朝日新聞デジタル:朝鮮総連本部の競売可能に 最高裁で機構の勝訴確定

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『在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に対して借金の返済を求める権利(債権)を持つ整理回収機構が、総連中央本部(東京都千代田区)の土地建物の競売を申し立てることが可能になった。』

この問題は僕は殆どよくわかってないので知るために書くことになると思う。だからわからないところを読者の皆さんに教えて欲しいと願っている。

在日本朝鮮人総聯合会 - Wikipedia

かなりのボリュームがある。政治的な背景を追いかけるよりはまず、ざっと報道ベースで理解していきたい。そもそも朝鮮総連とは一体どういう機能を持っているのかをチェックする。

図説 内側から見た朝鮮総連―在日朝鮮人ジャーナリストが書いた

『1972年(昭和47年)に当時の美濃部亮吉東京都知事が「外交機関に準ずる機関」として認定して以来、多くの自治体が朝鮮総聯の施設を事実上の外交機関や公共施設に準ずるものとみなして、固定資産税や不動産取得税の減免措置を行ってきた。これは日朝両国が国交を正常化した時に「朝鮮大使館」として使われるであろうとの指摘があったためとされていた』

実質的な大使館だとSKYPEチャットでめぐさんに教えてもらった。なんとなく腑に落ちたのでとりあえずはその理解で行く。大使館だからこそスパイも行うわけで、それはさておき。

朝鮮総連が借金を返せなくなったから、土地建物の競売によって生まれたカネを、その返済に当てるということなのかな。

『競売手続きを進めるために機構が起こした民事訴訟で、最高裁第二小法廷(須藤正彦裁判長)が27日付で総連側の上告を棄却する決定をし、総連側の敗訴が確定したためだ。』

最高裁で、総連側の上告が棄却され、整理回収機構が勝訴したということか。

『今後、機構が競売を裁判所に申し立てれば認められる見通し。総連は買い手がつくまで入居を続けられるが、売却成立後、新たな所有者から引き渡しを求められれば、退去を迫られる。機構は28日、取材に「今後の対応はコメントできない」とし、申し立ての時期などは明言しなかった。』

あとは、競売するかしないかは、整理回収機構次第ということになったわけか。

『機構が総連に対して債権を持っているのは、破綻(はたん)した各地の在日朝鮮人系信用組合の総連に対する債権を買い取ったため。別訴訟で2007年に確定した東京地裁判決によると、機構の総連への債権額は同年時点で627億円あった。機構は債権回収の一環として競売を目指してきた。』

  1. 在日朝鮮人系信用組合が、朝鮮総連に627億円の債権
  2. 在日朝鮮人系信用組合が破綻
  3. 整理回収機構が在日朝鮮人系信用組合が持っている、朝鮮総連に対する再建を買い取る
  4. 今に至る

という時系列ですね。

『機構は「適切な判断が示された。今後も債権の回収に最善をつくす」とのコメントを発表した。一方、総連中央本部広報室は「あくまでも話し合いによって解決されることを強く望む」とのコメントを出した。』

多額の借金の返済は、話し合いでどうにかなる問題なのか?

『中央本部は「事実上の北朝鮮大使館」と言われ、総連の最重要拠点と位置づけられてきた。中央本部が入る建物は「朝鮮中央会館」と呼ばれ、地上10階地下2階、延べ床面積は約1万2千平方メートル。敷地は約2400平方メートルある。』

ああ、実質上の北朝鮮大使館って書いてある。めぐさんさすがだ。で、最重要拠点の中央本部は、かなり大きな建物なのですね。つまり大きな資産ということね。この中央本部を競売にかける権利を、整理回収機構が手に入れているということか。

『会館の土地建物をめぐっては07年、元公安調査庁長官の緒方重威弁護士が代表取締役を務める投資顧問会社に所有権が一時移転したことがある。緒方弁護士は後に、会館の売買をめぐって総連側から約4億8千万円をだましとったとして一、二審で有罪となり、上告中。』

  1. 2007年 元公安調査庁長官の緒方重威弁護士が代表の投資顧問会社に所有権が移転
  2. 緒方弁護士は、朝鮮総連から4億8千万を騙しとって、有罪判決で上告中(次が最高裁か)

