2016年11月15日

クレープソールの移籍結果 オールソール篇           (革底は蒸れないのか論争、が一部含まれます)

前回までのあらすじ

まだ完全移籍できていない選手もおりますが
冬の移籍結果報告となります。

やはり多いのはイングランドの名門クラブ、クラークス。
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クレープソールは柔らかくて履き良いのですが、
移籍理由の一番は、やはり汚れが付き易い&べとべとしてくる。
これは唯一でしょうかソールでは、天然のゴムで出来ておりますので
夏場はネチョネチョ、冬場はカチカチ…
(この現象発生は天然素材ですので、季節や症状にも個体差があります)

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ソールが柔かいので履き込まれたソールを剥がしてみますと、
そこには足裏の形がくっきりと。
オリジナルは、中底にはフェルト素材が使用されていますが
これはほとんど摩耗や劣化により割れてしまっています。

ですので、オールソールの際には、繊維が詰まっていて適度に柔らかい
ショルダー部分の革中底へすべて交換を行っております。

革中底のメリットは耐久性もそうですが、革の特性である
吸排出機能、湿気を吸い、排出してくれるところかと思います。

よく革底は蒸れにくい、と都市伝説的に云われますが
これは革底が蒸れないのではなく、革中底だと蒸れにくい
というほうが適切かと思います。

また、ライニング(裏革)が革の場合も同様です。
例えばライニングが合皮の場合は湿気は吸いません、
逆にその湿気で合皮が劣化し皮膜がべろべろ…に。

よく婦人靴のライニングには合皮が使われていますが、
一番適していないところにわざわざ合皮を使用していると思います。
(表素材は革なのに裏素材は合皮って… 矛盾しています)

またライニング素材も、牛革ではなく豚革のほうが
より通気性がよいというレポートもあります。
豚革は、その表皮に特徴的な三つ穴模様があります。
この三つ穴は毛穴であり、毛穴が多いい=通気性がよいという
考え方での使われ方をされている感じでしょうか。

革靴はお休みさせる(履かない日)が必要と云われたりします。
これはその湿気を排出させる期間という捉え方もできます。
またその際に、生地仕上げの木製のシューキーパーを入れておくことで
その排出された湿気を素早く吸いつつ、靴の皺を伸ばしたり、
形状を保持する効果もあったりします。

革が湿気を吸っている状態というのは、革の形状の変化が起こり易く、
繊維が弛んでいる状態ですので、その際にシューキーパーを
入れることで効果的なんだと思います。

靴を作る際にも、革が硬かったり、釣り込みにくい革の場合などは
メーカーによっては、アッパーを蒸し部屋に入れて蒸してから
木型に釣り込んだりする場合もあるようです。
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ちなみに、東京都の皮革機関のレポートにも、靴内部の湿気の
60%は靴の履き口から蒸発、残り40%は靴内部に残っているとあります。
(革底から蒸発するという記載はありません)

その40%を、革中底や革のライニングが吸収してくれれば
靴内部は蒸れにくいということになるかと思います。
この吸収された湿気が、お休みさせている時に蒸発してくれる
と云う感じでしょうか。

この「革底は蒸れないのか論争」については
検証を踏まえ、後日レポートに出来ればと思います。

ではでは、ソール交換の詳細については以前の記事を
参考にして頂きまして移籍結果となります。

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こちらはほとんど新品状態ですが、ソールが気に入らないということで交換。
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こちらはカビが生えたり、ソールが硬化しているので交換。
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レザーソール(伊)/ハーフソール(仏)3.5mm/ラバーリフト(仏)9.0mm
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それと、カカト部分の腰革が摩耗しておりカウンター(芯材)が
剥き出しに(矢印部)になっていましたので革にて補修を行っています。1115-24
ソールを剥がした際に、革を底辺まで巻き込んで宛てがいます。1115-10
縫製はすでにある元の縫い穴に針を落として縫製。1115-11

以上、途中で話が逸れましたが、移籍結果となります。

ampersandand at 18:34│ クラークス