28)

YouTubeに掲載されていたドキュメンタリー「放射能はいらない」を4回に分けて文字に起こしていく。この動画で、市川定夫氏の関西弁の解説や講義で大変わかり易く放射能に関して学 ぶことができるだろう。第2回目は、放射能(ヨウ素・セシウム)の濃縮に関する講義。結論だけではなく、なぜそうなるかについて細かく一つ一つ教えて、先に進む名講義だ。

このエントリーは、以下のエントリーからの続きです。

輸入食品に含まれる放射能について解説……ドキュメンタリー「放射能はいらない」【動画&文字おこし1】

今回はこの動画を文字に起こしました。

(文字おこし、続き)

11)

幅がありますから絶対値は入れませんが、相対的な値としてほぼこれのピークの4割くらいのピークを示して、半分よりちょっと小さいくらい4割から5割くらい。幅がありますから、絶対値は入れません。

37)

相対的な値として、ほぼこのピークの4割くらいのピークを示して半分より小さいくらい、4割から5割くらい。

51)

やはり5月1日くらいにピークを示して、だんだんだんだんこう落ちて行ったんですが、中ごろまではこう落ちてきたんですが、それから急に上がったカーブがもう一つある。

28)

それがこの高さのこの高さです。この高さの6、7倍。

51)

5月の半ばごろからグーッと上がり始めまして、6倍から7倍ぐらい上がりまして、

16)

あとはまた8日で半分、8日で半分、8日で半分と。

42)

これを野菜、牧草、つまり植物。

38)

ここで示されたこれこそが濃縮なんです。とにかくヨーロッパでこういうことが起きた。

10)

ところが問題は日本なんです。日本政府はどうしました?

21)

皆さん覚えていますかね。日本政府は科学技術庁が5月19日に記者会見をしまして、5月19日です。記者会見をしまして、環境中の放射能がヨウ素がどんどん減ってきたと。したがって観測を打ち切ると。ということをいいました。5月22日でもって、ああして全都道府県で測っていた体制が打ち切られました。

47)

5月22日のデータが最後です。5月19日に打ち切ると宣言して22日でおわりました。

さて、ヨーロッパはこうだったんですが、日本はさっきも言ったように、ヨーロッパが4月28日から降り始めたのに対し日本は5月3日からですから、5日遅れです。

10)

5日遅れの日本で5月22日ですからヨーロッパでいえば5月17日です。

39)

5月17日あたりに矢印。

今から野菜や牧草のデータがどんどんあがるという直前に打ち切ったんです。全都道府県のデータ。

僕たちはもっと続けるべきだと申し入れました。だけど聞いてもらえません。それからどうしてこれが打ち切られたのか、国会の質疑にもありました。

48)

何と答えたかというと、日本はさっきも言ったように、絶対値はヨーロッパより少なかったんですよ。

しかし同じパターンは見られた。
だから日本でさっき見られた13000ピコキュリーとかいうのは、10000ピコキュリーあればここは何万ピコキュリーだったはずです。いいですか。

16)

ここですら今の基準値を超えてたんです。

28)

ここは今の基準値をはるかに超えていた。 幹事長は重々知っています。日本では5月6日ごろにピークがあったら次は6月6日ごろにピークが来るということは知っております。あえて打ち切った。

国会の議論で何と答えているか。日本はいずれにしてもデータは低いと。ヨーロッパに比べると。低い。

47)

すぐさま健康に影響があるようなデーターではない。

43)

こういう高いピークが現れることを国民が知ることによって、神経質になりすぎて食事を食べなくなったり、ノイローゼになったほうが健康上問題が大きいからこれやらなかったんですか。

そうじゃない。

40)

こういう事実を知られたくなかった。

これ知らなくても、世論で初めて朝日もNHKも毎日も読売もそうだったですな。初めて原発反対という世論が5割を超えたんです。この事故の後。

40)

もしこれを知ってたらもっと変わったでしょう。

21)

この辺で行った調査で5割超えた。しかもね、ここで安全宣言みたいにやった。

50)

特にね、ある新聞がね、幹事長(?)安全宣言という、見出しで出しちゃった。安全宣言と。打ち切ったちゅうのは安全宣言と。

45)

ですからこれまで気持ち悪いなぁと思ってた人も、バリバリ食べだした。皆さんの中にもそういう人あると思うんです。これで安心して。これは食べなかったけどこれはさっさと食べた。

牛乳も、牛乳はヨーロッパでは3日遅れる。

44)

なぜなら牧草を牛が食べてそれが牛乳に出るまで3日あるんです。ね。

あの当時、日本の政府はこうやっちゃった。

24)