なんかややこしいことになってるぞ。なにも社会に関心がないときにニュースでチラッと見た程度なので理解が追いつかない(詐欺の説明については、後述)

『総連に対しては、東京都も都税の滞納分の債権を持っており、今後、機構と協議する方針。』

  • 東京都も、朝鮮総連に、都税滞納分の債権を持っている

とにかく、経営破綻しているわけですね。そもそもなんで、朝鮮総連は、巨大な借金をすることになったんだろうか。それについてはここまでは説明がない。

『 〈朝鮮総連中央本部をめぐる債権回収の経緯〉 債権を回収するため、整理回収機構は2007年、会館を競売にかけようと総連側を相手に訴訟を起こした。だが、会館の所有者は登記上、総連ではなく第三者の「合資会社朝鮮中央会館管理会」だったことから、10年の最高裁判決で機構の敗訴が確定。 ただ、判決は「名義は別でも、実質的に朝鮮総連の所有だと確認する確定判決があれば強制執行できる」との判断を示していた。』

またややこしい話ですね。

  • 中央会館の競売のために、整理回収機構は朝鮮総連を相手に訴訟
  • だが、中央会館は登記上、別の「合資会社朝鮮中央会館管理会」だった
  • 10年の最高裁判決で、整理回収機構が勝った。

なんで、登記上別やねん(関西旅行のなまり)ということで調べたらわかりやすい説明があった。

▼[PDF]「朝鮮総聯」の固定資産税問題

『朝鮮総聯自体は人格なき社団であるので,その所有固定資産(不動産) の登記ができない。そこで,東京都千代田区富士見 2-14-15 合資会社朝鮮 中央会館管理会を設立し,同社の名義で,本件固定資産の登記をしている。』

すっと頭に入ってきたが、もし何か間違いがあれば教えていただきたいと思う。というのも上記のPDFの書類を書いた人は、次のような人だからだ。

『筆者は,早い段階から,本件の理論的対処の仕方について朝鮮総聯から相談を受けていた。』

朝鮮総連を守る立場で書いた書類であることは、無視できない。ちなみに以下の様な記述がある。

『事実,東京都は,美濃部亮吉知事時代から過去約40年にわたって,「外交関係に関するウィーン条約」(1964年条約14号)23条〔公館 に対する税の免除〕などの趣旨に基づいて朝鮮総聯を在外公館に準ずるものとして本件固定資産(本件朝鮮中央会館とその敷地)につき固定資産税・都市計画税(以下,「固定資産税等」という)の免税扱いをしてきた。 ところが,2003年7月になって,東京都は突如として従来の取扱いを止めて朝鮮総聯に対して本件固定資産につき固定資産税等を課税するようになった。課税するに至った一番大きな原因は,石原慎太郎東京都知事の考え方の変更にあると見られている。何故なら,ここ40年間,そして現在においても朝鮮総聯の機能および本件固定資産の利用の実態には変化はなく,また都税条例等の法令の変更も全くないからであり,加えて当の石原知事自身がその在任第1期では全く課税をしなかったからである。』

なぜ、1期目では課税しなかったのに、2期目で課税し始めたんだろうか。課税できる支持基盤が整ったということだろうか。どなたか教えて下さい。

▼報道に戻して。

『機構は、会館の実質的な所有者が総連であることの確認を求める訴訟を提起。今回の最高裁決定により「会館は当初から総連のために建てられ、総連は管理会に使用料を支払っていない」などとして総連の所有だと認めた一、二審判決が確定し、10年の最高裁判決に沿って会館を競売にかける法的条件が 整った。』

なるほど。つまり、先ほどのPDFのなかの説明は、裁判所には認められなかったということか。実質的には、会館は朝鮮総連の所有であると裁判所はみなしたということか。

このあたりに、政治が絡んでいそうな雰囲気ですね。

すこしずつ雰囲気がわかってきた(がそれにすぎない)。

で、続報をどんどん読んでいく。

朝鮮総連中央本部、今後どうなる? 総連側の上告棄却 - MSN産経ニュース

『(※東京地裁が強制執行の開始を決定した)その後、執行官や評価人が、土地・建物の使用状況や不動産価値の調査を実施し、売却基準価格を決定。インターネット上の不動産競売物件サイトなどに情報を出した上で、入札を行う。入札では最も高い価格を提示した参加者が落札。債務者は購入できないため、総連の構成員は入札に参加し、買い受けることはできないとみられる。』※は僕が加筆

