靴づくり

2018年10月01日

修理製作のお店…というけれど。 注文靴篇

当店の屋号は、「靴と鞄の修理製作のお店 アンパサンド」
になりますが「修理」業務が忙しく、いっこうに
「製作」が行えていない現状であります。

また合間をみて製作してはいても、日々の業務でそのまま月日が
流れてしまい撮影した画像が行方不明で記事を書けず
そのままお蔵入り…ということも。

開業当初の目論みでは、修理依頼はそんなにこないだろうし、
ほそぼそと日用品などを製作して食い繋いでいこうかな
なんていう計画でしたが、
有り難いことに近隣や全国、はたまたときどき海外からも
郵送にてご依頼頂いている次第であります、感謝、感謝。

で、そんなこんなで製作も一応しているよアピールを兼ね、
忘れないうちに、最近の仕上った品を記事にしておこうと。
最近のといっても随分前にご依頼頂いた品になる訳ですが。

まずはデザイン。
デザインと云っても今回は店頭にあるサンプルをベースに
パターンオーダーにて製作となりました。
使用する革や飾り穴や鳩目の有無やソールなどなど
細々と選択して頂くという感じです。

サイズサンプルを幾つか履いて頂きサイズを確認。
店内でちょろちょろ歩いても感じは分からないので
そのままご近所を歩かれて確認して頂いてもらいます。
パターンオーダーでも、履き口が当たる場合など大掛かりな
修正でなければ足に合わせて調整可能です。
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靴型にデザイン線を描きまして型紙を製作します。
靴型は三次曲面なので、これをパーツごとに平面に置き換える作業は
面白くもあり難しくもありという感じです。

立体を平面に起こし直したら、仮アッパーを製作し
つり込んでバランスを確認します。
羽の長さやキャップの大きさなどをミリ単位で調整を行います。
今回は二回ほど仮アッパーを製作して本番となります。

なかなか決まらない時は、型紙を直して仮アッパーというのを
何度も繰り返したりします。
で、だんだん目が慣れてしまいどれがいいのか分からなくなるので
一晩置いて翌日の朝に見てみると、初回に作った型紙が
よかったりなんていうこともしばしば。
こねくりまわすより、直感が大事という感じでしょうか。
ただ、他の人から見ればどれも同じ、と見えるかもしれませんが…。
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表革、裏革を裁断しまして組み立ててゆきます。
例えば今回の定番の外羽のデザインでも、裏革のパターンていうのは
生産国やパタンナーによってそのライン取りは結構違っています。

修理品の靴の内側を観察してよく勉強させて頂いています。
スペインのコストパフォーマンスのいい靴などは
とても効率的なパターン採りをしていたりします。

効率的な、というのは美しさというよりは革一枚からどう無駄なく
たくさんパーツを採れるか、縫製作業で手間の掛かる行程を減らせるかなどを
考えられているかという感じです。

私の場合は量産する訳でも、一刻を争うこともないので、
状態の良い部分の革を使い、基本に忠実にそしてちょっとずつ
創意工夫を重ねていくという感じです。
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アッパーを組み立てる前に、中底の準備もしておきます。
中底は既製品ですと、圧縮したパルプ(紙を圧縮成形したもの)が
多く用いられていますが、当店ではじっくりと時間をかけて作られた
5.0mほどあるタンニン鞣しのショルダー部分の革を用います。
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平らな中底を水に浸けて柔らかくし靴型に固定します。
癖付けにタイヤチューブを用いて靴型にぐるぐる巻きです。
タンニン鞣しの革はその可塑性により、形を記憶しながら乾燥していきます。

「可塑性」とは
固体に外力を加えて変形させ、力を取り去ってももとに戻らない性質。
国語辞典より


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平らだった中底がこんな感じで靴底の形状を覚えます。
そして履き込んでいくと、徐々に自分の足型を覚えていくという訳です。
よくコップ一杯の汗が一日で靴の中に蒸発すると聞きますが、
革はその吸排性によりこの湿気を吸い込み、夜脱いでいる時に
今度は排出していくという訳です。

