プリアージュ

2019年01月14日

2019年もロンシャンの角は擦れるんだろうなの件

去年はいったい、いくつのロンシャンの角擦れ補修を行なったのだろうか…
なかには旧モデルのまだファスナーが付いていないモデルもありましたし、
こんなデザインも!というシーズン限定品のようなモデルも。
バリエーション展開がごいすぅーなロンシャンです。。

今回は、2018年・ロンシャン角擦れコレクションを開催したいと思います。
ロンシャン角擦れ018
ロンシャン角擦れ022ロンシャン角擦れ021
こちら同じご依頼主さんからまとめて。
色合いが好きな組み合わせです。
現在流通しているナイロンよりおとなしめな色味で上品な感じがあります。
旧モデルのファスナー無しバージョンなのでシルエットが
現在のモデルと違っています。
ロンシャン角擦れ023
こちらはプリアージュネオの角擦れ補修と底鋲取付け。
底鋲はロンシャン以外でもお問い合わせ頂きますが、
底鋲を取り付けても底板を取り付けないと底部分は
たるんで下がってしまいますのでほとんど効果がありませんので
底鋲を取り付ける際には底板(内装部分に入れる樹脂板)も併用仕様になります。
ロンシャン角擦れ015
ロンシャン角擦れ014ロンシャン角擦れ017
底鋲も既製品なんかだと四隅に付いていますが、それですと中央が
下がってしまいますので、基本五箇所がよいと思います。
できれば7箇所くらい付けたいところですが。

四隅のビスも内側寄りに付けると、結局荷物を入れた際に
四隅が垂れ下がって擦れてしまいがちなので、端目に付けています。
といっても底鋲を付けたからといって、底面が全く擦れないというのは
難しいかと思います。
実際に大きめの底鋲が付いている紳士鞄の角でも良く擦れていますので。

特に角部分は底面で擦れるというのもありますが、持ち歩きの際に
人やもので擦れている割合も高いので角擦れは鞄の宿命とお考えください。
ロンシャン角擦れ016
こちらはルプリアージュのキュイール。
総レザー仕様となります。
このシリーズのご依頼でプリアージュシリーズの
角擦れ補修はシリーズ完全制覇となります。

ルプリアージュ・シリーズ一覧
ルプリアージュ ナイロン
ルプリアージュ ネオ
ルプリアージュ クラブ
ルプリアージュ キュイール
ルプリアージュ コレクション
ロンシャン角擦れ013
レザーモデルなので、ナイロン素材と違い本体の部分でも皺の山となる部分には
擦れて色褪せが目立ちます。

画像では色が再現できていませんが、持ち手とフラップの革の色が
ボルドーのようなダークブラウンのようなどっちつかずな色合い。
どちらの革もあるのですがどっち付かずでボルドーを使用すると
ちょっと紫過ぎる感じでダークブラウンだと黒すぎる…
なので中間をとってミディアムブラウンカラーを使用しました。

オリジナル部分のレザーが色褪せしているのもあって
なかなか同じ色合いの革をチョイスするには難しいモデルです。

こちらはいつものプリアージュのナイロンシリーズ。
小さいSモデルですとミシンが取り回しずらく、
Lサイズだと大きいので縫製の際にナイロンがダブつき厄介です。
Mサイズが一番補修し易いというこちらの事情を吐露してみたり…。
ロンシャン角擦れ010ロンシャン角擦れ011ロンシャン角擦れ012
ミシンは受付カウンター後ろに鎮座している八方ミシンを使用します。
レトロなのでオブジェだと思われている節もありますが、
現役ですし修理にはなくてはなりません。
すでに製造中止しているので貴重品です。
ロンシャン角擦れ009
ロンシャン角擦れ007
去年はロンシャンのご依頼が急増したので、抜き型を作成しました。
抜き型があるので角パーツの作成が少し楽になった昨年でありました。
ただハンドプレス機はなんちゃってを使用しているので
抜く際にはそこそこパワーが必要で大変なので年明けには
ハンドクリッカーの導入も検討中です。
ロンシャン角擦れ008
ロンシャン角擦れ005
オーダーでしょうか、スペシャルエディションでしょうか
文字ロゴモデルもあるんですね。
文字が選べるなら屋号の「ampersand」モデルを作って、
HPのロンシャン修理ページのアイコンに使用してみたいですね。
ロンシャン角擦れ004
こんなモデルもありました。
これは恐らくシーズンコレクションモデルなんでしょうか。
ちょっとロンシャンに詳しくなった2018年でした。
ロンシャン角擦れ000ロンシャン角擦れ001
2019年もご依頼お待ちしております。

