錦糸町や押上界隈であろう。
押上に電波塔「東京スカイツリー」が建設中で、
2012年に完成予定。
東京タワーを超える高さ(634mの予定)も話題である。
このエリアでは墨田区を中心に地元の商店や中小企業が連携して、
地域観光などに新たな魅力をもった街づくりに力を入れている。
四季折々の隅田川遊びなど観光のPR、人気浮き世絵師葛飾北斎の
「北斎館」(仮称)の建設も進行中。
商店街にはレトログッズのショップや
江戸風の食事どころなども出現し、かなりの活気がある。
この動きを支援し、自社の強みを活かしながら、
日本各地で頑張っている伝統のものづくりの人たち、
今回は日本酒の蔵元とのコラボレーションを企画するイベントが
4月10日開催された。
イベント名は
“日本全国10の個性豊かな酒蔵「日本酒Tシャツ」の競演"
主宰者は地元墨田でTシャツを製造販売している
久米繊維工業(株)の三代目久米信行さんである。
会場は久米繊維さんの和の雰囲気が素敵なギャラリーである。
開会のあいさつをする久米信行氏
久米さんはIT伝道師として、全国の中小企業経営者などを対象に
多数の講演活動も展開し、明治大学で学生に「ブログ起業論」の教鞭をとる。
その他社会活動では
「世界の子供たちの未来のために、教育の場を。」
なども展開されている。
その他まだまだ、その活躍分野は数えあげきれないほど
たくさんある。
久米氏はTシャツ会社の経営者という範囲を超えて、
現代もっともアクティブな事業家なのである。
それらの活動の詳細は
<久米繊維工業>
<久米信行氏の経営者会報ブログ>
<明治大学商学部「ベンチャービジネス論/起業プランニング論」久米信行 講義ブログ>
などにアップされている。
久米さんと私が出会ってから、もう10年くらいが経過し、
時々、お目にかかっているご縁が続いている。
一昨年は映画『マリアのへそ』の上映支援をいただき、
オリジナルTシャツを作って、映画上映を盛り上げてくださった。
その久米さんが社員の村上典弘さんと4年間かけて、
準備したのがこのイベントである。
私も参加させていただき、今回は10の酒蔵から
提供された美酒をいただき、
参加蔵元のイメージなどをデザインした
Tシャツを見ながら、楽しいひとときを過ごした。
このイベントには、昨年蔵元見学やトップインタビューで
うかがった宮城県の一ノ蔵さんも参加とのことで、
他の予定をやり繰りし、馳せ参じた。
蔵元から提供されたお酒を参加者にサービスする
久米繊維工業のスタッフたち
久米繊維工業のギャラリーに展示された
蔵元のオリジナルTシャツ
私が特に感動したのは、久米さんからいただいた
このイベント開催のメッセージである。
このメッセージには、久米さんの理想、理念、
いま是非取り組みたいという方向、社会的使命など、
さまざまな彼の想いがちりばめられている。
少し長いが、以下、引用させていただく。
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◎3 日本でこそつくりえるもの=日本文化と伝統の粋は、酒蔵にあり
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私自身もお会いして、深く尊敬している蔵元も
今回は多数参加されています。
敬意をこめて、主催者のあいさつを書かせていただきました。
日本酒は「日本でこそつくりえるもの」「世界に発信し、未来の
子供たちへ引き継ぐべき日本文化」そのものです。
透明な液体の深い味わいは、1つとして同じものがありません。
その土地ならではの気候と土壌が育んだ水と米を、蔵に住みつき
共生している麹菌を、極限まで活かしきる蔵元の心意気と杜氏の
技が結晶して、唯一無二の香りや風味を醸すのです。
それは、安易に海外で大量生産された工業製品ではありません。
長く受け継いだものづくりの伝統と飽くなき挑戦が生み出した
「天地人の奇跡的なハーモニー」なのです。
さらに、酒蔵は地域の文化を守り育む要でもあります。
地域をさらには日本を代表する価値ある暖簾を守り続ける蔵。
無農薬で酒米からの酒造りを続ける蔵。
愛するお客様への直売だけにこだわる蔵。
地域の祭りや文化活動に深く関わる蔵。
ここには、企業が目指すべきCSR(企業の社会的責任)活動の
原点があります。
そして、日本酒の顔とも言えるラベルには、
誇りを込めた銘が刻まれています。
その力強さ、美しさには、はっと息を飲みます。
これこそ、日本文化を象徴し、
高い精神性があらわれたデザインなのです。
これから、日本には毎年一千万、二千万人の
海外からのお客様が訪れます。
日本酒の味わいと同時に、その独創的で美しいラベルにも
魅せられることでしょう。
日本酒が醸す文化には、私たち久米繊維が目指す
「日本でこそ創りえるTシャツを世界に、未来の子供たちに」
という理念の総てがあります。
そこで、私たちの創業の地墨田区に、
東京スカイツリーとすみだ北斎美術館が完成する
2012年までに日本酒Tシャツ百選を完成させることを、
事業の大切な柱といたしました。
10の酒蔵に深い敬意を込めて開催する、
今回の10 pieces exhibition「日本酒Tシャツ展」は、
その第一歩です。
Tシャツを通じて、それぞれの日本酒の味わいと
蔵の物語をお楽しみいただき、
深淵な日本文化の一端に触れていただければ幸いです。
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当日の楽しい様子は、すでに久米さんたちが、
上記の久米信行氏の経営者会報ブログで、
当日の大盛況ぶりをアップされているので、
ぜひ、そちらをご覧ください。