人形峠ウラン公害裁判※2011年10月16日、放射性ラジウムの続報を加筆しました。
2011年10月13日(木)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演しました。内容ごとに2回に分けて続けて掲載いたします。

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音源
http://youtu.be/40ZC6H1_3fI

※初稿です。誤字脱字などは随時修正いたします。

=====(文字おこし、ここから)

千葉「では小出さん。今日も宜しくお願い申し上げます」

小出「はい。よろしくお願いします」

千葉「今日は毎日新聞論説委員の藤田悟さんと一緒にお伺いしてまいります」

藤田「よろしくお願いします」

小出「藤田さんこんばんは。よろしくお願いします」

千葉「はい、では、小出先生。まずですね、今日は大きなニュースとして、東京の世田谷区で比較的高い線量の放射線が確認されたというニュースが伝わっているんですけれども」

小出「はい。」

千葉「夕方、民家の床下にある瓶が原因とみられると、世田谷区が発表しておりまして。」

小出「はい」

千葉「原発事故とほぼ関係ないということなんですが」

小出「はい」

千葉「現地での専門家の話では、9割以上の確率でラジウム226という核種だということなのですが」

小出「はい」

千葉「このラジウムという物質、本当に事故と関係がないんですか?」

小出「えー、ありません」

千葉「えっ、それはどうして……言い、切れるんですか?」

小出「えー……、ラジウムという放射性物質が原子力発電所の事故で大量に放出されることはありません、えー、むしろ、え……、私ははじ、昨日のニュースを聞いてからそう思っていましたけれども。全く別の原因でそういう汚染物質がすでに環境にあったということがわかったのだと思います。」

千葉「はあー」

小出「はい。というのはですね。えー。例えば皆さん、ラジウム温泉だ、ラドン温泉だと、いうことを、え……喜んで入る方々がいるわけですね。」

千葉「はいはい」

小出「はい。で、そういうものをですね、商売にして、ラジウム温泉、ラドン温泉を作るといって、これまでたくさんの商品が市場に出回ってきていました。で、大変な被曝源だと思って私はずっと警鐘を鳴らしてきたのですが。」

千葉「えっ。ラジウムが市場に出まわってたわけですか」

小出「そうです」

千葉「はあーっ。」

小出「はい。今現在もそうでして。例えば人形峠というウラン鉱山が日本にはあったのですが。そこで大量のそのウランを含んだ放射能のゴミを現地に置き去りにしてきまして。それに困り果てた日本の国が、それを商品として今現在ばらまくということをやっています。」

千葉「えええーっ。じゃあ、あの、ラジウムというとすごい放射性物質というイメージがあったんですけど。それは一部の人が持ってる訳のものではないわけですか」

小出「はい。あの、すでに、たくさんの商品が出回っていて。それを買われた方がこの、たね蒔きジャーナルのリスナーの方にもいると思いますが。家庭に放射性物質がすでに入ってしまっているという状況が日本ではあります。え……、今回の場合も地表で計ったよりも、むしろ高いところで測ったところが高いところ、放射線量の値が高いとかいう事を昨日聞きましたので。ひょっとすると福島の原発とは関係なくてすでに出回ってしまった放射性物質のせいかも知れないと、昨日の段階で私は疑いました」

千葉「これ、でも、放射性物質のその計測器が、針が振り切れるぐらいのものすごい高線量が出ているという話」

小出「そうです。」

千葉「あー」

小出「そうです。え、そういうものを持ってしまうとそうなってしまうのです。え……残念ながら、これまで皆さん、ラジウム温泉、ラドン温泉を喜ぶというような、風潮が日本国内にあったわけだし、それを取り締まる法律もなかったために、すでにそういうものが大量に出まわってしまっています。」

千葉「ふーん。で、今もその状況のままなわけですね」

小出「そうです」

千葉「はあーっ。藤田さんー」

藤田「んー。これは本当にちょっと驚きましたですね。」

小出「はい」

藤田「しかしその商品と言いましてもですね。これだけ放射能が高濃度のものがいったいどういう商品として出まわっているわけなのでしょうか」

小出「例えば今、人形峠で始末に困ったウランを含んだ放射能のゴミがあるのですが。えー、それ早く3000リューベ、3000立方メートルの分の、ゴミを、最高裁判所から撤去を命じられまして。結局どうしたかというと、ウランのレンガに焼きました。はい。そのウランのレンガは現在レンガとして市販されています。」

藤田「はい」

小出「で、ほとんどのものは日本原子力研究開発機構という組織の敷地の内部で舗装に使う、あるいは文部科学省の花壇に使うという形に使われていますが。かなりのものは市販されてすでに市場に出まわってしまったと思います」

