2026年08月16日

(320)この世で唯一

◎ 他人の時間を奪うな!

 

コンサルティングの現場や身近なトピックスから

マーケティングのヒントをお届けする『マーケティング小咄』。

 

今回のテーマは、時間価値。

 

 

これまでにも何度となく取り上げたテーマですが

この世で唯一、万人に平等に与えられしものは時間です。

 

1秒、1分、1日、1年、時は等しく過ぎて行きます。

寝て過ごそうと、学んで過ごそうと、時の流れは同じです。

 

一人の時間をどう過ごそうと、本人の自由意志です。

他人がとやかく言う筋合いのものではありません。

 

傍からは無駄に見える時間も、当人にとっては

とても大切な時間であるのかもしれません。

 

 

しかしながら、そこに第三者が関われば話は別です。

他人の時間を奪っているという認識が必要です。

 

自分にとって有意義な時間か否かは考慮しても

相手にとっての価値を意識しているでしょうか。

 

もし相手にとって無駄な時間となっていれば

それは立派な時間泥棒と言わざるを得ません。

 

 

営業電話はその最たるもの。特別な目的もないのに

連絡を寄こし、面会を求めるのも同様です。

 

ビジネスにおいて、相手にとっての価値を伝えられず

自社製品の優位性を語っても反感しか残りません。

 

そもそも価値感は人それぞれ異なるものです。

一様のマニュアル通りにはいきません。

 

反応を見ながら提案し、「自分のためのものだ」という

共感が得られて、初めて商談がスタートするのです。

 

 

◎ コンサルティングの現場では

 

コンサルティングの現場においても同様です。成果が

得られなければ、相談者にとって無駄な時間です。

 

相談に対価を支払っていれば

そこにはマイナスのイメージしか残らないでしょう。

 

一方、それは相談を受ける側にとっても同様なのです。

対価の有無にかかわらず、無駄な時間なのです。

 

したがって、できる限りの成果を提供することが

双方の無駄を排除する唯一の解決策なのです。

 

 

流行病以来、オンラインミーティングが

急速に普及しました。確かに便利なツールです。

 

こちらが希望してプレゼンテーションを受けたり

質疑応答するのであれば、それなりに活用できます。

 

しかしながら、新規事業やその他の経営課題についての

ご相談をオンラインでというのはいただけません。

 

特に初めての相手であればお断りしています。

成果が期待できず、無駄な時間となるからです。

 

 

多くの場合、ご相談に当たって腹案をお持ちです。

それに対する意見を訊きたいとお考えです。

 

考え方が正しければ、ご要望に沿って

その後の進め方についてご提案します。

 

しかしながら、お持ちになった腹案自体が

誤っているケースが少なくありません。

 

 

顔を見ながら、会社の実態や状況を確認しつつ

経緯を遡って確認する作業がここでの肝です。

 

あたかも刑事の取り調べのようですが

混同されがちな事実と仮定を明確化します。

 

その結果、相談者が気付いていなかった真実を

割り出し、解決策を導き出すことが目的です。

 

 

これを限られた時間内に行うのです。

オンラインでは画像があっても電話と変わりません。

 

表面的な相談に、ありきたりの回答しかできません。

成果は望むべくもなく、時間の浪費となります。

 

 

◎ セミナーの現場でも

 

定期開催している新規事業セミナーも同様です。

情報提供型ではなく成果重視の内容です。

 

ここで新規事業を進めるに際しての正しい考え方を

理解した上でご相談いただくと成果が出やすいのです。

 

かつては全国津々浦々からご参集戴いたものですが

近年はオンライン受講の方が大半の現状です。

 

果たして成果に結びついているのか否か。

会場受講者が成果を上げていることは確かな事実です。

 

 

◆セミナーのご案内◆

 

『今さら聞けない新規事業の正しい手順と実践』

~分かったつもりで終わらせない実践スキル~

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受講方法: 会場(東京・新橋)・オンライン(ライブ/アーカイブ)

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今日の一言: 対面が 成果高める 時間価値

 

 

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時間価値を高めたければ、会場受講一択!



