2011年10月19日、古賀茂明氏が、文化放送「吉田照美 ソコダイジナトコ」に出演。上杉隆氏とも共演しました。この日の放送の古賀市の出演時間は5話に分けて続けて掲載しています。

※ちなみに今回は3話目。1話目「古賀茂明の原発事故対応や東電処理への批判がわかりやすい!「自民党が露骨に原発推進電力癒着体制を復活」10/19(1)」2話目「古賀茂明が大批判!「東電と経産省は兄弟のような仲良しグループ。お互いに気持が通じ合ってる関係」10/19(2)」3話目「古賀茂明氏が語る、3.11直後の衝撃的な官邸オフレコ懇談!「歴史的瞬間ですよ!これをつぶさに見られるってこんな幸運なことはありません!」10/19(3)」の続きです。

音源
http://youtu.be/y0hnEe3XXTU

※初稿です。誤字脱字は随時修正いたします。

=====(文字おこし、続き)

吉田「で原発事故に関しては人災という意見があるわけですけど。古賀さんはどういうふうに捉えてますかですね」

古賀「これはね、あの、技術の問題になんかすり替えようっていう人も多いんですよね。だから津波でも……いや地震で大した被害を受けなかった立派な、あの、技術があったんだとかですね。まあちょっと電源のところだけ失敗だったからそこだけ直せばいいですとかね。そういう風にすり替えちゃおうとする人たちも多いんですけど。私はこれ技術の問題じゃなくて、やっぱりあの人の問題だと思うんですよ。人と組織の問題ですね。要するに東京電力っていうその、企業。それから経済産業省、資源エネルギー庁あるいは原子力安全・保安院や原子力安全委員会っていうですね。何重にもこう安全を確保しようとしている人達がいたはず、なのに、できなかったと。で、これはやっぱりですね、人と組織の問題で。ということは結局、あの、まあ競争がない世界なんですよ、全部が。」

吉田「そうですよねえ」

古賀「電力ってのは競争ないですから」

吉田「東京電力ってのも全然ないし」

古賀「で政府機関てのももちろん競争がないんですよ。で、ですから規律が働かない組織なんですね。」

吉田「ああそもそもね」

古賀「で事故を起こしても、しかも法律がまためちゃくちゃですけど、事故を起こしたら潰れなくなるっていう法律ですね、あれは。あれ東京電力だけじゃないんですよ。今後どの会社が、どの電力会社が原発事故を起こしても、原発事故を起こしたら政府が責任をもって支えますっていう法律なんですね」

吉田「なんでそんなふうに動いちゃったんですかねえ」

古賀「いやあだからもう……これは、何なんでしょうねえ、電力会社の影響力っていうのがそれだけね、強いってことなんですよ。」

吉田「おそろしいなあ」

上杉「突然入ってくる上杉です」

吉田「ああ、上杉さん。いえいえどうぞ」

上杉「いました。あのドイツの新聞がもう早い時期にですね、週刊誌シュピーゲルが。原子力国家、つまり日本は原子力マフィアって書いてましたけど。そういう国だと。それは東京電力、それから政府、それから経産省、そしてメディアが一体となってると。ここで古賀さんに聞きたいのは、要するに、この原発、こんな事故を起こってもまだ続けようとしてますよね。でこれ原発やると、何が儲かんのか。例えば経産省だったら税金が増えるんですけど。東京電力が何が得なのか。コストが高くなって。」

吉田「こんなになっちゃってるのにまだ勧めるっていう」

上杉「メディアは広告費年間800億円電事連から貰ってますけど。ではその、そもそも経産省じゃなく東京電力はコストの高い原発作って何が得なんですかね」

古賀「んだから、あの、結局ね、今回わかったのは、まあほんとに事故を起こしたらこんなことになるし、それはすごいコストなんですよね。だけど、まあ電力会社から見れば、あの、それは払えないといえば払ってもらえる。国に払ってもらえるっていう……こんど」

吉田「でもそれはとんでもない額で国民も疲弊してしまうわけじゃないですか、結局は」

古賀「いやそうですよ。経済にもねすごい打撃を与えてるし。まああの今のね構造っていうのは、設備は高い設備を作ればつくるほどですね、あの利益が上がる仕組みになってるんですよ。あの、設備に……持ってる設備の価格、それの一定割合を利益にするっていう決まりになってるんですね。それはなんでかって言うと、要するに、あのどんどんどんどん昔はね、電力の需要が増えてたから、ドンドンその発電所つくってもらわきゃいけないから。発電所作れば作るほど利益を大きくしてあげますよっていう仕組みを作っちゃったんですね。でそれも、その……えー……、金額でそれを計算するので、あの、普通の火力よりも原子力のほうが発電所自体が高いんですよ」

上杉「火力1000億円だったら原子力3000億円くらいかかる」

古賀「で、だから、ただ原子力は安全の事を考えなければランニングコストが安いっていう事でですね。トータルとしては安くなるっていう計算をしてるんですけども。あの、利益っていうものは設備いくら作ったかってこと、の一定割合を利益にするっていう決まりを作っちゃってるので。だからおんなじ発言するんだったら火力発電所作る余地も原子力発電所作ったほうが電力会社は利益が大きくなるんです。」

吉田「そこに行くわけだ」

古賀「ええ」

上杉「で、経産省もそれは儲かるわけですよねえ。」

古賀「そうです」

上杉「税金が特別会計で入ってくるんで」

古賀「で、逆にね、特別会計で数千億っていうお金があるんですけど。原子力のためにもうそこらじゅうにばらまいているわけなんですね。でこれね、原子力なくなったら、そういう名目も無くなっちゃうんで、使えなくなりますよ。お金が

吉田「ね。でもそんな事言ってる事態じゃなくて。チェルノブイリと同レベル、もしくはそれ以上って言われてて。すっぽり日本はその放射能のまあ雲の中にずうっと入り続けてるわけじゃないですか。全土がね。そんなこと言ってる場合じゃないと、いうふうには思わないんだ……」

古賀「いや思わないですね」

吉田「だって自分たちすら危ないし、家族だってそういう方々にいるわけだから、そこら辺に意識は及ばないんですか。」

古賀「まあ自分たちの家族だけは危ない目に合わない様に……」

吉田「逃がしてるんですか」

古賀「逃したりしてるかもしれないですけど(笑)」

吉田「そういう話いっぱい聞きますけどね。どっかに石垣島に土地買ってるとか。ああ、すいません色々聞きたいんですけど。TPP明解に語っていただく古賀さんにですね、僕もTPPには疑念持ってるんですが。ツイッターの個の代表にさとしぜむっていう人がぜひ聞いて欲しいと。アメリカと日本の一握りの人間がうるおい、庶民の生活を壊すTPPになぜ賛成なのかと、いうことを古賀さんが賛成する理由っていうのを参考にと」

=====(文字おこし、続く)

続き:古賀茂明が説明するTPP「日本が破綻したときにTPPより激しいことをやんなくちゃいけない」10/19(5)

日本中枢の崩壊
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