりした経験のある人は少なくないと思っています。(期待を込めて)私に関しては、人生を振り返ってみると、勇気を持って踏み出せなかったことに対する後悔が山程あります。でも、こんな人生は嫌だ、もっと違う可能性にたどり着きたかった…とは思ってはいません。身も蓋もない言い方をすれば、今がそれなりに楽しいと感じられているからこの人生を肯定しているに過ぎないのかもしれません。しかしそれとは別に、例えば「アイドルマスター」に出会えたこと、例えばその過程で多くの得難い友人を得ることが出来たこと、それらは「今の人生」を過ごしてきたから得られたものであって、もし少しでも違う道を歩んでいたら、これら得難いものと巡りあうことが出来なかったのではないだろうか。そう考えると、うまく行かなかったと思うことがたくさんある、ほころびだらけの人生であっても、「好き」な今に至るための、「ゆっくりと磨かれ」た「心」と「時間」で出来たものなんだと。

私はこういう考え方をよくしますが、友人と話していると、同じように考えられる人が多くいるわけではないのだなと感じます。そんな私がこのラストの「君だけの欠片」を読んでいたら、私の考え方、私の過ごしてきた時間を優しくエミリーに受け入れてもらって、包み込まれたような…そんな安心感を得られて、とてもほっとさせられました。

こうして「君だけの欠片」は私の中で特別なものとなり、 よりいっそうミリオンライブを好きになったのでした。