藤田「はあ。しかしそれはですね、一般人の健康にですね、その、害を与える可能性があるのではないのですか」

小出「もちろん、害があるのです。ただし、もうどうにもならないということでレンガに焼いたよりももっと放射能濃度が高かったゴミは、レンガに焼くこともできないし、日本国内で引き受けてくれる場所もないということで、アメリカ先住民の土地に捨てに行きました」

藤田「え……」

小出「日本の国家がそれをやっているのです」

千葉「とすると、そういう方面でもきちんとした放射性物質から国民の命を守るというところの法整備だとか対策だとかいうのは、早くしないといけませんよねえー……

小出「本当はそうなの、ですけれども。今までのところは人形峠から出てくるゴミであるとか。あるいはまあこれはちょっと今日の余談になるかも知れませんけれども。え……酸化チタンを作るとかいう、え……酸化チタンというのは白色顔料で、自動車の塗装とか、家庭電化製品、例えば冷蔵庫の塗装とか、いわゆる白い色を塗るための顔料ですけれども。それを作るために大量の放射性物質が、実は副産物として出てきていまして。それを環境に捨てる、というようなことがもうずうっと行われてきた、のです。日本国内でも、で……それをきちっと整備するための法律がないままここまで来てしまったのですが。すでに福島の原子力発電所の事故が起きて以降は。もうそんなことが問題にならない以上のもっともっとひどい汚染が今日本を襲っているというそういう状況です」

千葉「ふーーーーーん。いや、かなり衝撃的なお話だったので」

小出「すいません。いきなりこんなお話をしましたけれど。はい」

千葉「じゃあ世田谷の場合にはそういったことが、まあ、背景にあるということですね」

小出「あの、たぶんそうだろうと。昨日から私はなんだろうと思っていましたけれども。それが正解だと思います。」

藤田「しかし、こういう高濃度のですね。その放射性物質の取り扱いを規制する法律がですね。全く存在しないというのは、まあ非常に大きな問題だと」

小出「そうです」

藤田「おもいますが。」

小出「はい」

千葉「で、あの、普通のその例えば資格があるとかそういうような人じゃなくでも扱える状況になってるということですもんね」

小出「はい。えーっと、法律の網の目をくぐるような形で、それが市場に出回っているのです。大変問題なことであって、え……多分これは規制する当局からも、え……頭の痛い問題で今まであったと思います。」

千葉「ふーーーーん。それが浮き上がってきたということなんですねえ」

小出「はい」

千葉「ふう。わかりました。」

小出「はい」

千葉「それから、あの、お、最近ですね、福島第一原発から遠く離れた、これはあの原発事故原因だと思うんですけど。神奈川県横浜市だとか千葉県船橋市だとか新潟県などで局所的に放射線量が高いホットスポット地域が明らかになってきてまして」

=====(文字おこし、続く)

続き:小出裕章が説明、横浜マンション屋上のストロンチウムやセシウムで被ばくしないのか? 10/13(2)

ninngyoutougeurankougaisaiban

人形峠ウラン鉱害裁判」は、人形峠ウラン鉱害裁判に関する小出裕章氏の著書(共著)小出裕章氏は、人形峠ウラン鉱害裁判の原告側の証人となっています。以前もテレビに出演し、この問題について警鐘を鳴らしていました。

5月25日 人形峠ウラン残土製64万個普及の放射能レンガについて 小出裕章(小出裕章非公式まとめ)

リンク先には動画もあります。ぜひご覧ください。

=====(ブログ主の考えていること)

私は放送に不満があります。なぜビンの中に放射性ラジウムが入っていたのか、という質問がなかったことです。どういった経緯でビンの中に放射性ラジウムが入っていたのか、私は気になります。レンガの話とはまた別の次元の話のような気がします。千葉さんには瓶にこだわって質問してもらいたかったなあと思いました。

さて、世田谷区の床下から見つかった、高線量の原因であるビンは撤去されることになったようです。

=====(報道引用、ここから)

世田谷の高線量 民家床下の瓶原因
2011年10月14日 07時04分

 東京都世田谷区弦巻の住宅街の民家脇の区道で、高い放射線量が測定された問題で、この民家の床下から極めて高い放射線量を出す瓶が見つかった。区が十三日、発表した。文部科学省によると、瓶の中身はラジウム226とみられる。高放射線量は、東京電力福島第一原発事故の影響とみられていたが、放射性セシウムなど原発から放出される物質と異なることから、原発事故とは関係ないと断定した。

