翁長辺野古取り消し
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【辺野古情勢分析】「検討」から「取り消す」へ 翁長知事の姿勢がよりハッキリと
沖縄・辺野古関連情勢 2015年5月26日
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 2015年5月26日の沖縄タイムスの報道に基づいて、辺野古の情勢分析を行いました。まだはじめたばかりなので様子を見ながらになります。

▼沖縄の情勢をつたえる目的
1)辺野古情勢は、日本の政治情勢の重要なファクターであることの周知
2)沖縄と本土の情報ギャップを埋める
3)沖縄の情勢を考えることで、より辺野古への関心を深める
4)沖縄情勢に基づき、日本の政治情勢を考える視座を得る

 ヤマトンチュの座間宮が行っている事ゆえ、足りないところも多々あると思う。ただしだからこそ意味があるとも思う。

 ウチナーンチュの皆様の見識をお借りして、私も成長していきたいと思っています。誤りや別の分析などがありましたら、ぜひご享受下さい。

座間宮ガレイの著書一覧


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▼今後注目すべき辺野古情勢のポイント
1)5月30日の久辺3区と中谷防衛大臣の協議
2)5月27日からの翁長知事訪米
3)6月末の辺野古容認「取り消し」なるか
4)島ぐるみ会議の組織化と来夏の沖縄県議選

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▼本日のメニュー
【1】検証委提言なら辺野古埋め立て承認を取り消し
【2】翁長訪米 最初はハワイで、沖縄系のイゲ州知事と会談
【3】仲井真知事「容認」前は、米議会は辺野古に「実行不可能」
【4】稲嶺進名護市長・大城紀夫連合沖縄会長らが防衛大臣と面談
【5】名護で「島ぐるみ会議」発足
【6】久辺3区の「久志区」が辺野古基金に寄付
【7】「軍港受け入れ 公約違反」浦添市長 不信任案を否決
【8】オスプレイ事故 自民県連が抗議

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【1】検証委提言なら辺野古埋め立て承認を取り消し
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 共同通信のインタビュー記事です。翁長知事はこれまでは、検証委員会の取り消しの提言に対しては「検討する」と述べてきましたが、ここに来て「取り消すことになる」と姿勢をはっきりさせています。明日27日からの訪米前に姿勢を鮮明にしています。

 辺野古阻止に向けた知事権限については「10ある」と述べているとのこと。

 普天間基地の運用停止が「2019年2月」となっていることについて、安倍晋三が明確な回答をしなかったことも答えています。

(座間宮分析)
 翁長知事の姿勢が世論によって支えられて、はっきりしてきたと見る。翁長知事は、民意にリードされたことで姿勢をはっきりさせている、という姿勢をとっているといえる。市民も民意によって翁長知事を支えていると感じるだろう。

 翁長知事の政治家としてのスタンスを理解できる。7月頭に辺野古基地撤回について判断するスケジュールとなっている今、残された手段は法的な議論ではなく、民意がどこまで広がるかだろう。

  この民意を理解しない中央政府関係者たちは失言を繰り返すだろう。その最たる例が海上保安庁長官の「報道が過剰」という発言だ。より反辺野古の民意に油を 注ぐ結果となっている。ウチナーンチュ側の感情にたてば、辺野古建設への賛否とは違うレベルで、ヤマトンチュの海上保安庁長官の発言について捉える可能性 があるだろう。

 翁長知事支持の民意のほうが、辺野古反対の民意より高いという最新の世論調査がある。これは、辺野古の賛否以上に、中央政府に対する翁長知事の強い姿勢が評価されているという状況だと見ておく。

 翁長知事は、今後、中央政府関係者の失言をきちんと捉えて批判をしていくことによって県民感情に訴えていく可能性がある。中央政府の関係者は失言することは許されないだろう。翁長知事は民意をうまく使って中央政府を牽制しているといえる。

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【2】翁長訪米 最初はハワイで、沖縄系のイゲ州知事と会談
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 翁長知事はまずハワイを訪れて、沖縄系のデービッド・イゲ州知事と会談します。