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2026年07月16日

(319)逆転の発想

◎ 組織に巣食うオジャマ虫

 

コンサルティングの現場や身近なトピックスから

マーケティングのヒントをお届けする『マーケティング小咄』。

 

今回のテーマは、新規事業の提案。

 

 

新規事業の提案をすると、必ずと言っていいほど

できない理由を論い、反対する方がいます。

 

もちろん、提案を客観的に評価するための手段として

批判的視点はとても重要な意味があります。

 

しかしながら、いつしか手段が目的化して

反対するための粗探しとなっては本末転倒です。

 

政策論議そっちのけで、週刊誌片手に政権の

揚げ足取りに終始する野党議員の如き醜態です。

 

 

程度の差こそあれ、新規事業の提案には

否定的な発言がつきものと考えるべきです。

 

ですから、新規事業の提案に際しては

予めそれを想定した備えをしておくべきなのです。

 

いわば、反対意見を見越した裏プランというべき

代替案や関連資料を準備しておくのです。

 

 

もちろん、前向きな問題点の指摘や必要な視点は

真摯に受け止め、改善策を検討する必要があります。

 

反対のための揚げ足取りは、ある程度想定できるので

事前に反証や代替案を提示して封じることができます。

 

問題幹部の存在が予め分かっている場合には、敢えて

指摘するであろうポイントを用意しておくこともあります。

 

反対意見に対し即応することで、他のメンバーに対し

計画の精度をアピールする機会にもなります。

 

 

◎ 逆手に取って

 

一般的に、新しい提案を受けた際、肯定から入る人と

否定から入る人との2種類に分かれます。

 

前者は、提案の実現により得られる結果に注目し

課題をいかに克服すべきかという視点に立脚します。

 

一方、後者は否定すること自体が目的化し

批判的な意見に終始して改善案はありません。

 

 

もちろん前者とて、肯定的な視点で考えた上で

実現性や期待成果が乏しければ反対するでしょう。

 

それは真っ当な批判であり、甘受すべきものです。

代替案を考えるか、提案を放棄せざるを得ません。

 

しかしながら、後者の場合関わる時間さえ無駄です。

長引けば、それがいつしか正論とされかねません。

 

 

組織の規模に比例して、正邪を超えた思惑も絡み

社内での合意形成のハードルが上がります。

 

克服するためには計画の精度と共に

提案の為のテクニックも必要となります。

 

その際、敢えて否定論者の視点に立って考え

逆手にとって議論を優位に進めたいものです。

 

 

今日の一言: 理不尽な 指摘をいなし 攻勢に

 

 

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相手の力を利用して・・・。



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2026年06月15日

(318)泣いて馬謖を斬る

◎ いざ、進め!

 

コンサルティングの現場や身近なトピックスから

マーケティングのヒントをお届けする『マーケティング小咄』。

 

今回のテーマは、新規事業。

 

 

常務取締役時代に業務改革で成果を上げ

先任の役員たちを追い越し就任した新社長。

 

次々に新機軸を打ち出し順風満帆の船出でしたが

最初の試練はコロナ禍による市場の縮小。

 

辛うじて赤字転落を免れたのは、財務担当のナンバー2

専務取締役が主導した緊縮方針が奏功した結果でした。

 

この実績を背景に社内での影響力が増し、経営企画室長

として経営方針に大きく関わるようになりました。

 

 

コロナ禍が一段落し、経営状態も安定したところで

再度攻めの経営に転じようと考えた社長。

 

長い社歴において経験のない新規事業の立ち上げに着手。

新年度に合わせ、新規事業企画の専任部門を設けました。

 

最初は手探りだったスタッフたちも、実践的なOJTにより

半年後には筋の良い企画が立てられるようになりました。

 

新規事業の経験はなくとも、それぞれの専門分野における

開発や顧客サービス等の経験を活かした結果です。

 

 

初年度に、先ず第1号案件を上程。無事承認され

次の工程としてテストマーケティングの準備に入りました。

 

その間も並行して別案件の企画が進められており

既に二の矢、三の矢と着々と具体化しつつありました。

 

 

◎ 社長の決断

 

翌年度、第一号案件のテストマーケティングがスタート。

年度内の最終判断を予定していました。

 

半年が過ぎ、テストの結果は上々。

これなら行けるというのが担当部門の判断でした。

 

ところが、役員会議の判断はテストの継続でした。

理由は、不確実要素が多いということでした。

 