補修費用などについてはHPをご覧下さい。
ロンシャンHPリンク






ampersandand at 13:39|Permalink

2018年10月05日

ロンシャン修理専門店ではないのだけれど… 角擦れ篇

ロンシャンのル・プリアージュは、現在恐らく5種類ありまして

・ナイロン素材の ル・プリアージュ ナイロン
・ストラップが付いたナイロン素材の ル・プリアージュ ネオ
・レザー素材の ル・プリアージュキュイール
・ナイロン素材でロゴの刺繍が入った ル・プリアージュ クラブ
・シーズンコレクションの ル・プリアージュ コレクション

これ以外にもそれぞれのシリーズでカスタマイズできるので…

お問い合わせの際は、「ロンシャンの角が擦れて…」と
どれもロンシャンという括りでまとめられてしまうのですが、
ル・プリアージュナイロンシリーズ以外は、
角の補強に使用する革の色が本体で使用されている革に
似た革のご用意できるかどうか分かりませんので
郵送でのご依頼の場合は必ずお問い合わせ願います。
ロンシャン180903

今の時点で、レザーシリーズのル・プリアージュキュイール以外は
すべて取り扱いをしていると思います。
キュイールは本体がレザーなので補強することもないので
当分こないと思いますが。

それではここ最近のプリアージュコレクションのご紹介。
最新?のル・プリアージュクラブシリーズ。
革の断面、コバの色が刺繍の色に染められているのが特徴です。
ロンシャン180917
すでに完成している鞄の角部分に革を縫い付けるのは、
モーターのミシンでダダダダッとはいきませんので、
場所が場所だけに一目一目、車輪を手回しで回しながら
針を落として縫製しています。
使用する糸もオリジナルと太さを合わせ、
色もそれぞれ取り寄せて使用しています。

AFTER
ロンシャンクラブ01
ロンシャンクラブ00
ロンシャンクラブ02
コバの色はレモンイエローなので、四隅の角補強の革もレモンに染めます。
使用した革は「芯通し」といって革の内部までネイビーに染まっている
革を用いたので断面もネイビー。

ネイビーの下地に直接レモンイエローを塗布しても
色が透けてしまい沈んだ黄色になってしまうので、
始めにホワイトで染めてからレモンイエローを塗布します。

レモンイエローと云っても同じ色はないので、イエローとキャメルなどを
混色して色を合わせています。
1001ロンシャンクラブ03
郵送でのご依頼でしたので到着するまでどんな色なのか
分かりませんでしたが、近い雰囲気の革がご用意できました。
色物というのは、画面上で確認しても実物と異なる場合がほとんどなので
現物確認するまで取り扱ったことがないカラーについては
同じ雰囲気の革がご用意できるかご案内できません。

続いて猫、シーズンコレクションでしょうか。
写真を撮っていると、なんだか帽子をかぶったやんちゃな雄猫に
見えてきました。
こちらのお客様は前回ナイロンシリーズのレッドを同じく
角補強されて今回は猫も。

すでにプリアージュを使われている方は、すぐに角が擦れる事を
経験済みなので、新しく購入した段階で新旧合わせて
革補強をご依頼頂く事が多いです。
AFTER
ロンシャン180921ロンシャン180922ロンシャン180920

続いて定番のル・プリアージュナイロンシリーズ。
革がブラウンでコバはブラックに統一されています。
オーダーでカスタムされています、ナイロンのコンビカラーにイニシャル刺繍。
取り扱いが多いので、わたしもだんだんロンシャン通になってきました。
AFTER
ロンシャン180923ロンシャン180924ロンシャン180925
ナイロンコンビ・イニシャル刺繍無しタイプ。
ロンシャン180918ロンシャン180919ロンシャン180916
こちらはナイロンコンビにエッフェル塔の刺繍モデル。
ロンシャン180911ロンシャン180910ロンシャン180912
そしてこちらが定番のベーシックなモデルとなります。
ロンシャン180909ロンシャン180908ロンシャン180905ロンシャン180906ロンシャン180907

