TKY201110310437先日10月末、合同会見の席上にて、園田政務官が福島第一原発の処理水を飲み干した。処理水に含まれる、ヨウ素131や放射性セシウムが検出限界以下であり「飲水するレベルである」と強調した。

園田政務官の飲んだ処理水には、ストロンチウムは含まれていなかったのだろうか。

というのも、先日東電が発表した「45トンの冷却水漏れ」の際には、汚染水処理では、1リットルあたり1億ベクレル含まれる可能性があると伝えられたからだ。除去処理ではストロンチウムが除去できないという説がある。


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園田政務官が飲んだ「処理水」に、ひょっとしたらストロンチウムが含まれていたのではないか、という説は、実は当ブログ記事へのコメントにあった。

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内閣府だかの政務官が「放射能除去処理水を飲んだ」という記事を何かの雑誌でよみましたが、ストロンチウムは処理では取れないんですね。本当に処理水だったのか解りませんが、本当だとしたら1億ベクレル/kgですか。ストロンチウムのベクレルあたりの被曝量は勉強していませんが、セシウムと一緒(まあセシウムの100倍位の気がしますが)だとすれば10g飲んだとして、1億×10g/1000÷400(係数)=0.25シーベルト/年といった被曝量ですか。ストロンチウムの生物的半減期もどうなのか気になりますが、1年でも高い値です。仮に全量骨に取り込まれたら30年間で4シーベルト近い被曝量です。

まだ40代の方だそうですから、10~20年もすれば(ストロンチウムが原因となる)骨肉腫に高い可能性でなる被曝量だと思います。骨肉腫は大変苦しい病気です。もし本当に処理水ならあまり賢い行為ではなかったのかなと思います。

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すごく大雑把に要約すれば、

●ひょっとして園田政務官は、ストロンチウムをたっぷりの処理水をゴックンしたんじゃないの?

ということだ。

このコメントは、「小出裕章が分析、「冷却水漏れ45トン」と「セシウムとストロンチウムの海洋汚染の違い」ーーそもそも汚染水は亀裂部分からじゃんじゃん漏れてきた 12/5(1)」の記事の中の小出裕章氏の意見が元になっている。

小出「そうです。えー……そのセシウムの浄化する装置、たぶんあの、ゼオライトを通したと思いますけれども。例えばストロンチウムという放射性物質はゼオライトには付きませんので、濃いまま、もうそこを通り抜けて、それがどの場から漏れたということだと思います」

では、まずは園田政務官の処理水を飲んだ事を報じた記事を見てみる。

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園田政務官、福島第1原発の処理水を飲み干す「パフォーマンスではない!」
2011.10.31 17:57

内閣府の園田康博政務官は31日、政府・東京電力の統合対策室の合同会見で、福島第1原発5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化した処理水について、「安全が確認されている」と述べ、報道陣の前で処理水をコップに入れて一気に飲み干した。

会見で政治家のパフォーマンスではないかと指摘された園田政務官は「私が(処理水を)飲むことによって安全性が確認されたとは思っていない。パフォーマンスといわれることは本意ではない」と釈明。「飲めるレベルの水であるということを言いたかった」と強調した。

東電によると、この水は5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化処理したもので、原発事故の収束作業の際に伐採した樹木が腐り自然発火することを予防するため樹木に散布されている。園田政務官が飲んだ水は、今月22日に処理水のタンクから採取され、放射性物質のヨウ素131やセシウム134、137はいずれも検出限界未満(ND)だったことを確認しているという。

ただ、タンクに保管していたことから「一般の雑菌」(園田政務官)が混入しているとして、煮沸消毒したものを用意したとしている。

政治家が農産物の安全性を示すために報道陣の前で野菜や魚介類を食すパフォーマンスを演じたことは過去にもあるが、福島第1原発で処理された水を飲むという今回のパフォーマンスは波紋を広げそうだ。

引用元:http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111031/dst11103117570012-n1.htm

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箇条書きすると

5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化処理したもの

放射性物質のヨウ素131やセシウム134、137はいずれも検出限界未満(ND)

ここではストロンチウムについて触れられていない

では次に、先日の汚染水が45トンもれた事故の報道を見てみる。

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処理後の汚染水45トン漏れる 福島第一 一部は海へ?

東京電力は4日、福島第一原発にたまる高濃度放射能汚染水を処理する施設から、水が45トン漏れているのが見つかったと発表した。処理後の水だが基準を大幅に上回る濃度の放射性物質を含み、漏れた総量は最大220トンと見積もられ、一部が海に流出した可能性がある。東電は原子炉の冷温停止状態を達成間近としてきたが、一方で復旧作業にはなお手を焼いていることを示している。

原子炉の冷却水を処理して再利用する循環注水冷却システムで起きた水漏れでは、過去最大の量。漏れた水のセシウム濃度は1リットルあたり4万5千ベクレル で、原子炉等規制法が定める海水での濃度の基準の約300倍。ストロンチウムの濃度は測定に時間がかかるので結果が出ていないが、これまでのデータから分 析すると、濃度は1リットルあたり1億ベクレル前後、基準の100万倍あるとみられる。

装置の運転は止めたが、処理後の水がタンクに1万トン以上あるため、原子炉への注水は続けており、東電は「冷温停止には影響しない」としている。

東電によると、4日午前11時半ごろ、下請け企業の作業員が、汚染水を淡水化する装置から水が漏れているのを見つけた。処理水が漏れ出て周囲に45 トンたまり、たまった水が床近くのひび割れから外に出て側溝に流れ込んでいるのが確認された。水漏れは土嚢(どのう)でせき止めた。

引用元:http://www.asahi.com/national/update/1204/TKY201112040241.html

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関係している箇所を箇条書きすると以下の通り。

■45トン漏れた汚染水

高濃度放射能汚染水を処理する施設(循環注水冷却システム)
●ストロンチウムの濃度は測定に時間がかかるので結果が出ていない
●ストロンチウム濃度は、これまでのデータから分析すると、濃度は1リットルあたり1億ベクレル前後

●セシウムは、1リットルあたり4万5千ベクレル

セシウムの量とストロンチウムの量には、余りにも大きな隔たりがある。

先日の園田政務官が飲み干したものも、比較のために並べてみる。

■園田政務官の飲んだ水。

5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化処理したもの
●放射性物質のヨウ素131やセシウム134、137はいずれも検出限界未満(ND)

もう一度、小出裕章氏の見解を確認しておく。

小出「そうです。えー……そのセシウムの浄化する装置、たぶんあの、ゼオライトを通したと思いますけれども。例えばストロンチウムという放射性物質はゼオライトには付きませんので、濃いまま、もうそこを通り抜けて、それがどの場から漏れたということだと思います」

浄化装置ではゼオライトを通した処理をしているのではないかと前置きした上で、もしそうならばストロンチウムは除去できないと述べている。

つまり、園田政務官の飲んだ、

5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化処理したもの

が、ゼオライトによる浄化処理を施された水ならば、ストロンチウムは除去出来ていないということになり、それを園田政務官はぐいっと飲み干したことになる。

ただし、

●放射性物質のヨウ素131やセシウム134、137はいずれも検出限界未満(ND)

であることから、ストロンチウムはそれ相応の量となりそうだ。

園田政務官はストロンチウム入りの処理水を飲んだのか、どうなのか。

仮定に仮定を積み重ねて考えてみたが、みなさんのご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

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