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反原発側にたって、ジャーナリスティックに特集を汲んできた「週刊東洋経済」だが、その編集長が痴漢の「疑い」で逮捕された。

報道の微妙なニュアンスの違いを紹介する。

週刊 東洋経済 2012年 2/18号 [雑誌]

反原発側にたって、ジャーナリスティックに特集を汲んできた「週刊東洋経済」だが、その編集長が痴漢で逮捕された。

週刊東洋経済編集長、痴漢容疑で逮捕 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

『電車内で女性の体を触ったとして、警視庁大森署が「週刊東洋経済」編集長・三上直行容疑者(46)を東京都迷惑防止条例違反(痴漢)の疑いで現行犯逮捕していたことが分かった。

同署幹部によると、三上容疑者は17日午後11時過ぎ、JR京浜東北線の品川駅―大森駅間を走行中の電車内で、20代と30代の女性会社員2人の尻を触った疑い。

近くにいた男性会社員が取り押さえ、大森駅で同署員に引き渡した。三上容疑者は「酒に酔っていて覚えていない」と容疑を否認しているという。』

この読売の報道を見ると、「2人を痴漢した現行犯」で現行犯逮捕されているように受け取れるが、どうやら経緯は違うようだ。

別の報道ではこのような表現となっている。

「週刊東洋経済」編集長を逮捕=電車内で女性の下半身触る―警視庁 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

『逮捕容疑は17日午後11時すぎ、JR京浜東北線の大井町―大森駅間を走行中の電車内で、20代の女性会社員の下半身を触った疑い。

同署によると、三上容疑者は電車内で30代の女性会社員の下半身も触っていたという。男性会社員に取り押さえられ、同署員に引き渡された。』

つまり、20代の女性の痴漢の「疑い」で逮捕され、その後、警視庁が「30代の女性会社員の下半身も触っていた」と余罪について一方的に発表している、という経緯です。

当然ながら編集長はどちらも否認している展開です。

こうみると、読売は、あえて誤解をまねくような報道をしているということになる。

このニュースに対して、孫崎享さんのコメントは以下のとおり。

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『言論抑圧と痴漢:これまで反政府論陣はった人を何人痴漢行為として発言を抹殺してきたか。今回東洋経済は反原発でめざましい報道。同僚達は「痴漢容疑」から一番遠い人物とみてきた。19日産経「週刊東洋経済の編集長を痴漢で逮捕。酔って覚えていないと否認。電車内女性の尻を次々と触った疑い」』

と、同僚のコメントを紹介しています。

これが痴漢を利用した言論抑圧あるならば、週刊東洋経済は、相当「反原発」として、真実に近い報道をおこなって来た、ということになる。それは、誰かにとって「不都合な真実」だったということになろう。

僕は時々買って読んでいるが、どれも他の雑誌にはない、読み応えだ。特に「東京電力偽りの延命」はぜひ読むべきだと僕は思っている。

これは、編集長が痴漢を下にせよしなかったにせよ、揺るがないことである。

週刊 東洋経済 2012年 2/18号 [雑誌]

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