2006年03月16日
『三国志 正史と小説の狭間』
書き手:赤龍
今回もまた書籍紹介です。最近、討論場のネタのまとめやら、何かと手抜き投稿が目立ちますがご容赦を。何より問題なのは、前回紹介した本、実はまだちゃんと読破してないということ(笑)あと数ページなんですけどね…。まだ読み終えてない本がどんどんたまって本棚に入りきらないというのに。一昨日も古本屋で数冊買ってきてるし…。
とまあひどい有様ですが、今日も懲りずに買ってきました。
『三国志 正史と小説の狭間』(満田剛、白帝社、2006) 1800円(税別)
あまり聞き馴染みの無い出版社ですよね。田舎の本屋はこうしたの中々ならばないので、見つけたらなくなる前に買わなきゃいけないんですよ。と、言い訳。
著者の満田剛氏、聞いたこと無い名前だなあ。何者だろう?と著者の経歴を見ると、どうやら若手の研究者さんらしい。まえがきのでだしからして「昨今、コンピューターゲームの「三国無双」シリーズが人気だということであるが」とか、”第一章 正史『三国志』と小説『三国志演義』”の終わりに「コンピューターゲームだと、光栄の「三国志」シリーズや「三国無双」シリーズが代表的である。特にこの「三国無双シリーズが人気だということであるが、グラフィックも綺麗だそうで、格闘ゲームとしては面白いのだろう」とか、なかなか最近の無双人気にもお詳しい(笑)もっとも著者は無双シリーズはやったことないようだが。
で、まえがきによると、こうした無双なんかのゲームで三国志に触れた人達が、歴史書や小説の内容がそれとは違うのだということを知り、「『三国志』とその時代についての理解を深める」ものになれば、というのがこの本の目的の一つらしい。そう書くと、初心者むけのレベルの低いありふれた入門書という印象を受けるが、実際読んでみるととんでもない。タイトルから分かるように、正史と演義での扱いの違いを説明するのは勿論、貨幣の問題やら、西南シルクロードの話やら、かなり専門的な話まで扱っており、かなりハイレベルな入門書。
第一章でいきなり正史『三国志』と、それに先行する史書(『魏書』『魏略』『呉書』など)の成立について説明していて、無双やっただけの人に急にこんな話しても絶対難しいって!と突っ込みたくなります(笑)てか、私にもちょい難しかった(笑)いや、勉強になる内容です。
とまあ、入門書的な基本的な事をおさえつつ、専門的な内容にまで言及している。そして、注釈もしっかりしており、参考にすべき文献もわかりやすい。私も初めて知ったこと、気付かされたことがしばしばあり、ほんと読んでて面白いし、勉強になります。無双からいきなりは少々きつい本ですが、ある程度三国志のあらすじを知っており、より深く学びたいという人には是非お薦めの一冊です。
トラックバックURL
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
USHISUKEと申します。
丁度私も『三国志 正史と小説の狭間』をちょっと参考にした記事を書いたのでトラックバックさせていただきました。
この書籍結構イイですよね。
私も勉強になりました。
赤龍さん効果か、田舎の本屋で三冊並んでいるのを見掛けましたよ☆彡
貨幣に関する話や周瑜、魯粛、呂蒙、陸遜と言う荊州方面司令官の代替りが実際は通説とは異なる事や、諸葛亮の北伐の真意等、かなり勉強になる事がたくさんありました。
1800円の価値はありまくりだと思いました。

