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2012年10月12日、静岡市において、「震災がれき市民サミット」が開催されました。そのなかで環境ジャーナリストの青木泰さんが、広域がれき処理が破綻していることについて、わかりやすく説明しています。その動画と文字起こしを紹介します。

空気と食べ物の放射能汚染―ナウシカの世界がやってくる

▼青木泰氏_質疑_震災がれき市民サミット20121013

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青木泰「(00:28~)紹介いただきました青木と申します。え…大事な、本当に、え…立派なご報告ありがとうございます。多分あの、こういう方がですね、あの、全国の地方自治体の、え…県議さんにいればですね。え…もっといろいろな問題が早く解決したんじゃないかと思います。で、私の方は、今の話と、まあ若干重なるところもあるんですが。ええと。え…。ちょっとですね、ガレキの全国の状況ということで。今の話と、まあみなさん結びつけていただいて。次の質疑ということで。あの、え…議論を噛みあわせていっていただければ、いいかなと思います。

で、あの、この間ですね、がれきの問題では、え…大きな動きが、3つありました。

で、まあ、え…1つはですね。え…田尻さん(田尻繁=富山県議会議員・社民党)のお話の中にも出てきたんですけども。環境省が8月の7日に、工程表というのを発表しました。』

▼参考;[PDF]東日本大震災に係る災害廃棄物の処理工程表

青木泰「で、…工程表、工程表というのはまあなかなか皆さん聞きなれないんですけども。これは、技術だとかですね、工場の、え…作業の流れだとか、そういうところで工程っていう、工程表を作る、企画があって方針があって工程表を作るってことなんです。

それで、この工程表っていうのが閣議決定されて、今は、え…国がやろうとしている、瓦礫の広域化については、この工程表の中で、凝縮されてます、方針が。

で、その工程表がですね、どういう内容になってるかというと。これはですね、工程表だけを見ていても、なかなかわかりにくかったんですけども。5月の21日に、環境省が、環境省のリサイクル対策部っていのがですね、まあ推進について、広域、え…災害がれきの推進、についてという方針を発表しています。」

▼参考:[PDF]災害廃棄物推計量の見直し及びこれを踏まえた広域処理の推進について

青木泰「これは、え…がれきの大量見直しのあとに発表したやつです。その発表した、え…、この工程表の2ヶ月前に発表したものと比較するとですね。どんなに事態が動いてきてるかということがわかります。

まず1番、第1番目は、宮城県については、その5月21日の2ヶ月前の推進についての、推進計画では、16都府県に、宮城県のがれきを、え…広域化処理していくっていうふうに、書かれていたんです。」

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(※5月21日発表)

青木泰「ところがこの工程表ではですね、東京都と、具体的に数字上げてるのは東京都と、北九州だけ。2つに絞られた。」

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(※8月7日発表)

青木泰「16都府県。127万トンって言ってました。それが、え…東京都と北九州あわせても、8万トンです。

がくんと減ってしまった。

皆さんちょっと思い返していただきたいんですけども。今回の瓦礫の広域化はですね。え…400万トン全国で広域化するっていうのが、最初にぶちあげた、国の方針です。そのうち350万トン、9割は、宮城県のがれきなんです。その宮城県のがれきがですね。もう実は、国の8月7日の工程表に示された国の方針でもですね、全く尻すぼみになってる。もう実質は、崩壊状況にあるという。

あと、え…北九州、東京都、私自身も東京都なんですけども。今、東京都でも色んな戦いを仕掛けているんですけども。東京都ががんばれどですね、もう宮城県は完全に、え…お陀仏になってしまうというところまできている。

