2011年12月22日(木)、アーサー・ビナードさんが文化放送「吉田照美 ソコダイジナトコ」に出演。八ッ場ダムを作れば東電に税金が流れる仕組みがあることを説明しました。

八ッ場ダム――過去、現在、そして未来



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吉田照美ソコダイジナトコ - YouTube

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吉田「それでは今朝のニュースのポイントです」

※音楽

唐橋「民主党の前原政調会長は昨日、藤村官房長官と会談し八ッ場ダム建設の是非について詰めの協議を行いました。八ッ場ダムをめぐっては国土交通省が建設再開の方向で調整中ですが、民主党の成長役員会では現時点での建設再開は容認できないとしており、前原政調会長は会談で、建設の中止を要請し、野田総理の判断をあお、仰ぐよう求めました。これに対し藤村官房長官は預からせてほしいと応じるにとどめ、結論は出ませんでした」

▼最新報道:asahi.com:八ツ場ダムの建設再開表明-マイタウン埼玉

※民主党の中島政希衆院議員が離党届を提出するなど余波が広がっています。

吉田「えーということでこれ民主党と政府を代表した2人の会談ではですね、えーどうも結論を先送りと、えーどうもなったようなんですけども。その後今日未明になりまして、えー政府は本体工事のための経費を2012年度予算案に盛り込む方針を固めたと、えーニュースも一部報道では伝えられていると、いうことなんですけども。核それから沖縄の基地問題同様に、八ッ場ダムについても注目をずうっとしてこられたアーサーさん、この民主党と政府の動きはどういうふうに捉えてらっしゃいますか。」

アーサー・ビナード「いやあ見事ですねえ。あのー、だって八ッ場ダムって、利権の規模でいうと、原発・核兵器なんかよりも小さいでしょう」

吉田「まあまあそうですね」

アーサー「それで、誰が見ても、(笑)、半世紀以上こんなことやって。なくて困ったこと一度もない、なんにもつくる必要性がないってことはもう一般市民にも分かりやすい形になってて。政治家がちょっとでも説明すればみんなついてくるはずだし、で、もううちとめる、あの、う……こう、終止符をうつことが比較的やりやすい問題。」

吉田「はいはい」

アーサー「なのに! 八ッ場ダムすらできない! なんにも終わりにできないということは見事に民主党の存在意義がゼロだってことを示す

吉田「むしろマイナスかもしれないよね、ほんとにね」

アーサー「マイナスかも知んないね。」

吉田「進まなきゃいけないのにね」

アーサー「政治家を変えればちょっとよくなるかなーってチェンジがちょっと来るかなーと思ったら、政治家が実験を握ってるんじゃなくて官僚が実権握ってて」

吉田「結局その図が見えちゃいましたからね」

アーサー「そう。結局政治家を替えても全然意味なくて、政治家が小物になると、より操りやすいやつになって」

吉田「それが国民にも非常に解かりやすくみえちゃうっていう」

アーサー「わっかりやすくなったったねえ。だから八ッ場ダムの建設すら、ま、も、建設中止っていうのはマニフェストの約束で。もう建設中止が守れないなら、それはもう民主党は何も出来ないっていう、そういう岐路にたってて。どうやら間違った方向に進もうとしてるみたいですね。で、建設中止って言えば、あのー、それなりにね、抵抗があるってわかってマニフェストに盛り込んだわけでしょ。だけど、抵抗自体もう、あの、ね、その抵抗は沖縄とか核とか比べれば、小さいし。その利権構造に組み込まれてる議員も少ないし、それなのにできないって……結局誰も責任取らない、誰も決断しない。つまり今、永田町にいる、その、議員たちは議員じゃない、政治家じゃないってことですね」