 文科省が日本アイソトープ協会に依頼して現場で調査したところ、ラジウム226が崩壊してできた物質を検出したという。

 区と文科省によると、瓶は数十本あり、区道から塀で隔てた民家の床下に置かれた木箱に入っていた。七~八センチ、太さ五~六センチの瓶のほか、直径一センチ、長さ七~八センチのガラス状容器もあった。中身は粉末で、瓶の表面では毎時六〇〇マイクロシーベルト(マイクロはミリの千分の一)を測定した。

 民家は、高齢女性が一人暮らしをしていたが、今年二月から無人だった。この日立ち会った女性の家族も「初めて見た」と話し、知らなかった様子だったという。

 区はこの日、民家脇の区道の放射線量を再度測定し、初めて敷地内も測った。区道で最高三・三五マイクロシーベルト、敷地内では同一八・六マイクロシーベルトの放射線量が測定され、家族の同意を得て家屋下部の壁をはがして調べた。
(東京新聞)

引用元:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011101490070438.html

=====

世田谷のラジウム 14日撤去へ
10月14日 12時4分

東京・世田谷区の住宅で床下にあった瓶から高い放射線量が検出された問題で、文部科学省は、ラジウムとみられる放射性物質が入った瓶を、14日午後、住宅から運び出すことにしています。その後、放射線量を計測し安全が確認されれば、世田谷区は一部の歩道の立ち入り禁止を解除することにしています。

この問題は、東京・世田谷区弦巻の住宅の床下にあった瓶から高い放射線量が検出され、瓶の中にラジウム226とみられる放射性物質が入っていることが分かったものです。文部科学省は、13日夜、これらの瓶を鉛の容器に入れるなどして周辺の放射線量を下げる対策をとりました。文部科学省によりますと、この放射性物質は国への届け出はなく、住宅の所有者は「床下に瓶があること自体知らなかった」と話しているということです。文部科学省は、14日午後、検査官を現場に派遣し、放射性物質が入った瓶を住宅から運び出す予定です。その後、放射線量を計測し安全が確認されれば、世田谷区は一部の歩道の立ち入り禁止を解除することにしています。中川文部科学大臣は閣議後の記者会見で、「なぜ放射性物質が住宅の床下にあったのか、詳しい経緯を調べ、周辺で生活していた人の健康を確認しながら万全の措置を取っていきたい」と話しました。

引用元:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111014/t10013258831000.html

=====(引用ここまで)

残念ながら報道でも、なぜ瓶の中に放射性ラジウムか、については説明がなされていません。

=====(加筆。2011年10月16日)

続報がありましたので、掲載いたします。

=====(以下転載)

ラジウム入り瓶に「日本夜光」 昭和40年代は簡単に入手可能 世田谷の放射線
2011.10.14 23:59

crm11101500000000-n1東京都世田谷区の民家の床下から見つかった瓶=13日(文科省提供)

 なぜ民家の床下にラジウム入りの瓶が置かれていたのか。一部の瓶には「日本夜光」と書かれたラベルが張られており、夜光塗料用だった可能性が浮上している。

 放射性物質に詳しい中部大の武田邦彦教授(資源材料工学)によると、日本夜光という会社は今は存在しないが、かつては夜光塗料製造の大手企業。ラジウムは時計の文字盤のほか、昭和40年代に「非常口」の表示看板などの夜光塗料として使われていたという。

 武田教授は「昭和50年ごろまでラジウムなどの放射性物質は薬品会社から他の薬品と同じように簡単に入手できた。夜光塗料をつくることもでき、看板などを書くために入手して置きっぱなしになった可能性もある」と指摘する。

 ただ、民家所有者の女性は「見覚えがない」と証言。約10年前に亡くなった夫は証券会社に勤務しており、ラジウムとは無関係の生活を送っていた。

 ラジウムは戦前から戦後にかけて、がん治療にも広く使われていた。女性は約20年前に体調を崩し、夫も晩年は車いす生活を送っていたが、近隣住民は「ラジウムを治療で使うような病気ではなかったようだ」と証言している。

 首都大学東京の福士政広教授(放射線安全管理学)は「瓶の形状などから、昭和30~40年代に置かれていたのではないか」と推測。実際、文科省の調査では民家は昭和27~28年に建築された建売住宅といい、かなり前から床下に置かれていたとみられる。

引用元:http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111015/crm11101500000000-n1.htm

※皆さんのお考えを下部のコメント欄にてお聞かせください。皆さんのコメントを、私と読者が待ち望んでいます。

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