(座間宮分析)
 ハワイの日系人には沖縄系が多い。沖縄系と言えど、太平洋戦争においては米軍に協力せざるを得なかったという歴史的な事実がある。翁長知事はどのようにハワイのイゲ州知事と溶け合い、辺野古反対を伝えて、日系人に訴えかけるのだろうか。

 ハワイでの報道ぶりが、その後のワシントン訪問に影響する可能性がある。

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【3】仲井真知事「容認」前は、米議会は辺野古に「実行不可能」
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 翁長知事の訪米の意味が説明されている。米議会は2012年末の仲井真知事の辺野古容認以前は、辺野古移設に懐疑的な論調もありましたが、容認後は、新基地建設を認めています。この議会に再び議論を巻き起こせるかどうかが、翁長訪米の最大の目的となります。

(座間宮分析)
 これも本土の人は殆ど知らない事実だろう。私も1週間前に知って腰を抜かした。仲井真前知事の判断は、辺野古移設において、米議会の判断を変えたのだ。米議会の判断は、おそらく軍事コストや沖縄における「反米感情が高まる可能性」に基づくものだろう。

 翁長知事がここ最近強く主張していることの1つに、辺野古の基地建設強行は日米安全保障に影響する、というものがある。翁長知事は「基地を作らせない」と強く首長することによって、日米政府間の信頼関係にヒビを入れる考えだろう。

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【4】稲嶺進名護市長・大城紀夫連合沖縄会長が防衛大臣と面談
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 稲嶺・大城両氏は3万5000人が参加した那覇の県民大会の実行委員の共同代表。彼らが3万5000人の民意を政府要人に伝えるロビー活動を行ったと報道。

  防衛相は大臣が受け取ったが、内閣官房は審議官、外務省は北米局長と事務レベルの対応。内閣官房が招き入れた部屋は「物置小屋」のような一室で「10数人 のメンバーが座れば膝がぶつかり合う状況」だったとのこと。かりゆしウェアの贈呈には閣僚が顔を揃えたが、大会要請団の官邸対応への不満が噴出したとされ る。

・照屋寛徳(衆院沖縄2区)
「地元の容認はと面談するばかりでなく、稲嶺市長と2人で議論を尽くすべきだ」

・官邸関係者
「会わなければ批判されるのは目に見えている。世論を意識すれば首相がでざるを得ない」

・玉城デニー(衆院沖縄3区)
「失礼で不誠実な対応だ」

・県議の一人
「中谷氏は丁寧に対応したつもりかも知れないが、政府全体では沖縄に聞く耳を持たない態度が丸見えだ」

・稲嶺進(名護市長)
「満足していない」
「民意を世界にも広げ、政府が『辺野古が唯一』とかたくなに言えない状況をつくる」

・新田宜明(県議)
「(中谷)大臣は緊張していた。沖縄の民意が世論に広がっていることを実感しているからだろう。沖縄の力は確実に強くなっている」

・安倍晋三
「我々は(かりゆしウェアを)頂いたが、他の閣僚は買って全員着るので」

・翁長雄志(沖縄県知事)
「今日は笑顔でいっぱいだった」
「(訪米について)全力を上げて新基地を作らさないと伝えたい」

 関連記事で、東京の抗議行動に参加した人の声も伝えている。

(座間宮分析)
 報道ステーションでも見たが、中谷大臣は明らかに緊張していた。世論調査での辺野古基地建設の数字を分析し、辺野古問題が内閣支持率に影響するファクターとなっている現状を理解しているのだろう。

 中谷防衛大臣は30日、辺野古に最も近い「久辺3区」と会合を開き、今後の政府の援助について話し合うこととなっている。それを踏まえての照屋寛徳議員のコメントだ。

 ただし、久辺3区は「容認」とときおり言われるが、沖縄県知事選挙の際の報道では「反対」を主張していたこともある。つまるところ、諸手を上げて賛成しているのではなく、政府の対応によっては姿勢が変化する可能性も否定出来ない。