吉田「ないんですね。ほんと、何の役にも立ってないってことだよね」

アーサー「あの、建設、再開といえば、それが大英断っていうふうに書いてるマスコミもあるんですね。」

※英断という言葉を報じた記事はありましたが、「大英断」と書いた記事はブログにのみありました。

野田佳彦首相が「八ッ場ダム建設継続」を決断、米国の要請に応じ、米建設業に門戸開放 - 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」

『この意味で、野田佳彦首相指導の下、前田武志国土交通相(羽田孜派、京都大工学部卒業、同大学大学院修了後、建設省に入省。三重工事事務所所長、建設省河川局建設専門官などを歴任。国土庁の専門調査官なども務めた建設官僚)が、『八ッ場ダムは建設継続」を決めたのは、大英断である。』

※前田武志国土交通大臣は、建設官僚だったのですねえ。

アーサー「とんでもない。そういうとんでもない新聞もあるわけ。で、だけど、英断って……決断でもないものを英断って呼ぶのは、あの、本当に……馬鹿もいいところって感じだよね。なんにも決めてないんです。これ何十年もの惰性でずうっと流れてきて、あの、国土交通省が、あの、何がなんでもやるってずうっと言ってきた、その、推してきた。それをこう打ち切る…あの…ことをしないで、あの、惰性に乗っ取ることは別に、あの、惰性にこう押されることは英断でも決断でもなんでもないですね」

吉田「なるほど。これ政府はですね、建設再開の方向に動き始めたという、その、バックには、国土交通省が有識者に依頼して行なった検証結果というものがですね、これあの、ダムを建設するのが最も効果的で妥当であるとなったためと、まあ言われてますけども。えー、民主党としてはこの結論について科学的裏付けが不十分と言ってるわけなんですが。えー、アーサーさんもずうっとこの番組でですね、検証結果っていうのはまやかしだと」

アーサー「へっへ」

吉田「再三言ってるんですけど。もうちょっと解かりやすく言っていただくと」

アーサー「へへへへ」

吉田「どういう点がまやかしかと」

アーサー「ねえ、科学的裏付けが不十分じゃなくて、科学的裏付けがゼロで、しかもあの、でっち上げた、あの、ものと比べてるだけ何ですよね。もともと八ッ場ダムもある意味でっち上げなんだけど。

その、絶対ありえないようなものと比較して、そしてこっちのほうがあの……いいんだっていう、そういう結果なんですね。首都圏の水の需要は減少傾向にあるんです。ずうっと。」

▼[PDF] Ⅲ 八ッ場ダムの暫定水利権がダム中止に伴って失われるという話の誤り

東京都水道の保有水源と一日最大給水量の推移

※このPDFファイルはその他のデーターも豊富で理解しやすいですね。

アーサー「で、そういうデータがあって、そういうデーターその流れもあのー、どうやら変わることなくこれからも進むだろうって、誰が見ても、あの、分かりやすいデーターなんだけど。今後その、水が足りなくなる、って言う事を前提にやってるんですね。水は足りなくなるから利水目的でこれは絶対必要だ、これが1つですね。それから代替案を出して八ッ場ダムを肯定したんだけれども。その代替案は静岡県の冨士川から東京に水をひいてくるっていう、もう、よくこんな事考えるんだよね(笑)」

吉田「すごいよね」

アーサー「もうあの、スーパー堤防だっけ(笑)、あの東京の川を全部とんでもない堤防で、あれよりもっとありえない。」

吉田「すごいはなしだよねえ」

アーサー「もういっそのこと月面から、あの、水を東京に引いて来るってやったほうが、もっと説得力あるかもしれないね。もう荒唐無稽もいいところの、そういう計画をでっちあげておいて。それで比較して、あ、八ッ場のほうがいいじゃん、安上がりですよねー、っとかいうそういう結論(笑)」

吉田「スゴイ話だよねえ」

アーサー「平気で出してんだよね。であの、治水についてもね、その、代替案の事業が、あのー、事業費が跳ね上がるようにして、それで八ッ場ダムが安上がりだ、八ッ場ダムを建設することが効果的であるっていう。もうそもそも新たな治水、利水対策が必要なの? むしろその美しい川を殺さないことが必要なんだよ。今、本体工事まだやってないから」

