2005年07月22日
1906年に行なわれたフランスGPで優勝したのはルノーAK90cv

第1回フランス・グランプリはフランス自動車クラブ(ACF)がル・マン周辺のサルテ地区に公道を利用した周回路(三角形のコースで1周が約100km)を使用して1906年6月26,27日に開催した.参加したレーシング・カーは,最大重量が1000kg以下という車輌規則に従って32台が出走した.周回路を6周する2ヒート制で2日間で1236kmを走行するレースとなったが,優勝したのは,ルノーのグランプリ・レーサー(AK90cv:直列4気筒サイド・バルブ式エンジンで排気量は1万2985CC)に乗ったハンガリー国籍のフランツ・シッズ(Ferenc Szisz:ルノー社のデスト・ドライバー)だった.32分の差で2位になったのは,フィアットに乗ったナザロ(Nazzaro)だった.
フランスのルノー社は3台をエントリーして,運転可能なメカニックとの2人組のクルーで走行した.
優勝した1906年製ルノーは,シャフト駆動方式を取っていたが,当時としては先端技術というものではなく,特徴としては,油圧ダンパを装備したのと,後輪に着脱式のリムを採用することによってタイヤの交換時間をこれまでの16分から4分に短縮したことである.
エンジンはサイド・バルブ(側弁)方式で,シリンダ穴径がφ166mm×ストローク150mm,4気筒13Lで90馬力(1200rpm)の出力だっ た.気化器は自社製,Bosch製高圧マグネト点火で,駆動系はコーン・クラッチと独立した3段変速機を経由して,プロペラ・シャフトに動力を伝え,後車 軸を駆動する型式をとっていた.チャンネル材で構成したフレームを半楕円リーフ・スプリングで支え,Louis Renaultが設計した複動式油圧ダンパー(ルノー社の特許)を設置して,車輌全体として高速走行性能が優れていた.