だけどヨーロッパのデータでこういうのは出てくるんです。だからこのヨーロッパのデータを彼らも手に入れてるのにどうして出したがらないのかというとこれがあるからです。

さ、こういうことでですね、ヨウ素というのは本当に早く濃縮するんです。早く減るんですが、早く濃縮するんです。それで、事故の後ヨウ素が一番心配される。

52)

皆さんもご存じのようにヨウ素は私たちの体に非常に早く入ってきます。植物にも非常によく入ります。

植物の場合は空気中から植物の体内に、何百万倍にも濃縮します。

04)

われわれが今までに得ているデータでは200万倍ないし1000万倍に濃縮します。われわれがこれを食べると、今度は人間の場合はヨウ素は甲状腺に集まるわけですね。植物では組織で活発に成長しようとしているところとか、花をつくろうというところに集まるわけです。人間の場合は甲状腺です。

20)

甲状腺でヨウ素を使って成長を促進するホルモンを作り出して、子どもが成長する。大人の場合は体の調子を維持するためにヨウ素が使われる。 さ、そういうふうに大人に比べて成長にヨウ素を必要とする子どもの方が甲状腺に集める速さはずっと早いんです。大人に比べますと、学童、つまり小学校くらいの子どもたちは大人の10倍くらい早くヨウ素を甲状腺に集めます。それから、お乳を飲んでいる乳児は、あるいは妊娠後期の胎児、どんどん大きくなっていく胎児は、学童よりもさらに10倍、ほぼ10倍速くヨウ素を甲状腺のところに集めます。

59)

したがって、乳児と大人と比べると100倍も違うんです。

24)

赤ちゃんや胎児にとって甲状腺は、心身の成長を制御し、ホルモンを分泌する大切な器官である。そこに放射性のヨウ素が集まると、どのような障害を起こすのだろうか。

それはほとんど解明されていないが、生まれつき甲状性ホルモンの分泌に障害があるために起こる病気として、クレチン症、先天性甲状腺機能低下症がある。

46)

表情に乏しい、不活発、便秘がひどいなどの症状が特徴で、放置すると発育障害を起こす。つまり、体の発育が止まれば身体障害、知能の発育が止まれば知能障害になる恐ろしい病気である。

21)

このクレチン症の赤ん坊が、スリーマイル原発事故の翌年にはその周辺地域で平常時の4倍以上生まれたとの報告がなされている。

38)

また、アーネストスタングラス博士は、スリーマイルの風下地域で、新生児の死亡率が40~50%も異常に急上昇したとの研究報告を発表した。

57)

では、スリーマイル原発事故では、どれだけのヨウ素131が放出されたのか。

15)

公式発表での最大値は、事故2日後に周辺の牧場から集めた牛乳1リットル当たり、36ピコキュリー。

31)

一方、86年5月、日本での測定値は茨城の原乳から310ピコキュリー。

新聞には発表されなかったが、島根の原乳からは、678ピコキュリー、また輸入の配合飼料ではなく、屋外で草を食べていた千葉のヤギ乳からは、2350ピコキュリー。

42)

これらの発表データを信じるとしたら、ほぼ日本全域で、スリーマイル周辺の10倍から20倍の汚染があったことになる。

果たして、日本の幼い子供たちはどのような影響を受けたのだろうか。

02)

18)

甲状腺に集まるヨウ素に比べ、セシウムは食品と一緒に体内に入ると、やがて腸管から吸収され、血液の中に入り、全身に広がって、特に筋肉などに蓄積する。その化学的性質は、ナトリウムやカリウムに似ており、体内に入っても比較的早く排泄される。

48)

セシウム137は、自然放射能のカリウム40とかなりの共通点をもった人工放射能である。

では、どこがどう違うのか。

05)

そのカリウム40というのは、正しいカリウム、地球上に存在するカリウムのうちのほぼ1万分の1です。1万分の9999は放射能のない安全なカリウムなんですが、1万分の1の割でカリウム40ちゅうのが交じってます。ただそれでも、1万分の1なんだけど、みなさんが天然の放射能から受ける被ばくのほとんど大部分はこれなんです。

18)

これに次いで多いのはラドンです。ときどきラジウム温泉とかラドン温泉なんか行かれると、そのラドンの被ばくがちょっと加わる。

04)

だけど日常的な生活である限りはほとんどこれです。カリウムちゅうのは、そういういたずらもんが混じってますから、生物はものすごくその地球上にでた生物はカリウムによく適合しています。こういういたずらものがあるカリウム。

カリウムちゅうのはどんどん我々の体に入ってくるけどどんどん出て行くんです。入るスピードと出るスピードが同じなんです。われわれの体の中にカリウムを蓄える器官とか組織はまったくありません。

15)

植物にもない、動物にもない、微生物にもありません。 カリウムはみなさんもご存じのように、窒素・リン酸・カリという三大肥料のひとつで、絶対に必要なんですがどんどん取り込んでどんどん出して循環させて利用している。