吉田「そうです」

アーサー「川はまだ美しいまんまなんだよ。それを残すことが必要なんだよ、今の日本に。今の世界にとっても。で国土交通省の関東地方整備局が、えーと、その、行った検証結果について、あの、パブリックコメントがあったんですよね。まあ僕らがみんな意見を出して、あの、ん、賛成とか、疑問があるんだとかっていろいろこう出せるんだよね。それであのー。そのパブリックコメントとして寄せられたものを洗いなおしてみたら96%が同じ文章だったの」

八ツ場ダム意見公募/印刷した賛成 推進大会で配る/埼玉県が後援 自公県議主催

『この用紙が埼玉県が後援するダム推進派の大会で参加者に配られていた』

『この大会は、10月24日にさいたま市内で行われた「八ツ場ダム建設推進埼玉大会」。主催は自民、公明など74人の県議でつくる「八ツ場ダム建設事業の推進を求める県議会議員連盟」』

『この大会には上田清司県知事や県内の市町村長、県議など約280人が参加』

※しんぶん赤旗以外の報道はネット上から削除されていた。

吉田「いやあ、ひどい話だよねえ、これね」

アーサー「どーーーーっさり来たんですよ。いっぱい。何千通も。ドサっときちゃったわけ。それで、それがあのしらべてみたら全部やらせだったの」

吉田「ああ……ヒドイ話だね、これね……」

アーサー「寄せられたコメントの96%がやらせで、で、これもあの、署名を変えただけの印刷物で。で、埼玉県議がどうやら動員をかけて、それでバレたんですね」

吉田「この人達は埼玉県議はクビにならないんですかね、これね」

アーサー「あのーもちろん新聞に載って。僕も事前にあの、話を聞いてて、番組でしゃべろうかどうしようかってむずむずしてたんだけど。結局あの、バレても、なんか騒がないんですよ」

吉田「お咎めなしっておかしいよねえ」

アーサー「おとがめなしっていうか、あの、お咎めって言うよりも打ち切りなしで、これが進んじゃうってことが」

吉田「ってことが不思議すぎるよねえ」

アーサー「全く何やったって変わらないじゃーんっていうそういう。まあ逆に市民の、市民に無力感を植えつけるような演出じゃいなかって」

吉田「それが作戦じゃないかとも思えるぐらいだよね。これ。でも八ッ場もそも原発を巡る動きとそっくりな気がしますけども。そのあたりはやっぱり同じなのかしら、これね」

アーサー「同じですねえ。あの、原発と、あの同じからくりで、どうしてもっと騒がないのだろうと思うんですよね」

吉田「ほんとだよねえ」

アーサー「アメリカは昔、僕が生まれる前ですけどねえ。あのー大恐慌っていうのがあって。1929年に。ウォール街、うわあって。ズドーンと落ちて。でそこからダムの巨大な利権構造が創り上げられて。どんどんどんどんダムやってたんだけど。あのー、まあ、その、利権構造の作り方、その、インチキ資本主義のからくりの回し方が似てる、っていうかダムが一応原型なんだよね。」

吉田「ああー」

アーサー「で、ダムで作った原型を、核兵器で使って、原発で使って。で、だからまあアメリカは軍産複合体っていうより巨大な利権構造が出来たから、別にダム、やんなくてもいいって。だからいま、逆にダムを壊す仕事で、あの、ゼネコンちょっと儲けさせてるような感じなんだよね。」
吉田「はいはいはい」

アーサー「で、あのー、ね、リスナーも照美さんもいろいろ、ね、この八ッ場ダムの問題について聞いていただいたんですけど。あのーまだその、照美さんが一番怒る話しはまだしてなかったですね」

