ここ数日、電事連会長の発言に関する報道が幾つかあった。
もう皆さん周知の事だと思うけれども、電事連はメディアに年800億円の広告費を流している。これは日本第一位の金額だ。これは広告費という名の下の、マスメディアに対するロビー活動と言うわけだ。
さて、電事連会長であり関西電力社長・八木誠氏の最近の原発推進発言を並べてみる。
▼誰も書けなかった日本のタブー (別冊宝島) (別冊宝島 1752 ノンフィクション)
▼asahi.com(朝日新聞社):電気料金の値上げ、現時点では考えず=関電社長 - ロイターニュース - ビジネス・経済
「未来永劫、原子力が再稼働しなければ料金問題を検討せざるを得ないが、できるだけ早く再稼働をお願いしたいと思っているので、顧客に負担をかけないように頑張る」
経済産業省原子力安全・保安院が18日、関電が行った大飯原発(福井県おおい町)3、4号機のストレステスト(耐性評価)について「妥当」とする判断を示したことについては、
「原発再稼働については福井県から国に要望が出されているが、当社が間に入って理解を得られるように努める」
再稼働再稼働のスケジュールについては、
「具体的にはわからないが、真摯に対応したい」
政府が発送電分離や電力完全自由化などの検討を本格的に始めることについては、
「現行制度の検証を踏まえてメリット、デメリットを幅広く検討する必要がある。発電や送電設備の立地が難しい日本において、効率的に設備形成し長期的に安定供給の責任を果たす観点では発送電一貫体制が必要と考える」
原発の運転年数を原則40年とするなどの新しい原発の安全規制を導入する方針を発表したことについては、
「技術的な根拠について、法律、政省令が出てきた段階で明確にしていただきたい」
▼電事連会長、原発「適切な評価、管理で長期運用可能」 :日本経済新聞
40年を超えた原子力発電所を原則廃炉にする法改正案で政府が最長20年延長を認める例外規定を設ける方針を決めたことついては、
「(発電所を)しっかり評価し、適切な補修で設備を管理すれば長期的な運用ができる」
▼電事連会長、「発送電分離」の再検討求める 関電の値上げは否定 - MSN産経ニュース
政府で議論が始まった発送電分離について、「発電と送電設備の立地が難しいわが国の実情に合った制度が構築されている。安定供給を長期的に果たす意味からも一貫体制が必要だ」
「長期的な安定供給を果たすとの観点から、メリットとデメリットを幅広く議論することが必要だ」
東京電力が大口電力を17%値上げすることを決めたことについては、
「原発の再稼働が遅れ、燃料費が収益を圧迫している。その影響は大変大きいが、できるだけ経営効率化を進め、原発再稼働に全力を尽くす。関電としては値上げするつもりはない」
いかがだろうか。
まったくもって、すべての発言が手前味噌だ。
こういった一連の電事連会長・関西電力会長、八木誠氏の挑発的な発言に対して、テレビ朝日の玉川ディレクターの分析が鋭いのではないかと思うので紹介する。
先日の大飯原発ストレステスト意見聴取会での騒動に関する発言だ。
▼テレビ朝日「モーニングバード」
玉川「ただね。あとでまあ東京電力の値上げの話も出てくるかもしれませんが。値上げをするってことはもうすでに東京電力は原発がね、稼動しない前提でもう考えてやってるわけですよ。で、東京電力だって2,3割の原発の、あの、会ったはずなんですよね、シェアがね。だから、その、関西電力だって、これは将来的には関西電力の原発全部止めざるをえないと思ってそれに準備すれば、去年のね、夏から1年間あればできたはずで。それはもう(関西電力は)タカをくくってるんだと思いますよ、そりゃあ。あの、『ほら値上げするの嫌でしょ? だから原発動かさなくちゃいけないでしょ? 原発動かしますよ。』だから全部そういうふうな形で動いてる部分というのが、僕はあるんじゃないかと。だから今回のこのトラブルも、トラブルはね、実はあんまりあのいいことじゃありません。やっぱりこういう映像を見るとテレビを見てる人がね、なんか一部のエキセントリックな人が騒いでるってみちゃうから。そういうのは。だから、あんまりこういうことはやらないほうがいいと思うんですよ。ただ、原発の事故に関する、もうその、関心がどんどん薄れてきてて、そういう危機感も多分あるんだろうなという気がします。」
玉川「あのー、よくね、JALのたとえが出てくるんですけど。(JALは1回潰れましたけど)破綻しましたけどね。飛行機飛んでましたでしょ。だから、東京電力っていうものを守るっていう前提で全てがやっぱ動いてんですよ。経産省も、財界も。で、それでいいのかってことですね。あの、最初に破綻処理をしてしまって売れるものは全部売って、で、結果的に発送電分離がその頃できてしまえばね、もう今ぐらいにはどんどんどんどん新規参入が出てくて、『ああ、東京電力値上げするの。じゃあ東京電力じゃないとっから私買いますよ』と。言って。電気料金がもう下がっててもおかしくないぐらいの時間はもう十分あったわけなんですよ。それを、まだ未だにこんな審議会とかね、やって、やってると。で、結局2人の方退席したっていうふうなことなんですけど。結局、そういうふうなことじゃいけないって人、2人しか入ってないようなもんですよ。簡単にいえば。審議会って、そんなふうにして今までもずうっと行われてきてるんでね。で、退席してしまえば、あの、進めたいっていう人だけが残っちゃって、その議論が進んでいくと。なんか全てがね、もう全部官僚がここまでね、シナリオを読んで、進めてきているような気がして僕はならないですね。」
つまるところ、関西電力は、早めに再稼働できるとタカをくくって、前もって消費者に脅しをかけているということになる。
実際に、東電は、2年後の再稼働を大前提にして、国や銀行からお金を借りようとしている。当然借りるお金は、国民が支払った税金であり、銀行に預けている預金であることは言うまでもない。
どうやら、今回紹介した八木誠氏の発言を見る限り、電力会社は、原発再稼働ができると確信している。その根拠は、お金をばらまくロビー活動にあることは言うまでもない。
そのお金はどこからきているのか。市民が支払っている電気料金だ。
僕らは、彼らの脅しに屈するのか。彼らが人々の頬を叩いている札束は、紛れもなく僕らが支払ったお金なのだ。大変胸糞が悪い。資本主義、経済活動、電気需要、そういったもろもろのことのまえに、僕はただただ胸糞が悪い、という気持ちだ。
いかがでしたか。ご意見、ご感想、お叱りなど、なんでもお気軽にコメントにくださいまし。
▼検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか
▼放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響: チェルノブイリ・原発事故被曝の病理データ































































