2013年07月19日

可愛くて非合理な婦人靴

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婦人靴(華奢なパンプス系など)というのは、
得てして高額な品物になればなるほど、
ソールには、薄いレザーソールが使われますので、
耐久性は低下するような感じがします。

以前、ご婦人に質問したことがあるのですが、
同じデザイン、同じ値段で、ソールがレザーソールとラバーソールだったら、
どちらを購入しますか?と。
レザーソールですね、という回答でした。

そうですよね、見た感じでいえば、レザーソールの方がいい感じです。
しかも、レザーソールのほうが高級という認識もありますし。
しかし、耐久性で考えますと、ラバーソールのほうが
やや分がいいのではないかとも思います。
といっても、ラバーソールでもピンキリなので言い切れませんが。
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市販の婦人靴のソールは、3.0mm厚前後となっております 恐ろしいや…

じゃぁ、耐久性を高める為にソールをぶ厚くしたり、
ヒールを極太にすれば…っていうのでは売れませんし元も子もありません。
優先順位は「かわいい」というのが重要なのですから…。

ですので、華奢で可愛さを求めた、そんな薄いソールなので、
よくよく「ハーフソールを貼った方がいいですか?」と聞かれますが
食い気味で、貼ってくださいっと云ってしまう今日この頃…。

集合写真の靴は、全て新品にハーフソールのご依頼となりますが、
とても合理的な方法といえます。
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だからといって罪悪感はあります。
つるつるで綺麗に塗装され、刻印までしっかり入ってますし…
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ときどき、表面を削りますよね?と聞かれますが、
削るというよりは、ご覧のように、刻印後が残る程度に表面をざらっと、
接着剤の食いつきを良くする為に、
そう、ざらっとだけさせたいのです、
厚み的には殆ど変わっていないと思います。
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ソールが擦り減ってから貼るよりも、擦り減る前に貼ってしまえば、
目減りしない状態で保護できますので。

それと、こういった婦人靴の本底は、接着だけで留められています。
ですので、レザーソールで雨の日に履いてしまいますと、
路上の雨水を底面から吸い上げまして、留めてある接着剤をふやかしてしまい、
本底を剥がれ易くしてしまいます。

ラバーハーフソールを貼ることで、そういった雨水の浸食も予防できますし、
尚かつ滑り難くもなります。

以上、「罪悪感と合理性のあいだで…」篇でした。


ampersandand at 22:52│ 靴修理