わたしのイメージでは、吸い込んだ湿気が革を柔らかくし
日中の歩行の際の荷重がゴムチューブ代わりに中底を癖付けし
夜の間に中底が、自身の足型を記憶していくという感じなのかなと思っています。
それは本体の革も同じことなのですが。

ちなみに「革底から湿気が抜ける説」という都市伝説については
以前も書きましたが、東京都の皮革機関のレポートにも、
靴内部の湿気の60%は靴の履き口から蒸発、残り40%は
靴内部に残っているとあります。
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内部に残った40%は、革中底や革のライニング(裏革)に
一時的に吸収され、脱いでいる夜のうちに排出されるという
イメージでしょうか。

ですので蒸れる蒸れないに重要なのは、
革底かどうかではなく中底が革であるか、そしてライニングが
革であるか(顔料べったり仕上げではない革)かどうかが重要
ではないかと思います。

靴は何足かローテーションした方がいいというのは、
靴内部に溜め込んだ湿気を排出しきる前に、また履いてしまうと
室内干しの生乾きタオルを、毎日繰り返し使い込むようなもの
という感じですので。

アッパーが完成しましたら続いて靴型につり込みという行程に
なる訳ですが、作業風景の写真を撮り忘れたか、
または行方不明で見つからないので、途中の行程は
割愛しましてここで完成となります。

今回使用した革は、イタリアの伝統的な製造方法のバケッタ製法で
作られたショルダー部分の革になります。
いい具合にナチュラルシボがでていて、履き込む前からすでに
数年履き込んだ風格が醸し出されています。

同様の製法で作られた栃木レザー社のダークブラウンの革と
かなり悩まれておりましたが、こちらの赤味を帯びたブラウンが
手持ちの靴の顔ぶれと被らないというこでお決めなられました。
ソールはリッジウェイソール(ブラウン)仕様となります。

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オーダー品の記事を書いておきながらあれですが、
新規の靴の注文製作は現在は受付を行っておりません。
靴の注文製作自体なかなか修理業務と平行して1人で行うのは
難しいのではないかとここ数年感じております。

ですので、違う形態でどうにかできないかと
日々モヤモヤしている今日この頃…。
鞄も作りたいし、小物も作りたいし、できれば椅子も作りたい…。
今年もそんなモヤモヤさまぁ〜ずな夏でございました。

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2017年08月04日

まかないサンダル。 

ご飯屋さんのお昼ご飯は、余った材料などで
ちゃちゃっと作ったりするようですが、
わたしもそれに見習って、ちゃちゃっと仕事用のサンダルを。

オープン当初から、仕事用に薄汚れた白いチャッカ靴を
(10年くらい前に作った靴ですが、白い靴なので3年ぐらいで
 薄汚れてきたので、お仕事用に格下げられた靴となります)
履いていたのですが、日々のラバーの削り粉や、溶剤をこぼしてみたり
インクが飛び散ってみたりと、なかなかの薄汚れ具合に…。
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修理を依頼する店の店主が、薄汚れた靴を履いている…
というのもまずいかな…と二年ぐらい前から思っていたのですが
汚れると分かっている仕事用の靴を作るモチベーションが湧かず、
汚れた白いチャッカを履き続けていた訳ですが、
しかし長年履いているので、かなり馴染んで履き易くなっているというのが
代替する気になれない点でもあるのですが。

ようやくここにきて妥協案としてサンダルで、夏の間はお茶を濁す事に…。
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一応フットプリントを採ってみる。
ビルケンのサンダルのように中底面にアナログな方法で
凹凸を作成してみようと思いましたが、凹凸が合わなかった時に
作り治すはめになりそうなので却下。

