私は学校における適切な生徒指導のあり方について、質問します。

生徒指導と一言で言っても、勉強はもちろんのこと、部活や生活指導など多岐に渡る意味合いを含んでおり、その在り方はそれぞれの分野において改善が図られてきているものと思います。

そのような中で、しっかりと法やルールに基づいた生徒指導が行われているのかを図る上で、教職員の方々のコンプライアンスの推進が昨今様々な社会問題が取りざたされている中で不可欠なものとなっております。

 

   ではまず初めに、本市教職員のコンプライアンス推進に係る、30年度予算額と29年度の事業費及びその内容をお示しください。

 

30年度予算額     1,650千円

29年度事業費     約943千円

・なお,これらの費用は,教職員の不祥事事案の要因分析や,新たな研修プログラムの策定に参画する外部の有識者に対する報償費。

 

適切な生徒指導のためには、あってはならない指導方法の是正に注力していくべきことは論を待ちません。

そこで今回の質疑では、昨今特に全国的に社会問題化している教職員による体罰問題を、適切な生徒指導に向けた課題として、取り上げます。

残念ながら本市においても、昨年から年明けにかけて体罰事案が頻出してしまったことは周知の事実かと思います。これまでの取組や今後の取組を中心にお尋ねして参ります。

 

   それではこれまでの体罰防止に向けた取組内容、及び本年度の一連の体罰事案を受けた後の新たな取組内容をお尋ねします。

 

・平成28年度に改定した,リーフレット「体罰によらない教育のために」を全教職員に配布している。

   ・教育委員会が作成したリーフレットや研修資料をもとに,各学校,園において「体罰によらない教育」のための校内研修を年に1回以上実施。

   ・校長,園長連絡会等において,体罰によらない教育を推進するよう指導するとともに,通知文による注意喚起をしている。

   新たな取組としては,

   ・まず,指導主事を市内全学校,園に派遣し,全教員に対して体罰防止の特別研修を行っている。

・「体罰を決して許さない学校風土の醸成」,「体罰を決して許さない教員の育成」,「体罰のない部活動の推進」,この3つの柱からなる「体罰根絶に向けた新たな取り組み」を推進する。

 

生徒指導において、体罰をなくしていかなければなりません。学校教育法の第11条においても、明確に体罰の禁止が掲げられております。本市においてもこれまでリーフレットや研修を通して、適切な指導を促してきており、また一連の事案を受けてさらに取組を強化したようです。

 

   ここで改めてお尋ねしますが、体罰は子どもにどのような影響を与えると本市では考えているのでしょうか。

 

・体罰は,子どもの人間としての尊厳を傷つける重大な人権侵害であり,将来にわたって,心に傷を残す,暴力の連鎖や不登校の要因となるなどの重大な影響があると認識する。

 

心の影響はもとより、学習への影響や子ども同士の人間関係への影響なども危惧されます。子どもだけではなく、地域や保護者に対する影響も懸念されるところです。

 

   本市における現状をお尋ねします。体罰についての懲戒処分等の件数の推移を、平成27年度以降の直近3年間でお示しください。

 

・懲戒処分と服務上の措置をあわせて,平成27年度が,2件,平成28年度が,8件,平成29年度が,14件。

 

増加傾向にあります。なぜ減らないのか、増えるのか、よく分析をして対策を講じる必要があります。

体罰とは本来、教職員が子どもに対して懲戒を加える必要があると判断した場合に行われてしまうものかと思いますが、子どもに懲戒の必要性が低い場合の体罰も、全国的に頻発しているとも聞きます。

 

   では本市において、子どもに懲戒の必要性が低いにも関わらず、生じてしまっている体罰事案はどの程度あるのでしょうか。

 

・直近3年間においては,全体の約8割であった。

 

8割という割合は非常に高いと思います。子どもに非がないにも関わらず、叩く等の行為を行った場合は、懲戒目的はあり得ないため、学校教育法で定める体罰には当たらず、単なる暴力行為になります。

どちらのケースも体罰という言葉でまとめて扱ってしまうことで、何の落ち度もない子どもであっても、罰を受けるに値する非があったようなイメージを与えかねず、「体罰」と「暴力行為」を明確に分けて考えるべきだとする議論もあります。

いずれであっても許されるものではありませんが、本市のこういった現状は重く受け止める必要があります。

 

