柏崎刈羽原発活断層α断層β断層活断層の新基準に照らし合わせると、柏崎刈羽原発の直下の断層が「活断層」に認定される可能性が濃厚だとのこと。

その根拠となる、東京電力のデータとはどれを指すのか、先日のブログで書いたまんまになっていましたが、報道で明らかになっています。

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柏崎刈羽原発、真下に活断層?…定義拡大で : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

2013年1月24日20時10分  読売新聞

『昨 年8月に東電が公表した資料によると、1、2号機の原子炉建屋直下を通る「α断層」と「β断層」は、24万年前に降った火山灰より上の新しい地層をずらし ている。国は「過去12万~13万年間」に活動した断層を活断層と定義しており、東電は両断層は国の定義よりは古いとして、「活断層ではない」と主張して きた。』

α断層とβ断層の存在について報じられています。

これによると、24万年前以降の地層をずらしているとされていますね。

東電は、これを根拠に、α断層とβ断層は活断層ではないと主張してきたと。

別報道にはこうあります。

柏崎刈羽でも「活断層」疑い=1、2号機原子炉建屋直下で―年代の判断基準拡大受け – とれまがニュース

『活断層の可能性が浮上したのは、1、2号機の原子炉建屋直下を通る「β断層」。南北に約200メートルの長さで走っている。

 昨年8月、旧原子力安全・保安院の専門家検討会では、β断層が少なくとも約24万年前以降に動いたとの指摘が出た。当時、考慮すべき活断層の定義は12万〜13万年前以降に動いたものとされていた。

 東電は約24万年前以降に動いたことを否定しなかったものの、定義には当てはまらず活断層ではないと主張。結局、旧保安院の検討会では、柏崎刈羽原発に関して、活断層の調査対象とすべきかどうかの結論は出ずに、規制委に引き継がれた。

 規制委では現在、従来の安全基準の見直しが進められている。その中で、考慮すべき活断層の年代として、12万〜13万年前以降に動いた資料が見つからない場合、40万年前までさかのぼって動いた形跡がないか判断する必要性が盛り込まれることとなった。

 東電は「現在、調査中でありコメントは控えたい」としている。柏崎刈羽原発には7基の原子炉があり、1号機は1985年9月、2号機は90年9月にそれぞれ運転を開始した。出力はいずれも110万キロワット。』

保安院時代から、これは議論されていたが、結論を出せずに先延ばしにしてきたとされていますね。

今回規制委員会がこの2つの断層を活断層だと認定すると、少なくとも1号機と2号機は運転停止、廃炉に追い込まれるということですね。

つまり、3号機以降は、残るということですね。

ちなみに、これを示している東京電力の資料があるわけですが。

この報道を根拠に、2012年8月に東京電力が発表した資料を探すと、見つかりました。

▼[PDF]柏崎刈羽原子力発電所敷地内の地質・地質構造について 平成24年8月10日 東京電力株式会社

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図を見る限りは、α断層・β断層は、それぞれ、1号機、2号機の直下の断層のようですね。

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これは1号機のタービン建屋と原子炉建屋の断面図ですね。

α断層もβ断層も、直下、しかも浅いところにあるじゃないですか!

こういうことを知らないでいたことが恥ずかしいですね。

おそらくこの地層はかなり古いものだとされてきたのでしょう。

活断層の基準が「40万年以降に動いたもの」と変わったことで、この地層の断層も活断層に含めるということになったのではないか。

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α断層とβ断層は、最も浅い場所に及んでいるとされています。

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『少なくとも、安田層堆積終了以降の活動は認められない』

という表現があります。

この「安田層」はいつ堆積したのかについて、別資料にはこうあります。

▼[PDF]地域の会(8.19) 東京電力に対する 資料公開請求事項

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右の赤い枠の中には以下のように書いてあります。

『安田層の形成年代についは,安田層が形成する地形面及び堆積物の分布状況等の詳細な調査結果に基づき南関東地方の下末吉層(およそ12~14万年前に形成)が堆積した海進の時期に形成されたと考えています。

¾  また,敷地に分布する安田層については,本層から産出した化石を用いて年代測定を実施した結果,14±1万年という値が得られおり,柏崎平野周辺に分布する安田面を形成する中位段丘堆積物の直上に中子軽石層(およそ15~13万年前)が分布することからも,下末吉層に対比することが妥当であると判断されます。

<海水準との関係について>
¾  安田層の形成時期は,図1のおよそ14万年前からおよそ12万年前にかけて, 海面がおよそ-120mから+5m程度に上昇する過程で形成されたと考えています。その後,図2に示す日本列島全体の隆起伴い現在の標高に分布すると考えています。』

先ほどの東京電力の「まとめ」と合わせて考えると、こうですね。

『少なくとも、12万年以降の活動は認められない。』

あれ?

これってなんか変ですね。

というのもこれまでの活断層基準は、「12万~13万年前以降の活動が否定できないもの』だったわけで。つまり、この辺り何かありそうですね。

と、昨日調べた、原子力資料情報室の情報をみてみると、おどろくべきことが書いてありました。

▼PDF柏崎刈羽原発の地震地盤論争と新指針

2006年の耐震設置審査指針の改訂後から、α断層β断層が問題視されていたのですね。

  • 耐震設計審査指針の改訂以前 5万年前
  • 改定後 13万年前

この改定後にもまた、今回のように、活断層認定の議論が行われていたのですね。

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このように、α断層ベータ断層が、安田層に食い込んでいる図表を示し、以下のように述べられています。

『従前、東京電力は「安田層が断層で切られていても5万年より古いから検討の必要はない。番神断層が男装できれていたら設置できない。番神断層の断層は全て表層の地すべりで問題ない」と主張していました。指針海底で13万年前までが対象となりましたので、安田層に断層が存在すれば断層の再活動を考慮しなければいけません。』

つまり2006年の耐震設計審査指針の改定後に問題となった「活断層」が、今また、問題になっているわけです。

2006年の時点で、活断層だという疑惑を、東電は誤魔化したわけですが、今回いよいよごまかしきれなくなった、ということのようです。

この辺りを解説してくれる専門家はいないのかなあと思います。

「東電叩き」シンドローム 脱原発論の病理

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