ここはあくまでも「まかないサンダル」としてちゃちゃっと感を重視。
なので型紙もとてもアナログな方法で採取。

ちゃちゃっとと思ったのですが、一応何回か採取して試作してみたのですが、
自分で自分の足を採寸なので、無理な体勢で計測しているものですから、
毎回寸法が違っている訳で…。
なので、結局始めに計測したものでちゃちゃっとに。
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試作。
指を出そうか出さないか…
出さないタイプで試作、なんか夏には重いかな…。
秋って感じです。スエードで秋用サンダル候補にしようか。
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指を出したタイプ。
やはり夏には出した方が涼しげです。
ここで、指を三本晒すか、四本小指まで晒すか…
小指まで出てしまうと出口が広くなるので、前のめりになるかなと。
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指を出しすぎると、万が一で金床やハンマーなんかを指先に
落としてしまった時のダメージが痛そうなので、三本でいこうかと。
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まかないサンダルなので、革は端の質が悪い部分を使う。
まぐろで云うところの赤身か中落ちと云ったところでしょうか。
赤身や中落ちの質が悪い云っていうことではありませんが。

革の場合は、牛の脇腹などのたるんでいる部分の革は
繊維が緩かったりして、伸び易かったりと使い方が限定される部分であります。
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中底も「ショルダーの切り落とし」を使う。
日々の修理品で使うミッドソール用の中底で、厚みが厚過ぎたり
部位により、左右で繊維の堅さが揃わなかったりという感じで
カットして避けていた部分を使う事に。
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2パーツなので組み立ては簡単です。
次に縫製。
縫製は手縫いにて出し縫いを行おうと予定していたのですが、
オープン当時に、他の機材を購入するついでのノリで、
使う予定も決まっていないドイツのミシンも購入してしまっていましたので
この機会にこれでちゃちゃっと縫ってしまう事に。(結構高かった…な)
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購入して6年間…ほぼ使っていない…。
糸の通し方も忘れてしまって焦りました…。
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試し縫いを行いますが、糸調子が合わなくてだんだん面倒に…。
手縫いで行うかなとも思いましたが、ここで使わないと永遠に…
ということになりそうなので、いろいろいじくって使える様に整う。
そういえば、説明書も付いていなかったな…と。
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しかし、このような昔のミシンて作りが単純ですので
動かしながら、それぞれの駆動パーツを眺めていると、
「ここをいじればピッチが変わるじゃん」とか分かるので
取説が無くてもなんとかなるものです。

ガシャコン!ガシャコン!ガシャコン…と大きな音を立てて
ひと針ひと針貫通してゆきます。
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次にソール。
ヒールの高さは10mmに。
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履きなれた20mmがいいかなと思いましたが、
このサンダルではボリュームがあり過ぎるので抑えめに。
ソールはビルケンシュトックのホワイトソール。
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ビルケンのソールってなんでオリジナルが流通しているのか不思議です。
例えば、ヴィトンのモノグラムのあの生地が、
ユザワヤやオカダヤで販売されているようなものです。
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完成
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中底にロゴを素押し。
ロゴが入ると、らしくなります。
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時計回りに、まかないサンダル/薄汚れた旧仕事靴/普段靴。
夏が終わる前に、仕事靴を作っておかないと、
と思う今日この頃…。
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ampersandand at 21:06|Permalink

2016年03月05日

Repair, sometimes shoemaking

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2015年05月09日

GWに取り急ぎ、靴を作ってみる。 セルフモニター篇

夏は白い靴を履きたくなるものです。
と、思うのですがなかなかタイミングがつかめず、
昨年、型紙だけを途中まで作って放置していたものを
GWを利用してちょっと作ってみることに。
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といっても、オールソールで使用するVIBRAMソールの
耐久性と履き心地の確認を兼ねてということなのですが。

今回使用するソールは、「VIBRAM CRISTY MORFLEX #8377」
このソールの特徴はというと、

EVAと天然ゴムをベースに配合し発泡させ、ゴム素材の35%と超軽量で、
柔軟性・クッション性・耐滑性に優れており、
冬場の路面の低温でもゴムや革の様に硬化せず安定した機能を発揮する…
(問屋マテリアル紹介文からの抜粋)
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左が#8377 右が#4014(表面のパターンは同じデザインになります)