   では体罰が生じてしまう背景にどのようなものがあるとご認識されていますでしょうか。

 

・「自分がやらねば」「示しがつかない」などの,教員側の気負いや焦り。

   ・昔ながらの精神主義の部活動指導。

   ・困難な生徒指導の場面での感情のコントロールできていない。

 

いけないことと分かって行う教職員の方も少ないと思います。そのため時々の教職員の方々の精神状態に思いを馳せなければなりません。

体罰に至らない懲戒の実施や、正当防衛になるかなど、判断に困るケースもあると思いますので、体罰に至っていなくても、様々な事例を収集する必要性を感じます。

 

   次に本市の体罰に関する、学校からの報告・管理・指導体制、及び再発防止に至るまでの取組内容をお尋ねします。

 

・校長は日常において体罰によらない教育について指導。

・体罰があった場合は,当該職員がすぐに校長に報告。

・校長は速やかに教育委員会に報告。

・教育委員会は,学校から事案の報告があった場合,教育委員会から調査チームを学校に派遣し,事案の詳細を調査するとともに,担当主事による指導。

・校長は事故報告書を教育委員会に提出。

・当該職員に,必要な研修を行う。

 

 

 

 

事後の対応は迅速かつ丁寧に行い、再発防止に努めなければなりません。

今後の取組としては、いかに事前の取組を徹底して、体罰を未然に防ぐことが重要です。

 

   そのためには体罰が生じてしまう背景や事案に発展してしまいそうな危険因子の把握などの取組が必要になってきます。では本市において、現場教員のそういった実態把握をどのように行っているのでしょうか。

 

・校長が所属職員の指導方法をきめ細やかに観察し,必要な場合は指導する。

・指導主事が学校訪問時に学校長から聴取する。

 

   実態の把握には教職員のみならず、保護者や子どもからの情報も重要ですが、どのように情報収集を行っているのでしょうか。

 

・学校への訴えの他,教育委員会に直接寄せられる電話やメールなどにて把握している。

 

   では現場教員や保護者・子どもからは体罰に関して、どのような意見が寄せられているのでしょうか。

 

・学校の教員は,体罰を絶対にしない,させないという意見が多い。

 ・教育委員会に保護者や子供から,直接寄せられた電話やメールの中には,体罰は怖い,許すことはできないなどの意見がある。

 

私は体罰撲滅に向けて、最も重要なのは、現場からの情報収集・分析だと思います。

体罰の未然防止に繋げていくためにも、現在の報告管理体制で十分なのか、現在の研修の在り方でよいのかなど、あらゆる場面に活かすことができます。

 

   私は現在の実態把握の取組では不十分であるようにも感じます。

今後の対策をより充実させるため、例えば教職員の方々に向けたアンケートの実施や研修後の意見収集・分析などを徹底し、なぜ体罰がなくならないのか、今の取組の効果検証を行っていくべきではないでしょうか。ご所見をお尋ねします。

 

・年次研修や職能研修の実施後に行われるアンケートや,校内研修実施報告書について分析し,実態把握に努める。

 ・臨床心理士等の専門家の協力のもと,全教員にアンケートを行い,実態を把握し,その結果をもとにした新たな研修プログラムを構築する。

 

是非とも宜しくお願いします。

 

★合わせて、教職員のみならず保護者や子どもに対するアンケートも、事案が頻発している他都市においては実施しているようでした。

そこから得られる様々な情報や意見、要望もあるかと思いますので、保護者や子どもを対象にしたアンケート実施に関しましても、ご検討いただくよう、要望しておきます。

 

先日の報道によりますと、教職員に対する懲戒処分が厳格化されたとのことでした。一定の抑止効果はあるのかもしれませんが、私はそういった現場に対する締め付けだけで体罰がゼロになるのか疑問があります。

まずは実態把握を徹底して、教職員が相談しやすい職場づくりを工夫するなど、決して研修等の一向的な対策だけにならないよう努めなければなりません。

 

   最後に体罰によらない適切な生徒指導を行っていくため、これまでの対策内容を見直しながら、現場教職員の意見も反映させた形でのコンプライアンスの推進を図っていくべきではないでしょうか。ご所見と今後の取組に向けたご決意をお尋ねして、私の質問を終わります。

 

・ 学校におけるコンプライアンスの推進に当たっては,教職員へのアンケート調査によって学校ごとの課題を把握し,各学校においては,その課題に応じて主体的に研修を行うなど,教職員のコンプライアンス意識を高める新たな仕組みを構築する。