補修費用などについてはHPをご覧下さい。
ロンシャンHPリンク


ampersandand at 14:04|Permalink

2018年07月03日

ロンシャン ル プリアージュの角擦れ補強。 ご依頼が多いので抜き型つくっちゃいました篇

LONGCHAMP LE PLIAG

角、すぐ擦れちゃいますよね…。
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最近は新品の段階で革にて角補強をする方も増えてきました。
軽くて使いやすいので何度もリピート購入される方が多いようで
その為、すぐに角が擦れるのも周知の事実。
であれば、始めに補強してしまおうという事のようです。

新品の段階でも、すでに穴が開いてしまった場合でも
費用は変わりませんし、見栄えも変わりませんので
お好きなタイミングでご依頼頂ければと思います。

ちなみに角の補強ではなく、内側から少しつまんで縫製する事で
穴が開いた部分は塞がりますが、結局はまたすぐに穴が開いてしまうので
繰り返しているとどんどん鞄が小さくなってしまいます…。
のでロンシャンの場合はおすすめしておりません。
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ご依頼が多くなると一つのプリアージュにつき、四箇所補強パーツが
必要になるので裁断も大変です。
しかも正円にカットするのって案外難しいので。
40個くらいカットすると気に入らないのが3個くらいでます。
私の腕のせいなのですが…。
カットしましたら断面にオリジナル同様にブラックで塗装を行います。
180609002180609003
次に三角に縫製してとんがりコーン状態にします。
これをプリアージュに縫い付けていきます。
もともとの縫い割りの位置に合わせてセットし縫製していきますので
後付け感は全く感じられない仕上りになります。
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そうしまして完成となります。
革の色はブラックとブラウンのご用意があります。
それ以外でも対応できますのでご相談下さい。
プリアージュ 角擦れ補強
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ナイロン生地ですと擦れればそのままいずれ穴が開いてしまいますが、
革の場合はメンテナンスを日頃から行うことで現状維持が可能です。

メンテナンスというと「ちょっと面倒くさいな」思われそうですが、
皮革用の保湿クリームをささっと塗布するだけですので簡単です。
お勧めのクリームは、コロンブス社のブリオクリームです。

保湿成分には化粧品にも添加されている、ホホバオイルが配合され、
ビーズワックスとヒマワリワックス天然成分も配合されています。
有機溶剤は使われていませんので安心してお使い頂けると思います。

無色なので爪の間に入って汚れる心配もありません。
というか、手につくと手もすべすべになっています。
もちろん今回の角補強にも仕上りの際に保湿で使用してあります。
*店頭でも僅かではありますが販売しております。

[コロンブス] columbus ブリオクリーム BRILLO (ムショク)



付属のコットンを使用するより、Tシャツの端切れなどの生地を
使用した方が塗布し易くクリームも無駄にならないかと思います。

今回は間に合いませんでしたが、抜き型、届きました。
これで無駄なく裁断することができる今日この頃…。
それにしても硬い鋼を図面と寸分の狂いもなく成形する技術は凄いなぁ
と思う今日この頃…。
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ampersandand at 20:19|Permalink

2017年05月24日

ロンシャン の ル • プリアージュ をお仕事用にしてみる。

補修費用などについてはHPをご覧下さい。
ロンシャンHPリンク


LONGCHAMP Le Pliage
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よく通勤途中で見かけるこの鞄。
付け根部分が壊れそうだな〜なんて思っていましたら
修理のご依頼です。

修理のご依頼は付け根ではなく、底の角部分の擦り切れ。
鞄のこの部分の損傷は、もう仕方ないのです。
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靴のかかとが減るのと同じです。
物理的に擦れれば減る、擦り切れると云う事です。
特に、今回のように角部分がナイロンやコットンですと
使用方法にもよりますが、角の擦り切れが早いかと思います。

で、いつも気になっていた付け根部分を見てみますと
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この持ち手は、革が一枚でできております。
通常ですとこの厚みの持ち手だと、付け根部分は革が二重になっています。
この部分は伸び易く負担が掛かり易いので、厚めの革の場合は
一枚でもいいのですが、この革の厚みですと二重が基本です。

見たところ外観は大丈夫そう、では裏面は。
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やっぱり切れています。
この鞄の生地は、ナイロン生地の裏面に樹脂をコーティングしてある
だけですので、やはり耐えられないだろうと。
現状は、コーティングの部分が裂けていますが
このままいくと、本体のオレンジの生地も裂けてしまいます。

このコーティングは、生地強度を増す為という訳ではなく、
見た目の為のコーティングな感じですので、実質薄手のナイロン一枚仕立て。
ですので、縫製に使われるナイロンの糸の縫い目に、
生地が耐えられず、縫い目で裂けている状態です。