白い靴に白いソールをと思ったのですが、VIBRAM#4014ですと
白というよりは象牙色という感じなので、
#8377のほうが白いということもあり、今回併せてみることに。

ただこの#8377は、ヒール設定が15.0mmなので、
10.0mm設定の靴には使用できません(その場合は#4014で対応可能です)
15.0mm以上の設定のヒールには使用できます。

今回の靴型も20.0mm設定でしたので、踏まずから踵にかけて
5.0mmを革で積上げて使用しております。

ちなみに、この#4014と同じデザインパターンで、
アジア生産のノーブランドの低価格商品もありますが、
やはり耐久性はVIBRAM製品と比較しますと劣ります。

同じデザインだからといって、低価格のものを使用しますと
結果的に費用対効果が見込めないと思いますので、オールソール際には
いずれのソールかをご確認をされたほうが宜しいと思います。
(中央のVIBRAMロゴの有無で確認できます)
*当店ではもちろんVIBRAM製品となります。
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モニター用兼私物ですので、細かい部分は端折って製作しておりますので
進みが早いです。
アッパーの仕様も色々とお試しを行ってみています。

5.0mmほどある中底は、もとはフラットな板状ですが、
水に浸し柔らかくして靴型に癖付けすることで、
ピタッと底面形状に合ってくれます。

市販のマッケイやセメンテッド製法の靴は、ほとんどが
圧縮パルプ(紙)で作られております。
ですので、オールソールの頃にはひび割れているものもあります。
革中底を使用してくれれば、耐久性がもっと良くなるのにと
オールソールする度に思います(その分、値段が上がると思いますが…)
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通常は、型紙を作って仮アッパーを作りましてバランスを治したり、
余計な皺はでないかなど試作を行いますが、今回はいきなり本番なので
一応確認で仮釣りをしてみます…大丈夫そうです。

本番の釣り込みでは、つま先とカカトに溶剤を付けた芯材を入れて
釣り込んでいきます。
今回の靴型には、カカトに鉄板が入っておりますので
カカト周りはタックスで固定してゆきます。
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釣り込みを行う「ワニ」と云う道具ですが、8、9年ぐらい前の話になりますが
すでにその頃から靴の道具をつくる職人さんが居なくなり始めている
ということで、知人が予備のワニを道具店で購入しようとしましたら、
すでに無く、「次いつ入るか分からない」ということで
予約してきたという話を聞き、その足でわたしも予約しにいきますと、
「あるよ…」と。
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その頃、その道具店には毎日のように顔をだしておりましたので
「顔なじみ」ということなのでしょうか、すんなりと出てきました。
もちろん知人には「よ、予約してきた」ということになっておりますが。
結局、いまだに予備ワニが登場することもなく、道具箱にしまってあります。

そもそも、そう壊れるものでもないのですが。
形が同じものならばいくらでもあったのですが、それらは往々にして
金属の質が悪く、すぐに傷がついてしまったりとその頃ありましたので。

ですので仮に壊れた時に、そういったワニしかないと困るな〜
と思いまして一応の予備をと。
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底は、ミッドソールにブラックラピド製法風に
マッケイとアウトステッチを行います。

周囲にコバを張り出させ、ボリュームをもたせてみます。
足が小さいので、コバの迫り出しを少なくしてしまうと、
足元がこじんまりしてしまうということもあり。

また、このてのソールには、底面にボリュームをもたせたほうが
おさまりも良いということもあります。

本来は、出来上がっても靴型に1から2週間ぐらい
釣り込んで放置していた方が、革が靴の形を覚えてくれるのですが、
ここはモニター用兼私物ですので、2日置いて靴型を抜いてしまいます。
そして、履く、履く。
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#8377の履いた感想はといいますと、
「まるで社長室の絨毯の上を歩いているよう…」といった感じでしょうか。

日頃、ダブルソールやVIBRAMの硬めのラバーソールばかりを
履いておりますので、余計にこの#8377の歩き心地のギャップは凄いですね。

ただ、わたしは柔らかいソールに慣れていないので、#8377ですと
わたしにはクッション性が強すぎるきらいがあり、
足元が若干ですが不安定な気も致します。
#4014ですと程よく弾力がありそんなことも感じないのですが。