・ 体罰によらない教育の徹底を図ってきたにもかかわらず,重大な体罰事案が続いたことを,極めて重く受け止めている。

・ 体罰根絶に向け,体罰を決して許さない学校風土の醸成や教員の育成に取り組む。

 

(1問目)

1.生の松原海岸森林公園の概要及び、設置の経緯についてお尋ねします。(政策)

 (回答)

  ・生の松原海岸森林公園は,面積約16.haの風致公園として設置。

・市の代表的な松林である「生の松原」において,九州大学農学部附属福岡演習林早良実習場として保全・育成されていた松林の一部について,市民に開放された公園とするために,九州大学から用地を取得し,平成10年から12年度にかけて整備。

・松林の自然を活かしながら,公園外周部や樹林内に園路を配し,散策ができるようになっている。

 

 

2.市で実施している公園管理の内容についてお尋ねします。(運営)

(回答)

・指定管理者において,日常の巡回,公園の園路沿いや芝生広場における年3回程度の除草,必要に応じて公園利用や周辺環境に支障となる樹木の剪定を実施

 

 

3.松林の保全育成に関して、どのような取組を行っているのでしょうか。(運営)

(回答)

・松林における緑化保全については,農林水産局において,九州大学をはじめ,県,地元自治協議会などとの連携を図り,「松くい虫対策事業」に継続して取り組む。

・病気などにより,枯れたマツについては,定期的に被害調査を行い,計画的に伐採するなど,被害の拡大防止に努めていく。

 

 

4.地域ではどのような取組を行っているのでしょうか。

(回答)

・地域の方々が中心となって平成25年に組織された「生の松原緑地保全会議」では,マツの植樹や清掃等のボランティア活動を実施している。

・自治協議会では,松林の現状を広く市民に知っていただく「松原サミット」などを開催されております。

 

 

5.もはや広葉樹も公園にとって必要な自然であると思うが、自然の在り方として松林と広葉樹は長期的に共存可能なのでしょうか。(運営)

(回答)

・生の松原海岸森林公園においては,広範囲に広葉樹が混在しており,長期的には松林から広葉樹林へと変わっていくと予想される。

 

 

(2問目)

1.当該地は公園である一方で、松林を始めとした豊かな自然を有している。そのため一般の公園管理業務のみならず、自然にフォーカスした保護や管理業務を行っていく必要があると思うが、現在の公園管理の範疇においてそういった視点は持っているのでしょうか。

  (回答)

  ・かなたけの里公園などの一部の公園では,自然環境の保全に視点をおいた管理業務を行っているが,生の松原海岸森林公園では,通常の一般的な公園の管理業務を行っている。

 

2.公園の園路沿いの除草など指定管理者と地域ボランティアの活動が重なる部分もあると思う。現時点でどのような連携・協力を行っているのでしょうか。

(回答)

・連絡を取りあい,地域が除草,清掃をした際に発生するごみを指定管理者が回収するなどの連携をとっている。

 

 

3.また、公園内部でゴミなどの不法投棄が後を絶たないと聞く。いかに犯罪を減らすかという点において警察との連携も必要になってくるが、どのように不法投棄対策に取り組んでいくのでしょうか。

(回答)

・不法投棄については,日々の巡回の際にすみやかに回収することとし,必要に応じて県警に通報している。

・防犯カメラの効果的な設置などについて県警と協議を進めている。

 

 

4.植生の遷移においては広葉樹の増加により松林は減退していくとも聞く。しかし,松林を守るために,全ての広葉樹を撤去することは現実的に不可能で、地域もそれを望んでいないと思う。市の公園として、どのような長期的な方向性を現時点で考えているのでしょうか。(運営)

(回答)

・市の代表的な松林である「生の松原」をその保全育成を図りながら,市民に開放された公園とするために,整備したものであるが,自然に広葉樹が増えつつある中で,今後の保全・育成や管理をどのようにしていくか,課題であると認識している。

 

 

 

 

 

 

(3問目)

1.指定管理者の事業評価表の項目において自然の保護・管理に関する項目がなく、業務の範疇において自然保護の観点が抜けているように感じる。現在の体制は公園管理には精通していても、自然保護に関する業務の少なさ・意識の低さが地域の持つ不満の基となっている。公園の管理業務の中にそういった自然保護の観点を盛り込んだ事業評価項目を追加する等を検討するべきではないかと考えるが、ご所見をお尋ねします。