吉田「あーそうですか」

アーサー「爆発するといけないんで。」

吉田「いやいやいやいやいや(笑)」

アーサー「で、」

吉田「俺爆発してもたいしたことないから(笑)」

アーサー「(笑)。あのね、八ッ場ダムを作ると僕らの税金が、あの、東京電力に入る仕組みになってるんですよ。」

吉田「ふざけてるねえ」

アーサー「これあの、見事ですよ」

吉田「これそうなの」

アーサー「うん。八ッ場ダムの上流には東電が水力発電を行ってる関が、あの、3箇所あるんです」

吉田「はいはい」

アーサー「その水を発電に使うんです。」

吉田「ああ」

アーサー「発電につかうと、その、送水管に入れるわけ。」

吉田「ああー」

アーサー「川から引いて。そうするとその水は送水管を通って、八ッ場ダムの建設予定地よりも下流で、その吾妻川に戻るようになるんですよね。ごめん吾妻川。そう吾妻川にもどるようにもう作られてもう作られて、もうとっくに昔にそうなってるわけ」

吉田「へえー、へえー」

アーサー「だから治水を、これ使えばできるじゃんっていう話ももちろん、あの、できるんだけど。それはおいておいて。ようするにあの、水を発電に使うと八ッ場ダムには水がたまらないんです」

吉田「はあ」

アーサー「だから何が治水だよ。もう、貯まらないダムなんです。」

吉田「ひどい」

アーサー「でも、無理してでっちあげて作っておいて、それで、作ったら今度水を貯めなきゃ体裁が……」

吉田「わるいやね」

アーサー「ね。体裁悪よね」

吉田「ダムじゃないもんね。」

アーサー「ただのコンクリートの壁になるから。で、水を貯めるためには、今度その、水を、あの、水力発電に使わないでためなくちゃいけないんです」

吉田「はあーーーー。変な話だねこれーーー」

アーサー「首都圏の水が余ってるのに水力発電は減らして、それで水を貯めるわけ」

吉田「はぁーーひどい。イカサマの権化だねえ」

アーサー「ねえ。そうするとこれがうまいんですよ。このやり方うまいですよ。あの、八ッ場ダムが完成すると、東電から利水、利水権を買って、僕らの税金で買って。それで発電をおさえてもらって、それでダムに水を流すようにするしかないんです。そのために……」

吉田「なめきってるねこれ……」

アーサー「(笑)そのためにね、費用として、まあ50%の取水制限を行った場合、まあそういう事になるだろうって」

吉田「はああああああ」

アーサー「言われてんだけど。そうすると毎年17億円の税金が東電に支払われる

吉田「ふざけるな東京電力」

アーサー「で、東電は別の方法で発電すれば充分間に合うから、東電の儲けは減らないんです。でも、あの、17億円は棚ぼて(※棚ぼた)で入るんです。」

吉田「はあーー」

アーサー「だから税金、棚ぼた、総括原価方式が、またここで利益を産み出して、で、自然エネルギーを増やそうっていってるくせして、八ッ場ダムで自然エネルギーを減らすんですよ」

吉田「ああースゴイ話だ」

アーサー「それが通ろうとしてるわけです。」

吉田「はあーー。びっくりしました。木曜日のコメンテーターは詩人のアーサー・ビナードさんでした。どうもありがとうございました」

アーサー「やめればー♪ダムにしないといけないですね」

吉田「やめればーダム。はいっ。ありがとうございました」

=====(文字おこし、ここまで)

八ッ場ダムと東電がダイレクトに結びつく話はもちろん興味深いのですけれども。それ以上に僕が心配になったのは、アメリカでの利権の作り方が日本に輸入されているということです。官僚たちが海外の利権の作り方を勉強して日本国内で行っているのでしょう。

ちなみに下で紹介するのは……上記の話とは全く関係がないのですが……不覚にも言葉の鋭いセンスにちょっと笑ってしまいまして……。ランバ・ラル大尉ではなく、まさかの「八ッ場ダム大尉」とは……。

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