追記
あの予備のワニを購入する際に、道具屋主人曰く、
靴の道具というのは、道具業界ではニッチ産業ということで、
ほかの分野の道具を作る片手間に、道具職人さんに時間があったら
作ってくれる程度ということ。

なので、あんた、靴を作らずに靴道具を作ったほうが儲かるんじゃないのと
云われたことを思い出しました、初夏?の今日この頃…。

ampersandand at 00:30|Permalink

2014年10月09日

様子見の靴づくり

サイズサンプルの靴の底が付いたところ、
以前から注文靴にご興味がおありのご近所の常連さんが
ちょうどお越しになられたので、中敷きもまだ貼っていない
サイズサンプルを履いてみて頂くことに。
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オリーヴ色のサイズの靴がぴったりな感じです。
日頃、修理でお持ち頂く靴を拝見していた限り、
恐らく指周りが余るかなと思っておりましたが、
履いた感じでも、店舗の外を歩いて頂いた感じでも
外から触診した感じでも問題ないようです。
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カーマイン色も履いてみて頂くとちょっと指周りがあまりますね。

と、こんなことを書いておりますと、
ようやく靴作りも始まるような感じですが…まだまだです。
先日の営業日(返却日ですが…)もご来店いただいた方々に
作っているんですが?と…

店主 「ま、まだ、作っていないんです…。」

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ただ、紳士靴の靴型は出来上がっているので、とりあえず
サンプルを作って自分で試し履きしています。
作り立てのつるっとした、皺一つないピカピカの感じより
自分なりの履き皺が入ったり、擦ったりと自分色になってきている
感じがやはり靴は良いですね。

できれば、before/after、それぞれ履き込んだ状態の靴サンプルモデルを
陳列したいところではありますね(二足ずつ必要になってしまう…)
革の感じもタンニン鞣しの革などは、履き込んでからのほうが
いい感じでもありますし。
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中底や本底に使用する革もこれまで使っていたものから新たに新調。
今までよりタンニン強めなので、二階の工房はなかなかの香りです。
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ちなみに、中底にできる点々は、中底を固定する為に釘で固定した跡や、
革を釣り込んだ際の釘の跡になります。
釘の鉄分と、革のタンニン成分が反応して黒くなります。
(固定する釘は、途中の段階で取り除きますのでご安心を)
量産の機械でばばばっと作る場合は、この跡は無いようですね。

この釘跡は、昔ながらのといった感じでしょうか。
革中底を湿らせ、靴型に固定しましてチューブなどでぐるぐる…
革の可塑性を生かしてじっくりと形状を覚えさせます。

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アッパーに使用する革も、色々と買い歩いております。
そして良さそうなもので試しに作ってみたりしている今日この頃…。
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ampersandand at 01:04|Permalink

2014年07月01日

電話応対と靴作り。

営業日以外は、基本的に電話応対を行っておりません。
以前は行っておりましたが、ひとりで営業しておりますので、
作業の段取り等で手が離せないという理由もありますし、
また結果的に電話ではお伝えしきれないということがあります。
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結局、「実物を見てみないと分かりません…」と最終的になってしまいます。
安易に治ります、いくらですとお伝えして、結果的にできなかったり
高くなってしまうと申し訳ないですし。
(それと、往々にして部位や痛み具合が、実際と異なっている事が多く)


ですので、メールでお問合せいただければ、
画像添付もできますし(返信メールに)、詳細をお伝えできますので
お手数ですが、メールにてお願いしております。
*メールでのお問合せも集中してしまいますと、
 ご返信までに、〜3日ほど掛かる場合もあります。

画像添付方法が分からず、郵便にて写真を送っていただいた方も…
お手数お掛け致しました。
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また、最近は靴作り(準備)も始めておりますので、
手が離せない作業が多くなります。
手が離せない…なんて、そんなことないだろうと思われそうですが、
手が離せないのです。
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これはカカトに入れる芯材。
4.5mmぐらいある革から、部分的に厚みを調節して月形を作ります。