(回答)

 ・松林の管理の難しさから平成19年度に指定管理者制度を導入している。

・選定の際の事業評価項目として,自然環境の保護に関する項目はないので,議員ご指摘の点も踏まえて今後検討していく。

 

2.あまり現場レベルで十分なコミュニケーションが取れているとは聞かない。相互の関係が密な方が、市として公園管理にメリットがあるのみならず、利便性の向上に寄与する。今後どのように地域との連携を指定管理者に対して促していくのでしょうか。

(回答)

・地域から連絡を受けたごみの回収については今後も継続していく。

・松林の保全,適切な維持管理の観点から,地域の皆さんとより連携するよう指定管理者を指導していく。

 

 

3.先日は地域主催で「松原サミット」を開催するなど、地域で松原を守っていこうという意識が強く感じられた。一方でボランティア参加者の減少も危惧されていた。市としてボランティアの募集支援などできることがあると思うが、どのような地域支援を今後行っていくのでしょうか。

(回答)

・公園管理においては,予算や人員が限られている状況であるなか,地域住民などによるボランティア活動は大変ありがたいものと認識している。

・「生の松原緑地保全会議」の活動については,福岡市緑のまちづくり協会の「地域の森づくり活動支援事業」により年間10万円の活動助成をしており,同協会の会報誌等に活動の掲載を行うなどの支援を行っていく。

・また,市としても,NPOボランティア交流センター「あすみん」のホームページへボランティア募集を掲載するなど積極的な広報などの支援をしていく。

 

 

4.どこまで松林を保全し、どこまで広葉樹を保全するのか、方向性として整理する必要性を感じる。それは行政だけで考えるのではなく、地域や学識経験者も交えた形で整理していくことが望ましいと思うが、長期的にそのような在り方の検討を行っていくお考えはないのか。最後にご所見をお尋ねします。(政策)

(回答)

・当該公園を形成する松林は,生の松原として広く市民に認知されており,また,防風保安林に指定され,住宅地を潮風から守る役割も果たしてきた。

・しかし,近年は,松枯れが進む一方,松以外の広葉樹も混在する状況が見られる。

・今後,専門家の助言や地域のご意見を伺いながら,公園の長期的な維持管理のあり方を検討する。


私は市営駐車場における民間活力の導入について質問をします。

市営駐車場は道路交通の円滑化、都市機能の増進等を目的とし、計画的に整備されてきたものですが、近年は民営駐車場の増加により、その役割や管理の在り方に変化が生じてきています。

 

   まず初めに、本市における市営駐車場の管理手法の変遷についてお尋ねします。

以上で一問目を終わり、二問目以降は自席にて行います。

 

○市営駐車場の管理運営は,業務委託による直営で管理していたが,地方自治法改正に伴い公の施設の管理について,指定管理者制度を導入することが可能となったことから市営駐車場の管理運営についてもコスト縮減及びサービス向上を目的として,平成18年度から,指定管理者制度を導入

 

直営から民間活力を導入した指定管理者による運営に変遷しています。

 

   福岡市には4つの市営駐車場があります。各駐車場の収支状況や回転率、市債残高は、5年前と比較してどう推移していますでしょうか。合わせて、市債残高が残っている駐車場は、償還を完了する予定はいつ頃でしょうか。

 

○各市営駐車場の5年前との公債費を除く収支の比較は,

・川端地下駐車場が,20,493千円の増 

(平成24年度 108,347千円 平成28年度 128,840千円) 

・築港駐車場が,5,934千円の増

(平成24年度  14,737千円 平成28年度  20,671千円)

・大橋駐車場が,9,414千円の減

(平成24年度   5,035千円 平成28年度 △ 4,379千円)

・天神中央公園駐車場は,平成28年度から福岡市が管理

(平成28年度 128,499千円)

・大橋駐車場を除き各駐車場とも増収

 

○各市営駐車場の5年前との回転率の比較は,

・川端地下駐車場が,0.04回の増 

(平成24年度 1.63回 平成28年度 1.67回) 

・築港駐車場が,0.04回の増

(平成24年度  0.61回 平成28年度  0.65回)

・大橋駐車場が,0.01回の減

(平成24年度  1.42回 平成28年度 1.41回%)