 それだけに、中谷防衛大臣は久辺3区に対して慎重に対応しなくてはいけない。

【5】名護で「島ぐるみ会議」発足
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 島ぐるみ会議は、これまでも辺野古反対の運動の旗印や調整役として機能してきたが、ここに来て、沖縄の各市町村に支部的な組織を発足させている。

(座間宮分析)
 島ぐるみの支部的な組織が発足しているのは名護だけではない。これは運動を広げる目的でもあり、また運動を組織化するという目的もであるだろう。

 辺野古基金から島ぐるみ会議に対して助成することが決められたことを受けて、組織化が進んでいると見て良いだろう。今後、この動きは広がっていく。

 同日の報道で、同じ島ぐるみ会議の組織である「島ぐるみ会議・ぎのわん」が「オスプレイ撤去要求」のデモ行進を行ったことが報じられている。

 これまでは個人レベルでの反対運動が展開されてきたが、地域に根ざした組織が作られることによって、より気軽に参加する状況が整えられていく可能性がある。また辺野古現地の反対運動だけではなく、反対運動が全島レベルに波及する可能性がある。

 辺野古反対が組織化されることによって、来年6月の沖縄県議選に影響するだろう。

【6】久辺3区の「久志区」が辺野古基金に寄付
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 辺野古基地建設原発に近い「久辺3区」のうち「久志区」が辺野古反対の「辺野古基金」に10万円を寄付したと報道。区民からの「区民が多くの県民と共にあることを示して欲しい」との提案を受けて。区の行政委員会が全会一致で決定。

 久志区は11月の知事選の折にも県外移設を求める決議文を県知事や首相らに送付。

・行政委員の男性
「新基地が出来て被害が出た時、子や孫に『あのとき何をしていたの』と言われたくない。はっきりと反対の意志を示したい」

 久志区では公民館に募金箱を設置して、今後改めて寄付を行うとのこと。

(座間宮分析)
 先程も書いたが、久辺3区と中谷防衛大臣が30日に協議を行う。協議の結果が辺野古情勢に影響する可能性がある。辺野古の海上やキャンプ・シュワブの抗議行動とは別の視点で捉えながら関連づけて見ていく必要がある。

【7】「軍港受け入れ 公約違反」浦添市長 不信任案を否決
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 浦添市長が公約を撤回し、那覇軍港の移設を受け入れたことに対して出された不信任案が否決された。

(座間宮分析)
 過去の現地報道では、これが辺野古情勢に影響する可能性が伝えられていた。反翁長の自民県連側から見れば、那覇軍港の移設問題は、翁長批判の材料になるはずだったが、浦添市長が突然受け入れを表明したことによって、批判材料がなくなったという論調だった。

 批判は浦添市長に集まる。また、今後、翁長知事の那覇軍港移設に関する姿勢に対しての批判は出来ない状況となったと言える。支持率を高くキープする状況が1つ整ったといえるのだろうか。

【8】オスプレイ事故 自民県連が抗議
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 辺野古容認の姿勢を取る「沖縄自民県連」だが、ハワイのオスプレイ事故に対しては沖縄防衛局に抗議したと報じられている。

(座間宮分析)
 この辺りの沖縄の政治情勢を、本土の人は理解する必要がある。オスプレイ問題と辺野古の新基地建設の問題は、外からは同じ基地問題に見えるが、沖縄内部の視点に経つと微妙に異なる。

 つまり、自民沖縄県連の支持者は、辺野古容認が多数を占めるが、オスプレイ反対も多数を占めるといえるだろう。

 先程も書いたが、「島ぐるみ会議」は、オスプレイ反対という県民の大多数の感情を「辺野古反対」につなげる動きをしているといえる。

 繰り返すが、最新の世論調査では、辺野古反対の世論より翁長知事の世論のほうが大きい。今後、辺野古反対の世論が広がる下地がそこにあるといえる。



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