市販の定型サイズに漉きが掛かったものもあるのですが、
深めに入れてカカトを覆いたいので、そうしますと
厚みとサイズが足りず、手漉きでちまちま行っております。
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枚数が多いと手首なのか指なのかが腱鞘炎になりそうです。
漉かれた分と、残った分を鑑みますと残っている分が少なそうで
とても要領の悪い作業です。

で、昔、漉き機を使ってやってみましたが、漉き機を壊しそうになりました…。
以前、靴工場に見学に云った際に、
漉き機で行っていたのを思い出し、できるかと思ったのですが…
こんな厚いので無理かと……。
で、ちまちまと手で漉いて漉いて…。
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薄く見えますが、端は段差がでないように薄めに漉いて
中央付近はもとの厚みの4.0mmほどになってます。
内側を長めにして、踏まずが浮いている部分を支えるようにします。
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で、ここからが電話に出られない理由の一つなのですが、
表革と裏革の間にこの月形芯を入れます。

で、その際にセメント(接着剤)を塗布して、靴に釣り込んでいきます。
なので、この接着剤が硬化するまでの間に、皺が出ないように
靴の形にしなければなりません。
ですので、電話にでてしまうと…ということなのです。
これからの時期は暑いので、余計に硬化も早くなりますね。
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靴学生時代に、授業が始まる前に早めに朝来て、
教室で釣り込み始めたのですが、思いのほか進みが悪く釣り込みが終わらず、
先生が来てしまい、学科の授業が始まってしまいましたが、
途中で辞めることも出来ず、開始から5分程、
机の下でちまちま釣り込んでいましたね。

先生はもちろん気付いているのですが、
途中で止められないことを分かっているので、
終わるまで黙認と云った感じでした(汗だくだく)。
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釣り込み終わりましたら、気が済むまでハンマーでトントンします。
そうすることで、靴型に馴染みますし、
さきほどの芯材の革がしまっていきまして丈夫になります。
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つま先も同様です。
この釣り込み以外にも、例えば細かくミシンで、ダブルステッチを
行っていたりとか、革を裁断していたりとかなど、
なかなか一発勝負的な作業が、靴作りにはてんこ盛りなので、
「手が離せない」という訳なのです。

ご迷惑お掛け致しますが、宜しくお願い致します。
店主
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ampersandand at 08:00|Permalink

2014年06月19日

視力検査と靴作り。

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年明けに眼鏡を10年ぶりぐらいに新調致しました。
なんだか視力が落ちたかな…と思いまして、
眼科に出向きましたら、変わりありませんと。
逆に子供の頃から比べますとだいぶ良くなっておりますと。

子供の頃からというのは、もの心ついた頃から眼鏡を
掛けているのですが、ですので30年ぐらい掛けています。
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で、そのあいだ同じ先生にずっと見て頂いているのですが、
今回、10年ぶりに伺ったところ、
ぺらぺらとカルテをめくりながらそんなことを云われ、
「ああ、この先生、30年前から何一つ容姿の変化が無い…」
ということに気付きまして、はっと致しました、恐るべし。
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結局、視力は変わりなく年齢と共に回復時間が遅れるので
酷使した場合は、一時的に見え難くなるということでした。
しかし、気分は視力検査と共に、眼鏡を新調するテンションになって
なっておりましたので、結局は購入と云う運びに。
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靴作りの場合は、0.5mm単位でミシンを掛けたりしますので
ミシンを踏んでいる間は、凝視していたりするので恐らく
そういいたことが原因なのではないかと。
なので、薬局で薬剤師さんに薦められるがまま、
1.200円の目薬を購入してしまいました。
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ピント調節機能成分配合!なんですよと云っておりましたが、
差してみますと、値段だけあってなかなか聞いているようで
「きたぁー!」という感じです(メーカーは違いますが)