革でも生地でもナイロンでも、この付け根部分は
鞄の中で一番負荷が掛かりますので、
通常は、力布的な補強の芯材などが宛てられています。
(まは本体の生地が二重に折り込まれていたり)

ご依頼主さんは、お仕事用で使われていて
ナイロンで軽いし、一泊の出張でもちょうどいいサイズですし
マチがあるのでお弁当も平に置けるので使い勝手がいいとの事。
で、結構な荷物を入れてしまうと。

大きい鞄だからといって、たくさん荷物を入れるのは禁物です。
大きな本体に細い持ち手、なんていう鞄をよく見かけますが
それはデザインというだけで、実用と云う訳ではありませんので。

このル プリアージュも、使用目的としては
サブバック的な範囲の仕様と云う感じでしょうか。

補修するかどうか、新しい鞄も探してみたが、
なかなか丁度いいものがないので、修理してでも使いたいと。
(また、同じ鞄を購入しても同じようになってしまうし)

それでは補修です。
角部分には革を宛てて補強します。
角の補強革のサイズは、その場でラインを描きサイズを決めて頂きました。
付け根部分も内側に補強の革を宛てます。

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ル プリアージュで使われている革は、シボの型押しがされています。
なので、色味だけでなくシボも必要となるのですが…
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オリジナルも手に触れる部分と、蓋の部分ではすでに
革の色がちょと変わってきています。

持ち手の部分に近い色の革はありますが、シボが無い。
蓋の部分に近いシボありのブラウンの革が
残り僅かですが、革棚から発掘できましたので、今回はそれを用います。
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とんがりコーン的な補強パーツを製作。
そして本体にそれぞれ縫製します。
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今回は一枚仕立てですので内側に縫い目ができますが、
通常の内装ありの鞄の場合、内側に縫い目がでないように
補修する事も可能です。
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こちらの角補強サイズは大きいサイズになります。
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通常の角補強サイズはこちら。
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もともとも縫い割り部分に補強パーツの縫い割りのラインを
合わせて加工しますと、もともとついている感じで仕上ります。
間近でもみても、後付けとは分からないと思います。
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付け根部分の補強四箇所。
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用意できた革もしなやかな革でしたので、
本体に縫い付けてもナイロン生地に添うようにくったりと。

受け取りに来られたご依頼主さんにも
「もともとみたい〜」と、一番のお褒めのお言葉。
修理しました、と云う感じだと残念ですし。

ここでお客さんの予想外の行動。
鞄を畳み始めたのです!

確かにこのル•プリアージュは折りたたみができる鞄ですが
それはナイロンの状態であります。

革で角を補強しましたし、まさか畳まないという前提だろうと
勝手に思っていましたので、

動揺を隠せず、
「畳めないんじゃ…」とぼそぼそと云いつつも、
お客さんは、ぱたぱたぱたと畳んでいく…。

なんとかぎりぎりホックボタンで閉じる事が。
ですが、角パーツが今回のような大きめの革宛で補強した場合は
補修後は一応畳めない仕様ということになります(畳めてはいますが)

ただ、裏地のようなコーティングですがこれは畳んだりして鋭角に
生地が折曲がることで剥離し易くなってしまうと思われますので
そもそも折り畳まないほうが宜しいのではないかと思います。

補修費用などについてはHPをご覧下さい。
ロンシャンHPリンク

ロンシャン ルプリージュ角擦れ補修まとめ
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ロンシャンのプリアージュをカスタムオーダー風にしてみる。
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余白30
こちらは、もう何件も同様の補修をしているBALLYのトート。
ロンシャン以外でも角補強は可能です。
この鞄、毎回ロゴパターンの配置が微妙に違うような気がします。
AFTER
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この角のパーツというのは、恐らく昔は旅行鞄などのハード環境で使われる
鞄の角の補強目的のデザインだったのでしょうが、
今では、鞄正面だけの角に革のパーツがあしらわれていたりと、
有名無実化していたりします。

ちなみに靴のキャップトゥ部分も、昔は指先の保護をする為に
その部分は革が二重になっていて、補強の役目を担っていたらしいのですが、
今はキャップ部分は二重ではないのですが、硬質になる芯材を入れる事で、
同様の役割をしています。

以上、「お仕事用にロンシャンハード化してみる篇」でした。
HPアイコンロゴアウトライン


ampersandand at 16:36|Permalink