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上記のように全国放送の報道番組で発言した玄海町長の岸本英雄氏が、とっとと意見を変えてしまった。

それもそのはず

●「安全性が一定」ならば、その逆の「危険性も一定」

だからだ。「一定」という詭弁を用いてごまかそうとする人間には、それを利用したこの反論が有効だ。

玄海原発の立地自治体、玄海町長の岸本英雄氏が、再稼働了解を撤回した。先日岸本氏は「町民の理解は得られている」として玄海原発の再稼働を了解したが、地元からは「町民の声を聞いたことがない」「玄海町議会の正式な了承を得ていない」と批判を受けていることが報道されていた。

岸本英雄氏は、大株主でありまた親族が経営するところの「岸本組」に九州電力の仕事を受注させている。これについても「お金のためだろう」と地元からの反発が強いと報道されている。

私がこの人物があまりに胡散臭いというのは、以下の報道を読んでのことだ。

その報道は以下のとおり。

『佐賀・玄海町長、原発再稼働の了承撤回を表明

九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働問題で、玄海町の岸本英雄町長は7日、記者会見を開き、「議会の同意を得た上で、九電に伝えたことは撤回したい」と述べ、再稼働了承の撤回を正式に表明した。

政府が6日にすべての原発でストレステスト(耐性検査)を行う方針を表明したことを受け姿勢を転換した。玄海原発の再稼働問題は見通しが立たなくなった。

岸本町長は「ストレステストをやるならば、もっと早く伝えてほしかった。国を信用できない気持ちが強い。菅首相には早く辞めてもらった方がいい」と怒りをあらわにした。

さらに、九電の「やらせメール」問題についても「言語道断。九電にはヒューマンエラーがないように強く要請していたのに、できていなかった。九電との信頼関係に亀裂が入った」と述べた。今後については、テストの結果を見て再度判断するとした。

岸本町長は町議会原子力対策特別委員会で議員に了承撤回を説明し、議会の同意を得た上で、九電側に伝える予定。

岸本町長は今月4日に九電に再稼働の了承を伝えたばかりだった。(2011年7月7日11時34分  読売新聞)

引用元:佐賀・玄海町長、原発再稼働の了承撤回を表明 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

この報道内容で最も注目すべき点は、以下のことだ。

●玄海町長・岸本英雄氏は、九州電力を批判できない

報道が書かないことに真実が隠されているのはよくあることだ。

九州電力は昨日、市民に原発情報を伝える番組に、ヤラセメールを送っていたことを認めている。

本来なら、これについて批判しなくてはいけないはずなのだが、上記の報道にはそれが書かれてはいない。もし九州電力を批判していれば報道はそれをハッキリ書くべきだし、もし書き漏らしていたとしたらマスメディアとして失格だ。筆者は、玄海町長・岸本英雄氏が九州電力批判を行なわなかったと見る。もしくは批判していてもそれをオフレコにしていたと見る。

佐賀県知事は、「電力会社はまな板の鯉のはずなのに」とそつなく九州電力を批判したが、玄海町長の岸本英雄氏にはそれが出来ないのだ。

なぜか。

冒頭でも書いたが、岸本組を通して九州電力とつながりがあるからだ。仕事を通してとはいえど大きなお金が九州電力から流れていることで、九州電力を批判できないという状況が生まれている。

これは、町長という原発立地自治体の長としては、機能出来ていないことを表している。

筆者はこの玄海町長にまつわる、九州電力の癒着の疑惑を先日のエントリーで紹介した。

再びここに掲載しておきます。

以下、7/8住民説明会で追及すべき「玄海原発の闇」総まとめ。再稼働を防ぎたい全ての人へ。からの引用です。

=====引用

そして、最後に、玄海原発再稼働を了承した玄海町長と九州電力の癒着疑惑です。

玄海町長ファミリー企業、国と県の天下り先だった~原発利権めぐる癒着の実態~|政治ニュース|HUNTER(ハンター)|政治・行政の調査報道サイト

玄海町政「癒着の構造」九電軸にうごめく政・業~玄海原発運転再開への疑問~

この2つのエントリーはプリントアウトすることをおすすめします。ペンを入れたほうが理解が深まるからです。

この中で玄海町長岸本英雄氏とゼネコン「岸本組」、玄海町町議会議員の癒着疑惑について記されています。10分程度目を通せばわかりますが、箇条書きにしてみます。

●岸本英雄氏は平成7年に佐賀県議会議員に。平成18年に玄海町長に。

●岸本英雄玄海町長の実弟(佐賀県系OB)が岸本組の社長

●岸本英雄玄海町長が岸本組の下部を7520株以上保有。第3位の大株主。

●岸本英雄氏が佐賀県議会議員の時、建設省の人物が天下り。

●平成13年4月末、建設省九州地方建設局(現・国土交通省九州地方整備局)を退職した人物が同年5月1日には岸本組技術部長に就任。平成17年取締役に昇格。
●平成15年3月末に佐賀県を退職した人物が同年5月に企画部長として岸本組に入社、平成17年に取締役。
●岸本町長の自宅住所の土地は岸本組創始者の名義のまま
●敷地内にある2棟の事務所建設の所有権者は、登記簿上「岸本組」
●「岸本組」の民間企業の取引先は、「九州電力」とその子会社「西日本プラント工業」だけ。
●玄海町議会の定数12のうち講演会など政治団体の届出をしているのは6名。
●届出をしている6団体のうち、4団体は、設立以来、収入、支出とも「0」
●平成21年の玄海町議選では、ほとんどの町議会議員が政治団体を持たないまま政治活動を行っていたことになる。
●個々の議員の政治資金の流れが見えない。
●岸本英雄講演会は19年に解散。22年に復活。22年の政治資金収支報告書が未公表。
●つまり玄海町議会議員の政治活動の実態が資金面からはほとんど不透明
●異常な玄海町政治。
●政治倫理条例が制定されておらず、岸本英雄氏が大株主を務める「岸本組」による玄海町発注工事の受注がまかり通っている。
●情報公開の請求権が限定的。「町内に住所を有する者」「町内に事務所又は事業所を有する個人及び邦人その他の団体」「町内に存する事務所又は事業所に勤務する者」「町内に存する学校に在学する者」に限られ、町外から情報を請求できない。
●平成22年7月の玄海町長選挙の際に、町議会議員5名に現金報酬。平成18年にも同様に行なっていた。これは公職選挙法で禁じる「公務員の地位利用による選挙活動」に当たる可能性が浮上。事実だけを見れば買収に等しい行為。
●玄海原発の運転再開は、原発町議会議員12人で構成される「原子力対策特別委員会」で委員長を含む8名が運転再開を容認。そのうち5名が上記の現金報酬を受けた町議会議員。
●上記の原子力対策特別委員会の委員長も報酬を受け取っていたうちの1名。
これらの疑惑を簡単に整理すると以下のようになります。
『玄海町長岸本英雄氏は、大株主であるところの「岸本組」を利用して九州電力からの仕事を受注。株式配当で利益を受けている可能性がある。また岸本英雄氏は、玄海町議会議員たちが買収し、玄海原発再稼働を容認させたおそれがある。またはそのように見ることもできる』
玄海原発の再稼働を岸本英雄氏が了解した裏側には、玄海町特有の事情があるようです。これらの事情は、ひょっとすると全国の原発立地市町村に存在するのかもしれません。
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もし皆さんの地元に原発があるなるあらば、電力会社、ゼネコン、と立地自治体の長との癒着を調べてみるのはいいかもしれません。
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