2008年08月21日

『三国志集解』ってなに?

書き手:赤龍

いきなりどうでもいい話ですが、先ほど生まれてはじめてムカデにかまれました(涙)山の側に住んでるんで、毎年数回戦ってるんですが、かまれたのははじめて。なんとか応急処置もして、だいぶ痛みもひいてきました。

ほんとは、今日は本も読み終わって、さっさと寝るつもりでしたが、一気に目が覚めてしまって寝付けません。というわけで、あんまり調べなくていい、軽い内容で。

こちらのブログのタイトル「三国志博物館集解」
命名者は、こちらのサイト「三国志博物館」管理人の天草さん。当然ここもそのコーナーの一つ。ずっとこちらに投稿させて頂きながら今さらですが、この命名の理由聞いたことないなあ(笑)

このタイトルに変更された少し前、討論場で『三国志集解』という本の話題がありました。とりあえず、『三国志集解』の話をしてみましょう。


『三国志集解』とは、中国の盧弼という人の著作。
1936年出版ということになってますが、高島俊男さんによると「刊行されたのは1957らしい」(『三国志きらめく群像』)どちらにせよ、意外と新しい本ですね(これで新しいというのは、私の感覚が変なんでしょうか?)



まず「集解」ってなに?
これは「しっかい」と読みます。普通に「しゅうかい」と読んでもよさそうなもんですが、伝統的な読み方で、書名でもあるので、この読みに従いましょう。
手元の漢和辞典角川の『新字源』には
「多くの人の注釈を集めた書物」
と説明されています。それで「集解」ですね。
当然、三国志以外にも「集解」は色々存在します。『後漢書集解』とか『論語集解』とか

この前、裴松之の注の話をしましたが、裴松之以降も、三国志の注釈の類を作る人は大勢いました。

様々な文献から、陳寿の記述から漏れた話を集めた裴松之ですが、それでも当然裴松之が網羅しきれないものもあります。
また、注釈の主流である、文中の語句の解説を行なう者もいます。引用される故事、地名・官職といった固有名詞などなど。
後漢書や晋書など、他の史書との比較もあります。
書かれた内容についての、考察や論考の類もあります。

特に清の時代、こうした研究である「考証学」というものが盛んになり、三国志に関する考証も多くなされました。

こうした研究・注釈の類を集大成したのが、盧弼の『三国志集解』です。
専門的な研究者には必須の書。
先ほど引用した高島俊男さんの本にも
「これさえあれば従来の『三国志』研究がすべて居ながらにして見られるわけだ。無論陳寿の本文も裴松之の注もある。要するにもうほかにはなんにもいらないという、重宝この上ない本である」
また、以前こちらで紹介した渡邉義浩さんの『三国志研究入門』でも
「標点本を読んでいて疑問の点があれば、第一に盧弼《1936》の該当箇所を読むべきでしょう。そこで解決しない場合に初めて別の方法を検討すればよいといえるほど、『三国志』の読解には盧弼《1936》が必備の本になっています」

私も、こちらに記事を投稿する時には、大いに参考にさせてもらってます。

ここまで重要な文献でありながら、一般的な三国志ファンの間にはほとんど知られてないのか?
それもそのはず、日本語訳が存在しません。それどころか、句読点もなく、ページぎっしり漢字だけの、文の切れ目も分からない、ほんとの白文です。大学で歴史専攻してたって戦意喪失しますよ(笑)
もちろん、日本の出版社からは出てないので、中国書を扱ってる専門店なんかで探す必要があります。

私も大いに参考にさせてもらってるものの、途中で読むのを断念したり、意味がとれてるかあやふやなまま、使ってしまったり、大変心もとない感じです(笑)


とまあ、こんな感じで『三国志集解』という本のことはわかって頂けたかと思います。私が記事の中で「『集解』によると〜」とか「『三国志集解』では〜」なんて書いてたら、この本のことをまず指してます。以後もご了承願います。ブログのタイトルとごっちゃになりそうで、書きながら心配ですが…

こうした話にもとづき、こちらのブログのタイトル「三国志博物館集解」も、「三国志博物館」のサポートとして、三国志に関する様々な話題や考察・解釈なんかを紹介していこう、なんて意味と勝手に思ってますがどうなんでしょうか?
また、天草さんはじめ、複数のメンバーが参加して記事を書く形式も踏まえて「集解」でしょうか?しかし、最近私しかいなくて寂しいです(涙)

さて、ちょうど書き終わったとこで、ムカデの痛みもすっかりひきました。それでは今度こそ、ご飯を食べて寝ようかと思います。おやすみなさい。



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この記事へのコメント

1. Posted by ケン   2008年08月28日 23:55
三国志集解、って知りませんでした

魅力あるストーリーは語り継がれてゆくものなんですね!

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