一流のプロシンガーだって人間だ
歌詞を間違えることだってある
紅白での永ちゃんやみゆきさんなど 
その例を数えれば枚挙にいとまがない

しかし一流のプロシンガーが
歌詞を失念し止まってしまうというのは珍しい
そんな珍しいことが先々月放送の
NHK「今夜も生でさだまさし」で起きた

番組内で「無縁坂」を歌っていたさださんが
唄の途中で歌詞が飛んで立往生してしまったのだ

「昨年亡くなった母の誕生日がもうすぐだなあ
そんなことを考えていたら歌詞が飛んでしまった
大変失礼いたしました」
さださんはそんな心模様を語りながら謝罪されていた

言うまでもなく「無縁坂」は
母親をテーマにしたさださんグレープ時代の代表曲であり
これまでに数百回と歌われてきた作品だろう

そんな曲の歌詞が飛んでしまうのだから
どんなプロだって母親にはかなわない
きっと母の想い出が胸に溢れてきて
頭の中から歌詞を追い出してしまったのだろう

一度は止まってしまったけど
この「生さだ」の「無縁坂」はとてもとても素敵だった
歌とは不思議なものだ