で、もう1つ。今回、富山県、え…静岡、あるいは大阪、埼玉、秋田。これは岩手県のがれきを持っていく。

じゃあ岩手県はどうなのか。どうも岩手県は、え…全部激減したというような話はどうも岩手県は聞こえてこない。

だけど、この工程表を見るとですね、おどろくべきことが分かったということです。

それは、やはり2ヶ月前の、その推進計画との比較でやると。さきほど後でみなさんのお手元に、あの、お配りしたA3の紙、左側と右側に表があると思います。

でその表の左側が、広域処理の推進についてという、今年の5月21日に、環境省が、え…示した表です。で、右側がその工程表の中で示されている表です。

左側の、え…5月の21日は、98万トンのガレキを広域化処理するというふうに具体的にですね、え…例えば富山県は5万トン、静岡県は7.7万トンということで、具体的に示しながら、示してたんですね。こういうふうに。」

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青木泰「それがこの右側ご覧になって分かると思うんですけど、15.2万トンになっています。つまり、6分の1に減ってしまったんです。」

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青木泰「え…普通ですね。これ6分の1に減ってしまった時には、なぜ減ったのかというような話になるんですけども。こういう、変化が、実は、私達が実は知らない。各地方自治体ではですね、ガレキが今もなおかつ持って来られるということを言ってるわけですけども。こういう変化が、国の中で起こりつつあるということです。それがまず、ちょっと、大きな変化です。

でもう1つ。これは宮城県の話なんですけども。宮城県が、え…民間委託する。宮城県内のガレキの処理、石巻ブロックのがれきの処理っていうことで、鹿島JVに、え…委託をしています。685万トンという、おっそろしい量です。その処理費は約2000億円という。膨大ながれきがある

ところがこれがですね。宮城県、よくよく、よっくよくですね調べてみたところ、あるいは私たち自身も取材を通してですね。なぜ、がれきの処理量が減っているのに、契約の見直しをしないのかとようなことを、指摘していたことがありましてですね。

ようやく宮城県が、ガレキが少なくなったということを、理由にして、契約変更したんです。契約変更したのは、685万トンから310万トン。55%削減したんです。

で、その削減にともなって、450億円。440億円、440億円、契約金額を減らしたと。つまり現地ではですね、これ宮城県の話ですけど。現地では、今まで、いままで、現地で処理せいっぱい(※聞き取れず)。処理して処理しきれないから、広域化に持っていくという話を、我々にもしてきたんです。で、全国にはそういう説明をしてきたわけです。

もう宮城県ではですね、処理する瓦礫の量が無くなってですね。契約変更に進まざるをえないというところに来たと。これは、すごく大きな事例です。

もう1つ。3番目です。そういう中でも、北九州に、2.3万トンの新たな契約を迫ってる。北九州に今持っていった本格焼却っていうことで。北九州、大騒ぎになりました。

皆さん、宮城県のガレキはですね、民間委託してた奴、契約変更して、減らさなきゃならないっていう。減らした量が、370万トンですよ。にもかかわらず東京には6万トン、相変わらず持ってきます。北九州にはあらたに2.3万トンもってきます

なぜ北九州に持ってくるかということで、宮城県の県議会で、議論が出されたんですね。どういう話になったかといったら。お礼だと。今まで世間の批判をものともせず、北九州は体を張って、がれきの受け入れに頑張ってきてくれた。だからお礼するんだと言うんです。お礼としか言いようが無いわけです。

北九州に持ってくれば、トン当たり10万円かかるわけです。地元だったら2万円で済んじゃうわけです。理屈が成り立たない。しかもがれきが無くなってから。

つまり、全国的な状況を見た時に。すでにがれきの計画っていうのは、音を出してですね、崩れつつあるということ。だから私たちはそういう中でも、いろいろ今日、田尻さんのご説明ありましたように、利権に絡んでですね。このがれきを受け入れる、あるいは環境省に、覚えめでたく、していただく、そういう有象無象の話については、皆さんの力でですね、もう息の根を止めてしまうっていうこと。

だけど、止められる客観的な条件が、出てきているんだっていうことを、ちょっとご報告、ちょっとアジり調になっちゃいましたけども(笑)、ご報告したいと思います。どうも。

=====(文字起こし、ここまで)

続き:質疑応答について、今後文字起こしします。