ちょっと古い報道だけど、中国のPM2.5による大気汚染がどのように問題となったかが分かる報道があったので紹介しておく。
そもそもアメリカ大使館が調査したことが発端だった。
アメリカ大使館 2,009年からツイッターでPM2.5汚染を警告
▼米大使館の大気汚染数値の公表、中国当局「内政干渉」と批判 - (大紀元)
(12/06/08 11:30)
『【大紀元日本6月8日】中国環境保護部の呉暁青・副部長は6月5日の記者会見で「ある国の大使館」が北京市の大気汚染度を測定し、発表していることについて、中国の法律に違反しているとし、中止を求めた。
国名は明かされていないものの、米大使館は2009年から北京市の大気中の直径2.5ミクロン以下の微小粒子状物質(PM2.5)を測定し、ツイッターで結果を公表している。批判は米大使館に向けたものだと思われる。』
2009年から、アメリカの危険厨ぶりが発揮されてたわけですね。ツイッターで発表しているわけで。
当時から日本でも取り上げていたのでしょうかね(記憶に無い)。
アメリカは自国民を守るためには、相当な圧力をかけますからね。原発事故の時もそうでしたね。
『 呉暁青・副部長は、「一部の国の在外公館が勝手に空気を観測し、しかもネットで公表するのは、ウィーン外交関係条約に違反している」とし、内政干渉に当たるとの見解を発表した。 さらに、「わが政府の測定がより精確で、より標準的だ」と述べ、大気汚染の測定を止めるよう要求した。
PM2.5は呼吸を介して肺や血液に入りやすいため、健康への危害がもっとも深刻だとされている。しかし、北京市当局の公表数値とはいつも大きな開きがある。重いスモッグが発生したとき、米国側の数値は「重度の汚染」なのに対し、北京市当局は「軽度の汚染」と公表している。』
中国 「軽度の汚染」
米国 「重度の汚染」
ま、どっちにしろ汚染はあるわけで、それをどういう風に程度づけするかというだけの話です。
『 観測結果の違いについて、呉暁青・副部長は、「主な原因は、自国の大気品質基準によりわが国の大気を評価しているためだ」と説明、「それが明らかに不適切だ」と述べた。』
中国の方でも、アメリカの基準はアメリカなりに正しいということを認めているわけですね。中国の国内法とは基準が違うわけで内政干渉と主張はしていますが。
中国は中国で、経済成長を止めたくないわけで、少々国民に被害がでようと、目をつぶろうというわけです。高度成長が続く国は公害が起きるのはまあ当たり前の話で。
それは中国政府が望んでいることですね。中国の国民から見れば、迷惑な話ですが。
それに対してアメリカがちょっかいを出してると。
『 しかし、大多数の中国市民は米国大使館公表の数値を信憑性が高いと受け止めている。』
そりゃそうだ。安全側にたった基準のほうがいいに決まってる。
そういうやり方をアメリカはするのですね。
『 上海の米総領事館も5月から測定・公表を始めた。上海市環境保護局の張全・局長は1日、米総領事館のやり方は中国の法律に違反すると批判した。
中国当局のこの主張に対し、米国務省のマーク・トナー副報道官は同日、米国の測定結果は在中の米国人に情報を提供するためであり、内政干渉に当たらないと反論した。「中国が米国の大気観測数値を公表するならば、米国政府は反対しない」と同報道官は付け加えた。』
原発事故直後には、横須賀米軍基地から米国人が逃げたわけですが、そういうものを彷彿とさせるアメリカの姿勢です。アメリカのこの姿勢は、いつもブレないんですよね。世界一危険厨の国ですから。
『 中国人民大学の毛寿龍・教授はかつて自身のミニブログ・微博で、「国際法では、米大使館とその上空は米の領土と領空となる。だから、その観測と公表は中国への内政干渉に当てはまらない。我々が米国大使館のこれらの行為を批判することこそ、まさに米国への内政干渉である」と批判した。
ある市民が微博で次のようにつぶやいた。「中央テレビは世界の天気と大気汚染状況を報じている。わが政府の高官の言い分に沿うならば、全世界の内政を干渉していることになる」』
ガキの喧嘩です。
アメリカはこういうやり方をきちんとしますね。
グリーンピースもPM2.5を調査
その後2013年には、グリーンピースも絡んできていますね。
▼北京咳 深刻化する大気汚染 PM2.5で死者8500人 - (大紀元)
(13/01/15 15:46)
『北京大学と環境保護団体グリーンピースの調査によると、北京、上海、広州、西安の4大都市では昨年、直径2.5マイクロメートル以下の微粒子物質「PM2.5」が原因の死亡者は8500人を上回っている。2010年の肺がん発病率は2001年の1.56倍となっていることも明らかになった。』
肺がん発病率が、10年で1.56倍になってるのですね。
環境問題や人権問題をきっかけに外交で圧力をかけるというのはよくあるパターンです。
最後に2011年の報道。
中国のPM2.5の原因 石炭火力だけじゃなく、自動車排ガスも
▼北京の大気汚染、危険水準に=米大使館の測定 - (大紀元)
(11/12/07 09:21)
『北京の公衆と環境研究センターの馬軍・主任はボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対して、「中国の都市部の大気汚染物質は明らかに変った。以前の砂塵と石炭の燃焼による煙型の汚染から、煙型プラス排気ガス型の混合汚染になった」と話した。』
報道を読む限りは、中国の大気汚染は、砂塵や石炭火力の大気汚染に、自動車などの排ガス汚染が加わったものと言えそうですね。
確かに、東京新聞が11年度の都内23区のPM2.5汚染が基準超と報じた記事でも、そういう結論となっていますね。
とりいそぎ。
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リーク草案でわかったTPPの正体とは?
表向きは「貿易協定」 実質は企業による世界統治
http://rengetushin.at.webry.info/201303/article_4.html
で紹介されているYouTube動画をすぐに見てみろ!
ネトウヨが擁護している首相が、TPP交渉に前向きに取り組んでいるが
TPP締結後の未来がどうなるか? この動画を見れば明らか。