・天神中央公園駐車場は,平成28年度から福岡市が管理

(平成28年度 3.01回)

・大橋駐車場を除き各駐車場とも増加

 

○市債残高の状況 (川端地下駐車場のみ)

・平成24年度末  2,602,070千円

・平成28年度末  1,012,842千円

・市債残高は,川端地下駐車場のみで,計画どおり償還が進んでいる。

 

○平成32年度までに償還完了の計画

 

概ね増収傾向にあり、市債償還も順調とのことです。

施設の運用が効率よく行われているのかを知る上で、回転率の指標は重要です。

 

   各駐車場の回転率の評価は、他の駐車場との比較がないとできません。周辺の民営駐車場と比較して、どう評価できるのでしょうか。また、回転率に深く影響してくるのが、そもそもの駐車需要ですが、市営駐車場を設置した当時と比べ、現在は民営駐車場も多く整備されてきているようです。駐車需要を設置当時と現在とで比較をし、どう推移していて、どう分析できるのでしょうか。

 

○周辺の民間駐車場の回転率については把握していない。

○また,駐車需要に関するデータは,各市営駐車場それぞれの設置当時のものは把握していないが,平成5年と平成25年のデータでは,

   

○両地区とも,概ね駐車需要の増加に応じて附置義務駐車場を含めた民間駐車場の設置台数は増加。

 

民営駐車場との回転率の比較ができなければ、効率的な運営についての判断が困難です。収支状況が良いからといって運用が効率的だと言い切れません。

また、市営駐車場の設置当時と比べ、明らかに民営駐車場が増えてきています。平成25年の調査でも駐車需要を大幅に満たす設置台数が確保されています。設置当時の駐車需要を満たす目的がどの程度達成されているのか、現在の需給状況も把握するべきです。

 

   収支状況はお示しいただきましたが、各駐車場の資産状況はいかがでしょうか。また、将来的な維持管理経費はどう見込んでいますでしょうか。

 

○施設としての資産価値については把握していない。

○また,長期的に必要な維持管理経費の計画額については,算出していない。

 

施設の価値や、長期的に必要となる経費を算出していないことは、問題かと思います。民間事業者であれば当たり前に算出しているのではないでしょうか。

 

   一方で、本市の事業仕分けによって市営博多駅駐車場は平成273月の議会で廃止を決定し、役割の見直しを行っています。この件の廃止に至った経緯、及び跡地利用に関してお尋ねします。また、廃止した結果、駐車需要にどのような影響があったのでしょうか。

 

○市営博多駅駐車場は,博多駅地区土地区画整理事業に伴い必要となる駐車場を確保するため昭和44年に設置。

○その後,・周辺の民間ビル建設に伴う附置義務駐車場の設置など,民間駐車場の整備が進んだこと

・平成25年時点では民間の時間貸し駐車場が約6,600台設置されたこと

から平成26年度末に廃止し,バス乗降場の確保を条件にUR都市機構に土地を貸し付けている。

○今後の開発による駐車需要の増加に対しても附置義務駐車場の確保等により対応できると考えている。

 

駐車需給に悪影響を与えない範囲で用途変更により、異なる行政ニーズに対応することで、効率的な施設活用ができています。

 

こういった市営駐車場を取り巻く状況変化も踏まえて、現在の管理体制に関して質疑を行って参ります。

 

   現在、指定管理者による運営が行われていることは、既に述べていただきましたが、利便性の向上・経費縮減に、指定管理者がどう寄与しているのでしょうか。5年前との比較でお答えください。

 

○築港駐車場,大橋駐車場,川端地下駐車場の3つの駐車場での平成24年度から平成28年度までの決算比較では,

・サービス水準は,自主事業による電気自動車への充電サービスの開始や自動販売機の設置により利便性が向上。また,挨拶実施などによる接遇の向上が図られた

・管理運営経費は,約480万円の縮減 

 

これまで指定管理者制度によって、より良い管理運営が行われてきたと私も思います。しかしながら、駐車場という施設は他の施設と比べ事業範囲が限定的で経費縮減にも限界があり、自動販売機設置などを超えるさらなる利便性の向上は難しいのではないかと感じます。

市営駐車場周辺の民営駐車場を視察しましたが、周辺サービス施設との複合化やサービス共有、駐車場施設内での企業によるイベント開催など、民間ならではのアイデアで魅力向上を図っており、市営駐車場はその点、物足りなさを感じました。現在の指定管理者を否定している訳ではありませんが、現行制度上では施設の魅力向上にどうしても限界があるのではないでしょうか。

