2005年07月12日
最初の民間旅客機は3人乗りの複葉機

台湾の飛行家「謝文達」2等操縦士からの注文により伊藤飛行機研究所の稲垣技師が設計し,日本最初のリムジン型旅客機として1923(大正12)年に製 作し完成した.第1次大戦後に欧州で流行した単発の軍用機をベースに改造したリムジン型旅客機をモデルにした構造をとっている.
伊藤式29型台北号リムジン型複葉旅客機のエンジンはイスパノスイ ザ水冷式V型8気筒220馬力を装備し,胴体中央部に背の高い客室スペースを設けそのなかに旅客用の2座席を配置して,窓とドアを取付けたものである.操 縦席と客室の間には,リムジン型高級自動車と同様に区切り壁を設けて,貴族趣味の装飾をしていたが,外形は自動車のボディを組み込んだような野幕ったい非 流線型になった.なお燃料タンクは胴体内にスペースがないため,上翼の上に載せる構造をとった.機体の重量は870kgで,乗員1+乗客2人を乗せて最高 速度140km/hで飛行する複葉機で,木製主材骨組みに合板羽布張り構造をしていた.