 

この第2年度には、第2号、第3号案件も上程され

何れもテストマーケティングを開始しました。

 

それぞれ結果を見ながら修正を加え、筆者の判断でも

何れも着手すべきレベルと思われる結果でした。

 

同時スタートは無理筋ですが、順次進めることは可能

であり、先ずは第1号案件からとの認識です。

 

ところが、2年度終了時には検討打ち切りとの結論に。

担当役員に呼ばれ、会議の詳細を伺いました。

 

 

中止決定の理由は共通で不確実要素が多いということ。

失敗した場合の損失シミュレーションによる結論とのこと。

 

新規事業に不確実要素は不可避であり

損失シミュレーションとて仮定に過ぎないのですが。

 

反対を強硬に主張したのはナンバー2の専務取締役。

前例主義者でコストカッターという社内の評判です。

 

 

後日、内々に社長に呼ばれ、相談を受けました。

このままでは新規事業は永遠に進まないとお嘆きです。

 

そこで提案したのは、件の専務を新規事業の責任者に

任命されてはいかがですかというもの。

 

なるほどと首肯し、すぐに実行に移された社長。

相談は口実で、予め腹は決まっていたのかもしれません、

 

 

◎ 1年後

 

件の専務は、新規事業企画室のメンバーを入れ替え

外部の有名コンサルティング会社に多くを委ねました。

 

半年後に上程された分厚い企画書は内容が薄く

前チームによる提案と比べると、その差は歴然でした。

 

年度内に複数案が上程されましたが全て却下。

テストマーケティングにさえ至らなかったようです。

 

 

新年度に先駆けた役員人事において、件の専務は

物流子会社の社長に転出することが発表されました。

 

代って、別の商品開発系の子会社で成果を上げた

若手社長を新たに新規事業担当役員に抜擢。

 

1年前に解散した旧新規事業企画室メンバーを

呼び戻して再スタートを切ることに。

 

 

筆者も再びお手伝いすることになりました。

メンバーは全員、一騎当千の即戦力。

 

自身の担当分野の調査を続けること。

オンラインでよいので、月に一度は意見交換すること。

 

社長との打ち合わせは内密ながら

一年前に授けたアドバイスが活きたようです。

 

 

今日の一言: できぬより できる理由を 考えよ

 

 

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時には非情な決断も・・・。



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2026年05月15日

(317)間違いだらけの・・・

◎ セミナーへの想い

 

コンサルティングの現場や身近なトピックスから

マーケティングのヒントをお届けする『マーケティング小咄』。

 

今回のテーマは、現場視点。

 

 

先日、新規事業をテーマとしたセミナーを開催しました。

タイトルは『間違いだらけの新規事業 2026』。

 

切り口を変え、最新の情報を加えてバージョンアップしながら

年に数回、10年以上続く人気のオープンセミナーです。

 

長年にわたる自身の経験に基づき、新規事業に現場で

携わるビジネスパーソンに向けた実践的な内容です。

 

単なる知識の提供ではなく、今ある課題に向けすぐ行動に

移していただくための考え方や方法論を解説しています。

 

 

ところで、今回採用したタイトルは、かつてのベストセラー

『間違いだらけのクルマ選び』から拝借しました。

 

一貫したユーザー視点で、メーカーへの忖度なしに

その年の車を評価して行く人気シリーズでした。

 

著者の徳大寺有恒氏とは、筆者が米国Chrysler社との

合弁事業に携わった際、何度かお会いしています。

 

 

同書籍発刊に際し、メーカーの反発を予想して

初めて徳大寺有恒のペンネームを用いたそうです。

 

ペンネーム同様、独特の鷹揚な立ち居振る舞いや

雰囲気作りも、多分に自己演出から始まったようです。

 

実際には心遣いの細やかな方で、米国本社への

プレスツアー参加後には達筆な礼状を頂戴しました。

 

 

◎ 成果を求めて

 

輸入車業界では駆け出しの筆者も覚えていて

居合わせたトイレで気軽にお声掛け戴いたりしました。

 

プレス試乗会で、当時のフラッグシップカーについて

熱く語り聞かせてくれたのが印象的でした。

 

 

