November 08, 2008

『賤民』 海上自衛隊教育資料に記述

 

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この情報の最も新しい更新日は11月7日(金)です。

「わが国民は賤民意識の

     とりこ」

海上自衛隊

 教育資料に記述

部外の大学教授の

  著書を引用した

(朝日 11月7日 朝刊)

[概要]自衛隊の海上幕僚監部が作成した一般隊員・幹部向けの精神教育参考資料に、「敗戦を契機に、わが国民は自信を失い、愛国心を口にすることはおろか、これをタブーとし、賤民(せんみん)意識のとりこにさえなった」という表現があることがわかった。

 6日の参院外交防衛委員会の審議で明らかになった。民主党の白真勲氏が防衛省から提供を受け、「『賤民』という言葉は一種の差別用語ともいえなくない。極めて問題だ」と指摘した。浜田防衛相は「極めて違和感がある。しっかり確認し適切でなければ変えさせていただく」と応じた。

 この資料は02年3月付。該当部分は部外の大学教授の著作(1976年)から引用したとしている。

[コメント]自衛隊が行う精神教育とは、隊員の意識向上のために行われる自衛隊向け”公民授業”のようなものである。私が少工校で精神教育の授業を受けたのは週2時間ほどで、金曜日の昼飯後の2時間の授業時間があてられていた。内容は、”躾(しつけ)”の大切さというものから、楠木正成がいかに忠孝であったかを聞いた思い出がある。しかし授業を受ける生徒はよく寝ていた。教官は主に教育隊長(3佐)が行い、期末テストがないからである。しかし中国で実戦経験(終戦時 少尉)のある教育隊長が自分の戦闘体験を語った時はみんな起きて真剣に聞いていた。

 防衛大学校、幹部候補生学校、幹部初級課程(BOC)、幹部学校の指揮・幕僚課程(CGS)、統幕学校などでは、外部から大学教授、歴史研究家、評論家、メディア関連の編集委員、体験者などを招き、外部講話として精神教育を行っている。むろん一般部隊でも、部外講師を招き、歴史教育、時事問題などを聞く会などを開催している。

 一般に上級機関(学校など)ほど自衛隊向け”精神教育”を行う傾向が強いと思っている。すなわち田母神氏が懸賞論文で記述した内容や、今回の教育資料に記述してある様なことである。

 そうそう、少工校の1年生の時にこんなことがあった。精神教育の時間になるといつもちり紙で耳栓をしている同期がいた。その同期は兄貴が自衛官で、「兄貴から聞いたけど、この精神教育を聞くと自衛隊を辞められなくなるそうだ。オレは少工校を卒業して普通の大学に行く。大学はアルバイトで働いて勉強できるから、自衛隊を辞められなくと困るんだ」と話していた。数年前にそのことを本人に話したら、「オレがそんなことを言ったのか」と照れていた。その同期はOB会の元会長で、今は自衛隊後援会の役員をやっている。

 この記事を読んで気がついたが、これから自衛隊員の内部告発が多くなると思う。今まで精神教育で押しつけられる価値観や歴史観に違和感を持っていても、自衛隊という組織の中では何も言うことは出来なかった。しかし田母神騒動を切っ掛けにしてその封印が解かれた。ホテルチェーンのアパグループの代表を、田母神氏が小松基地(石川県)司令時代にF−15戦闘機に乗せていたなど、大量の内部告発がメディアや政党関係に寄せられるだろう。緊急に防衛省や自衛隊高官が、その引き締めに必死の対策をとるだろう。



amenohigurashi
posted at 14:41

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