 

   市営駐車場といっても現場では民営駐車場との激しい競争にさらされています。今後は他の民営駐車場に負けないような大胆な民間アイデアを用いた駐車場運営が市民からは求められてくると思いますが、本市のご所見をお尋ねします。

 

○市営駐車場の管理・運営については,これまで指定管理者制度を導入して,コスト縮減や,利用者へのサービス向上などに民間のノウハウを活用しながら,改善を進めてきた。

 

仰る通り成果を上げてきた側面も否定しておりません。ただその成果をずっと上向きに出し続けられるのかということです。

私はいくつかの民間事業者様から聞き取りを行いました。指定管理者制度によって民間に門戸を広げ有難い反面、駐車場経営の根幹である料金徴収設備や、利用料金を柔軟に変更できず、民間ノウハウが活かしにくいというご意見がありました。むしろ、現在各区役所などの駐車場管理における賃貸契約の方が、その点自由度が高いということでした。

 

   市営駐車場と区役所駐車場の管理運営について、どういった制度上の違いから、このようなご意見をいただく結果となるのでしょうか。

 

○市営駐車場は・公の施設であるため,直営若しくは,事業者の指定に議決が必要となる指定管理者制度による管理に限定される

・料金設定・帰属先は市となる

○区駐車場は,行政財産の貸付による契約を行っている

・料金設定・帰属先は事業者 

 

公の施設であるかないかは、区分上の違いから致し方ないと思います。しかし指定管理者制度がいかに民間事業者にとって、料金設定の帰属先の違いなど自由度が低いかがこの制度の違いからも分かります。

 

   公営駐車場の在り方は、民間市場の成熟に合わせて、全国各地で議論が起こっていると聞きます。現在国においては、公営駐車場事業に関して、どのような見解を持っているのでしょうか。

 

○平成29年3月に総務省から示された「公営企業の経営のあり方に関する研究会報告書」によると,各公営企業は、

①事業そのものの必要性・公営で行う必要性、

②事業としての持続可能性、

③経営形態(事業規模・範囲・担い手)の3つの観点から整理を行い、

事業廃止、民営化・民間譲渡、広域化等及び民間活用という4つの方向性を基本として、改革の検討が必要との結果となっており,

公営駐車場も対象となっている。

 

国においても改革の必要性を認めています。

私は仮に現在の市営駐車場周辺の駐車需要が民営駐車場でも満たせるのであれば、公営で本市が経営していく意義が薄いと考えています。各駐車場は好立地にあり、黒字経営が概ね見込め、本市にはもちろん、民間事業者にとっても魅力的な施設だと思います。毎年の安定した事業収入は現在の本市にとってもメリットではありますが、一方で仮に施設を「民営化」した場合、売却収入を得られることはもとより、短期・長期的な維持管理コストの削減が図られるメリットが考えられます。

 

   本市としては、現時点でどちらにメリットがあるとお考えでしょうか。

 

○民営化を含めた市営駐車場のあり方については,周辺民間駐車場の利用状況,整備状況,市営駐車場の資産や今後の維持改修費用などについて把握していないことから判断することができない。

 

現時点で比較できないでしょうが、いずれ比較し判断をしなければなりません。

私は市営駐車場における民間活力の導入は、指定管理者制度が最適解ではないと思います。さらなる施設の魅力向上を図るためには、駐車場そのものの役割を問い直す「管理」に留まらない「経営」の発想が求められます。

 

   そのためにも、老朽化に伴う施設整備も含んだPFI手法や民営化などの、もう一歩踏み込んだ民間活力の導入を検討していくべきではないでしょうか。最後にご所見をお尋ねして、私の質問を終わります。

 

○市営駐車場については,博多駅や大橋などの都市開発に伴い必要となる駐車場を確保する目的で設置した。

○市営駐車場の管理・運営については,これまで指定管理者制度を導入して,民間のノウハウを活用しながら,運営の改善や経費の削減を図ってきた。

○市営駐車場のあり方については,利用状況や起債が未償還であるなど課題があると認識していることから,各々の駐車場の設置目的,利用状況,周辺民間駐車場の整備状況,市営駐車場の資産や今後の維持改修費用などについて整理したうえで検討していく必要があると考えている。


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