ときどきblogの更新が停滞する時がありますが、
お問合せメールの返信で、なかなか時間がとれないということもありますが、
PCもかなり目を酷使している感じがあります。
ですので、疲れ目の時は、時間があっても更新できなかったり致します。
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眼鏡を作る際に、PC用の眼鏡の説明を受けましたが、
PC用はあえて度を下げて、若干ピンぼけにするとのこと。
はっきり見え過ぎてしまうと疲れ易くなるということでした。

で、UVカット99%みたいなレンズもあったのですが、
僅かにレンズをブラウンにすることでなるようです。

ブラウンといっても、ざますみたいなレンズの色ではなく、
分かるか、分からないかというレベルということでしたが、
革の色や、補色などをする際に影響しそうなので辞めておきました。
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フレームも悩みますが、レンズもグレードやオプション効果が
ありまして、なかなかこだわりだすと危ない世界です。
そう云えば、テレ東で「俺のダンディズム」という番組がやっておりますが、
(靴の回以降は録画してまだ観ておりませんが)
男ってやつは…と云う感じです。
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ちなみにこちらもテレ東の「リバースエッジ 大川端探偵社」はいい感じです。
音楽も良いですし、オダギリジョーがひさびさに役に合ってる感じがします。
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長文になってきましたので、目が徐々に疲労して参りました。
あいにく、目薬はお店に忘れてきております、自宅用も要検討です。

そういえば、年老いてミシンの糸が針に通せなくなったら
アッパーは手縫いで行うか、もしくは隠居するかと云う感じでしたが
靴作りの世界も高齢化の波が押し寄せているようで、
ミシンの針穴が通し易いように広がったものが発売されておりました。

しかし、針に糸が通せたとしても、きわきわに縫製するようなことが
そもそもできるのかどうかが疑問の残るところですが。

十数年前から、泰八郎謹製の眼鏡をいくつか愛用しておりますが、
昔掛けていたモデルの色違いを購入しようと思いましたが
廃盤となっておりましてうろうろ。
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こちらが十数年前に購入した廃盤モデル、現在は自宅用になっております。

泰八郎謹製はセルロイド素材を用いているので、
素材は硬く、変形し難いので歪んだりが起り難いようなので
気に入っている素材です。

ただ、歪んだ場合はアセテート素材と違い、自力で調節しにくく
また、一般的なチェーン店などでは、その素材故に調整を嫌がられたりします。
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ちなみにセルロイドは、使っていくうちに艶がでてきたりと
まるで革のように経年変化が楽しめるということを
ときどき耳にしますが、それはちょっと眉唾ではないかと。

泰八郎謹製で、現在でているモデルですと、
イメージしていたものが無くまたうろうろ…。
で、辿り着いたのが最初の画像の眼鏡、
金子眼鏡店の眼鏡となりました。
こちらもやはりセルロイド素材のものをチョイス。

30年眼鏡を掛けておりますと、何周かして、
小学校低学年頃掛けていたデザインにまたもどってきた感じです。
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この頃は、無条件に親が眼鏡を選んでいたのですが、
今思うと、小学生にべっ甲柄をチョイスする親って…
と思う今日この頃…。

そろそろ眼精疲労が蓄積して参りましたので、
今日はこの辺で失礼致します。

ampersandand at 18:50|Permalink

2012年12月31日

仕事納めからの…

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28日で年内の営業は終了いたしましたが…、
そこからもう一仕事。
靴、釣り込んでしまいます。
サイズ確認用ですが、3足釣り込んで。

しばしば、靴がキツいので、縦に伸ばして欲しいという
ご依頼がありますが、靴は縦には伸びません。
靴には、つま先とカカトに芯材が間に挟まっておりまして
(入ってないのもあります)その芯材をのり等で堅く固めてあります。121230-5

