「ミスター味っ子」で一躍有名になり、その強烈な演出のアニメで子供たちの魂を幽体離脱させんばかりにトラウマを与え
中江兵太の鍋の味を確かめずにはいられなくなるほど、脳の神経中にインパクトを刻み込んだマンガ家寺沢大介の料理漫画、それが、「将太の寿司」である。

舞台は北海道の小樽から始まる。主人公の関口将太の実家は「巴寿司」という寿司店を営んでいたが、巨大チェーン店の「笹寿司」による度重なる嫌がらせのせいで最低の材料しか手に入らず、店は廃れていた。
将太は笹寿司の鼻をあかすために「寿司握りコンテスト」の出場を父親に提案するが、父親は笹寿司の手による海難事故で重傷を負い、コンテストに出場できなくなってしまう。
代わってコンテストに出場した将太は…。

と、あらすじを紹介したが、単行本第一巻は「マガジンSPECIAL」で連載していたパイロット版から始まる。
前作ミスター味っ子での「料理バトル」のノウハウを利用し、新たな隠し味として「人情」「泣き」というフレーズを散りばめる。
その作品の魅力は「笑っていいとも」の増刊号で流れる放送後のトークで関根勤が大絶賛していたのが印象的だ、涙腺がゆるくなってくればくるほどこの作品の良さがわかってくる。
そんな良作のに感化されて「宮廷女官チャングムの誓い」が生まれることになる。


勿論少年誌特有のツッコミ所は、その食材手に入れるのに金かけすぎでは?など多々存在するが、サクッとした歯ごたえのタコのようにいつか食べてみたいという好奇心になるので良しとしよう。

この作品では独特の表現がいくつか存在する、まずは言い方。

『坊ンズ』
『ふうわり』

など、強調することでキャラクターを濃くしている、そんな中でもこの人の存在感はすごい。

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本当に美味しいものを食べると手を叩いてしまう男、その名も「柏手の安」だ、美味しさの表現にもひと工夫入れてくるようになった。
彼の登場から物語は熱気を帯びてくる、回転寿司などで万が一美味しい寿司にであったら、柏手を炸裂してみると良い。

ネタのわかる人がきっとこんなリアクションをとってくれるだろうから。