2014年09月12日

靴は踵で履くもの…。  カカト擦れ補修篇

ヒールが低い靴は、リフトが少しでも摩耗して減ると
すぐに地面に本体が擦れてしまう場合があります。
婦人靴のぺったんこな靴等は特にですが。

それと、「靴はカカトで履くもの」と云う言葉がありますが、
カカト部分を潰してしまっている方もしばしば見かけます。
カカト部分には、芯材が入っておりまして硬化させてあります。
それにより、足のホールドを助けている役割を担っています。
before
0813-600813-62
0813-63
この部分を潰してしまいますと、履き心地が悪くなります。
また、潰れた事によって、形がひしゃげるので地面に擦る結果にもなります。

今回の靴は、潰れた結果なのか、それともヒールが内側に引っ込んだ
デザインですので、本体が先になにかに擦れ易い結果なのかも知れません。

お問合せの際(郵送依頼)は、補色ということでしたが
画像で見る限り、すでに下側が他店にて補色されておりました。
他店にて補色されている場合は、その後から当店では補色は行いません。

今回の事例ですと、補色を行っても結果的に擦れてしまうので
あまり意味がありませんので、革で補強をお勧め致しました。
after
0813-50
といっても、革で補強を行っても構造上か、履き方なのか不明ですが
擦ってしまうことには変わりませんとお伝え致しました。
0813-400813-41
黄色の革がないので、他に使われているオレンジの革を
用いて補強を致しました。
画像では見えないかもしれませんが、補強したパーツの上部分から
赤いラインが続いてきております。
これは黄色の革の下に赤い革を挟んでチラ見せさせているのですが、
これもオレンジ部分で再現することで、一体感をだすよう工夫致しました。
0813-43
全体のバランスでは、後方にオレンジの割合が多いので、
つま先側にオレンジをポイントで入れたいような感じも致します。
0813-44
こちらは、リーガルの婦人靴で同様にカカトの潰れによる擦り切れ。
こちらは踏んづけてというよりは自然と潰れてしまったようです。
それと補色。
before
0813-700813-690813-67
今回は、同じ色味の革がありましたのでブラウンで。
ただ、補強するには何もデザインの切り返しが無い部分でしたので
新たにパーツを取付けるようになりました。
after
0813-470813-460813-45
革の擦れですが、ある程度の軽微な擦れですと
日頃の靴クリームによるお手入れで補色可能です。

一旦酷くなってしまうと、それだけでは補色できませんので、
つま先から指の付根部分あたりだけでも結構なので
定期的にお手入れ致しますと、延命効果があります。

しかし、往々にして酷くなってからお手入れを始める方が
多いように思います今日この頃ですが…。



ampersandand at 15:06│ 靴修理