また、ちゃんと革の伸び方向を考えて、革を裁断し、
製作している靴であれば、革が縦方向に伸びないように裁断していますし
また、履き口周りにも、伸び止めテープ等で補強していたり
しますので余計伸びません。
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芯材を入れましたら、固まらないうちに釣り込んでいきます。
この靴型は、カカト部分に鉄板が付いておりますので、
カカト周りはタックス(アルミの小さな釘)でまとめてゆきます。
タックスを打ち込みますと、底の鉄板当たって先が潰れ
しっかりとカシマって留ります。
この部分は、絡げ縫ったり、接着剤で留めたりと他にも方法があります。

皺が外側にでないようにギャザーをよせ寄せ…。

時間が掛かり過ぎますと、芯材が硬化してゆきますので
手早く手早く…。
121230-2

ちなみに、靴のかかと部分には、小さな穴が開いていますが
(開いていないのもあります)、これは、革を釣り込んでいる際に
底面に革を引きますので、履き口の高さが下がってこないように
釘を打っている為です。121230-3

年内、あと3足釣り込む予定でおりましたが、風邪をひいた模様で
今年はこれまでですね ゴホゴホッ…。



ampersandand at 15:26|Permalink

2012年03月27日

治すのと、作るの。

20120325-26


今は時間的に修理業務のウェイトが多いのですが、
時間を作って注文靴の準備を進めております。

どうも、心配性なもので、納期までに時間があっても
次へ次へと修理品に取掛かってしまい、結果、一向に注文靴の
準備が進まないということになっておりました。

しかし、お客様に一年経つのに…と ぽつり…。 
まずいですね…。

ということもあり、残業したり朝活したりして、時間を区切って
それでもちょっとずつではありますが手を動かしております。

20120325


で、修理ばかりに取掛かっていて、
いざ靴を作ろう(今だサイズサンプル用ですが)としますと
容易であったりします。
特に、今はサイズサンプル用なので、底付けはセメンテッド製法ですので
接着になるので尚更です。

日頃の修理業務では、履き込んで、左右で形状も寸法もたいそう歪んで
おりますので、型紙を別々に作って、尚かつちょっとずつ削りながらして
現物合わせだったりします。

作る場合、靴型から採ったり、釣り込んだモノから採ったりして
型入れし、そのようにけがき通りに削り出して合わせますと、
難なくぴったりと合ってしまいます。

閉店後に、底部材を切り出して削って圧着してヒールを付けて…
サクサクと一足、二足…と進みます…。

ちょくちょく、この時間からだと… と言い訳をして、
とりかからずに帰宅していましたが、
なにやら日頃の修理業務で、しらずしらずに鍛えられていたようです。

やはり、「あしたやろうは、ばかやろう!」ということですね…。




ampersandand at 08:00|Permalink

2012年01月18日

明日やろうは、バカやろう

去年、注文靴用の婦人と紳士の靴型ワンセットずつ出来上がっておりましたが、
しばらく放置し、その後とりあえずサイズサンプル用に
各サイズを拵えようと型紙など準備したものの、
婦人靴の22.5サイズだけ釣り込んだまま、またもや放置…。

20120111-4


と、バタバタと開店してあと二ヶ月弱で一年が経過するに至る…。
修理業務に託つけて、注文靴の準備が後回しに…。

スタートダッシュ!とばかりに、新年から休日出勤するなど
して、修理品を行いつつ、とりあえず婦人靴用のサイズサンプルの
アッパーが出来上がる。

サイズサンプル用なのでデザインはバルモラルにし、
革は整理できていない革棚から、以前購入するも、一度も使われずにそのまま
埋もれていた革を掘り出し、コンビにしたりして仕立ててみる。

サイズ毎に色が違う方が分かり易いのと、コンビ具合を見たいのとで。
しかし、パーツの色毎に、上糸、下糸を交換したりと案外手間取るのです…。

20120116


あとは、釣り込みと思いきや、24.5がない…。
またもや放置… になりそうですが、ここは座右の銘
『明日やろうは、バカやろう』ということで、近日中に仕上げて
釣り込みたいと思います。

ちなみに、明日やろうは…とは、某テレビドラマの台詞なんですが…。
どうも、追い込まれないと動けない族のようで、
この台詞を近年、座右の銘としているのです。

ampersandand at 00:21|Permalink