  1. 東京地裁が強制執行の開始を決定すると、差し押さえ登記などの手続き
  2. その後、執行官や評価人が、土地・建物の使用状況や不動産価値の調査を実施
  3. 売却基準価格を決定。インターネット上の不動産競売物件サイトなどに情報を出し
  4. 入札を行う。入札では最も高い価格を提示した参加者が落札
  5. 売却されても総連側が明け渡さない場合は、落札者が、裁判所に引き渡し命令を求めて申し立てる
  6. この命令を無視すれば、執行官によって強制的に退去
  7. 通常、競売の申し立てから売却までは半年以上はかかる
  8. 入札を3回行っても買い手が決まらない場合は、土地・建物の売却による債権回収はできなくなる。

なるほど。

朝鮮総連側は、強制執行をしたあとは、競売にも参加できない(とみられている)ので、もう中央会館を取り戻せないということか。

『売却されても総連側が明け渡さない場合は、落札者が、裁判所に引き渡し命令を求めて申し立てることが可能だ。この命令を無視すれば、執行官によって強制的に退去させられる。』

つまり、粘ったところで、強制的に退去させられる、と報じられている。

『通常、競売の申し立てから売却までは半年以上はかかるとされる。また、入札を3回行っても買い手が決まらない場合は、競売手続きが止まり、土地・建物の売却による債権回収はできなくなる。』

へえー。競売が失敗したら、債権回収ができなくなるのか。知らなかった。

『一方、総連側は、地裁の開始決定に対し、執行異議を申し立てることができるが、認められるケースはまれ。異議を申し立てても競売手続きは継続』

異議申立てで、時間を稼ぐことはほとんど不可能と報じられている。

朝鮮総連、本部落札も画策 組織の弱体化必至  - MSN産経ニュース

『朝鮮総連本部の差し押さえを可能にする最高裁の判断は金正日総書記の死去と前議長の死去に続いて、朝鮮総連の新体制を直撃した形だ。朝鮮総連では競売に備え、移転準備とともに関係者による本部落札も画策しているとされるが、思うように進んでいないという。』

この報道の記述は、けっこう書いている人の意志が加わっていますね。「形だ」「されるが」「という」という記述は、事実ではないが記者の憶測(意志)が込められていることを表す。

そういう目線で見ると、朝鮮総連の弱体化を進めたいという書き手(つまりメディアの)意志があるのではないかとも取れる(空想)。

つまりほとんどハッキリとした意味を表さない記述であるということだろう。

『「朝鮮総連本部の差し押さえは何とかならないのか」。政府関係者によると、昨夏、対日交渉に当たる北朝鮮関係者が日本側にこう持ちかけたという。日本側は取り合わなかったが、朝鮮総連にとって本国に泣きついて交渉してもらうほどの懸案であることを如実に示した。』

たしかに、事実上の大使館ですからね。大使館がなくなれば、ヒト・モノ・カネを動かすことは難しくなりますよねえ。

『昨年12月には金正日総書記が死去。朝鮮総連では昨夏、当時の許宗萬(ホジョンマン)責任副議長が金正恩第1書記に忠誠を誓う方針を打ち出し たが、組織内でも「3代世襲は容認できない」と反発があった。総書記の弔慰金名目の資金も思うように集まらず、反発の強さと組織の弱体化を印象付けた。』

なんだか色いろあるんだな。

『2月には徐萬述(ソマンスル)前議長が死去。5月に新議長に就任した許氏は、金第1書記偶像化教育による組織引き締めに着手した。本部の競売に備え、関係者を通じて落札するよう傘下の商工会に指示したという情報もあるが、応じる者は少ないという。』