氏曰く、アメリカ車ならではの運転手付きの車として

後部座席最優先の思想は欧州車と一線を画すもの。

 

ともすれば柔らか過ぎると評されるシートも

長距離移動にも疲れない、極上のソファである。

 

日本では理解されにくい、リアウィンドウが切り立った

革張りのランドウトップは馬車文化へのオマージュ。

 

後方からの日差しを遮り、広い頭上空間と合わせ

より快適な居住空間を実現しているのだと。

 

日頃の言動から欧州車ファンと認識していた方の

米国車への深い愛情を感じ、少し意外でした。

 

 

恐らく、氏にとっては国籍もブランドも関係なく

全てのクルマを愛したのでしょう。

 

業界全体が健全に発展し、より良いクルマが

生まれることを望んだが故の辛口批評でした。

 

人材が乏しく、誤解の多い新規事業。現場において

誤った認識を改め、正しい手順を理解していただくこと。

 

新規事業を愛し、リーダー人材を育成すること。

タイトルだけでなく、氏の精神も受け継いで参ります。

 

 

今日の一言: 現場での 成果が全て 新規事業

 

 

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原点へのオマージュ。



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2026年04月15日

(316)共感を得るには

◎ 昭和の歌姫

 

コンサルティングの現場や身近なトピックスから

マーケティングのヒントをお届けする『マーケティング小咄』。

 

今回のテーマは、商品企画。

 

 

八代亜紀さんといえば、昭和を代表する

歌姫の一人といっても過言ではないでしょう。

 

演歌のイメージが強いですが、ジャズの作品も残しており

ハスキーな歌声が良いムードを醸し出しています。

 

とはいえ、やはり女心の機微を巧みに歌い上げる

八代演歌は多くの女性ファンからも共感を呼びました。

 

 

さぞかし思い入れたっぷりに歌っているのかと思いきや

感情を込めずに歌うことを心がけていたと言います。

 

自身の思いを込めることで、歌は完結してしまいます。

共感を覚える方もあれば、そうでない方もいるでしょう。

 

敢えて感情を込めずに歌うことで、聴き手それぞれが

思いを込めて、自分の歌だと共感してくれるのだと。

 

 

これはクラブ歌手時代に、感情を抑えて歌ったところ

ホステスさんが泣き出した経験から学んだと言います。

 

自らの感情を込めて切々と歌う、多くの演歌歌手とは

一線を画した、八代演歌の真骨頂と申せましょう。

 

 

◎ 誰に提供するのか、求める価値は何か

 

この視点は、商品企画においても非常に重要です。

より良いものを目指し、只管スペックを追求しても

 

必ずしも、それが市場や顧客が求めている

価値であるとは限らないのです。

 

高いレベルで精度を追求すべき分野もあれば

機能やデザイン、価格など様々な要望は千差万別。

 

 

オリンピックの競技でも、陸上競技や競泳のように

タイムや距離など数字が絶対である競技がある一方

 

スケートボードや体操など、難易度、出来栄え、

独創性など多角的に判定する採点競技もあります。

 

評価基準が変われば、選手たちもそれに合わせて

得点を最大化するために工夫します。

 

 

商品企画においても同様に、まず顧客は誰かを

規定しなければ、検討の方向性がずれてしまいます。

 

その上で、その顧客が求めているものは何かを

想定して、企画を進めて行かねばなりません。

 

ここで想定する顧客が求めているものこそ

目指すべき商品価値であり、開発の方向性です。

 

 

とかく技術開発部門は品質至上主義に偏り

こうした顧客視点が欠落する傾向が否めません。

 

良いものを開発したのだから、後は営業部門の

責任などと、部門間の対立も起こりがちです。

 

 

市場を念頭に置くことが、文化として

全社的に根付いている会社は少数派。

 

開発部門と営業部門では、そもそも価値観や

向いている方向が異なるケースが一般的です。

 

一朝一夕には解決しません。先ずは企画部門が

調整役となってコントロールすべきでしょう。

 

 

特に新規事業においては、初期段階の企画設計が

成否を分かつ、最重要ポイントとなります。

 

時間をかけてでも、得心が行くまで検証することが

肝要です。心して取り組みましょう。

 

 

今日の一言: 開発の 方向決めるは 誰に何を

 

 

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感情は込めずに・・・。



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