敦賀原発廃炉敦賀原発が廃炉になった場合、その経費を誰が負担するのか。僕の結論から言えば、国民が電気料金に上乗せして支払うのではないか、ということです。

敦賀原発を運営する日本原子力発電の主要株主は28%超の東京電力を筆頭に、関西電力、中部電力、北陸電力、と続いています。

これまで原子力は安いとウソをつき続けてきた電力会社のせいで、国民は、余計な負担を今後強いられることになるのではないかと思います。

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東電、新政権と解く「活断層」「廃炉」の難題 :記者の目 :企業 :マーケット :日本経済新聞

2012/12/17 5:45

『新しい政権の下でもその課題の重みが変わることはない。

 原子力規制委員会は10日、日本原子力発電の敦賀原子力発電所(福井県)2号機直下に活断層がある可能性を指摘した。日本原電は「科学的根拠が不十分」などとして規制委の判断に異を唱えるが、判断が覆る公算は小さく再稼働までの道筋は絶望的となっている。14日の電気事業連合会の会見で八木誠会長(関西電力社長)は「廃炉になった場合は電力業界で受電割合に応じて費用負担もあり得る」との見解を示した。』

廃炉の費用を、どのように負担するのか。

敦賀原発のケースについて、報じられている。

敦賀原発は、日本原子力発電によって運営され、各電力会社に売電されている。

これについて、電事連会長かつ関西電力社長の八木誠氏は、「受電割合に応じて」電力会社が費用負担する案を述べたとされている。

当然、総括原価方式においては、コストから電気料金が算出される。つまり、廃炉費用は受電割合に応じて消費者が支払うことになる、という案なのではないか。

『 東京電力は敦賀原発から受電していないとはいえ、日本原電の筆頭株主としての責任を負うことになる。今後の日本原電の経営問題もさることながら、影響の大きさから言えば敦賀原発が廃炉となった場合の会計上の取り扱いの方が気掛かりだろう。』

ここでは、「受電割合」だけではなく「株主」として負担の責任があるのではないか、という論調になっている。

日本原子力発電の主要株主は、wikipediaによると以下のとおりだ。

  1. 東京電力株式会社(28.23%)
  2. 関西電力株式会社(18.54%)
  3. 中部電力株式会社(15.12%)
  4. 北陸電力株式会社(13.05%)
  5. 東北電力株式会社(6.12%)
  6. 電源開発株式会社(5.37%)
  7. 九州電力株式会社(1.49%)
  8. 中国電力株式会社(1.25%)
  9. 株式会社日立製作所(0.92%)
  10. 株式会社みずほコーポレート銀行(0.71%)
  11. 三菱重工業株式会社(0.64%)
  12. 北海道電力株式会社(0.63%)
  13. 四国電力株式会社(0.61%)

話は報道に戻して。

『 日本原電は1957年に設立。日本初の商業用原子炉である東海第1原発をかつて運営しており、現在は東海第2原発と敦賀原発1、2号機の3基の原発を持つ。株式の大半を保有するのは電力9社とJパワーで、東電など電力5社とは発電した電気を販売する契約を結んでいる。電力会社以外に売電はしておらず実質的には電力会社と一蓮托生(いちれんたくしょう)の関係にある。東日本大震災以降順次原発の運転が停止し、2013年3月期は1ワットも発電していないが、電力会社は契約上、人件費や減価償却費などに相当する基本料金を日本原電に払い続けている。』

最後の一行「電力会社は契約上、人件費や減価償却費などに相当する基本料金を日本原電に払い続けている」については、河野太郎氏のブログエントリ「あなたの電気代も流用されている|河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」にて詳しく説明されている。

『kWhあたり144円というギャグのような原子力コストを消費者は選択の余地なく支払わされたのだ。』

詳細は上記リンク先を御覧ください。

また、上記引用記事で書かれている「東海第一原発」は1998年(平成10年)3月31日に営業運転を停止した。Wikipediaによると「2014年 - 原子炉解体開始」となっている。

だが、「東海第一原発」の廃炉費用は誰が負担してきたのかは、不明だ。

話を報道に戻して。

『10日の規制委の指摘で、こうした日本原電と電力会社の関係が大きな転換点にさしかかる公算が大きくなった。仮に敦賀原発が廃炉となれば、事業基盤が喪失した日本原電には廃炉費用を捻出する力はなく、「電力各社が支援をせざるをえない」(アナリスト)。ただ、福島第1原発事故処理の負担がのしかかる筆頭株主の東電を始め、電力各社は原発代替の燃料費負担が収益を圧迫しており、1000億円を優に超えるとみられる廃炉費用を「丸抱え」する余裕はない。』

これまで、目を背けてきた廃炉の費用が、電力会社の会計を圧迫するわけですね。

東京電力は、事実上破綻して、火力部門などを、資金提供を受けてやっているわけです。火力を切り離したといっていいわけで。

アメリカでは、スリーマイル島の事故後、電力会社の発電コストが急騰したわけですが、日本でもそうなっていくでしょう。

事故を起こして初めて、正しい原発コストがわかってくるというのは皮肉なものです。裏を返せば、政府と電力会社が握って、ここまで嘘を突き通してきたということになるわけですね。

『 現行の会計基準では、廃炉が決まれば、未積み立ての費用を一括計上する必要がある。だが、日本原電の純資産や繰り延べ税金資産などを考慮すると、こうした費用を一括計上すると債務超過に陥る公算が極めて高い。廃炉費用に加え、債務超過に伴う出資額の評価損なども無視できない。』

へえー、一括計上しなければいけないのか。このへんよくわからないな。

『 こうした状況を、東電は株主としてだけではなく、廃炉になるかもしれない原発を持つ事業者としても注視している。東電は11月7日、廃炉費用などについて政府に追加支援を要請した。事故炉の福島第1原発の費用負担の見積もりは想定より巨額に上るとみているためだ。』

敦賀原発の廃炉が、東電の今後のモデルケースになっているということか。

『 さらに、現在取り扱いが「未定」となっている福島第1原発5、6号機や福島第2原発については、日本原電と事情は違えど状況は似ている。福島県は再稼働を絶対に認めない考えを示しており、いずれは廃炉の選択を迫られることになるとみられる。ただ現時点でその選択をすれば、巨額の廃炉費用を一括計上すること になり、賠償や除染の負担への影響が懸念される。』

柏崎刈羽については言及していないわけです。

柏崎刈羽は、東電が発表したスケジュールでは、今年度末には再稼働する予定となっていますね。自民党が政権をとった今、このスケジュールに対してどのような判断をするのでしょうか。

『 活断層と原発、そして廃炉。日本のエネルギー政策を立て直すうえで避けられない難題にどう向き合うのか。次の政権に重い宿題として引き継がれる。(二瓶悟)』

日本経済新聞は、再稼働という言葉を用いずに、締めくくっています。

自民党が政権をとっただけで、電力会社の株があがるという状況下で、今回の報道は株価にどのような影響を与えるのでしょうか。

関西電料の責任には一切触れていないところに、意図を感じざるを得ません。

原発はやっぱり割に合わない

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