これも伝聞の記述ですね。それによると、新しく就任した許氏が、組織引き締めにかかっているが、うまくいっていないのではないか(推定)と報じられている。

『本部が差し押さえられた場合、文京区の別の施設に本部機能を移転する方向で準備を進めているとみられるが「競売はまだ先の話で1、2年は現在の本部で踏ん張るつもりだ」(朝鮮総連関係者)と具体的な動きも見えていない。』

踏ん張ればなんとかなる話なのか。とにかく、今追い出されたら困るから(だって家賃払わなくていいだろうから、今のままだと)、粘ろうということなのか。

『「本部が差し押さえられる事態を招いたのは、総連施設を私物化して担保にした借金を重ねた許氏の放漫運営が原因。新議長の責任問題に発展することは避けられない」。朝鮮総連関係者の一人はこう話した。』

ようやく、朝鮮総連の多額の借金の理由のようなものが見えてきました。経営センスがまるでなかった、というニュアンスの証言が掲載されています(が事実かどうかは僕は判断できない)。

詐欺事件の舞台にも…朝鮮総連中央本部 - MSN産経ニュース

『整理回収機構は2005年11月、全国16の在日朝鮮人系金融機関から引き継いだ不良債権のうち、約627億円分は実質的に朝鮮総連への融資だったとして、総連に返還を求めて提訴。東京地裁は07年6月、総連に全額支払いを命じる判決を言い渡し、確定』

全国16の在日朝鮮人系金融機関が破綻したということか。いったいどういう経営をしてたんだよ。

『緒方被告と総連側代理人(当時)の土屋公献弁護士は、「RCCによる本部の差し押さえを防ぐため、35億円で売買契約を結んだ」と説明したが、代金の決済はされず、土屋氏は判決に先立ち、所有権を総連側に戻す手続きを行った。

 東京地検特捜部は当初、総連と緒方被告らが共謀し、差し押さえを逃れようと所有権登記のみを移した「仮装売買」の疑いがあるとして捜査。だが、総連側が鑑定された適正価格35億円で売却交渉を進めており、代金取得前の移転登記が緒方被告らの意向だったことなどから、特捜部は総連側を被害者と位置づけ、同6月28日、代金を支払う意思がないのに不動産をだまし取った詐欺容疑で緒方被告らを逮捕』

先ほどの詐欺事件の説明ですね。

  1. 当初 朝鮮総連と緒方氏の間の仮装売買の疑いがあるとして捜査
  2. 代金取得前の移転登記が、緒方被告らの意向だとして、特捜部は総連側を被害者と位置づけた
  3. 緒方容疑者らを逮捕

「2」がターニングポイントですね。これによって、結果として中央本部は朝鮮総連の実質的な所有という今回の判決にいたるわけですね。

このターニングポイントは、どのようにして決まったんだろうか。

朝鮮総連:本部を競売へ 拠点失う可能性 最高裁上告棄却- 毎日jp(毎日新聞)

『破綻した16の朝銀信用組合の債権を譲り受けた機構が、焦げ付いた融資の多くは実質的に総連向けだったとして返済を求めて提訴』

おや? 「実質的に総連向け」という表現ですね。これは一体どういうことか。「実質的」という表現は、事実ではないが事実に近いような、というニュアンスですね。つまりは、巨額の債権は、書類上はどういうものだったのだろうか。

とりいそぎ、2012年6月29日午前5時52分時点での、メディア・コントロールのチェックです。
こうやって見ると、節目節目で、司法や検察の動きがターニングポイントになっています。
疑問を上げると次の通り。
  • Q1 なぜ16の朝銀信用組合は破綻したのか
  • Q2 破綻した16の朝銀信用組合の焦げ付いた融資は、書類上どんなもんだったんだろうか
  • Q3 もし上記の融資が朝鮮総連に対するものだったとして、なぜそんなに融資を受けたのか
  • Q4 なぜ石原慎太郎は2期目から、朝鮮総連に対し課税し始めたのだろうか。
こんなことが僕は読み取れずにいます。そして、メディアはこれについて説明をしていないわけです。
どなたか教えて下さい。
すこしずつ理解が進んできましたから、これから大量に記述があるウィキペディアを読んてみようと思います。