50 PM)

2006年4月16日(日)放送「NHKスペシャル|汚された大地で〜チェルノブイリ20年後の真実〜」を数回にわけて文字に起こしていく。第2回目は、チェルノブイリ事故作業員(リクビダートル)に襲う不幸。家族が受けた被爆による健康被害。ソビエトの崩壊後の経済的な補償の喪失。さらにIAEAは、チェルノブイリ事故後のリクビダートルの死亡者数を50人しか認めなかった。

このエントリーは、以下のエントリーの続きです。

『NHKスペシャル|汚された大地で〜チェルノブイリ20年後の真実〜』文字おこし(1)……チェルノブイリ事故作業員の20年後

(文字おこし、続き)

20 PM)

しかし、事故から5年後、ソビエト連邦が崩壊。60万人のリクビダートルは、分離独立したウクライナ、ロシア、ベラルーシなどに別れて暮らすことになりました。

49 PM)

保証されていた特権は、それぞれの政府に引き継がれました。しかし、経済の低迷が続く中年金は大幅に目減りし、医療費も事実上事故負担を求められています。

11 PM)

文字「ビクトルガイダクさん」

「私はリクビダートルとして国のために一生懸命働いてきました。国が起こした事故のために。」

47 PM)

「それなのにどうして私たちを見捨てるのでしょうか」

53 PM)

事故当日、ガイダクさんが住んでいた街を撮影した映像です。白く光るのは放射線によってフィルムが感光した後です。

12 PM)
原発から4キロ。

05 PM)

20 PM)

ガイダクさんの家族や住民は、重大な事故が起きたことを知らされず、避難命令が出るまでの1日半、大量の放射線を浴び続けました。

14 PM)

今、リクビダートルだけでなく、その家族にも癌が広がっています。

48 PM)

ガイダクさんの妻リディアさんは、ガイダクさんが胃がんに倒れた直後、子宮がんを発病しました。

17 PM)

しかしまだ、手術を受けられずにいます。

44 PM)

ガイダクさんの手術で貯金を使い果たし入院できないのです。

04 PM)

「なぜ、これほど救いのない状況に追い込まれなければならないのでしょうか。ひどい話です。」

49 PM)

「私は、人生を共にした伴侶を救うことすら出来ない……男になってしまったんです。」

49 PM)

広島で癌が本格的に増えたのは、被曝から20年経った後のことです。

11 PM)

リクビダートルとその家族の癌は、今後更に増える可能性があります。

42 PM)

文字「チェルノブイリ事故 被災者の健康状態」

ウクライナに住むリクビダートル20万人の健康状態を、国の研究機関が追跡調査した結果です。

17 PM)

癌による死者の調査は、資金不足によって打ち切られる2000年まで9年間毎年行われました。

33 PM)

リクビダートルの癌による死亡率は、事故後年々上昇し、

50 PM)

2000年には一般の人の3倍に達していたことがわかりました。

51 PM)

この調査を行ったウクライナ放射線医科学研究所の所長、ボロディミール・ベベシュコ博士です。リクビダートルの癌による死亡率は、更に上昇していると考えています。

33 PM)

文字「ウクライナ放射線医科学研究所 ボロディミール ベベシュコ博士」

「放射線が他の要因と合わさることで健康に悪影響を与えていることは紛れもない事実です。」

57 PM)

「人々を悪性腫瘍、つまり癌から守ることを最優先に考えなくてはなりません。そうしなければ多くの人が亡くなってしまいます。」

05 PM)

しかし去年、チェルノブイリの事故と、健康被害との因果関係を限定的に診る報告書が発表されました。オーストリア・ウイーンに本部を置くIAEA、国際原子力機関。

46 PM)

08 PM)

IAEAは世界各国から100人を越える科学者を招集し、チェルノブイリ事故の被害を客観的に評価するためとして会議を開きました。

この席で、エルバラダイ事務局長はこう発言しました。

12 PM)

文字「エルバラダイ事務局長」

「死亡者が何万人にも登るという誤った情報が事態を更に悪化させた。原子力産業への根深い不審をもたらした。」

43 PM)

28 PM)

欧米では事故後、大規模の原発反対運動が起こり、原発の新規の建設が次々と中止に追い込まれました。原子力の平和利用を推進するIAEAにとって憂慮する事態が続いていたのです。

49 PM)

去年9月マスコミや一般向けに発表された一般の報告書は、被害の規模や因果関係の人体について厳しい姿勢を打ち出しました。

08 PM)

「事故の死亡者が何万人何10万人にも登るという主張があるが、」

20 PM)

「これは誇張である。」

00 PM)

「多くは放射線の影響というより、貧困や医療の不備によるもので、」

12 PM)

「酒の飲み過ぎタバコの吸い過ぎのほうが問題である。」

14 PM)

そしてリクビダートルの死者については、被曝が原因で死亡した可能性があるのは50人と記しています。

45 PM)

この報告書に対して各国の研究者から反論が相次ぎました。リクビダートルの健康被害を調査したベベシュコ博士もウクライナの代表としてIAEAの会議に参加しました。しかし、提出した資料は信頼性に疑問があるとして採用されなかったといいます。

12 PM)

「彼等のやり方には不満を感じています。チェルノブイリによる健康被害が寡少評価されています。」

00 PM)

「私たちの考えを、改めてIAEAのに送るつもりです。その上で訂正してもらいたいと思っています。」

34 PM)

チェルノブイリ事故ではおよそ40種類の放射性物質が大量に大気中に放出され、風によって広い範囲を汚染しました。

(文字おこし、ここまで。続く)

(続き)

『NHKスペシャル|汚された大地で〜チェルノブイリ20年後の真実〜』(文字おこし)(3)……低線量被ばくによる甲状腺癌の実態

(関連エントリー)

23 AM)

『NHKスペシャル|汚された大地で〜チェルノブイリ20年後の真実〜』動画5本&文字おこし・総まとめ

(関連書籍)

チェルノブイリ原発事故(高木仁三郎)

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(参考動画)