53)

それなぜかというと、こういういたずら者がまじってたから。カリウムをどんどん蓄える生物が進化の途中で現れたとしたら、その生物は例えばこんなところに集めるとしますと、

18)

ここの被ばくが大きくなりますから、カリウムを蓄えるということはカリウム40も増えるということですから1万分の1の割でね。だからここに被ばくが大きくなりますからそういう生物は不利でしたから栄えなかった。

32)

つまり現在まで生き延びてるというのはこの地球上で不利な性質をもたなかったから今生き延びているわけで、ですから現在の生物がすべてカリウムをたくわえないのはそうなんです。

10)

さて、このセシウムちゅうのは残念なことに天然のセシウムに放射能のやつ、ないんですが、こういうやつを原子炉の中で作りますと、カリウムとさっき言ったように化学的性質は同族ですからよく似ています。よく似てますから、セシウムはどんどん入っていきます。残念ながら体の中に。どんどんはいってきます。で、やはりカリウムと同じようにどんどん出て行きます。

しかし、問題があるんです。

15)

われわれの腎臓、物を排出する腎臓はカリウムに対しては出てきたと同じスピードで排出する能力を持っているんです。

35)

セシウムに対しては排出する能力がちょっと劣るんです。胃か、胃壁や腸壁を通って入ってくる早さはこれと同じなんです。出て行く速さが少し遅いんです。

入ってくる、ほとんど出て行くんですが、

46)

例えば100入るたんびに1個は残っていく、100入るたんびに1個は残っていく、とやってだんだんだんだんたまっていくのがセシウム。

さっきのヨウ素は入ってきたものは確実に必要なところへ持って行ってしまって、ため込む一方。だから急速な濃縮をもってる。

58)

これはむしろゆっくりの方です。ですからじわじわじわじわと時間をかけて増えます。

40)

ラップランドの人たちは事故から1年もたって体内のセシウム量が急激に上昇した。87年8月には5万ベクレル、9月には10万ベクレルという例も報告されている。

40)

ヨウ素はわずか1カ月で生体濃縮したが、

40)

セシウムはこのように長い時間かけて、ゆっくりと体内に蓄積する。

では、食品のセシウム汚染はいつまで続くのだろうか。

38)

セシウムはむしろ多年性の植物の場合はまだまだ増えてくの。前の核実験のときのデータというのは13)

1962年に部分確定条約が調印されて、63年以降大気圏内の核実験が米ソイギリスによって止めた、やめられたわけね。フランスと後中国はまだやったけど。

でそれで62年にものすごい大量の駆け込み大気圏内核実験がやられたときに、環境中のセシウムがピークに達したときがあるんだけど、

13)

環境中のセシウムのピークは62年の駆け込み実験によって62年の末から63年にかけてが一番多かった。

28)

ところが植物体、特に多年性の植物体の最大値は5年後に来てるわけ。というのはセシウムというのはゆっくり体に入ってきて大部分は出て行くんだけど循環してるわけ。で一部が残っていくちゅう形でだんだん濃度が高くなる。だからヨーロッパのデータを見てもまだ高くなっているのはお茶とか、ナッツ類とか、月桂樹の葉とか、こういうのは今検査しているのは日本に入ってきているのはむしろ値は低くなってきているけども、ヨーロッパのデータを見るとますます高くなってるわけね。そのかわり1年性の小麦とか、そういうものの値はだんだん低くなっている。

「スパゲッティなんかは下がってますね、多年生というと具体的には果実はぜんぶそうですか」

51)

果汁そう。

「リンゴでも何でも果物でも全部そうですね」

つまり生育期間が長いほどため込む時間が長くなる。

34)

生育期間の長い人間も同じことである。日本人の体内にもセシウムはじわじわと蓄積されている。事故から1年目の時点でおよそ60ベクレル。事故前の3倍に増えている。果たしてこのグラフはどこまで上昇するのだろうか。

15)

29)

推進派は、放射能が生物の体内で濃縮することは認めながらも、排出もされるので一定量以上は濃縮されないと強調する。

41)

放射能はビタミンCなどと同じように、いくら食べても一定量以上は排泄物と一緒に出て行ってしまうので、体の中にどんどんたまってしまうというのは嘘っぱちだというのだ。

42)

一体、それ以上濃縮されない一定量とは何ベクレルなのだろうか。

01)

当然、どんな生物も新陳代謝しているわけだから、あるところまでどんどんどんどん濃縮していく、それで飽和っちゅって、その元素も要らなくなると、一定の割でそれ捨ててまた取り込んでいくから、飽和になったら当然一定に達する。これもう……。

(文字おこし、ここまで。続きは以下の関連リンクから)

※このエントリーは有志の方にお手伝いいただきました。ありがとうございました。

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